ペライト:セメルゾー!
ペライトはシュロ目掛けて鋏を広げて突進した。
シュロ:私に近づくと…火傷しますよ?
ゴォォォォッ
シュロは大きな炎に包まれた。
ペライト:ワワッ!アツイ!
ペライトは熱で押し返された。
シュロ:どうしました?近づいてきてもいいのですよ?
アルトア:わざわざ熱の根源に近づく必要はない。ここから攻撃するだけだ!
アルトアは小さな宝石を投げつけた。
シュロ:それが攻撃だなんて言いませんよね?
シュロは華麗に避け、炎を一直線に飛ばした。
アルトア:うわぁっ!
炎はアルトアたちを包み込んだ。
ウミナギ:アルトアァァ!
ペライト:アツイー!ギャー!
ソルト&シュガー:早く消化しなきゃー!
急いで3憑の火を消した。
ユラク:えーっ!もうおしまいなのー?あたしつまんなーい!
シュロ:だから言ったでしょ?あまり楽しいものは見せられないって。
ジャング:ペライトたちでダメなら、俺が行こう。
ネクリア:任せたわよ!
ジャング:ああ。
ユラク:次こそ期待してるからねー!お姉様に勝てるくらいの力見せてよねー!
シュロ:先手は差し上げます。どこからでもどうぞ。
ジャング:これはご丁寧に。いつもなら先手は譲られたら譲り返すが、時間もない。攻めさせてもらう。
ユラク:いけいけー!
ジャングはナイフを構えた。
ジャング:『ナイフ微塵斬り!』
ジャングはナイフでシュロを切り刻んだ。
ボォッ
ジャング:(なんだ?あまりにも手応えがなさすぎる!)
ゴォォォォォッ
シュロは炎に包まれ、炎が消えるとシュロは無傷だった。
ジャング:!?
シュロ:言い忘れていましたね。私は切られても潰されても、痛くもかゆくもないのですよ。
ガーラミンド:炎の体ってことか。
シュロ:さぁ、どうします?私にどうやって勝つおつもりですか?
ジャング:く…
ネクリア:引きなさいジャング。私が強引に勝ってやるわ。
ジャング:すまない。
ネクリア:相性が悪かったわね。
ジャングは引き、ネクリアは前に出た。
ユラク:あたしそろそろ飽きてきちゃったから、これで最後にしてよねー?
ネクリア:妹、心配することないわよ。私は必ずあんたのお姉ちゃんを倒してやるわ。
ユラク:楽しみー!
シュロ:自信があるようですが、私に技が効くかしら?
ネクリア:効くわよ。だってあなたは…妹の技、苦手なんでしょう?
シュロ:?
ネクリア:『水の波踊り!』
地面から2本の水の鞭が現れた。
シュロ:水技!?
ネクリア:観念なさい。妹と相性が悪いなら、私とも相性が悪いってことよ。
シュロ:水…
ユラク:あ~あ、お姉様これじゃ勝てないねー!だったら…次はあたしの番だよー!
ユラクはふらりと立ちあがった。
シュロ:ちょっとユラク、まだ終わってないわ。
ユラク:水使いが相手じゃ、勝ち目ないでしょ?お姉様は水使いの私に勝てないんだから!
シュロ:でも…
ユラク:大丈夫だよ!あんまり楽しめなかった分、あたしがお姉様を楽しませてあげるから!
シュロはゆっくりと下がり、ユラクはステップで前に出た。
ユラク:よろしくね!お姉さん!
ネクリア:ええ、よろしく。言っておくけど、容赦はしないわよ?
ヒイカ:あれ、ネクリア連戦?
ネクリア:連戦ってか戦ってないし。
ヒイカ:それもそうね。
ユラク:じゃあ…いっくよー?
ざぱぁぁぁぁん
ユラクの後ろの空中に、渦潮が出来上がった。
ユラク:どーん!
ユラクは右手の人差し指だけを立て、それをネクリアに向けた。
ギュオォォオォ
それと同時に渦潮から水柱が横向きにたち、ネクリア目掛けて進んでいった。
ハリイノギョ:ネクリアはん!危ない!
ネクリア:…ふふっ。
バシッ
ユラク:どう?あたしの水の槍は痛いでしょー?
ネクリア:どこが?痛くもかゆくもないわよ?
ユラク:え?
ネクリアは木の根でユラクの水の槍を防いでいた。
ユラク:お姉さん水使いじゃなかったの!?
ネクリア:悪いけど、私は五行。木火土金水、5つの能力を使うのよ。
ユラク:5つ!?
ネクリア:そう。だから…火も水も管轄。もちろん、そのいずれを倒すのも管轄よ!
2つの木の根は一度地面に戻り、ユラクの足元から再び現れた。
ユラク:えっ!
木の根はユラクを捕らえた。
シュロ:ユラク!
ネクリア:勝負ありね。動くことなんてできないわよ。
ユラク:うぅ…こんなあっさり負けるなんて…
ネクリア:さぁ、早くあなたたちの知ってる事全部教えなさい!
シュロ:…
ゴォォォォォッ
シュロ:ユラクに何してんのよ…?
シュロの周囲の温度が上がり始めた。
ネクリア:はぁ?勝負して勝っただけじゃないの。
ネクリアの木の根は燃やされ、ユラクは解放された。
ユラク:えへへ、ありがとお姉様!
シュロ:ユラクにこんな仕打ちするなんて許さない…
ジャング:言ってる事が無茶苦茶だな。勝負を仕掛けたのはそっちだ。勝負に負けて腹いせに攻撃なんてタチが悪いぞ。
ボォォォォォォッ
周囲の木々が燃えだした。
ヤズネ:あちちっ!お前さん何やってるんでやすか!森が燃えるでやすよ!
シュロ:うるさぁぁぁぁい!
ゴォォォォォォ
ヒイカ:妹が大事なのはわかるけど、今怒るのは筋違いにも程があるわよあんた。
ユラク:お姉様!森が燃えちゃうよ!落ち着いて!
シュロ:ユラクは黙ってなさい!あなたをあんな目に合わせた奴らを許すわけにはいかないわ!
ユラク:むーっ!
ばしゃぁぁー
ユラクはシュロの上から水をぶっかけて鎮火させた。
しゅぅぅぅー
シュロの体からは黒い煙があがった。
シュロ:うぅ…
ぽてっとシュロはその場に倒れた。
ユラク:えーい!
ユラクは周囲に水をばら撒き、森の火も消した。
ユラク:えへへ、ごめんね。お姉様、あたしに何かあると熱が暴走しちゃうの。
ウミナギ:妹の方がしっかりしてんじゃねェかよ。
ユラク:約束通り、色々教えてあげるよ!何が聞きたい?
ヒイカ:何が聞きたいかよりも、さっさと城に案内してくれたら助かるんだけど?
ユラク:うーん、それはあたしの独断じゃ決められないなー。連れていくことは簡単なんだけどね、お姉さんたちが死ぬなんてあたし嫌だし。
ユラクは苦笑いをした。
ネクリア:死にはしないわよ。早く教えなさい。
ユラク:でもね、ほんとにそれはできないの。あの黒い鳥は殺せないから…
ヒイカ:別に殺すことが目的じゃないわよ。私たちはただエールを助けに行くだけよ。
ユラク:対立するってことでしょ?それはだめ。あれとだけは戦っちゃいけないの。
ジャング:気になったんだが、黒い鳥ってなんだ?あいつは確かに黒い霧を発したが、鳥には見えなかったぞ?
シュロ:あいつは鳥ですよ。
シュロは起き上がった。
ネクリア:あんた!
ネクリアは構えたが、シュロは落ち着いた表情だった。
シュロ:先程は取り乱して申し訳ありません。ユラクの身に何かあるとつい…
ヒイカ:その話はいいのよ。それより鳥って何か、それと案内してくれるのかしてくれないのか、この2つだけ簡潔に答えなさい。
シュロ:彼は黒い鳥。いえ、正確に言うのならば…黒き不死鳥!
ジャング:不死鳥だと?
ミョンガー:不死鳥って~?
ジャング:簡単に言うのなら、死なない鳥だ。殺せないとは、そういう意味か。
シュロ:私たちは、不死鳥に近づけないように、ここで森に迷った者達を帰す役目を持っているのです。
ハリイノギョ:随分親切な背後霊やな。
ウミナギ:背後霊のすることじゃねェだろ。
ヒイカ:ふと思ったんだけど、あんたらが憑くはずだった人って、もしかしてオニダに殺されたんじゃないの?
シュロ&ユラク:!!
ヒイカ:やっぱりね。じゃないとわざわざここに地縛ってるわけないものね。
ネクリア:なるほど、自分たちが憑くはずだった人みたいに死人を出さないために、地縛霊になってここで城に近づけないようにしてるのね。
シュロ:まさかそこまで見抜かれるとは思っても見ませんでした。まったくその通りです。
ヒイカ:で?意地でも城まで案内してくれないって言うなら、いっそ森全部消し去ってもいいけど?
ユラク:それはだめ!
ヒイカ:だったら早く案内しなさいよ。
ヤズネ:それより、どうしてわちきが近づいても近づけなかったんでやすか?
シュロ:上空には結界が張ってあるのです。城が見える程度の上空まで飛んでしまうと、近づいても近づけないように。
ヒイカ:じゃあどうやってたどり着けって言うのよ。
シュロ:私たちは城に近づけないのが役目。近づける方法を教えるなんて…
ネクリア:負けたんだから教えなさいよ。
ユラク:ねぇお姉様、あたしさ…このお姉さんたち、大丈夫なんじゃないかなって思うんだ。
シュロ:ユラク?何言ってるのよ?不死鳥の強さなら私たちは嫌ってほど見てきたでしょう?
ユラク:でも、不死鳥を数回も殺せたあたしたちより強いお姉さんたちだよ?きっと…生きて帰ってきてくれるよ!
シュロ:だけど…
ヒイカ:姉。言っておくけど、あんたたちが何言おうと私たちは進み続けるわ。エールを見捨てることはしない。さっきも言ったけど、森全部消してでも城へ行くわ。
ネクリア:ここにいる全員、それくらいの覚悟はできてるわよ。ね!
ハリイノギョ:せやな!
ヤズネ:頑張るでやすよー!
ジャング:相手はたかが不死鳥1羽だろ?
ネクリア:最悪数の暴力でなんとかなるわよ。
シュロ:変な人たち…そこまで言うなら案内しましょう。でも、あなたたちに何が起こっても私たちは責任持ちません。
ヒイカ:元々持てなんて言ってないわ。
シュロ:それじゃあ…ついてきてください。
それからシュロとユラクに案内され、城の入口にたどり着いた。
ヒイカ:何も言う事はないわ。正面突破するわよ。
ネクリア:異議なし。
ヤズネ:やっぱ突入は正面でやすよね!
ジャン:(堂々としてるというか、馬鹿正直というか。)
どげっ
ヒイカは扉を蹴飛ばし(ぶっ壊し)、城の中へと入っていった。
城内
ネクリア:つまらないほど誰もいないわね。
ミョンガー:部下がいないんじゃな~い?
フバクノソラワ:人望ないね。
ガーラミンド:お前ら案外バッサリ言うな。
どーっと進んで上部
ハリイノギョ:なんやえらい大きい扉があるでー。
ネクリア:最上部だし、ここ以外に目的地はなさそうね。ミョンガー!
ミョンガー:おっけ~!『ストライクキック!』
ミョンガーは縮めた足を思いっきり伸ばし、扉を蹴飛ばした。
ジャング:(こいつら蹴飛ばして壊すの好きだな。)
その先は広い空間だった。
オニダ:遅かったな。待ちくたびれたぜ。
ヒイカ:オニダ…
オニダ:ここまでたどり着けたってことは、あの地縛霊姉妹に道案内されたってことか。あいつらが案内してくれたってことは、それなりの実力はあるみたいだな。
ヒイカ:世間話をしにきたんじゃないわ。用件は一つ。エールを返しなさい。
オニダ:おいおい、もっとゆっくりしていけよ?なんならお茶でも出すぜ?
ヒイカ:あんたのいれるお茶なんて飲みたくもないわ。さっさとエールを返せと言ってるの。
オニダ:エールは俺の嫁だ。嫁を渡すわけにはいかないな。
ヒイカ:エールは認めてないんでしょ?だったらそんなの婚約でもなんでもないわ。
オニダ:あいつを受け入れる男なんて俺くらいしかいないぜ?考えても見ろよ、銃殺が日課の狂った奴を、どこのまともな人間が受け入れようっていうんだ?お前ら人間は、エールを受け入れない。
ネクリア:そんなことないわ。悪いけど、私たちはあなたの言うまともの分類に入らないのよねー。
ハリイノギョ:そもそもわいら人間とちゃうしな。
オニダ:仲間的な話をしてんじゃねぇよ。じゃあ、エールと婚約しようって奴はいるのかって話だ。いねぇだろ?
銃殺少女なんて誰も嫁にしたいなんて思わないさ。いつ殺されるかもわからない。そんなリスクの高い相手と結婚なんてしたいと思わない。だろ?
ジャング:結婚とはリスク云々でするものではない。本当に相手を想っているかどうかだ。
オニダ:じゃあお前は出来るのか?出来ないだろ?エールの事を何も知らないお前たちが、エールを想うことなんてできないんだよ。でも、俺は知ってる。エールのありとあらゆることを!
ヒイカ:知ってりゃいいってもんじゃないでしょ。人を想う気持ちに過去を知ってるかなんて関係ないのよ。
ネクリア:ってかさー、早くエール返しなさいよ。あんたと話したってどっちも折れそうにないわ。
オニダ:それもそうだな。だが、エールに会わせはしない。お前達にはお帰り願おうか。
ウミナギ:そう言って帰るとでも思ってんのかァァ?
オニダ:思ってないな。だからこそ、お前達の帰る先は…地獄だ。
ヤズネ:地獄への片道切符はお前にだけ用意された特別チケットでやすよー♪
オニダ:そいつは嬉しいな。だが、不死鳥を地獄に還すことなんて出来ないってことを教えてやるよ!
オニダは黒い霧を発生させた。
ネクリア:霧なんて吹き飛ばせばいいのよ!
ソルト&シュガー:『ラージファン!』
ビュオォォォォォ
シュガーの左手についた扇が巨大化し、黒い霧を吹き飛ばした。
オニダ:霧だけじゃダメってか?じゃあ、これでどうだ?
オニダの手に黒い霧が纏わり、ドリルのようになった。
オニダ:行くぜ!
オニダは走って近づいてきた。
ハリイノギョ:ドリルってあかんがな!
ヒイカ:あんたたちは下がってなさい!
ヒイカは晴天の剣を作りだした。
ガキィィン
ヒイカはオニダのドリルを受け止めた。
オニダ:へぇ、中々やるじゃねぇか。だが、1本の剣じゃ限界ってものがあるんだぜ!
オニダは反対の手にもドリルを作った。
ヤズネ:危ないでやすよー!
オニダ:刺されても文句言うんじゃねぇぞ!
ガキィン
オニダ:!?
ヒイカは剣をもう一つ作りだして受け止めた。
ヒイカ:別に剣が1本だなんて誰もいってないでしょ?
オニダ:ちっ!
オニダは少し後ろに下がった。
オニダ:だったらこれでどうだ?
オニダは黒い光線のようなものを飛ばした。
ネクリア:そんな陳腐な光線なんて打ち消せるわ!『月の光線!』
ネクリアの光線とオニダの光線が正面からぶつかった。
オニダ:そんな光線で打ち消せると思うなよ!
ネクリア:そっちこそ!
どっちも1歩も引けを取らずに光線を撃ち続けた。
オニダ:(このままだと、人数的にも俺が圧倒的不利だ。だが、緩めるわけにもいかない!だとしたら…せめて一人だけでも潰す!)
オニダは光線の威力を上げた。
ネクリア:うっ!(こんな全力で撃ち抜いてくるなんて…でもどうして?私一人を倒した所で、他にもヒイカたちがいるっていうのに…)
オニダ:おらぁぁ!
オニダの光線はネクリアの光線を撃ち抜いた。
ネクリア:やばっ!
チクテキ:…。…
ドガーン
光線は壁にぶつかった。
ジャング:ネクリア!
ネクリア:…?あれ?当たってない?
ネクリアは位置が変わっていた。
チクテキ:…。…
ネクリア:え?もしかしてあんた…
チクテキ:…。…
チクテキは時間を止め、ネクリアを移動させたのだった。
オニダ:(避けられた?あの速度なのに?)くそっ!(だったらまた間合いを詰めて…)!?
オニダの目の前は真っ暗になった。
ヤズネ:お前の目~は~見えないよ~♪
ヤズネがオニダの上をふよふよと飛びながら歌っていた。
ウミナギ:(目が見えなくなるアレだな。)
オニダ:(何なんだこいつらは…一人一人が馬鹿に出来ない強さだ!)
ジャング:不死鳥で死なない体、どれほどか試させてもらおう。
ジャングはオニダの目の前まで駆け寄った。
ジャング:『ナイフ微塵斬り!』
ジャングはオニダを斬りつけた。
オニダ:ぐ…ぁぁ…
ジャング:(不死鳥相手だから手加減はしなかったが、手応えも感じた。どう不死鳥なんだ?)
オニダはその場に倒れ込んだ。
ジャング:なんだ?不死鳥ってのは大した事ないんだな。
ズッ…ズズッ…
オニダの体は黒い霧に包まれた。
ジャング:ん?
オニダ:いてぇじゃねぇか。あぁ?
オニダは起き上がった。
ジャング:傷が治っている…?
オニダ:俺は不死鳥だ。どれほど傷つけられてもすぐにでも治り、復活する。
オニダは両手にドリルを作った。
オニダ:目も見えるようになったことだ、まずはお前から消し去ってやるよ!
ジャング:俺も甘く見られたものだな。
ジャングはオニダのドリルを見極めて避けた。
オニダ:こいつ!
ジャング:そんなもので俺を捉えようってのか?そんなことできるわけないだろ?
ジャングは再びオニダを斬り刻んだ。
オニダ:ぐっ!
ガーラミンド:不死鳥ってのも大した事ねぇんだな!
ジャング:エールを返してもらうぞ。
オニダ:くそっ…エイルー!!
ドンッ
ヒイカ:!
ガキィン
背後から弾が飛んできて、ヒイカは察知し剣で弾き飛ばした。
オニダ:くそっ…
ヒイカ:(弾って、まさかエール?)
後ろから現れたのは、エールのような容姿だったが、目の色や服が違い、相棒の銃を持っていなかった。
ネクリア:エール?いえ違う…
オニダ:そいつはエイル。俺の召使だ。
ウミナギ:あァ?ロボットか?
オニダ:そうだ。俺はエールに会いたくてたまらなかった。でも、エールはどこにいるのかがわからなかったんだ。だから、俺はエイルを作り、気を紛らわせていた。だが、今はそんな必要はない。エールが俺の元に戻ってきてくれたんだ。だから…エールはもう二度と離さない!
ミョンガー:ねぇ、それってさ…もうエイルはいらないってこと?
オニダ:エールが手に入りさえすれば、そんな偽物に用はない。後は…俺の為に尽くしてくれればいいんだ。
ミョンガー:そんなのおかしいよ…エイルはロボットかもしれないけど、今まで君に尽くしたのはプログラムかもしれないけど…エイルはロボットなりに必死に頑張ってたんじゃないか!
オニダ:ロボットが俺に尽くすのは当然の事だ。それに作り物にいちいち感情移入してられるか!
ミョンガー:じゃあなんでエイルを作ったんだよ!エールの代わりだったとはいえ、エイルを大事にしてたんでしょ!?エイルを愛してたんじゃないの!?
オニダ:何度も言わせるな!そいつはエールの代わりだっただけで、エールさえ手に入ればもういらないんだ!
ミョンガー:そんなの絶対おかしいよ!間違ってるよ!エイルはただの代わりの捨て駒じゃない!
オニダ:何だ?お前にはエイルの声でも聞こえてるっていうのか?喋ることのないロボットの声が!
ミョンガー:聞こえてるよ!エイルは心の中で、オニダにもう止めてって叫んでる!
オニダ:ふん、そんなことあるわけないな。エイルに心なんてない。心がない奴が叫べるはずないだろ?大体、そいつには音声を発する機能すらついてないんだからな。
オニダは再びドリルでジャングを襲った。
ジャング:甘い!『ナイフ微塵斬り!』
オニダ:俺の本気を見せてやるよ!
ジャングは連続でオニダを斬ったが、手応えを感じなかった。
オニダ:もうてめぇの技は効かないぜ?
オニダの体の斬られた部分は、霧状に変化していた。
ジャング:常に霧状か。
オニダ:斬れないだろ?
オニダは両手のドリルでジャングを攻めた。
ガキィン
ジャングはナイフで受け流しつつ下がった。
ジャング:これは俺じゃどうしようもないな。
ジャングはネクリアたちの場所まで戻った。
ネクリア:あんたの攻撃最近通じないわねぇ。
ジャング:物理技だからな。
ヒイカ:じゃあ特殊技なら問題ないのかしら?
ネクリア:やってみたら?
ヒイカ:あなたはしないわけね。まぁいいけど。『虹色の花束!』
虹色の無数の花弁がオニダ目掛けて飛んでいった。
オニダ:これは…!?
花弁はオニダをすり抜けていった。
ヒイカ:あ、やっぱ効かないのね。
ネクリア:花弁って実体あるから物理じゃないの?
ヒイカ:物理特殊の差がいまいちわからないわ。
オニダ:(あの子供…まさか…)
ソルト&シュガー:霧は吹き飛ばせばいいよねー。『ラージファン!』
シュガーはオニダ目掛けて大きな風を起こした。
オニダ:おっと、それくらいの風で吹き飛ぶと思ったのか?
オニダは微動だにしなかった。
オニダ:風ってのはな、こうやって起こすんだよ!
オニダの体から巨大な羽が生えた。
ネクリア:まずい!
オニダ:そらよ!
オニダは羽で強力な風を起こした。
ネクリア:『土の城壁!』
地面から土の壁が出来て、オニダの起こした風を防いだ。
タタタタ
ヤズネ&ミョンガー&アルトア:オニダが逃げる!
ネクリア:え?
ヤズネ:早く壁を消すでやすよ!
ネクリアは急いで壁を消すと、オニダの姿はなかった。
ウミナギ:逃がさねェ!追うぞ!
ネクリア:でも、どうして逃げたのかしら?不死鳥なら、逃げる必要なんて…
ヒイカ:たしかにそうね。あの国乗っ取ってた時のあんたも逃げたけど、どんな気持ちだった?
ネクリア:あれ、なんで知ってんのよ?
ヒイカ:さぁね。
フバクノソラワ:追わなくていいの?
ヒイカたちはオニダを追いかけた。
しばらくして、大広間に出た。
続く
2011年9月1日作成
最終更新:2014年03月16日 01:47