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帰途

  • 作者 79氏

雪「本当に、智途は巻き込まれないで済むんでしょうね?」
サングラスを手に取り、意味も無く問う。
渋「ああ」
こいつの返事なんか当てにできない。
渋「甥と家族に誓おう」
雪「私の妹に誓いなさい。約束し・・・やっぱりいらない」
だから無意味だって。
大きな流れの中では、私もこいつも変わらない、無力な存在なんだから。
無力な存在で終わる気は無いけど。

ハロ「なあ」
ある日曜。
俺は暇だったので、智途の家に遊びに来ていた。
雪花さんは外出中らしい。
チト「何だ?」
ハロ「雪花さんって、何の仕事してるんだ?」
俺は逆立ちしながら尋ねた。
チト「・・・私もいつも聞くんだが、はぐらかして答えてくれないんだ」
ハロ「嘘は上手そうなのにな」
何やってるかはわからないけど金持ってくるっていうのは何か嫌な話だよな。
まさか、人には言えないお仕事ですか?
ハロ「雪花さんが人に言えないことって、なんだろう・・・?」
と、何気なく呟いた。
チト「なんだその言い草は。姉さんにだって羞恥心はあるだろ」
ハロ「お前もなかなか酷いぞ」
チト「む・・・」
言葉に詰まる智途。
ハロ「おい」
チト「?」
ハロ「早く突っ込んでくれ。頭に血が上ってきた」
血が上ってるけど、逆立ちしてるから血が下がってきたと言うんだろうか。
チト「すまん、健康法か何かだと思っていた」
…ダンッ!
上手く動くことができず、そのまま後ろへ仰向けに倒れこんでしまった。
チト「だっ、大丈夫か!?」
視界が狭い・・・。くらくらするぜ。
ハロ「俺も、もう限界かな・・・」
チト「意味不明な行動で限界を見るな」
さて。
ハロ「智途」
チト「どうした?」
ハロ「どこか行くか」
チト「・・・ああ」
ハロ「気が乗らないのか?」
チト「そ、そんな事は無い!けど、私なんかと行っても楽しくないだろ」
ハロ「そうか?俺はお前のどうしたらいいか分からなくて困ってるような顔が可愛くて好きだが」
チト「かっ・・・!///あ、悪趣味な奴だな!」
ハロ「はっはっは。もっと褒めて」
チト「く・・・///」
ハロ「どこ行く?花屋とか?」
俺たちはまだ智途の家でグダグダしていた。
チト「そんなファンシーな気分じゃない」
ハロ「某有名百貨店とか?」
チト「なぜ店名を伏せる」
ハロ「・・・あっ!」
俺は飛び起きる。
チト「何だ?いい案が浮かんだか?」
ハロ「遊園地!」
びし、と智途を指差す。
チト「・・・・・・」
ハロ「・・・・・・」
チト「・・・は?」
反応が遅い。
ハロ「いかにもデートって感じがするだろ?」
チト「ああ、まぁ・・・///」
ハロ「行った事無いだろ?遊園地」
チト「失礼なことを言うな。小さい時行った記憶がある」
ハロ「今となってはいい思い出です」
チト「勝手に終わらすな。どうせ、アトラクションを前におろおろする私が見たいんだろ?」
智途はため息をつく。
ハロ「想像もつかないけど見たい」
チト「しないからな」
強情な。
ハロ「じゃ、行くか」
俺は立ち上がる。
チト「いっ、今から行くのか?」
ハロ「ああ」
時刻は二時過ぎといったところだ。
ハロ「あ、そうか。雪花さん、家の鍵持ってないとか」
チト「いや、どこからでも入ってくるから心配ない」
空き巣か?
チト「そういうことじゃなくて、帰りは夕方になるんだろ?」
ハロ「・・・夜の遊園地って大人だよなー」
と示唆してみる。
チト「よ、夜の?」
ハロ「何スケベなこと考えてんだ」
チト「考えてない!///もう、なんですぐにそういう話につなげるんだ」
それがあっしの性分でして。
チト「着替えてくるから待ってろ」
手伝おうか?と言おうとしたが、ふっと雪花さんの顔が浮かんできたために言えなかった。
雪花さんでもそう言うだろうからな。
確かに智途をからかうのは面白いけど。

数分後。
チト「じゃあ行くか」
ハロ「スカート長い。やり直し」
チト「何が『やり直し』だ。大人っぽくて気に入ってるんだぞ、このスカート」
待てハロ。許容するんだ。これは脚フェチの俺にとって新たな属性やも知れん。
ハロ「じゃあその方向で。行くぞ」
チト「(どの方向だ?)」
初夏を思わせるような陽気の中、俺たちは某遊園地へと足を運んでいた。
雲ひとつ無い快晴。
ハロ「ちょっと暑いな」
チト「風があまり無いからな」
ハロ「麦わら被って向日葵に囲まれて両手広げてくるくるしたいぜ」
チト「?・・・そうか」
俺の想像が爽やか過ぎてついてこれないと見える。
ハロ「ここで雪花さんに会わなければいいがな」
俺は冗談半分に言った。
チト「・・・ハロ」
ハロ「え?」
チト「姉さんをそんな風に言うのはやめてくれ」
智途は真剣な顔で言う。
ハロ「・・・ごめん」
確かに雪花さんは智途にとって唯一の姉妹だし・・・ちょっと無神経過ぎたか。
チト「姉さんもな、昔からああだったわけじゃないんだ」
ハロ「と言うと?」
チト「真面目で、教養があって、謹まやかで、勤勉で、尊敬すべき姉だった」
ハロ「そうか」
想像できない、ってわけじゃなかった。
小学生だったか中学生だった頃ぐらいに、智途と一緒に居たところを見たことがあった気がする。
その時は特に印象は無かったけど、その眼は。
今みたいに俺が智途をからかって遊んでいる様子を優しく見つめる、あの眼と同じだった。
チト「姉さんは、何でもできた。できたのに・・・なんで変わる必要があったんだ?」
ハロ「・・・今の雪花さんは嫌いか?」
チト「『今』も何も無い。姉さんは姉さんだ」
ハロ「そう思ってるならそれでもいいんじゃないか」
チト「良くない!私はただ、姉さんが隠し事をしているから嫌なんだ!」
智途は地面に向かってそう吐き捨てた。
ハロ「そう気に病むな」
俺は智途の頭をぽんぽんと叩く。
チト「なっ、何をする!///」
とっさに距離をとる智途。
ハロ「少し、軽くなったろ」
チト「?」
ハロ「気が」
チト「あ・・・」
ハロ「ま、そういう事なんだよ」
チト「どういう事なんだ?」
質問する智途の脇を通り抜ける。
チト「無視するな」
ハロ「おグっ」
後ろから駆け寄ってきた智途に脇腹を突かれる。
ハロ「雪花さんは、お前の姉さんだってことだ」
チト「・・・・・・」
智途は納得のいかないような顔をする。
ハロ「まぁ、そんな心配事は後にして遊園地へレッツ」
チト「そ、そうだな。歩き疲れた。電車では座るぞ」
ハロ「無理だな。だって人多いし」
チト「言った側から心配事を挙げるな!」
駅で四つくらい離れたところにその遊園地はある。
昔はそうでもなかったが最近急成長したこの遊園地は、今では海まで続くほどの広大な面積を保有している。
近いといえば近いんだが、遊園地なんてそう来るところじゃない。
アトラクションなんか何があるのかわからないぞ。大丈夫か俺。
まあどうせ智途のことだし俺より数倍疎いはずだ。
チト「でかいな・・・」
智途はその入り口の豪華な装飾が施された門を見上げて言う。
ハロ「悪かったな」
チト「何の話をしている!何の!///」
ハロ「痛い痛い痛いもっと叩いて下さい」
チト「何言ってんだ!帰るぞ!」
それは困る。
ハロ「すいません悪ふざけが過ぎました」
チト「全くだ。先が思いやられるな。まだ入り口なのに」
と、智途はため息をついた。

入場料は(無理して)俺が払い、マップを手に入れた。
何でこんなに高いんだよここ・・・。
マップに目を通していると、あるものが目に付いた。
ハロ「智途」
チト「?」
ハロ「最近のお化け屋敷は怖いんだぞ」
チト「何を突然」
ハロ「お前の古臭いイメージを払拭させるくらい怖いぞ」
チト「お化け屋敷に誘おうとするほうも古臭いような・・・」
ハロ「ちくしょう・・・」
チト「わかった。行けばいいんだろ、行けば!」
ハロ「ああ」
チト「だがお化けが飛び出してきたからといって抱きつかないからな」
ハロ「何言ってるんだお前?」
マジなのかもわからなくなってきた。
ハロ「ほら、行くぞ」
左手を差し出す。
チト「え?」
智途は手を見て、また俺の顔を見る。
やがて、そっと俺の手を握った。
その顔はわずかに紅潮していた。
ハロ「お前さ、処女じゃないんだからそんなにドキドキしなくても」
チト「う、うるさい!ドキドキなんかしてない!さっさと連れてけ!///」
俺は首を傾げ、お化け屋敷へと歩み始めた。
チト「大体、その言い回しも酷いぞ・・・」
確蟹。

ホラーハウス『真由美』。
ホラーハウスというよりスナックか居酒屋みたいな名前がついてるのは何でだぜ?
だが、内装は意外と凝っている。純和風か?・・・広さも結構ありそうだ。
あたりはほとんど真っ暗で天井は見えないし、明かりは青いライトが数個、下から照らすだけだ。
空調の音がやけに大きく聞こえる。
ハロ「ここ、掃除大変そうだな」
チト「やっと喋ったと思えばそれか」
草が繁茂した上にかかる、長く細い橋を渡る。
ハロ「怖いか?」
チト「・・・・・・」
意外な答えが返ってきた。
智途は俯いたまま歩いている。
まさか、智途がこんなので怖がるとは思えないが。
ハロ「なあ」
チト「え、何?」
ハロ「怖いの?」
チト「まだ何も出てないじゃないか」
ハロ「だって、お前さっきから俯いて」
チト「手・・・」
ハロ「手?」
チト「手、つないでるだろ?それがちょっと気恥ずかしくなった・・・というか何と言うか」
ハロ「何だ。そn」
ガサササササッ
ハロ「おわっ!?何だ!?」
草むらに妖怪(?)の気配!
ハロ「智途、お札を」
チト「そんなもの無い」
ハロ「きっとやつら、俺たちを狙ってるんだぜ。仲間を集めて罠を張ろうって魂胆だ」
チト「よく次から次へと思いつくな」
ん?なんか立て札が・・・。
ハロ「『はやく船に乗らないとけっこう死にます』」
それよりこの立て札、いい木使ってるな。薪にするか。
チト「船って、あれのことじゃないか?」
智途が指差す先に小屋と桟橋があり、船らしきものがあった。
ここってこういうアトラクションだったのか。道理で結構並んでたわけだ。
ハロ「行くぞ」
俺は智途の手を引いて小屋へと向かった。

小屋に入る。
ドンドンドンドン!!
障子や戸が外から激しく叩かれる。
流石の智途も少し驚いてるようだった。
ハロ「うるさいな!入ってますよ!」
…ノックはピタッと鳴り止んだ。
チト「ハロ、船が無いぞ」
ハロ「え?」
小屋の出口から外を見ても、小屋の先にあった筈の船が無い。
ハロ「・・・これって仕様?」
チト「知らん」
川は、暗闇へと続いている。その先には青いライトも無い。
俺たちは呆然と立ち尽くした。
チト「ハロ。あっちに非常口がある。仕方ないからあそこから出よう」
ハロ「『真由美』ってなんなんだ・・・」
絶対文句言ってやる。
そう思って、草むらを掻き分けて俺たちは『真由美』を出た。

ハロ「おい、係員!」
係「はい?」
ハロ「どうなってんだ!あの船は何だ!って言うか出口はどこだ!」
係「看板にそって行けば出られる筈なんですが・・・失礼ですがどこからお出になられたのですか?」
ハロ「あっちの非常口だ」
係「あちら・・・ですか?」
係員は怪訝そうな顔をした。
チト「私が見つけた。行き止まりになったから、仕方なくそこから出た」
係「それは行き止まりですよ。順路は反対側ですから」
チト「・・・え?」
係「あっちは鍵閉めておいた筈だろうが・・・新入りの管轄だぞ。しょっぱなからヘマしてどーするよ・・・」
係員はぶつぶつ言いながら立ち去った。
ハロ「・・・・・・」
チト「・・・・・・」
ハロ「はい、という事でね」
チト「な、何が『はい、という事でね』だ!」
智途は慌てて俺に聞く。
ハロ「バカだなお前。あれも仕掛けだって」
チト「し、仕掛け?」
ハロ「そ。巧みなトリック。怖かっただろ?」
チト「・・・ちょっと」
ハロ「よしよし。撫で撫でしてやるからこっちに来なさい」
って来るわけ無いけど。
ハロ「・・・え?」
だが智途は、俺にもたれかかってきた。
チト「・・・撫でて、くれるんじゃないのか・・・」
ハロ「あ、ぁあ」
変な所から声が出てしまった。
俺は動揺しつつも、その頭をゆっくり撫でてやった。
俺の中ではありえない状態、妄想し得ないシチュなんですけど・・・?
智途が甘えてくるなんて、薬天が十連勝するくらいありえないと思っていた。
チト「・・・ありがとう、落ち着いた」
智途は体を離した。
チト「・・・お前と居ると、どんな悲劇も喜劇にさえ見えてくるな」
ハロ「それは褒めてるのか?もっと簡単な言葉で言ってくれたらわかるんだけど」
チト「わざとらしいやつだ。・・・お前と居ると、安心する、って・・・///」
ハロ「・・・・・・」
チト「わっ、わかったな?行くぞ!///」
智途は俺の手を引き、早足で歩き出す。
今のって・・・もしかして。

――日が暮れた。
チト「あっという間に真っ暗だ。登っているときはまだ夕方だったのにな」
観覧車の窓からは、夜の都会の風景、天然の電飾が見える。
俺は暗い海を眺めていた。
そして物思いに耽っていた。困る事は何も無いし、悩んでいる事も何も無い。
チト「・・・何、黙ってるんだ?私に夜景を見せて感動させるために乗せたんじゃないのか?」
ハロ「俺は・・・」
チト「夜景、綺麗だぞ」
ハロ「俺は、お前のこと・・・」
今まで饒舌だった智途が、急に大人しくなった。
ハロ「俺は、お前のことが好きだったのかもしれない」
チト「・・・かも、知れないか」
ハロ「もしかしたら仲のいい友達・・・いや、少なくともさっきまでは仲のいい友達だと思ってたんだけど」
俺は思うままに話した。
ハロ「正直、さっきは驚きだった。・・・でも気付いた。気付くの、遅いよな。つらかっただろ」
チト「・・・別に、そんな事無い」
智途の目は潤んでいた。
ハロ「ずっと、俺の事を見ていてくれてたんだな。・・・ありがとう」
チト「何が『ありがとう』だ。本当に気付いてなかったのか?またからかってるんじゃないのか?」
ハロ「嘘じゃない。小細工も難しい言葉も要らん」
俺はそう言って、座っている智途の前に立った。
そして、智途の頬に手を当てた。智途はその潤んだ瞳を閉じる。
俺は、短いキスをした。
直後、智途は俺に抱きついてきた。力強く。その頭を俺の右肩に乗せて。
智途の目から、堰を切ったように涙が零れる。
それも普段の智途からは想像のつかない姿だ。
けれど、今の俺にはその顔が容易に想像できる。
震え、熱、泣き声、それを傍で聞きながら、俺は智途の頭を再び撫でた。

雪「くっそ!禄でもないことになった!」
帽子をテーブルに叩きつける。
渋「悔やんでも仕方あるまい」
雪「まさかあいつらに見つかるなんて・・・!なんとか・・・ならないの・・・」
渋「私の場合を見るようで痛々しい。手なら貸すが」
雪「できれば、智途や遥たちには何も知って欲しくないのよ」
シュボッ・・・
渋「同感、だ。だが避けられない運命かも知れん。二人を逃がせただけでもいい、と思う事だ」
雪「・・・・・・」

俺と智途は智途の家まで戻って来たが、家には明かりが点いていない。
ハロ「雪花さん、帰ってないみたいだな」
チト「もう十時だぞ」
智途はそう言って家の鍵を取り出し、玄関の扉を開けた。
♪オモイドーリニハー イカナイーサー
チト「姉さんから電話だ」
何だ今のは。
雪「ごめん智途。今日ちょっと帰れそうに無いの。夕飯はハロ君でも捕まえて食べて」
チト「何言ってんだ!」
雪「ホント、ごめんね。じゃ」
チト「・・・全く」
ハロ「なんだって?」
チト「今日、帰れないって」
ハロ「ふーん」
チト「・・・泊まるか?」
ハロ「どうしようかな。由梨への言いわけ考えないとな」
何気に肯定してるじゃないか俺。
いや至極当然のように甘美な提案をする智途も悪い。

でもまあ結局、泊まる事になった。
チト「夕飯、どうだった?」
ハロ「うまかった」
チト「本当か?良かった」
二人で一つのベッドに寝ているというのに、ひどくまったりしている。
チト「湯加減は?」
ハロ「俺はあのくらいで丁度いいな。俺入ってる時によく襲って来なかったな」
チト「それはこっちのセリフだ」
ハロ「何。俺は『脱ぐな、着てろ』派だから襲わなかっただけだ。服を着ているからこそ」
チト「何を熱く語ってるんだ」
ハロ「・・・・・・」
チト「・・・・・・」
なんかもどかしい。
いつもなら智途が責めてきて、俺は罵られ足で扱かれてよだれ垂らしておねだりするぐらいの(妄想込)なのに、
今日は・・・しないんだろうか。
そう思っていると、智途は体を向こうに向けてしまった。
ま、いいか。俺も寝よう。
……。寝られるわけ無いだろ。
ハロ「なあ」
チト「ひゃっ!?///」
俺は背後から智途の胸を揉んだ。
チト「い、いきなり何するんだバカ!って言うか離せ!///」
風呂上りの体はまだ暖かく、その感触を確かなものにしている。
俺は嫌がる智途を無視してしっかりとおっぱいを堪能する。パジャマの、布の感触が俺は好きです。
チト「や、やめろ・・・///いつまでやってるつもりだ・・・///」
智途は俺の手首を掴むが、そこから抵抗する気は無さそうだ。
高鳴る心臓の鼓動が掌から伝わる。
俺はいつの間にか、智途の体に背後からぴったりと体をくっつけていた。
既に勃ったそれは智途のお尻のあたりに押し当てられていて、擦り付けてしまいそうになる。
チト「ぁく・・・っ///ど、どうする気だ・・・///」
普段がどうの、何て関係無い。
綺麗だ。智途の体は綺麗だ。
俺は智途の体をこちらに向かせた。
チト「・・・///」
一瞬俺の顔を睨んだが、すぐに恥ずかしげに視線を伏せてしまった。
上から覗くと、その胸の谷間が暗闇でもしっかりと確認できた。
そんな俺を智途は見上げて言った。
チト「そんなにこれが好きか?」
ハロ「智途のは、特別綺麗だ」
チト「ふん・・・///褒めればずっと触っててもいいわけじゃな・・・っ!?」
俺はその胸に顔をうずめた。
チト「ちょっ・・・何やってんだ変態!///」
あったかくて柔らかい感触が、顔全体を包む。もうこのまま眠りたい・・・。
チト「もう、やめ・・・ろ・・・///」
顔を上げる。
まだ頬にじんわりとその感触が残っている。
俺は恍惚としたまま、智途を脱がせ始めた。
チト「あ・・・///」
もう何でもいい。挿れたい。繋がりたい。一緒になりたい。
俺は屹立したそれを取り出し、智途にあてがった。
俺は、既にぐしょぐしょに濡れていたそこにゆっくり挿入した。
チト「んっ・・・あっ、ああっ!///」
潤滑油で満たされていたため、そこには容易に到達できた。
チト「ハロ・・・///」
智途はその足を俺に絡め、さらに首に手をまわしてくる。
おっぱいが押し当てられ、俺の胸板でふにゃりと潰れる。
俺は智途にしがみつかれたまま、智途の上にかぶさった。
仰向けになっても、智途はとろんとした目で俺を見つめている。
後は何も要らなかった。
チト「あっ、は、早いぞ、バっ・・・あっ・・・///」
ハロ「智途、智途ぉ!か、可愛いよ、智途」
チト「あ、ぅ・・・///な、何、・・・あぁっ!///」
きつくてぬるぬるの襞は俺の理性を完璧に奪い、俺は智途の体の虜になっていた。
ハロ「はぁ、智途、智途ぉ・・・」
狂ったように動き続ける。
チト「ん、んあっ・・・あ、駄目、だ・・・そ、そろそろ・・・限か・・・ぃ///」
最後に、俺は大きく突き上げた。
チト「あ――!く、ぁっ、あ、は、はぁ・・・///」
俺はたくさんの精液を、智途の中に注ぎ込んだ。
チト「ぁ・・・ぅ・・・///」
智途は焦点の定まっていない目で天井を見ている。
俺は焦点どころか昇天した感じで、そのまま倒れて気絶しそうだった。
智途を下敷きにしてはまずいので、限界のところで耐えているけど。
力が抜けたのか、智途は俺の体を開放した。俺はようやく智途の右側に倒れることができた。
ハロ「智途・・・好きだ・・・」
俺はそう言い残して、気絶した。

朝まで気絶していた。
おんもではチュン吉がチュンチュンしている。
壁掛け時計を見る。・・・四時半ぐらいだ。
すぐ傍に、智途の寝顔があった。
安らかな寝顔だった。
ハロ「帰るか」
い、いや。後片付けもしないで寝てしまったから・・・。今考えると最低だな。
しかし見る限りは異常無しだ。プチ罪悪感。
ハロ「じゃ、俺帰るから」
眠っている智途に言った。

さて、由梨になんて言いわけしよう。
そう考えながら家路を歩いていると。
雪「あら?ハロ君、こんな朝早くに散歩?」
突然、雪花さんが十二時の方向から現れた。
ハロ「ええ。まあ。日課でして」
雪「ふふ。そう、がんばってね」
雪花さんはそれだけ言って、俺と擦れ違った。
完全に嘘だとばれたよな。
この分だと、何か由梨への言いわけもうまくいかないような気がしてきた。
いつもうまく言ってるようでばれてる感じだが・・・。いっそ、開き直るか?

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最終更新:2007年08月03日 21:04