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重僧侶ガレラスの受難

「幸いなれ南の王、其の御元に火と光の加護のあらんことを」

僧侶は左手で器用に印を斬り、足元に作られた魔法陣の四隅に紅玉を配し、詠唱を行った。

「ルルスス=グラキエス=ヌンクァーム」

古の言葉と共に法円で結ばれた祠に暖かな光が灯る。
同時に、干上がっていた井戸の中から少しずつ水が流れる音がし始めた。

「これでもう水脈が凍てつくことも無いだろう、四大の精霊に感謝の気持ちを忘れぬ様に」
「あ、ありがとうございました!」

僧侶はその岩の様に厳めしい顔に僅かの笑みを浮かべると、静かに村を立ち去っていった。



ガレラス=ボルカヌスはかつての大戦で火炎の巨竜と畏れられた武人であった。
だが、とある事件により部下を全員失い、戦の虚しさを知った彼はその巨体を神に捧げ、殺生を続けた自らの右腕を斬り落とすという苦行の末、火の大陸を守る重僧侶(ヘヴィプリースト)としての道を歩み始めた。

数十年に渡る修行の中で小さな村に腰を落ち着けた彼は村人達に慕われ、右腕を失ったにも関わらず何不自由ない生活を送ることができた。
と言うのも……



「神父様!」
「帰ったぞ、エトナ」

ガレラスに小さな影が駆け寄ってくる。
エトナは5歳の時からガレラス神父に支え始め、それからずっとガレラスの右腕の換わりに働いてきた。
そのおかげでガレラスは不自由ない生活を送ることが出来たし、エトナも奉仕の気持ちの強い優しい子に育っていった。

そんなエトナが医師になりたいと言い出したのは11になった頃だった。
エトナが盲腸を患った時、利き腕の無いガレラスはエトナを治療してやることも出来ず、隣町から医療の心得のある神父を呼ばざるを得なくなった事があり、長い時間エトナを苦しみから救えなかったことをガレラスは悔やんでいた。
それを見たエトナは、自分がガレラスの腕になると言って街から医学書を取り寄せ、見よう見まねで傷の手当等の練習を始めたのだ。
今となっては簡単な薬草の区別や調合も出来るようになったとは言え、未だ治療が出来るほどの腕にはなっていない。



「神父様、ご用意出来ました」
「うむ」

脱衣場でエトナは手早くガレラスの衣服を脱がせ、沐浴堂の戸を開いた。

村人達の手によってガレラスの家に併設された沐浴堂は小さいながらも立派に作られ、湯気と共に清々しい香の香りが仄かに立ち上っていた。
ガレラスがゆっくりと湯船に腰を据えると、衣を脱いだエトナが優しく背中を流し始めた。
岩の様な鱗に湯が流れる様は、まるで崖から流れ落ちる滝を連想させる。

「神父様って、100歳を越えてらっしゃるって本当なんですか?」
「ん、そうだな……もう幾つなのかも忘れてしまったが」
「じゃあ、神父様はぼくのおじいちゃんよりおじいちゃんなんですね!」
「ん……まぁ……竜の中ではまだ若いほうなんだがな……」

言われてみれば、ガレラスがまだ僧籍に入る前の時代は当の昔に過ぎ去り、あの大戦の傷跡は最早皆無と言えるほどに消え去ってしまった。
今はもうエトナ達の様な若い世代が作るべき時代、ガレラスは自分のような古い時代の住人は静かに時代を移り変わりを見守るべきなのではないかと考えていた。

「……」
「……ん、どうした?エトナ」
「え、いや、なんでもないです……」

何かを隠すようにエトナは再びガレラスの身体を洗い始めた。

「何でも言ってごらん、悩みでもあるのか?」
「いや、そうじゃないんです……ただ」
「うん?」
「こうして他のひとの御体を触ることが無いので……まだひとの御体に包帯すら巻いたことありませんから」

そう言われてみれば、とガレラスは思う。
ガレラスの岩のような鱗は天然の鎧に等しい。
怪我をすることも無ければ傷口に包帯を巻く必要すらもない。

「そうか、エトナはこの小屋に籠りきりだったからな……俺の身体で良ければ、包帯を巻くなり触診するなり、何時でも付き合ってやるぞ」
「え……宜しいんですか?」
「ああ、ひとの身体に触ることはひとを知ることでもあるからな。この古傷だらけの汚い身体でよければ、幾らでも相手してやろう」
「本当ですか!」

エトナの表情が明るくなる。

「左腕しかないが、許してくれよ」

ガレラスはそう言いながら太い左腕をエトナに差し出した。

「はいっ」

エトナは嬉しそうにガレラスの手を取ると、優しく指を当て脈を探したり、凝り固まった筋肉を揉みほぐしたりし始めた。

「鱗が固くなっているからな、怪我をしないよう気をつけろよ」
「はい……あの……神父様」
「ん?」
「あの……大変申しにくいのですが……なんと言うか、神父様とぼくたちとでは少し身体の構造が違うような……」
「うむ、種族が違うからな……そればかりは仕方あるまい」
「ええ……でも……なんというか……ついてるものがついてないと申しますか……その……」
「ああ、エトナもそう言う事を気にする年頃になったのか……早いもんだ」
「?」
「エトナが気にしているのは魔羅のことだろう?」
「ッ!?」

エトナは顔を真っ赤にしながら俯いた。

「ははは、野郎同士気にすることも有るまい、俺にもちゃんと付いているさ」

ガレラスは座ったままエトナに向き変える。

「ただお前たちとは違ってな、俺のは身体の中に入ってるんだ、ここの中にな」

ガレラスは左手を股間に持っていくと、微かに切れ目の入った肉の壁をゆっくり指で押し開いた。

「ほあぁ……」

恥ずかしそうにモジモジしながら、エトナはその異様なものを凝視した。

「こら、そんな汚いところを触るんじゃない」
「あっ、あ……ごめんなさい……」

いつの間にかエトナはガレラスの中に手を伸ばそうとしている。

「ん……神父様……ぼく、なんか……」

突然エトナが手を引いたかと思うと、何やら腰を引いて身体を丸め込んだ。

「あっ」

エトナが気を抜いた途端、緩く結ばれていた腰布がはらりと水面に落ちてしまう。
その股のものは、初めて他者の身体を見た緊張からか、堅く隆起していた。

「神父様ぁ……」

「はは、年頃だから仕方ないさ……ただ、なんだ、その、欲望に身を、まかせたらいかん」

初々しいエトナの姿に、ガレラスは何故かどぎまぎとした感情を覚えた。

このままではいけない、聖職者としてエトナを正しい青少年の道へ導かねばなるまい。

「神父様……ぼく、どきどきして……」
「そ、そういう時はせせせせ聖言を詠唱して気持ちを落ち着かせなさい、さあ、俺に続いて……」



主よ天にまします我らが父よ我を卑しき欲望の淵から引き上げさせ給え我は四大の精霊の加護を与えられし祝福の御子なりどうか我が卑小なるものの救済の声を聞きいれ給え淫堕なる魔の誘惑の鎖を断ち切り給え主よ天にまします我らが父よ我を卑しき欲望の淵から引き上げさせ給え我は四大の精霊の加護を与えられし祝福の御子なりどうか我が卑小なるものの救済の声を聞きいれ給え淫堕なる魔の誘惑の鎖を断ち切り給え主よ天にまします我らが父よ我を卑しき欲望の淵から引き上げさせ給え我は四大の精霊の加護を与えられし祝福の御子なりどうか我が卑小なるものの救済の声を聞きいれ給え淫堕なる魔の誘惑の鎖を断ち切り給え主よ天にまします我らが父よ我を卑しき欲望の淵から引き上げさせ給え我は四大の精霊の加護を与えられし祝福の御子なりどうか我が卑小なるものの救済の声を聞きいれ給え淫堕なる魔の誘惑の鎖を断ち切り給え主よ天にまします我らが父よ我を卑しき欲望の淵から引き上げさせ給



「んぐ……う」

ガレラスは、いつの間にかエトナの小さな身体を抱きかかえ、その唇に長い舌をねじこんでいた。

「ん……ぐ……」

見ればガレラスの股の切れ目から、透明の液体が糸を引いて滴り、赤黒い何かが別の生き物かのように顔を出し始めた。

「くはぁ……エトナ……良く見るんだ……これこそが男の姿なんだ、恥じることはない」
「神父様ぁ……?」
「可愛いエトナ……俺が大人にしてやる」

ガレラスの股から顔を出したそれはさらにその首を伸ばし、雄の臭いを振り撒きながら隆起していく。

「男ならなぁ……みんなこうなるのさ……互いの愛を確かめ合う為にな……」

エトナを押し倒したガレラスは、残る左手でエトナの身体を愛撫し、その小さいながらも猛々しく反り立つそれを指先で撫で回した。

「あっ……あっ……神父様ぁ……ッ」
「ほら……触るんだ」

エトナはガレラスに促されるまま、震える手をぬらぬらと輝くグロテスクな肉の柱に添えてみた。
熱く、脈打つそれはエトナの愛撫に素直に答えた。

「神父様の……おおきい……」
「お前もすぐに大きくなっていくさ……」

ガレラスはエトナの手を包み込む様に、自身の幹を握ってしごいて見せた。
太く熱いその先端からは独特の臭気をはらんだ澄んだ粘液が吐き出され、二人の指をぬらぬらと濡らしていく。

「エトナ……俺のことが好きか……?」
「あぅう……神父様ぁ……」
「……一つになるぞ……エトナ……」

ガレラスは粘液で濡れた指をエトナの尻に押し当て、ズクズクと内部へ侵入させる。

「あっああッ!!が……」
「随分と素直だな……そんなに俺が欲しいのか?」

ガレラスが再びエトナの喉の奥へ奥へと舌を伸ばす。

気づけばエトナの小さな幹からも大量の蜜が溢れ始めていた。

「ぐるるぅ……んぐううぅ!」

ガレラスは体勢を大きく変えると、まるでエトナの上を這うようにして、太いものを穴へと押し当てた。

「―――――ッ!」

舌を入れられたままのエトナは苦痛の叫びを上げることもできず、その巨大な肉柱で胎内を貫かれてしまった。

「ガアアアアァァァッ……なんて絞まりだ……」

ガレラスはガチャガチャと鱗を鳴らしながら、その巨体を震わせ痛いほどのエトナの歓迎に身をよじった。

「ああ……あ……あつい……」

激痛の果てに愛する神父の侵入を感じたエトナは、その本能的な悦びに微笑みを浮かべた。

「クソ……もうイきそうだ……またじっくり愛し合おうな……エトナぁ……」

邪悪なほど魅惑的な笑みを浮かべたガレラスは、ゆっくりと腰を揺らして愛弟子の身体を貪り始めた。

「あっ、やぁっ、神ッ父様……動いちゃッ……やあああっ……ッ!!」
「ふうぅぅ……ふうぅぅ……いいケツしてるぜ……エトナ……」

少しずつ少しずつガレラスは腰の振りを早めていく。

「あっ、アアッ、神父様ッ、漏れちゃう……ぅッ!漏れちゃうううぅぅッ!」
「ガアアァァァッ、しっかり孕めよエトナああぁぁっ!!」

ドクン。

ガレラスの肉柱が大きく脈打つと共にエトナの肉棒から天高く精液が吹き上がった。
同時にエトナの直腸から溢れかえったガレラスの溜まりに溜まった精液が、巨柱に沿ってダラダラと流れ落ちて行く……



……なんてことをしてしまったんだ……

射精と同時に素面に戻ったガレラスは顔面蒼白になりながら自責の津波に飲まれていた。

どう見ても、エトナは自分に穢されてしまった。
今もなお猛り狂う自身の肉柱が彼を貫いているのだから言い逃れは不可能だ。


「しんぷ……さまぁ……」
「エ、ト、ナ……」
「ありがとう……ございました……」
「……へ?」
「ぼくに……愛を教えてくれて……」
「あ、あい、そうだな、人間愛の精神だ、性別や種族を越えてなお、ひとは一つになれるのだ」
「はい……」

なんという苦しい言い逃れ、聖職者ともあろう者が……

幸せに浸るエトナの知らないところで、ガレラスは万死にも値する自責の念に苛まれていた。
果たして、彼は長い長い人生の中で、どのようにしてこの若い少年を穢した罪を償って行くのだろうか……

結末は、誰も知らない……



END
最終更新:2011年01月22日 02:50