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第五回・u_skを萌やす会

初めてなので感覚がわかりませんが、よろしくお願いします。

春なのに、寒がりな彼は分厚い布団に埋もれている。
「シマ~…」
目を閉じて眠る顔は幸せそうだけど、彼には僕が見えていない。
目を開けて早く僕を見て欲しい。
チョンと鼻をつつく。
「にゃん…よぉ…シマぁ…」
締まりのない可愛い寝言に、思わず微笑む。
僕の名前は春なのに。いい加減僕を見てよ、ねぼすけさん。
春なのに

 あの約束を、君は覚えていたのだろうか。
 あの日、あの時、笑顔で帰る君に告げてしまえば良かったのだろうか。
 この時期になると、首にかけている一組の指輪を見ながら物思いに耽ってしまう。
 あぁ、もう花弁が落ちきってしまう。次はきっと、会えるだろうか。

「せっかくの春なのに……」
窓の外の雨を見ながら、そいつは何度目か数えるのも面倒なつぶやきをまたも吐き出した。
前から互いの予定を合わせて、さあ出かけよう、どうせなら花見にでも、という今日。
テレビのニュースキャスターが今年の桜もこれで終わりですね、だなんて追撃をかけてくる。
「お花見……」
と、とうとう泣きそうなそいつに
「おまえがいればそれでいいよ」
俺は後ろから抱きしめた。

山茶花の花。冬に咲いて、春を待たずに散っていく。きっと僕もそんな風に散ってしまうのだろうかと、ただ外を眺めるだけの病室に、いつも通りに君は来た。

細く痩せた僕の手を、君は優しく両手で包みながら、笑って今日あった事を、まるで幼子のように語るから、僕は笑って相槌を打つ。

大事な報告があるんだと、君の放ったその知らせに、僕は涙で前を滲ませた。


もう何度春が過ぎただろう。
春だねと君が笑うから僕もそうだねと笑い返す。
山茶花の花はまだ散らない。
君が添え木をしたものだから。

山茶花の花はまだ散らない。


もうすぐ春だというのに、2人の距離は変わらない。俺には今、こうして部活終わりに、いつも一緒に帰っているこいつに、思いを伝える勇気がない。

「お前、なんか悩んでんだろ。」
それはあまりにも唐突だった、
「は?いや、別にねぇよ、んなもん。」
「嘘つけ。」そういって鼻先にデコピンされた。
「ぃっつ!」
「顎。」
「ん?」
「お前、なんか悩み事ある時、顎かく癖あんだろ。今日一日中ずっと顎かいてた。」
「……き、気のせいだろ……。」
沈黙が続く。
「はーぁ……」そいつは頭の後ろをしばらくかいてから深い溜息を吐く。これはこいつが何かを覚悟する時にいつもする癖。昔>からずっと変わらない動作だ。
「……俺さ、お前にずっと話してなかった事があるんだわ。」

内容は聞いてないというのに
胸が苦しくなる。

春になっても2人の距離は変わらない。そう思っていたのは、俺の勝手な思い込みだった。


夏の打ち上げで、冬に再開しようと約束した。
でもしばらくするとネットで見かけなくなり、心配になってメールを送った。
電話もしたが、応えるのは使用されていない旨の自動音声。
春になろうというのに、未だに何の音沙汰もない。
ネットの繋がりしかない彼は、何かあってもこちらに知らせがくることはない。
せめて、元気でいてくれたらそれで良いのだけど。

仕事や人間関係がうまくいかないとき、
どうしても君の顔がみたくなる。
そんなとき、大丈夫と、
真夏のように眩しい笑顔の写真を送ってくれる。

自撮りなんてしない君だから、火照った顔が
すこしおかしくて、でも、それが僕を励ましてくれる。

僕が変顔を送ると、
ばつが悪い返事が返ってくる。

いじわるして、ごめん。
恥ずかしくてこんな返し方しかできなくて。

今度の休みは一緒に花見にいこう。
たくさん話そう、たくさん笑おう。
「いつもありがとう」と直接言おう。

こんばんは。
萌やす会、毎回興味深く拝聴しています。
少し長めですが、よろしくお願いします。

以下、本文です。

「みんな心配してたぞ」
屋上の手すりにもたれているやつに肩を並べる。
目下にはライトアップされた桜とサークルのみんなが見えた。
「桜嫌いはいてもいなくても同じさ」
「俺が退屈なの」
「…へんなやつ」
やつとのやりとりは不思議と心地いい。
「はァ…女と来てェよな、こういうの。みんなともいいけどさ」
「俺は、お前とが…」
ひんやりとした風は言葉をさらって、アルコールの匂いだけを俺に運んだ。
「あーでも、やっぱ一番はお前かな。話おもしろいし」
「…へんなやつ」
春なのに、夜はまだ長い。

春は嫌いだ。
憂鬱な気分でほぼ散りかけの桜並木をキャンパスの方向へ歩く。
大学生ともなれば「アレ」が理由でいじめられることはもうなくなったけど、
この季節になると嫌な記憶が蘇ってくる。

そして今度は別の理由で胸が落ち着かない。
1限は同じ講義だからたぶんそろそろ……そんな考えとピッタリ合うかのように
「おはよー桜!」
アイツが自転車で颯爽と並木道を駆け抜けていく。俺の名前を叫びながら。

やめてくれ。
春なのに、顔が秋になっちゃうだろ。

花見に行こうとお前は言った。それも人混みは嫌だから夜桜がいいと。人気のない暗闇でお前と二人きり。
俺の気も知らないで、お前はコロコロと笑っている。春だというのに薄着のお前。夜風が過ぎると小さくくしゃみをした。
寒いと言ってお前は擦り寄る。本当に、俺の気も知らないで。‬

放送中に届いたリアルタイム萌やし

あいつがいよいよ高校卒業する。
残された時間は僅か…桜の花は咲き乱れているのに俺達の心はまだ蕾。
そして、卒業式が終わった夜…あいつに呼び出されて行くと
「漸く二人になれた…待たせてゴメンな、お前の事が…」
二人の心に花が咲く…〜終〜

春なのに雪が降る。
それは別れの言葉。
遠距離だからと一方的に突き離したあいつにムカついて、言い返そうと同じ会社に入ってやった。
一瞬驚いた顔したあいつに屋上に呼び出されて行くと「何故、ここに入った」と問う
「好きだから。ただそれだけ」
と乗り遅れた春に乗ろうとしていた。
戸惑ってるあいつの答えは曖昧だけどノーではない。春なのに春はまだ先の様だ…〜終〜
最終更新:2017年05月03日 11:40