落描き帳
落描き帳とは、漫研の部室に置かれたノートを指す。部員達の手によって、日々落描きが残されている。漫研の軌跡を如実に表す貴重な記録である。
1.概要
東外大の漫研には「落描き帳」を描く伝統がある。様々な者が自由気ままに妄想を膨らませてはその想いをこの白いノートにぶつけている。極端な集中力と精神力、そして利き腕の強靭な腕力が必要とされるため、部内では麻雀と並ぶ立派なエクストリームスポーツとして認識されている。このノートに書き込みをすることは別に義務という訳でもないが、空き時間ともなれば大体の人が何かしら描いていってくれるので、3ヶ月程度で1冊が終わってしまう。
そうして積み重ねられた落描き帳は既に20余冊を超えており(漫研の歴史からいえばこの数字はいささか少ないかもしれない……恐らくどこかに紛失してしまったミッシングパートも存在すると筆者は考えている)、その間に様々な物が描かれ続けていった。落描き帳から生まれたムーヴメントとしては次項を参照のこと。
落描き帳として採用されるノートは学内の生協で手に入れることができるごく一般的なもので、規格はクラフト紙の表紙に白無地でB5となっている。描かれる内容は以下のものに大別できる。
・最近見たアニメや読んだ漫画のキャラクター(感想が書き添えられることが多い)
・嫁キャラの崇拝やお気に入りキャラの布教(版権キャラ)
・近況や雑感にキャラクターが書き添えられたもの(キャラクターが代弁している物が多い)
・実在の人物(俳優、歌手、教授、部員等)
・写実的な物(建物、風景、戦闘機、人物模写、フィギュア模写、クロッキー等)
・気の赴くままに描かれたもの(大抵は他者には理解不能なカオスなもの)
・オリジナルキャラ(擬人化含む)
落描き帳は描くだけでなく他人の書き込みを見たりコメントするのも楽しみのひとつである。そういうわけで、貴重な空きコマを勉強に費やそうと決心して部室に行っても、結局落書きを書くのに終わってしまうことも少なくない。
2.落描き帳発のムーブメント
落描き帳では実験的に様々なオリジナルキャラクターが生み出されることが多々ある。そうして生まれていったキャラクター、ムーブメントは以下のとおり。
・もっふるたん
・ALCくん
・毒舌妹
・主専サボり魔
・リア充乙子さん
・外大deギャルゲ
部内には様々なジャンルを愛する者が存在しているため、こうしたオリジナルキャラが共通の話題作りに一役買っている部分が大きいようだ。ある人の手によってオリジナルキャラが生成され、他者によって描かれることで設定が拡がっていく。落描き帳はそうしたオリジナルキャラ生成の土壌としては最適なのである。
また、過去の落描き帳に目を通してみると、腐関係の書き込みが目立っている。中には教授×教授で妄想している書き込みも見られる。この影響が続いているのか、時折部員同士のカップリング妄想が描かれることもある。ざっと割合として示すとBL7:GL2:NL1という感じ。単純に部員を茶化す為に描かれることが大半だが、中には本気でカップリングとして提唱している人もいるのかもしれない。