サブタイトル個別 ウルトラQ 第14話


東京氷河期
ペギラ
収録:名鑑未収録作品

補足

●ウルトラQ第14話(制作No.16)1966年4月3日放映
●登場宇宙人・怪獣:冷凍怪獣ペギラ
●ダイジェスト
真夏の東京、突如、羽田空港周辺が雪と氷に覆われた。異常寒波は東京じゅうへと拡がり始める。寒波の原因は南極の原子炉が爆発した影響により氷河の大群が押し寄せことだと思われたが、万城目は南極にいた冷凍怪獣ペギラの飛来を懸念していた。上野駅で出会った行方不明の父親を捜す少年・治男の取材をする由利子。その時、新聞社の外が黒い怪煙に覆われた。やはりペギラは東京に来ていた。ペギラ撃退のためペギミンHを求め、星川航空を目指す由利子ら一行。しかしペギラに行く手を阻まれ、治男少年が単身で向かう。その頃、星川航空はダイヤモンド窃盗犯に占拠されていた。その犯人こそ、治男少年が探す父、元零戦の名パイロット沢村照男だった。
●冷凍怪獣ペギラ/身長40メートル・体重2万トン
ウルトラQでは、同一の個体として再登場した唯一の存在。南極が温暖化したため、北極に向かう途中、日本に立ち寄ったと推測されている。東京を冷凍光線によって寒波で覆い暴れ回るが、ペギミンHと爆薬を搭載した沢村照男操縦のセスナの特攻を受け、いずこへかと飛び去った。

パノラマファイトのペギラ

●「ペギラが来た」で、どう見ても煙じゃんと難癖つけたペギラの冷凍光線。熟考を重ねた結果w、これはきっと不可視領域の光線であり、大気中の水分が急激に結晶化し雪雲状になるため、煙りを吐いているように見えるという結論を得ました。飛行中と思われるペギラが黒煙に包まれているのも、同様の状況によるものと思われます。
●南極温暖化という、まさに未来を先取りした作品。しかし、原子炉爆発って…ペギラどころではない国際的大問題のような気がしますが、この世界では、そんなことがあったらしいよって程度の事件のようです。
●東京が真夏なら、同じ北半球の北極も夏。対して南極は真冬です。それで暑くなったからと引っ越したペギラは、北極に着いてもちょっと期待ハズレな気分だったのではないでしょうか。元々本人には周辺を寒冷にする能力があるわけですし、やはり温暖化よりも原子炉爆発による放射能汚染を避けて移動してきたというのが正解かも。東京へ飛来したのは休息のためと考えられますが、暴れ回ったのは、きっと羽田で飛行機と接触事故を起こして、なんか頭にキテしまったのでしょう。
●この話数、星川航空としてのロケ地となった三ツ矢航空、そのロゴの入った格納庫が映るカットがあります。所在地は調布飛行場。丸の内からさほど離れてない場所でペギラに足止めされた由利子一行。そこから星川航空まで、「まっすぐだ、多摩川を目指せ」という指示のみで、東京の地理も知らず、ペギラの襲撃を避けながら単身徒歩で向かう治男少年。どうやらGPSなみの探知能力や瞬間移動などの超能力を隠し持っていたようです。治男少年の脅威の移動能力は父親譲り。沢村照男も東京-北アルプス(長野?)間を、セスナで感覚的には1時間も経たないうちに往復します。と、ヨタ話はともかくとして、沢村照男の「生き残ってしまった特攻隊員」という重いテーマが横たわっていること、上野駅、出稼ぎ等のエピソードも含めて、やはりこの時代ならではというものを、この話数では感じざるを得ません。(全然関係ありませんが、管理人は上野駅で「自衛隊に入りませんか」と本当に声をかけられたことがありますw)





最終更新:2009年05月11日 13:50