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013 霊~Rear

ペライト:セメルゾー!

   ペライトはシュロ目掛けて鋏を広げて突進した。

シュロ:私に近づくと…火傷しますよ?

   ゴォォォォッ

   シュロは大きな炎に包まれた。

ペライト:ワワッ!アツイ!

   ペライトは熱で押し返された。

シュロ:どうしました?近づいてきてもいいのですよ?

アルトア:わざわざ熱の根源に近づく必要はない。ここから攻撃するだけだ!

   アルトアは小さな宝石を投げつけた。

シュロ:それが攻撃だなんて言いませんよね?

   シュロは華麗に避け、炎を一直線に飛ばした。

アルトア:うわぁっ!

   炎はアルトアたちを包み込んだ。

ウミナギ:アルトアァァ!

ペライト:アツイー!ギャー!

ソルト&シュガー:早く消化しなきゃー!

   急いで3憑の火を消した。

ユラク:えーっ!もうおしまいなのー?あたしつまんなーい!

シュロ:だから言ったでしょ?あまり楽しいものは見せられないって。

ジャング:ペライトたちでダメなら、俺が行こう。

ネクリア:任せたわよ!

ジャング:ああ。

ユラク:次こそ期待してるからねー!お姉様に勝てるくらいの力見せてよねー!

シュロ:先手は差し上げます。どこからでもどうぞ。

ジャング:これはご丁寧に。いつもなら先手は譲られたら譲り返すが、時間もない。攻めさせてもらう。

ユラク:いけいけー!

   ジャングはナイフを構えた。

ジャング:『ナイフ微塵斬り!』

   ジャングはナイフでシュロを切り刻んだ。

   ボォッ

ジャング:(なんだ?あまりにも手応えがなさすぎる!)

   ゴォォォォォッ

   シュロは炎に包まれ、炎が消えるとシュロは無傷だった。

ジャング:!?

シュロ:言い忘れていましたね。私は切られても潰されても、痛くもかゆくもないのですよ。

ガーラミンド:炎の体ってことか。

シュロ:さぁ、どうします?私にどうやって勝つおつもりですか?

ジャング:く…

ネクリア:引きなさいジャング。私が強引に勝ってやるわ。

ジャング:すまない。

ネクリア:相性が悪かったわね。

   ジャングは引き、ネクリアは前に出た。

ユラク:あたしそろそろ飽きてきちゃったから、これで最後にしてよねー?

ネクリア:妹、心配することないわよ。私は必ずあんたのお姉ちゃんを倒してやるわ。

ユラク:楽しみー!

シュロ:自信があるようですが、私に技が効くかしら?

ネクリア:効くわよ。だってあなたは…妹の技、苦手なんでしょう?

シュロ:?

ネクリア:『水の波踊り!』

   地面から2本の水の鞭が現れた。

シュロ:水技!?

ネクリア:観念なさい。妹と相性が悪いなら、私とも相性が悪いってことよ。

シュロ:水…

ユラク:あ~あ、お姉様これじゃ勝てないねー!だったら…次はあたしの番だよー!

   ユラクはふらりと立ちあがった。

シュロ:ちょっとユラク、まだ終わってないわ。

ユラク:水使いが相手じゃ、勝ち目ないでしょ?お姉様は水使いの私に勝てないんだから!

シュロ:でも…

ユラク:大丈夫だよ!あんまり楽しめなかった分、あたしがお姉様を楽しませてあげるから!

   シュロはゆっくりと下がり、ユラクはステップで前に出た。

ユラク:よろしくね!お姉さん!

ネクリア:ええ、よろしく。言っておくけど、容赦はしないわよ?

ヒイカ:あれ、ネクリア連戦?

ネクリア:連戦ってか戦ってないし。

ヒイカ:それもそうね。

ユラク:じゃあ…いっくよー?

   ざぱぁぁぁぁん

   ユラクの後ろの空中に、渦潮が出来上がった。

ユラク:どーん!

   ユラクは右手の人差し指だけを立て、それをネクリアに向けた。

   ギュオォォオォ

   それと同時に渦潮から水柱が横向きにたち、ネクリア目掛けて進んでいった。

ハリイノギョ:ネクリアはん!危ない!

ネクリア:…ふふっ。

   バシッ

ユラク:どう?あたしの水の槍は痛いでしょー?

ネクリア:どこが?痛くもかゆくもないわよ?

ユラク:え?

   ネクリアは木の根でユラクの水の槍を防いでいた。

ユラク:お姉さん水使いじゃなかったの!?

ネクリア:悪いけど、私は五行。木火土金水、5つの能力を使うのよ。

ユラク:5つ!?

ネクリア:そう。だから…火も水も管轄。もちろん、そのいずれを倒すのも管轄よ!

   2つの木の根は一度地面に戻り、ユラクの足元から再び現れた。

ユラク:えっ!

   木の根はユラクを捕らえた。

シュロ:ユラク!

ネクリア:勝負ありね。動くことなんてできないわよ。

ユラク:うぅ…こんなあっさり負けるなんて…

ネクリア:さぁ、早くあなたたちの知ってる事全部教えなさい!

シュロ:…

   ゴォォォォォッ

シュロ:ユラクに何してんのよ…?

   シュロの周囲の温度が上がり始めた。

ネクリア:はぁ?勝負して勝っただけじゃないの。

   ネクリアの木の根は燃やされ、ユラクは解放された。

ユラク:えへへ、ありがとお姉様!

シュロ:ユラクにこんな仕打ちするなんて許さない…

ジャング:言ってる事が無茶苦茶だな。勝負を仕掛けたのはそっちだ。勝負に負けて腹いせに攻撃なんてタチが悪いぞ。

   ボォォォォォォッ

   周囲の木々が燃えだした。

ヤズネ:あちちっ!お前さん何やってるんでやすか!森が燃えるでやすよ!

シュロ:うるさぁぁぁぁい!

   ゴォォォォォォ

ヒイカ:妹が大事なのはわかるけど、今怒るのは筋違いにも程があるわよあんた。

ユラク:お姉様!森が燃えちゃうよ!落ち着いて!

シュロ:ユラクは黙ってなさい!あなたをあんな目に合わせた奴らを許すわけにはいかないわ!

ユラク:むーっ!

   ばしゃぁぁー

   ユラクはシュロの上から水をぶっかけて鎮火させた。

   しゅぅぅぅー

   シュロの体からは黒い煙があがった。

シュロ:うぅ…

   ぽてっとシュロはその場に倒れた。

ユラク:えーい!

   ユラクは周囲に水をばら撒き、森の火も消した。

ユラク:えへへ、ごめんね。お姉様、あたしに何かあると熱が暴走しちゃうの。

ウミナギ:妹の方がしっかりしてんじゃねェかよ。

ユラク:約束通り、色々教えてあげるよ!何が聞きたい?

ヒイカ:何が聞きたいかよりも、さっさと城に案内してくれたら助かるんだけど?

ユラク:うーん、それはあたしの独断じゃ決められないなー。連れていくことは簡単なんだけどね、お姉さんたちが死ぬなんてあたし嫌だし。

   ユラクは苦笑いをした。

ネクリア:死にはしないわよ。早く教えなさい。

ユラク:でもね、ほんとにそれはできないの。あの黒い鳥は殺せないから…

ヒイカ:別に殺すことが目的じゃないわよ。私たちはただエールを助けに行くだけよ。

ユラク:対立するってことでしょ?それはだめ。あれとだけは戦っちゃいけないの。

ジャング:気になったんだが、黒い鳥ってなんだ?あいつは確かに黒い霧を発したが、鳥には見えなかったぞ?

シュロ:あいつは鳥ですよ。

   シュロは起き上がった。

ネクリア:あんた!

   ネクリアは構えたが、シュロは落ち着いた表情だった。

シュロ:先程は取り乱して申し訳ありません。ユラクの身に何かあるとつい…

ヒイカ:その話はいいのよ。それより鳥って何か、それと案内してくれるのかしてくれないのか、この2つだけ簡潔に答えなさい。

シュロ:彼は黒い鳥。いえ、正確に言うのならば…黒き不死鳥!

ジャング:不死鳥だと?

ミョンガー:不死鳥って~?

ジャング:簡単に言うのなら、死なない鳥だ。殺せないとは、そういう意味か。

シュロ:私たちは、不死鳥に近づけないように、ここで森に迷った者達を帰す役目を持っているのです。

ハリイノギョ:随分親切な背後霊やな。

ウミナギ:背後霊のすることじゃねェだろ。

ヒイカ:ふと思ったんだけど、あんたらが憑くはずだった人って、もしかしてオニダに殺されたんじゃないの?

シュロ&ユラク:!!

ヒイカ:やっぱりね。じゃないとわざわざここに地縛ってるわけないものね。

ネクリア:なるほど、自分たちが憑くはずだった人みたいに死人を出さないために、地縛霊になってここで城に近づけないようにしてるのね。

シュロ:まさかそこまで見抜かれるとは思っても見ませんでした。まったくその通りです。

ヒイカ:で?意地でも城まで案内してくれないって言うなら、いっそ森全部消し去ってもいいけど?

ユラク:それはだめ!

ヒイカ:だったら早く案内しなさいよ。

ヤズネ:それより、どうしてわちきが近づいても近づけなかったんでやすか?

シュロ:上空には結界が張ってあるのです。城が見える程度の上空まで飛んでしまうと、近づいても近づけないように。

ヒイカ:じゃあどうやってたどり着けって言うのよ。

シュロ:私たちは城に近づけないのが役目。近づける方法を教えるなんて…

ネクリア:負けたんだから教えなさいよ。

ユラク:ねぇお姉様、あたしさ…このお姉さんたち、大丈夫なんじゃないかなって思うんだ。

シュロ:ユラク?何言ってるのよ?不死鳥の強さなら私たちは嫌ってほど見てきたでしょう?

ユラク:でも、不死鳥を数回も殺せたあたしたちより強いお姉さんたちだよ?きっと…生きて帰ってきてくれるよ!

シュロ:だけど…

ヒイカ:姉。言っておくけど、あんたたちが何言おうと私たちは進み続けるわ。エールを見捨てることはしない。さっきも言ったけど、森全部消してでも城へ行くわ。

ネクリア:ここにいる全員、それくらいの覚悟はできてるわよ。ね!

ハリイノギョ:せやな!

ヤズネ:頑張るでやすよー!

ジャング:相手はたかが不死鳥1羽だろ?

ネクリア:最悪数の暴力でなんとかなるわよ。

シュロ:変な人たち…そこまで言うなら案内しましょう。でも、あなたたちに何が起こっても私たちは責任持ちません。

ヒイカ:元々持てなんて言ってないわ。

シュロ:それじゃあ…ついてきてください。

   それからシュロとユラクに案内され、城の入口にたどり着いた。

ヒイカ:何も言う事はないわ。正面突破するわよ。

ネクリア:異議なし。

ヤズネ:やっぱ突入は正面でやすよね!

ジャン:(堂々としてるというか、馬鹿正直というか。)

   どげっ

   ヒイカは扉を蹴飛ばし(ぶっ壊し)、城の中へと入っていった。

   城内

ネクリア:つまらないほど誰もいないわね。

ミョンガー:部下がいないんじゃな~い?

フバクノソラワ:人望ないね。

ガーラミンド:お前ら案外バッサリ言うな。

   どーっと進んで上部

ハリイノギョ:なんやえらい大きい扉があるでー。

ネクリア:最上部だし、ここ以外に目的地はなさそうね。ミョンガー!

ミョンガー:おっけ~!『ストライクキック!』

   ミョンガーは縮めた足を思いっきり伸ばし、扉を蹴飛ばした。

ジャング:(こいつら蹴飛ばして壊すの好きだな。)

   その先は広い空間だった。

オニダ:遅かったな。待ちくたびれたぜ。

ヒイカ:オニダ…

オニダ:ここまでたどり着けたってことは、あの地縛霊姉妹に道案内されたってことか。あいつらが案内してくれたってことは、それなりの実力はあるみたいだな。

ヒイカ:世間話をしにきたんじゃないわ。用件は一つ。エールを返しなさい。

オニダ:おいおい、もっとゆっくりしていけよ?なんならお茶でも出すぜ?

ヒイカ:あんたのいれるお茶なんて飲みたくもないわ。さっさとエールを返せと言ってるの。

オニダ:エールは俺の嫁だ。嫁を渡すわけにはいかないな。

ヒイカ:エールは認めてないんでしょ?だったらそんなの婚約でもなんでもないわ。

オニダ:あいつを受け入れる男なんて俺くらいしかいないぜ?考えても見ろよ、銃殺が日課の狂った奴を、どこのまともな人間が受け入れようっていうんだ?お前ら人間は、エールを受け入れない。

ネクリア:そんなことないわ。悪いけど、私たちはあなたの言うまともの分類に入らないのよねー。

ハリイノギョ:そもそもわいら人間とちゃうしな。

オニダ:仲間的な話をしてんじゃねぇよ。じゃあ、エールと婚約しようって奴はいるのかって話だ。いねぇだろ?銃殺少女なんて誰も嫁にしたいなんて思わないさ。いつ殺されるかもわからない。そんなリスクの高い相手と結婚なんてしたいと思わない。だろ?

ジャング:結婚とはリスク云々でするものではない。本当に相手を想っているかどうかだ。

オニダ:じゃあお前は出来るのか?出来ないだろ?エールの事を何も知らないお前たちが、エールを想うことなんてできないんだよ。でも、俺は知ってる。エールのありとあらゆることを!

ヒイカ:知ってりゃいいってもんじゃないでしょ。人を想う気持ちに過去を知ってるかなんて関係ないのよ。

ネクリア:ってかさー、早くエール返しなさいよ。あんたと話したってどっちも折れそうにないわ。

オニダ:それもそうだな。だが、エールに会わせはしない。お前達にはお帰り願おうか。

ウミナギ:そう言って帰るとでも思ってんのかァァ?

オニダ:思ってないな。だからこそ、お前達の帰る先は…地獄だ。

ヤズネ:地獄への片道切符はお前にだけ用意された特別チケットでやすよー♪

オニダ:そいつは嬉しいな。だが、不死鳥を地獄に還すことなんて出来ないってことを教えてやるよ!

   オニダは黒い霧を発生させた。

ネクリア:霧なんて吹き飛ばせばいいのよ!

ソルト&シュガー:『ラージファン!』

   ビュオォォォォォ

   シュガーの左手についた扇が巨大化し、黒い霧を吹き飛ばした。

オニダ:霧だけじゃダメってか?じゃあ、これでどうだ?

   オニダの手に黒い霧が纏わり、ドリルのようになった。

オニダ:行くぜ!

   オニダは走って近づいてきた。

ハリイノギョ:ドリルってあかんがな!

ヒイカ:あんたたちは下がってなさい!

   ヒイカは晴天の剣を作りだした。

   ガキィィン

   ヒイカはオニダのドリルを受け止めた。

オニダ:へぇ、中々やるじゃねぇか。だが、1本の剣じゃ限界ってものがあるんだぜ!

   オニダは反対の手にもドリルを作った。

ヤズネ:危ないでやすよー!

オニダ:刺されても文句言うんじゃねぇぞ!

   ガキィン

オニダ:!?

   ヒイカは剣をもう一つ作りだして受け止めた。

ヒイカ:別に剣が1本だなんて誰もいってないでしょ?

オニダ:ちっ!

   オニダは少し後ろに下がった。

オニダ:だったらこれでどうだ?

   オニダは黒い光線のようなものを飛ばした。

ネクリア:そんな陳腐な光線なんて打ち消せるわ!『月の光線!』

   ネクリアの光線とオニダの光線が正面からぶつかった。

オニダ:そんな光線で打ち消せると思うなよ!

ネクリア:そっちこそ!

   どっちも1歩も引けを取らずに光線を撃ち続けた。

オニダ:(このままだと、人数的にも俺が圧倒的不利だ。だが、緩めるわけにもいかない!だとしたら…せめて一人だけでも潰す!)

   オニダは光線の威力を上げた。

ネクリア:うっ!(こんな全力で撃ち抜いてくるなんて…でもどうして?私一人を倒した所で、他にもヒイカたちがいるっていうのに…)

オニダ:おらぁぁ!

   オニダの光線はネクリアの光線を撃ち抜いた。

ネクリア:やばっ!

チクテキ:…。…

   ドガーン

   光線は壁にぶつかった。

ジャング:ネクリア!

ネクリア:…?あれ?当たってない?

   ネクリアは位置が変わっていた。

チクテキ:…。…

ネクリア:え?もしかしてあんた…

チクテキ:…。…

   チクテキは時間を止め、ネクリアを移動させたのだった。

オニダ:(避けられた?あの速度なのに?)くそっ!(だったらまた間合いを詰めて…)!?

   オニダの目の前は真っ暗になった。

ヤズネ:お前の目~は~見えないよ~♪

   ヤズネがオニダの上をふよふよと飛びながら歌っていた。

ウミナギ:(目が見えなくなるアレだな。)

オニダ:(何なんだこいつらは…一人一人が馬鹿に出来ない強さだ!)

ジャング:不死鳥で死なない体、どれほどか試させてもらおう。

   ジャングはオニダの目の前まで駆け寄った。

ジャング:『ナイフ微塵斬り!』

   ジャングはオニダを斬りつけた。

オニダ:ぐ…ぁぁ…

ジャング:(不死鳥相手だから手加減はしなかったが、手応えも感じた。どう不死鳥なんだ?)

   オニダはその場に倒れ込んだ。

ジャング:なんだ?不死鳥ってのは大した事ないんだな。

   ズッ…ズズッ…

   オニダの体は黒い霧に包まれた。

ジャング:ん?

オニダ:いてぇじゃねぇか。あぁ?

   オニダは起き上がった。

ジャング:傷が治っている…?

オニダ:俺は不死鳥だ。どれほど傷つけられてもすぐにでも治り、復活する。

   オニダは両手にドリルを作った。

オニダ:目も見えるようになったことだ、まずはお前から消し去ってやるよ!

ジャング:俺も甘く見られたものだな。

   ジャングはオニダのドリルを見極めて避けた。

オニダ:こいつ!

ジャング:そんなもので俺を捉えようってのか?そんなことできるわけないだろ?

   ジャングは再びオニダを斬り刻んだ。

オニダ:ぐっ!

ガーラミンド:不死鳥ってのも大した事ねぇんだな!

ジャング:エールを返してもらうぞ。

オニダ:くそっ…エイルー!!

   ドンッ

ヒイカ:!

   ガキィン

   背後から弾が飛んできて、ヒイカは察知し剣で弾き飛ばした。

オニダ:くそっ…

ヒイカ:(弾って、まさかエール?)

   後ろから現れたのは、エールのような容姿だったが、目の色や服が違い、相棒の銃を持っていなかった。

ネクリア:エール?いえ違う…

オニダ:そいつはエイル。俺の召使だ。

ウミナギ:あァ?ロボットか?

オニダ:そうだ。俺はエールに会いたくてたまらなかった。でも、エールはどこにいるのかがわからなかったんだ。だから、俺はエイルを作り、気を紛らわせていた。だが、今はそんな必要はない。エールが俺の元に戻ってきてくれたんだ。だから…エールはもう二度と離さない!

ミョンガー:ねぇ、それってさ…もうエイルはいらないってこと?

オニダ:エールが手に入りさえすれば、そんな偽物に用はない。後は…俺の為に尽くしてくれればいいんだ。

ミョンガー:そんなのおかしいよ…エイルはロボットかもしれないけど、今まで君に尽くしたのはプログラムかもしれないけど…エイルはロボットなりに必死に頑張ってたんじゃないか!

オニダ:ロボットが俺に尽くすのは当然の事だ。それに作り物にいちいち感情移入してられるか!

ミョンガー:じゃあなんでエイルを作ったんだよ!エールの代わりだったとはいえ、エイルを大事にしてたんでしょ!?エイルを愛してたんじゃないの!?

オニダ:何度も言わせるな!そいつはエールの代わりだっただけで、エールさえ手に入ればもういらないんだ!

ミョンガー:そんなの絶対おかしいよ!間違ってるよ!エイルはただの代わりの捨て駒じゃない!

オニダ:何だ?お前にはエイルの声でも聞こえてるっていうのか?喋ることのないロボットの声が!

ミョンガー:聞こえてるよ!エイルは心の中で、オニダにもう止めてって叫んでる!

オニダ:ふん、そんなことあるわけないな。エイルに心なんてない。心がない奴が叫べるはずないだろ?大体、そいつには音声を発する機能すらついてないんだからな。

   オニダは再びドリルでジャングを襲った。

ジャング:甘い!『ナイフ微塵斬り!』

オニダ:俺の本気を見せてやるよ!

   ジャングは連続でオニダを斬ったが、手応えを感じなかった。

オニダ:もうてめぇの技は効かないぜ?

   オニダの体の斬られた部分は、霧状に変化していた。

ジャング:常に霧状か。

オニダ:斬れないだろ?

   オニダは両手のドリルでジャングを攻めた。

   ガキィン

   ジャングはナイフで受け流しつつ下がった。

ジャング:これは俺じゃどうしようもないな。

   ジャングはネクリアたちの場所まで戻った。

ネクリア:あんたの攻撃最近通じないわねぇ。

ジャング:物理技だからな。

ヒイカ:じゃあ特殊技なら問題ないのかしら?

ネクリア:やってみたら?

ヒイカ:あなたはしないわけね。まぁいいけど。『虹色の花束!』

   虹色の無数の花弁がオニダ目掛けて飛んでいった。

オニダ:これは…!?

   花弁はオニダをすり抜けていった。

ヒイカ:あ、やっぱ効かないのね。

ネクリア:花弁って実体あるから物理じゃないの?

ヒイカ:物理特殊の差がいまいちわからないわ。

オニダ:(あの子供…まさか…)

ソルト&シュガー:霧は吹き飛ばせばいいよねー。『ラージファン!』

   シュガーはオニダ目掛けて大きな風を起こした。

オニダ:おっと、それくらいの風で吹き飛ぶと思ったのか?

   オニダは微動だにしなかった。

オニダ:風ってのはな、こうやって起こすんだよ!

   オニダの体から巨大な羽が生えた。

ネクリア:まずい!

オニダ:そらよ!

   オニダは羽で強力な風を起こした。

ネクリア:『土の城壁!』

   地面から土の壁が出来て、オニダの起こした風を防いだ。

   タタタタ

ヤズネ&ミョンガー&アルトア:オニダが逃げる!

ネクリア:え?

ヤズネ:早く壁を消すでやすよ!

   ネクリアは急いで壁を消すと、オニダの姿はなかった。

ウミナギ:逃がさねェ!追うぞ!

ネクリア:でも、どうして逃げたのかしら?不死鳥なら、逃げる必要なんて…

ヒイカ:たしかにそうね。あの国乗っ取ってた時のあんたも逃げたけど、どんな気持ちだった?

ネクリア:あれ、なんで知ってんのよ?

ヒイカ:さぁね。

フバクノソラワ:追わなくていいの?

   ヒイカたちはオニダを追いかけた。

   しばらくして、大広間に出た。


                                  続く



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‎2011‎年‎9‎月‎1‎日作成
最終更新:2014年03月16日 01:47
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