収録:名鑑未収録作品
補足
●ウルトラQ第21話(制作No.18)1966年5月22日放映
●登場宇宙人・怪獣:宇宙エイボスタング ルパーツ星人(ゼミ) キール星人
●ダイジェスト
クイーンパール号に乗船中の由利子・万城目・一平。デッキに出て夜空を見上げた由利子は、謎の飛行物体落下を目撃する。その時、直前に拾ったフランス人形が由利子に話しかけてきた。「私の名はゼミ。ルパーツ星人です。地球人に警告します。怪獣ボスタングが侵入しました。とても危険です…」。不思議な体験に首をひねる由利子。まともに取りあわない万城目と一平だったが、今度はその二人が、操縦中のセスナから山中に転送、ロッジへと誘導されてしまう。ジュークボックスからは同じ言葉が流れた。「私の名はゼミ……」。
●宇宙エイ ボスタング/身長50メートル・体重1万トン
キール星人が地球征服のため送り込んだ。外見は地球のエイに酷似している。隕石(卵?)として海に落下し、海中で孵化した。音に敏感。本人は甲高い鳴き声をあげる。巨体を活かした体当たりでタンカーを沈めたが、他にこれといった特殊能力は確認されていない。戦闘機のミサイル攻撃で粉々に吹き飛んだ。
●ルパーツ星人(ゼミ)/身長1.6メートル・体重45kg
宇宙の平和を守るため努力している(自称)。人形やジュークボックスを使って地球人に警告を発するが、事が思うように進まないため、宇宙指令774により、円盤に乗って自ら地球にやって来た。容姿は地球人そのもの(変身によるものかは不明)。一条貴世美と名乗る。彼女の言葉によれば、すでに地球には多くの宇宙人(ルパーツ星人?)が暮らしている。当初の警告に伴う様々な工作や、一条貴世美という人物の存在に対する情報操作は、彼らの手によるものと推測される。目印は変なサンダル。
●キール星人/身長体重不明
ルパーツ星人と敵対関係にあると思われる宇宙人。ボスタングを地球に送り込んだ。ただし、あくまでキール星人は、ゼミの説明によるもののみなので、その存在は実際のところ不明。
●「私は宇宙人」。なんてことを言う電波女を簡単に信じる万城目。巡視艇にまで乗せてしまう海上保安庁。いや、これはマジで催眠電波か何かを放射しているのかもしれません。人形やジュークボックスの警告は、不特定多数に実行した可能性が高く、おそらくその中で万城目が一番引っ掛かりやすいと踏んだんでしょう。だいたい、あんな警告されたからって、どーしろと。それにしても、ボスタングに対して自分自身もノープランで巡視艇の乗り込むゼミ。実際、回避行動を指示した以外、何もしてないよね…何がしたかったんだ、このルパーツ星人は。
●巡視艇一隻の火力では「とても勝ち目がない」とゼミに言わしめたボスタング。しかし、実際は巡視艇の砲撃で簡単に足止めされ、戦闘機の攻撃であっさり爆死。ボスタングはキール語で「不滅の生命」だそうです。かなり誇大広告気味。タンカーごときでなく、第七艦隊あたりを殲滅してから大きな口をたたいて欲しいものです。
●その言動・行動に矛盾・非合理性のあるゼミ。宇宙指令774とは? 状況から推測すれば、ゼミの役目はボスタングによる地球の戦力分析と、その目視確認ではないかという疑念を抱かざるを得ません。とは言え、ボスタングもたいしたことありませんでしたが、地球側も日本の巡視艇と戦闘機ですからねぇ。あまり成果が得られたとも思えませんが。だいたい、キール星人なんてのもデタラメでしょ? ちょっと美人だからって、こんな変なファッションセンスの電波女を、安易に信じちゃイケマセンよね。
最終更新:2009年05月23日 22:54