渡辺製作所(わたなべせいさくしょ)は、かつて存在した同人ゲームサークル。
対戦型格闘ゲームなどのアクションゲームを得意としている。そのクォリティの高さから、
TYPE-MOONやいつものところと共に、1990年代末から2000年代初頭にかけての「同人ゲームブーム」を牽引した。ほとんどの作品には、1980年代から1990年代にかけてのファミコンゲームやアーケードゲームの人気作品へのオマージュが捧げられている。
2003年2月をもって解散。発表されたゲームの諸権利は、同サークルのメンバーが設立した
フランスパンが引き継いでいる。
●作品リスト(順不同)
1998年夏コミで体験版頒布、1998年12月30日(冬コミ)に製品版頒布。『To Heart』のキャラクターによる対戦格闘ゲーム。コンシューマーゲーム並みの操作性やキャラクター動作の良さ、何よりも「東鳩(『To Heart』の俗称)キャラが昇龍拳!」という企画で注目を浴びた。当初は『トゥルーラブストーリー』ベースのゲームとして企画された経緯がある。
1999年12月24日頒布。4人同時対戦やインターネット対戦も盛り込んだ『QOH'98』のエボリューションモデル。『To Heart』に加え『痕』『雫』等、Leaf作品のキャラクターが参加。
- THE QUEEN OF HEART '99 Second Edition
2000年4月23日頒布。『QOH'99』の追加アップデートディスク。
THE QUEEN OF HEART '99 with Second Edition
2001年5月24日頒布。『QOH'99』に『'99SE』をマージし、さらにゲームバランス調整を施した、『QOHシリーズ』最終作。
●その他
2000年8月15日頒布。月宮あゆを筆頭に、『Kanon』のメインヒロイン達を主人公に据えた固定画面アクションゲーム。『マリオブラザーズ』をベースに、パワーアップアイテムやスコア倍率システムで味付け。
2000年12月30日頒布。『Kanon』のメインキャラクターの1人である川澄舞を主人公に据えた横スクロールアクションゲーム。『夢幻戦士ヴァリス』にリスペクトを捧げている。
2001年8月10日頒布。『こみっくパーティー』のキャラクターによる対戦格闘ゲーム。「THE QUEEN OF HEART 2001」のサブタイトルが示すように『QOHシリーズ』の1つとされるが、製作技術面ではDirectXをフル活用し、従来作とは一線を画している。
2001年12月30日頒布『AIR』と『フリッキー』をモチーフにしたアクションゲーム。障害物や敵の攻撃をかわしながら、画面内にいる「友達」を出口まで導く。
2002年5月12日頒布の対戦格闘ゲーム。『アーバンチャンピオン』をモチーフにしている。「白目キャラ」で知られるイラストレーター・南向春風が制作したフラッシュムービーをゲーム化したもの。登場キャラクターは手袋を常備する版権キャラクター達で、タイトルはこれに由来する。エロゲ系だけではなく、『デ・ジ・キャラット』も出演している。
●主要メンバー
- なりたのぶや(プロデューサー)
- 来兎(音楽/プロデューサー)
- 藤崎豊<「F氏」とも>(プログラム)
- のはら〜(プログラム)
- わがつまたけひこ(グラフィック:エフェクト)
- 我上院(グラフィック:ドット)
- 吉原ほのか(グラフィック:ドット)
- GHQ(グラフィック:背景・彩色)
最終更新:2012年01月01日 14:07