サブタイトル個別 ウルトラQ 第16話


ガラモンの逆襲
ガラモン
セミ人間
収録:名鑑未収録作品

補足

●ウルトラQ第16話(制作No.28)1966年4月17日放映
●登場宇宙人・怪獣:隕石怪獣ガラモン セミ人間(チルソニア遊星人)
●ダイジェスト
天体物理学研究所に保管されていたチルソニア遊星人の電子頭脳が何者かによって盗まれた。ガラモンをコントロールする怪電波の発信が電波管理所によって確認され、同時に、電離層の異常から、地球に向かって、ガラモンを収容していると見られるガラダマが多数接近中と判明する。午前8時48分、東京にガラダマが飛来。万城目らは怪電波の発信源(盗まれたガラダマ)を追い、国道17号線をヘリで北上。途中三沢峠のドライブインでトラックを奪った不審人物を突き止め、さらに榛名湖へと追跡の足を伸ばす。同じ頃、東京に落下したガラダマからは何体ものガラモンが出現。街を破壊し始める。
●隕石怪獣ガラモン/身長40メートル・体重6万トン
前回と異なり、複数飛来した今回のガラモンは、胸に識別マークが付いている。ガラダマの編隊は最大9個まで劇中で確認できるが、識別マークを画面ではっきり視認できるのは2体ほど。電子頭脳の指令電波が遮断されると、今回も機能停止した。
●セミ人間(チルソニア遊星人)/身長1.8メートル・体重180kg
妙な色男に化けて地球に潜入、電子頭脳を奪って榛名湖へと逃走した。電子頭脳や様々な機械等を、小型の機械で遠隔操作する(エスパライザー・万物操作機と言うそうです。初めて手にした一平でも多少の操作は可能)。任務に失敗したため、榛名湖に潜んでいた円盤より発せられた怪光線により、炎上死。


●画像/ガラモンは開田アートワークス。セミ人間は、たぶんゲーセンの景品。
●前回よりスケールこそアップしたものの、肝心の問題はまったく解決されてない、またも穴だらけの遊星人地球侵略作戦。やっぱりこれは彼らのゲームとしか思えません。前回は第一ステージもクリアできず終わったので、今回はちょっと派手に行こうと。地球人に化けていたセミ人間は、きっと前回ドジを踏んだ奴で、今回はその罰ゲーム的役割だったのでしょう。その行動は、いまひとつ意味不明と言うか、非合理的ですし。えっ?最後は処刑されちゃったって? いや、あれはきっと彼らにとって熱湯風呂程度のことなのでしょう。セミ人間の世界では、バラエティ番組として放映されたのかもしれません。
●飛来予測時間は午前8時48分。実際に東京にはその時刻にガラダマが現れますが、何故かラジオの警告では11時48分。しかもガラダマは飛来後に旋回でもしていたのか、なかなか着地しなかった模様。またガラモン出現までにもタイムラグがあり、かなり警報や情報が混乱・錯綜していたようです。そのため逃げ遅れた人が多数存在…こんな時に東京タワーに登ってるなよ、と。
●その東京タワーの第二展望台近くまで頭が届きそうなガラモン。この個体は、設定より、だいぶ身長が高い?
●電子頭脳を収めたガラダマは、前回よりかなり変形・小型化。チルソナイト及び電子頭脳の解明のため、外殻の破壊が試みられたと思われます。人類の文明では現時点で破壊不能と言われたチルソナイトですが、ある程度の成果はあった形跡。しかし、電子頭脳部分までは掘削範囲が及ばなかったようです。
●その破壊困難なチルソナイトが多数使用されていると思われるガラモン(と、チルソナイトそのもの巨大ガラダマ)が、9体ほど燃えない粗大ゴミとして打ち捨てられた東京。この後始末には、破壊された街の復興以上に多額の費用が必要かと思われます。なんという嫌がらせ。日本経済にとっては、侵略行為よりもタチが悪そうです。
●電波管理所の花沢博士として、後の岩本博士が登場。たぶんQではこれが初登場ではないかと記憶していますが、もう何回も出てお馴染みといった雰囲気なので、妙な唐突感を感じます。どんな深刻な問題も人事のように話す岩本博士ですが、さすがに花沢博士はそこまで偉そうではありません。
●スケルトン衣裳がお洒落なセミ人間。後にこの着ぐるみがバルタン聖人に改造されたことは有名です。榛名湖に潜んでいた円盤も、やはりバルタン聖人の円盤として再利用されました。




最終更新:2009年05月11日 14:05