一日目
ダグ「そう言えば、思い出した事があるんダ。」
フレイ「うん?」
ダグ「昔、親父がオレに言った事があってナ。」
ダグ「『おまえにも鍛冶のやり方を教えてやル』」
ダグ「『いつかおまえに大事な人ができたときのためにナ』ってヨ。」
ダグ「まあ、親父たちは次の日に亡くなっちまったけド……。」
フレイ「…………。」
ダグ「あれがどういう意味だったのか、今となっちゃわかんねえんだけどナ。」
ダグ「『おまえにも鍛冶のやり方を教えてやル』」
ダグ「『いつかおまえに大事な人ができたときのためにナ』……カ。」
ダグ「どういう意味だったんだろうナ……。」
二日目
ダグ「なあ、ちょっといいカ?」
フレイ「ん? なに?」
ダグ「明日、
デートに行こうゼ。」
いいよ・ごめん
▼ごめん
ダグ「あー、そっカ。」
ダグ「じゃあ、ヒマになったら声かけてくれヨ。」
ダグ「いつでもいいからヨ。」
ダグ「待ってるゼ。」
会話終了、再び話しかけると
ダグ「明日の都合ついたカ?
デートに行こうゼ。」
選択肢に戻る
▼いいよ
フレイ「どこに行くの?」
ダグ「セルフィア:竜の湖に行こウ。いいだロ?」
うん・う~ん……
▼うん
ダグ「よシ。じゃあ、明日ナ。」
▼う~ん……
ダグ「いいじゃねえカ。」
ダグ「なんとなくセルフィア:竜の湖に行きたい気分なんだよナ。」
ダグ「ナ? 頼むヨ。」
フレイ「うーん……。」
ダグ「そういうことでまた明日ナ!」
フレイ「あ、ちょっと!!」
ダグ「ん、なんダ?」
フレイ「待ち合わせ場所は? どこに集合するの?」
ダグ「おお、忘れてタ。」
ダグ「オレが直接、お前ん家の前に行くヨ。そこで待ち合わせナ。」
フレイ「うん、わかった。」
ダグ「んじゃナ。」
ダグ「明日の
デートはセルフィア:竜の湖だゾ? お前ん家の前で待ってるからナ。」
三日目
自宅前以外の場所でダグに話しかける
ダグ「
デートのこと忘れてねえカ? お前の家の前で待ってるゼ?」
ダグ「おっ、来たカ。」
ダグ「んじゃ、セルフィア:竜の湖に行くカ。」
フレイ「うん。」
ダグ「どこに行くのか忘れちまったカ? セルフィア:竜の湖だヨ。」
ダグ「んーーー!いい風吹いてるナ!」
ダグ「な、気持ちいいよナ?」
ずっと、こうしていたいね・風で髪が乱れる……・(冬の月追加)寒くないの?
▼ずっと、こうしていたいね
ダグ「!!!!」
フレイ「……ダグ?」
ダグ(ず、ずっとて……もしかしてこの先もって事なのカ!?)
ダグ(もも、も、もしかして……、プ、
プロポーズされタ!?)
ダグ(って、んなワケあるカ!)
ダグ(落ち着ケ!落ち着くんだオレ!)
フレイ「どうしたの?」
ダグ「あ、や、や、別ニ……。」
フレイ「調子でも悪いの?」
ダグ「ち、ちげーヨ……。(み、見つめられるト……)」
フレイ「もしかして私、なにか変なこと言ったかな?」
ダグ「言……った、ような言ってないようナ……。(息が……く、苦しイ……)」
フレイ「あ……そうなんだ。ごめんね、気付かなくて。」
ダグ「アッ!? ちっ、違うゾ!? 何も落ち込むような事言ってないゾ!」
フレイ「え……そうなの?」
フレイ「じゃあ私、何を言っちゃったの?」
ダグ「エ? ……えっト……。」
ダグ「ずっとこうしていたいって言うかラ……。」
ダグ「なんカ…………。」
ダグ「プ、プロ、ポーズ、されたみたいじゃン……?」
▼
プロポーズしてないよ?
ダグ「わっ、わかってるヨ!」
▼それで暗い顔してたの?
フレイ「そっか……。」
フレイ「そういうつもりじゃなかったんだけど、でも、イヤだったんだね……。」
ダグ「ちっ、違うっテ!!」
ダグ「そうじゃなくて一瞬困ったんだヨ!」
ダグ「だいたい、そういうのは男のオレの方から――」
フレイ「…………。」
ダグ「……っととト。」
フレイ「え? オレの方から何?」
ダグ「…………。」
ダグ「ま、まあ、そういうのは、また今度ナ。」
フレイ(……何がまた今度なんだろう……?)
▼風で髪が乱れる……
ダグ「どうしタ?浮かない顔してるゾ?」
フレイ「あ……えっと……うん。(か、髪が……)」
ダグ「はぁ……ったク……。」
ダグ「んな細かい事気にしなくたってかわいいから、大丈夫だゾ。」
フレイ「え?」
ダグ「な、なんでもねえヨ。」
何がかわいいの?・もう一回言って
▼何がかわいいの?
ダグ(ぐ……こいつハ……。)
フレイ「魚の話?」
ダグ「ダーーーーーーーッ!! 1から10まで説明してやるヨ!」
ダグ「
デートだからかなんだか分からないけど乱れる髪を気にしてるお前がかわいくてでもそんな事気にしなくてもお前はかわいいから大丈夫ダ!」
フレイ「…………。」
ダグ「ゼー……ハー……ッ……。」
フレイ「…………。」
ダグ「…………。」
フレイ「あ、ありがとう……。」
ダグ「……どういたしましテ。」
▼もう一回言って
ダグ「…………。」
フレイ「…………。」
ダグ(ぐっ……おとなしく小動物のように待ちやがっテ……。)
ダグ(言うまで待つつもりカ!? ふん、甘いゼ!!)
ダグ(あんな恥ずかしいセリフ、そう何度も言うと思ったらだナ……。)
フレイ「…………。」
ダグ「…………か、かわいイ。」
フレイ「え、あ……ありがとう。」
ダグ「……どういたしましテ。」
▼寒くないの?
フレイ「風は気持ちいいけど寒くないの?」
ダグ「………………寒イ。」
フレイ「場所、変えようか?」
ダグ「……いイ!」
ダグ「オレがココって言ったから今日はココ!」
フレイ「別に無理しなくてもいいんだよ?」
ダグ「いーノ!」
ダグ「それに寒いほうが……、くっつけるシ……ニヒヒ。」
……そんな事考えてるんだ・うん、そうだね
▼……そんな事考えてるんだ
フレイ「帰ろうかな……。」
ダグ「うそうそうソ!冗談だっテ!」
ダグ「ったく、冗談の通じねえヤツダ……。」
▼うん、そうだね
ダグ「なーんちゃっテ……。」
フレイ「うん、いいアイディアだね。」
ダグ「エッ?」
フレイ「あれ、もしかして冗談だった?」
ダグ「ち、違う! 本気! 本気!!」
フレイ「……う、う~ん……、ま、また今度にしようか。」
ダグ「だーっ、チャンス逃しターッ!オレのバカーッ!!」
ダグ「……コホン。」
フレイ「?」
ダグ「なあ、おまえやっぱさ。
プロポーズはロマンチックなほうがいいのカ?」
そうだね・気にしないかな
▼そうだね
ダグ「そうカ。意外と乙女チックなんだナ。」
フレイ「意外って……。」
ダグ「いやぁ、あんまりそういう感じしないからサ。」
▼気にしないかな
ダグ「そっかそっカ。なーんかおまえらしいヨ。」
フレイ「らしいって……。」
ダグ「飾らないと言うか、飾れないと言うか――」
ダグ「あ、ホメてるんだゼ?」
ダグ「オレはおまえのそういう所が好きなんダ。」
ダグ「じゃあ、指輪はどうダ?」
ダグ「やっぱ給料3ヶ月分のが欲しいカ?」
フレイ「えっと……、指輪は――」
アクアマリンの指輪がいいな・アメジストの指輪がいいな・エメラルドの指輪がいいな・サファイアの指輪がいいな・ダイヤモンドの指輪がいいな・ルビーの指輪がいいな
▼アクアマリンの指輪がいいな
ダグ「海のように透き通った美しいアクアマリンがいいのカ。」
▼アメジストの指輪がいいな
ダグ「指もとで大人の雰囲気を演出するアメジストがいいのカ。」
▼エメラルドの指輪がいいな
ダグ「新緑を思わせる深い緑に輝くエメラルドがいいのカ。」
▼サファイアの指輪がいいな
ダグ「やっぱり女の子らしいピンク色のサファイアがいいのカ。」
▼ダイヤモンドの指輪がいいな
ダグ「指輪と言えばやっぱり宝石の王様、ダイヤモンドがいいのカ。」
▼ルビーの指輪がいいな
ダグ「情熱に純愛。すなわちルビーがいいのカ。」
ダグ「ふうン。意外とこだわりあるんだナ。」
ダグ「なるほど、なるほド。」
フレイ(
プロポーズの話とか、指輪の話とか……。急にどうしたんだろ?)
フレイ(もしかして……。)
フレイ「ねえ、ダグ。」
ダグ「ん?」
(どちらの選択肢でもその後の会話は同じ)
ダグが背を向ける
ダグ「んや、特にねえヨ。」
フレイ「ないの?」
ダグ「ねえナ。」
フレイ「なんでそっち向いてるの?」
ダグ「なんでだろうナ。」
フレイ「ねえねえ、ほんとに無いの?」
ダグ「おっとォー! 急用を思い出したゼ!」
ダグ「悪ぃナ!」
フレイ「えっ!」
ダグ「あばヨ!!!」
ダグ退場
フレイ「あっ、待ってよ!」
フレイ「…………。」
フレイ「行っちゃった……。」
フレイ「もう、自分から誘ったのに私を置いていくなんて……。」
フレイ「…………。」
フレイ「…………。」
フレイ(
プロポーズかあ……。)
ダグ「悪かったナ。先に帰っちまっテ。」
ダグ「ま、まあ、また今度、
デートにでも行こうナ。」
四日目
アーサー「これが私の集めた資料です。」
ダグ「こんなに集めてくれたのカ……。ありがとナ……。」
アーサー「いえいえ。」
アーサー「ダグさんのためですから。」
アーサー「他にも何かあれば協力しますので、遠慮せず言ってください。」
ダグ「あア……!」
ダグ「オレにも出来ることがあったら言ってくれよナ。」
ダグ「力になるゼ!」
フレイ「何かあったの? 私も手伝おうか?」
ダグ「フレイ!?」
ダグ「だ、大丈夫ダ!」
ダグ「手伝ってもらわなくても問題ねえゾ!」
ダグ「なっ!?」
アーサー「えっ!?」
アーサー「そ、そうですね。」
アーサー「大丈夫……みたいです!」
ダグ「そういう訳ダ……。」
フレイ「………………。」
ダグ「じゃ、じゃあナ!」
ダグ退場
フレイ「…………。」
フレイ「
アーサーさん。」
アーサー「なんですか?」
フレイ「ダグと何してたんですか?」
アーサー「なんのことですか?」
フレイ「ダグと――」
アーサー「何もしていませんよ。」
フレイ「いや、
アーサーさんが何か――」
アーサー「何もしていませんから。」
フレイ「そうですか……。」
フレイ「ん?」
フレイ「声が聞こえる……。」
ダグ「……………………。」
ディラス「…………。」
ダグ「………………。」
ディラス「……。」
フレイ「ダグと
ディラスの声だ。」
ダグ「オ、オ……。」
ダグ「…………。」
ダグ「オレと結婚してくレ!」
ディラス「…………。」
ディラス「……わ、ワタシデ……イイノカナ……?」
ダグ「あ、ああ……。」
ダグ「おまえじゃないとダメなんダ!」
ダグ「オレと結婚してくレ!!」
ディラス「わ、ワタシ…………。」
ディラス「…………。」
ダグ「次、おまえだゾ。」
ディラス「…………。」
ダグ「おイ。」
ディラス「だああああああああああ!!!!」
ディラス「……やってられるかああ!」
ディラス「なんで俺がおまえとこんな気持ち悪い事しなきゃなんねーんだよ!!」
ダグ「なっ……! てめえが手伝うっつったからだロ!」
ディラス「限度を考えやがれ! もうやめだ!!!」
ダグ「んだとォ!!!」
フレイ「ねえ……ダグ。」
ダグ「ちょっと黙ってロ! 今こいつと話してんダ!」
ダグ「やるっつったんだから、最後までやれヨ!」
ディラス「知るかっ!! もうやってられっか!」
フレイ「ダグ……。」
ダグ「ちょっと待てっテ!」
フレイ「ねえ……。」
ダグ「あっ!!」
ディラス「……ここまでのようだな。」
ダグ「お、おい
ディラス!?」
ディラス退場
ダグ「……フレイ。い、いたのカ……。」
フレイ「うん。」
ダグ「い、いつからダ?」
フレイ「ダグが
ディラスに
プロポーズしてるところから。」
ダグ「お、おおゥ……。」
フレイ「…………。」
ダグ「…………。」
フレイ「…………。」
ダグ「あ、あばヨ!!」
ダグがエスケープで退場
フレイ「逃げた!!」
フレイ「まったく……。」
フレイ「何してるんだか……。」
フレイ「…………。」
フレイ「それにしてもあの2人……。」
フレイ「…………。」
フレイ「だ、大丈夫だよね……。」
フレイ「その……変な事……してたけど……。」
フレイ「でも……。」
フレイ「普段ケンカしてるのは……自分たちの関係がバレないためとか……。」
フレイ「いや! いや! いや!」
フレイ「そんなはずない!」
フレイ「大丈夫……!」
フレイ「ダグはノーマル!!」
フレイ「…………。」
フレイ「…………だよね?」
フレイ「ねえ――」
ディラス「なんもしてねえ! 俺はなんにもしてねえぞ!!」
フレイ「…………。」
レオン「そんなこと簡単だろう。」
レオン「おまえが思ってる素直な気持ちを伝えればいいんだよ。」
ダグ「素直な気持ちなア。」
ダグ「う~ん……。」
レオン「なんだ? 好きじゃないのか?」
ダグ「はッ!?」
ダグ「そりゃ好きにきまってんだロ!」
レオン「なら、その気持ちをそのまま伝えればいい。」
ダグ「…………。」
ダグ「そんな簡単じゃねえから、こんなに悩んでるんだヨ。」
レオン「まあ、いつか伝えるんだろう?」
ダグ「まあ……それは……そうだけド……。」
レオン「じゃあ、その時までにしっかり考えておけばいいさ。」
ダグ「…………。」
レオン「はは。悩め悩め。」
レオン「悩んだ先に出てくる答えは、きっとおまえの素直な気持ちだ。」
フレイ「2人で何してるの?」
レオン「フレイか。」
フレイ「ねえ、何してるの?」
ダグ「お、おイ……。」
レオン「わかってる。」
レオン「なんてことはない。2人でエッチな話をしてたんだ。」
フレイ「エ、エッ!?」
ダグ「ナッ!?」
レオン「おまえも一緒にするか?」
フレイ「け、結構です!!!」
レオン「あはは。そうか。」
ダグ(あとが怖イ……。)
レオン「お、一緒にエッ――」
フレイ「結構です!!」
キール「お待たせ。」
ダグ「それハ?」
キール「資料を集めてみたよ。」
ダグ「こんなにカ!?」
キール「うん。」
キール「ちょっとしか載ってないのとか、僕じゃ判断できないのもあるけど……。」
キール「多くなってごめんね。」
ダグ「いや……礼を言うのはこっちだヨ。ありがとウ。」
キール「どういたしまして。」
フレイ「何してるの?」
キール「な、なんでもないよ。ねえ?」
ダグ「ああ、そうだゾ。なんでもないんだゾ。」
ダグ「じゃあ、オレはこれデ。あんがとナ。」
ダグ退場
フレイ「…………。」
フレイ「ダグと何してたの?」
キール「たいしたことじゃないよ。あはは……。」
ダグ「なんて言ったらいいと思ウ?」
ビシュナル「んーそうですねー。」
ビシュナル「ありのままを言うべきですよ。」
ダグ「ありのまマ?」
ビシュナル「そうです!」
ビシュナル「思いの丈をぶつけるんです!」
ビシュナル「自分の気持ちを全部!」
ビシュナル「言葉に乗せて!」
ビシュナル「どどーんと!!」
ビシュナル「ぶつけるんですよ!!!」
ダグ「どどーんト……。」
ビシュナル「ええ、本にそう書いてありました!」
ダグ「本かヨッ!」
ビシュナル「あ、あれ?」
ビシュナル「何かおかしいですか?」
ダグ「……いや、なんでもねエ。」
ダグ「オレのためにわざわざ調べてくれてありがとナ。」
ビシュナル「はいっ!」
フレイ「何してるの?」
ダグ「よ、よう。」
ビシュナル「こんにちは。」
ビシュナル「今ですね、ダグの相だ――」
ダグ「うわあ、バカ!!」
ビシュナル「がっ!?」
ダグ「なんでもねーヨ。ハハ、ハハハ、アハハハハ。」
フレイ「?」
ダグ「じゃ、じゃあ、オレもう行くワ。」
ダグ「じゃあナ。」
ダグ退場
フレイ「どうしたのかな……?」
フレイ「ダグと何してたの?」
ビシュナル「ななな何でもありませんよ!」
全箇所回る前
フレイ「ねえ――」
ダグ「な、なんでもねエ! なんでもねえかラ!」
全箇所回った後
フレイ(最近のダグ、ヘンだな……。)
フレイ(……コソコソ隠れて何をしてるんだろう?)
ダグ(さぁて……。どうするカ……。)
フレイ「ダグ。」
ダグ「お、いたのカッ!?」
ダグ「今、考え事してるから、また今度ナ。」
五日目
ダグ「お、フレイ。」
ダグ「悪ぃナ。今日は用事があるんダ。」
ダグ「またナ。」
フレイ「あれ、ダグ。雑貨屋はいいの?」
ダグ「おおおおまエっっ!!!?」
フレイ「ここで何してるの?」
ダグ「ストォォォォォォーーップ!!」
ダグ「今はあぶねえから、さがった、さがっタ!」
フレイ「なにか作ってたの?」
ダグ「な、何も、作って……ねえヨ!」
フレイ「見せて。」
ダグ「なんもなイ!」
フレイ「見せてよ。」
ダグ「ダメダ!」
フレイ「むぅ……。」
ダグ「ほラッ! 帰っタ! 帰っタ!」
ダグに鍛冶屋の外まで押し出される
ダグ「今、取り込み中なノ! だから、邪魔しないでくレ!」
フレイ「あっ!?」
ダグが鍛冶屋に戻る
フレイ「……ダグ……。」
ダグ「フレイ……。」
ダグ「追い返して悪かったナ。」
ダグ「オレもちょっと立て込んでんダ。」
ダグ「またヒマができたら遊びに行こうゼ。」
六日目
フレイ「ねえ――」
ダグ「今は忙しいからまた今度ナ!」
クローリカ「あ、フレイちゃん。」
コハク「今ね、フレイちゃんの話をしてたとこなの♪」
フレイ「私の?」
ドルチェ「ええ。」
ドルチェ「ダグとはどうなの?」
クローリカ「付き合ってそれなりに経ちますよね?」
クローリカ「もうそろそろ……ねえ?」
コハク「結婚しないの?」
フレイ「えっと……。」
ドルチェ「ダグは何も言ってこないの?」
フレイ「それっぽいことは言ってきたような……、そうでもないような……。」
ドルチェ「ぽいことって、
プロポーズじゃないの?」
フレイ「う~ん……。」
コハク「何かあったの?」
フレイ「う、うん……。」
クローリカ「どうかしたんですか? 私たちでよければ、お話を聞きますよ?」
ドルチェ「役に立てるかはわからないけど、協力するわ。」
フレイ「……ありがとう。」
フレイ「実は
プロポーズの話とか指輪の話をされたんだけど。」
ドルチェ「じゃあ、そのうち
プロポーズされるんじゃない?」
フレイ「……そうかもしれない……。今だって……私に隠して――」
ドルチェ「隠し事?」
フレイ「――じゃなくて。」
コハク「隠しごとはよくないの。」
フレイ「ど、どうなんだろう……。なにしてるか分からないんだ……。」
クローリカ「う~ん、気になりますね~。」
ピコ『なら調べてみましょう』
ドルチェ「調べる?」
ピコ『ダグさんが何をしてるかわからないのなら確かめてみればいいんですの』
ピコ『私たちが協力して、ダグさんが何をしているのか暴きましょう!』
フレイ「え……でも……。」
コハク「探偵ごっこするの?おもしろそうだねえ。」
クローリカ「それいいかもしれませんね~。」
ドルチェ「まあ、何をしてるのか気になるしね。」
クローリカ「私たちにお任せ下さい!」
フレイ「えっ!?」
ピコ『そうですの』
コハク「うん♪」
クローリカ「はいっ!」
コハク「じゃあ、みんなを呼んでくるの♪」
フレイ「いや、あの……。あまりオオゴトには……。」
ドルチェ「フレイの家に集合でいい?」
クローリカ「は~い。」
ドルチェ「じゃあ、また後でね。」
ピコ『という訳なんですの』
マーガレット「なるほど……。」
ドルチェ「みんなに手伝って欲しいんだけど、どうかしら?」
フォルテ「フレイさんのためでしたら構いませんよ。」
フォルテ「何をすればいいのですか?」
ピコ『そうですわね~』
シャオパイ「ダグの様子を見に行ってはどうだ?」
シャオパイ「フレイなら警戒されるが、ワタシたちなら問題ないと思うようだ!」
フォルテ「相手の隙をつくわけですね。いい考えだと思います。」
マーガレット「私もいいと思う。」
ドルチェ「うん、大丈夫。」
クローリカ「賛成~。」
コハク「あたしもなの♪」
シャオパイ「フレイは?」
フレイ「え、え~と……。そうだね……う~ん……。」
ピコ『では、決まりですわね』
ピコ『みなさん、くれぐれも失敗はしないように!』
ピコ『ダグさんの隠し事を暴きますわよー!』
嫁候補全員「おー!」
全員が退場
フレイ「止められなかった……。だ、大丈夫かなぁ……。」
フォルテ「ダグさんと
キールが何か相談していたんですよね?」
フォルテ「なるほど……。家も調べる必要がありそうです。」
シャオパイ「
レオンさんとも密談してたのか?」
フレイ「み……密談……。まあ……そうですね。」
シャオパイ「そうか……。」
シャオパイ「聞いてもはぐらかされそうだしな。これは困ったようだ。」
コハク「探偵ごっこなの!」
コハク「でも、探偵ごっこって何をすればいいんだろうねえ。」
コハク「エっちゃんに聞いてみようかなー。」
それは不安だ……・もうやめよう
▼それは不安だ……
コハク「え? なんで?」
フレイ「事が大きくなりそうだから……。」
コハク「ん?」
フレイ「とにかく
エルミナータさんには言わないでね。」
コハク「わかったの!」
▼もうやめよう
コハク「探偵があきらめたら、事件はそこで終了なの!」
コハク「って、エっちゃんが言ってたよ?」
ピコ『さて、どこから調べましょうか』
ドルチェ「やる気なのはいいけど、騒ぎを大きくするんじゃないわよ。」
ピコ『もちろんですわ!』
ピコ『フレイさんも、大船に乗った気持ちでいて下さいまし!』
ドルチェ「沈没しないといいけどね。」
七日目
ダグ「今日も悪ぃんだけど忙しいんダ。また今度にしてくレ。」
フレイ「うん……わかった。」
ダグ「しっかし、今日はやけに人の出入りが多いナ。」
ダグ「なんかあったのカ?」
クローリカ「ダグさんは鍛冶場にこもって考え事してます~。」
クローリカ「ときおり、バドさんから何かアドバイスをもらってたみたいですが……。」
クローリカ「なんのアドバイスかまではわかりませんでした。」
クローリカ「あと、
ビシュナルくんと話してた内容もよくわかりませんでした……。」
クローリカ「机の上に『恋愛マニュアル』って本がありましたけど……。」
クローリカ「何か関係あるんでしょうか……?」
フレイ「そのことなんだけど――」
クローリカ「大丈夫ですよ~。もうちょっと調べてみますね~。」
フォルテ「ダグさんの件で報告があります。」
フォルテ「一瞬だったのですが……。」
フォルテ「ダグさんの手元に(三日目に選んだ宝石の名前)のような輝きを捕らえることができました。」
フレイ「(宝石の名前)?」
フォルテ「それ以上はガードが堅くてわからなかったのですが……。」
フォルテ「あと、
キールはダグさんの部族のことを調べていたようですね。」
フォルテ「その部族の文化、風習など、そういった資料を集めていました。」
フォルテ「現時点でわかった情報は以上です。私は引き続き調査を続行します。」
フレイ「そのことなんですけど……。」
フォルテ「大丈夫です。任せてください。」
フォルテ「騎士として、みなさんの期待に応えてみせますから。」
シャオパイ「あ、フレイ。」
シャオパイ「やはり、
レオンさんにははぐらかされてしまったが……。」
フレイ「…………。」
シャオパイ「でも、ダグの方はちょっとだけわかったようだ。」
シャオパイ「何か色々と材料を買い込んでいるな。それも結構な量だが。」
シャオパイ「それで何を作るかわからないが、材料を聞く限り装飾品なんじゃないか?」
コハク「ダグくんにね、『何してるの?』って聞いてみたの。」
コハク「そしたら『何にもしてねえけド?』って言ってたの。」
コハク「ダグくんはなんにもしてないのかもしれないねえ。」
ピコ『ダグさんもなかなかガードが固いですわねー』
ドルチェ「でも、収穫はあったわね。」
ピコ『
アーサーさんがドワーフについて調べてるみたいですの』
ドルチェ「そうね。」
ドルチェ「ドワーフの……その中でも、ダグに縁のある部族について調べてるみたい。」
ピコ『内容まではわかりませんでしたが……』
ドルチェ「また何かわかったら知らせに行くわ。」
フレイ「そのことなんだけど……。」
ピコ『心配いりませんわ』
ピコ『言ったでしょう? 大船に乗った気持ちでいて下さいまし』
ドルチェ「あんたがそう言うから余計に不安になるんじゃない?」
八日目
フレイ「?」
嫁候補全員が入場
フレイ「みんなしてどうしたの?」
ピコ『わかりましたの!』
フレイ「わかった?」
コハク「うん! ダグくんのことわかったの。」
フレイ「あ、ああ……。」
フレイ(よかった……それほどオオゴトにならなくて……。)
フレイ(って、既にオオゴトになってるような気もするけど……。)
マーガレット「それでね、私たちが集めた情報をすりあわせてみたんだ。」
マーガレット「どうやらダグがフレイさんに話した内容に関係してるみたい。」
フレイ「どういうこと?」
クローリカ「ダグくんがここ数日、バドさんのお店にこもってることは知ってますよね?」
フレイ「うん。」
クローリカ「そこでバドさんからアドバイスを受けているみたいなんです。」
クローリカ「これはおそらく鍛冶の手ほどきを受けているのでしょう。」
クローリカ「ダグくんは鍛冶が得意じゃないから、バドさんに教えてもらっているんです。」
シャオパイ「ダグが買い込んだ材料は、銀や金が大量だったと聞いたが。」
シャオパイ「これは、とある装飾品の材料になってるものだ。」
フォルテ「そして、私が確認した輝きですが……。」
フォルテ「状況から判断すると、これは(宝石の名前)で間違いなさそうですね。」
ドルチェ「(宝石の名前)に心当たりはない?」
ある・ない
▼ある
ドルチェ「まあ、そうよね。」
ピコ『ええ。間違いありませんわね。』
▼ない
ドルチェ「ないって……。」
ドルチェ「あんたが私たちに話してくれたんでしょ?」
ピコ『しょうがないですわねー』
ピコ『その宝石はあなたがダグさんに欲しいと言った――』
ピコ『指輪の宝石ですわ!!!!!』
ドルチェ「ダグが何を作ってるのか、もうわかったわよね?」
私の指輪……・私のネックレス……・私の王冠……
▼私のネックレス……
ドルチェ「はあ……。」
フォルテ「ええと……その……。……おそらくアレではないかと……。」
選択肢に戻る
▼私の王冠……
マーガレット「ちがうって!」
クローリカ「そうではなくて、もっと他にありますよね?」
選択肢に戻る
▼私の指輪……
ピコ『ええ、そうですわ……』
フレイ「やっぱりダグは指輪を作ってるんだ。」
マーガレット「うん、だからお店に入ってきて、って――」
マーガレット「え? 『やっぱり』?」
フレイ「あっ、ううん。指輪かなあって思っただけ!」
フレイ「わかってなんていなかったよ!」
マーガレット「そう……?」
フレイ(なんとなくわかってたけど、せっかくみんなが調べてくれたんだし、黙っておこう。)
クローリカ「私たちも、このことをフレイちゃんに言おうか迷ったんですけど……。」
コハク「でも、このまま2人の仲が悪くなったらもっとダメなことになっちゃうと思ったの……。」
フォルテ「ですが、その、逆に余計な気づかいをさせてしまっていたのなら……。」
フォルテ「申し訳ありませんでした……。」
フレイ「みんな……。」
フレイ「……ありがとう……。」
ピコ『どーいたしまして、ですわ!』
ピコ『それじゃあ、帰りましょうか』
フォルテ「あ、ちょっと待って下さい。」
フォルテ「もう1つ、お伝えしなければいけないことがあるんです。」
フレイ「もう1つ?」
フォルテ「ダグさんの調べてたドワーフの……。」
フォルテ「とりわけ、ダグさんの部族に関する件なんですが……。」
ドルチェ「そうだ、忘れてた。」
フレイ「ダグの?」
フォルテ「ええ……詳しいことはわかりませんでした。」
ドルチェ「わたしたちも調べてみたんだけど、」
ドルチェ「そもそも、ダグが自分の部族について何を調べてるのかわからないのよね。」
フレイ「そのことなら、もう大丈夫です。」
フォルテ「え……?」
フレイ「ダグの家族についてはあまり詮索したくないですし……。」
フレイ「みんなが指輪のことを調べてきてくれただけで十分です。」
フレイ「あとは私がダグに聞いてみます。」
フレイ「ここまでやってもらったんだから、あとは私1人でなんとかしますから!」
ドルチェ「……そう。」
フォルテ「分かりました。では、私たちに出来ることはここまでです。」
フレイ「また、力が欲しいときは頼りにしてもいいですか?」
フォルテ「……もちろんです! ねえ、みなさん!」
全員がうなずく
フレイ「ありがとう、みんな。」
ピコ『それじゃあ、行きましょうか』
ドルチェ「それじゃ、また。」
フォルテ「失礼します。」
シャオパイ「うん! またな!」
クローリカ「またね~。」
マーガレット「じゃあね。」
コハク「じゃあまた~♪」
全員が退場
フレイ「指輪か……。」
ダグ「なんダ?」
フレイ(どうしようダグにダグの部族のことを聞こうかな……。)
でも……・聞かない
▼聞かない
ダグ「ン?」
フレイ「なんでもない。邪魔してごめんね。」
ダグ「お、おウ。」
会話終了、再び話しかけると同じ会話が始まる
▼でも……
フレイ(…………。)
フレイ(よ、よし!)
フレイ「ねえ、ダグ。」
ダグ「今、ちょっと時間ないんダ。また今度じゃダメカ?」
フレイ「今じゃないとダメ。」
ダグ「うッ……。」
フレイ「…………。」
ダグ「…………。」
ダグ「……はぁ……なんダ?」
フレイ「聞きたいことがあるんだ。」
ダグ「……なんだヨ?」
フレイ「ダグ……、自分の部族の事……調べてるの?」
ダグ「おマッ!」
ダグ「なんでそれヲ……。」
フレイ「そんなウワサを聞いたんだ。」
フレイ「どうして調べてたの?」
ダグ「それハ……。」
ダグ「…………。」
ダグ「…………。」
ダグ「フレイ……。」
フレイ「うん。」
ダグ「もう少し待ってくれないカ?」
フレイ「もう少し?」
ダグ「あア……。」
ダグ「今はどうしても話せなイ。」
ダグ「だけド!」
ダグ「もう少し……もう少ししたら話せるはずだかラ……。」
ダグ「だから……それまで待ってくれないカ?」
フレイ「…………。」
わかった・信じてる
(どちらの選択肢でもその後の会話は同じ)
ダグ「ほんとカ?!」
フレイ「うん。」
フレイ「そのとき全部話してくれるんだよね?」
ダグ「あア!」
フレイ「じゃあ……もうちょっと待ってる。」
ダグ「ありがとう……、フレイ。」
ダグ「もう少しなんダ。もう少しだけ、待っててくレ。」
クローリカ「指輪か~いいな~。フレイちゃんがうらやましいです。」
マーガレット「指輪、もらえるんだね。良かったね。」
マーガレット「あれ~、顔、にやけてない?」
フレイ「え……そ、そうかな?」
マーガレット「あはは。にやけるな、って方が無理だよね。」
まだ聞いてないよ・教えてくれなかった
▼まだ聞いてないよ
シャオパイ「そうか。教えてくれるといいが。」
▼教えてくれなかった
シャオパイ「そうか。」
フレイ「でも、今度教えてくれるって言ってくれたんです。」
シャオパイ「おお! それは良かったようだ。」
コハク「ゆっびわー、ゆっびわー♪ ゆっびわっなの~♪」
フレイ「コ、
コハク!? 声がっ! 声が大きいよ!」
まだ……・うん
▼まだ……
ドルチェ「そう。」
ドルチェ「なかなか教えてくれないと思うけど、まあ、せいぜい頑張りなさい。」
ピコ『負けるんじゃないですわよ!』
▼うん
ドルチェ「教えてくれたの?」
フレイ「ううん。今度、話すって。」
ドルチェ「じゃあ、待ってるしかないわね。」
フレイ「うん……。」
ドルチェ「…………。」
ドルチェ「まあ……。」
ピコ『えらいですの! よく頑張りましたわね!』
ピコ『って、ルーちゃん? なにかおっしゃいましたか?』
ドルチェ「……いいえ、別に。」
九日目
ダグ「あと少しデ……。」
フレイ「ダグ。」
ダグ「あと少しでできル……。」
フレイ(ダメだ……。全然聞こえてないみたい)
バド「ダグが何をしてるのか知りたいのカ?」
バド「そうだナア。」
バド「やらなきゃいけないことをしてるんダ。それ以上は教えられないナ。」
クローリカ「ダグさんの指輪はどうなったんでしょう?」
フレイ「あれから音沙汰がないね。」
クローリカ「そろそろ出来上がってもよさそうですけどねえ。」
フォルテ「ダグさん、自分の部族のことを話してくださったんですか?」
フレイ「いいえ、まだです。」
フォルテ「そうですか。」
フォルテ「ううん……。何を隠しているのか気になりますね。」
シャオパイ「結婚したのか?」
フレイ「い、いいえ……。」
シャオパイ「そうか。いつ結婚するんだ?」
フレイ「…………。」
コハク「もう指輪もらったの?」
フレイ「ううん。」
コハク「まだなの?」
コハク「早く欲しいねえ。」
ドルチェ「ダグから、ダグの部族についての話は聞いたの?」
フレイ「まだ……。」
ピコ『あの人もなかなか喋りませんわねー』
マーガレット「今日もダグはバドさんのとこ?」
フレイ「たぶん、そうじゃないかな。」
クローリカ「指輪はまだですよね。」
フレイ「うん。」
ドルチェ「……そっか。」
ピコ『あんまり待たせるなら文句でも言いに行きましょうか?』
ドルチェ「そうね。それから馬に蹴られて、あんたの仲間入りかしら。」
フレイ「え、えーと……。」
フレイ「ダグも、もう少しって言ってたし。気長に待つよ。」
クローリカ「さすがフレイちゃん。余裕ですね~。」
フレイ「そ、そんなことないよ。」
??「できタアアアアアアアアアアアアアア!!!」
マーガレット「な、なに?」
クローリカ「バドさんのお店から聞こえてきましたけど……。」
ピコ『いったい何ですの……?』
フレイ「今の声は――」
鍛冶屋からダグが出てくる
ピコ『大声あげてどうしたんですの?』
ダグ「ようやくできたんだヨ。」
ダグ「この指輪がナ!!」
クローリカ「わあ~♪」
ドルチェ「それじゃあ……!」
ダグ「ちょうどメンツがそろってんナ。今、渡すワ。」
フレイ「えっ!」
クローリカ「ほら、フレイちゃん。」
マーガレット「前へどーぞっ♪」
フレイ「あっ……。」
フレイ「うん……。」
ダグ「ほイ。」
ダグが
マーガレットに指輪を渡す
マーガレット「はいっ?」
マーガレット「えっ?」
ダグ「指輪ダ。いつもありがとナ。」
マーガレット「え、あ、ありが……あ、え?」
ダグ「ほラ……。」
ダグが
ドルチェに指輪を渡す
ドルチェ「ど……どうも……。」
ダグ「おまえにモ。」
ダグが
クローリカに指輪を渡す
クローリカ「は、はあ……。」
ダグ「これでOK。他のヤツにも渡さねえとナ。」
ダグ「ン? おまえら、固まってどしたんダ?」
ピコ『どうしたじゃないですわ!!』
ピコ『これでOK?』
ピコ『何を言ってるんですの!?』
ピコ『フレイさんの分は!?』
ピコ『フレイさんの分はどうしたんですの!!!』
ダグ「は、はぁ!?」
ダグ「あ、あいつの分なんてあるわけないだロ!!!」
ダグ「あ、いや、そういうんじゃねえヨ。」
フレイ「…………。」
フレイ「ないんだ……。」
ダグ「いや、だからナ!」
ダグ「そういうんじゃねえんだヨ!」
ダグ「違うんだっテ!」
マーガレット「何が違うの!!」
クローリカ「そ~ですよ! 何が違うんですか!」
ダグ「い、いや、それハ……。」
ドルチェ「言えないの?」
ダグ「えーっト……。」
そっか……・…………・……バカ!
▼そっか……
ダグ「エ……? そうかって、オマエ……。」
フレイ「――――――」
▼…………
ダグ「お、おイ……。フレイ……?」
フレイ「――――――」
▼……バカ!
ダグ「ナッ!?」
フレイ退場
ダグ「フレイ!?」
ピコ『ストップ!』
ダグ「なんだヨ!」
ピコ『まあ、その様子だと、なにか事情がありそうですけど……』
ピコ『それにしたって、さっきのはあんまりですわ』
ダグ「いや、アレはいきなりのことでテンパっちまっテ……。」
ドルチェ「……まあ、わたしたちが騒ぎすぎたせいでもあるけどね。」
クローリカ「でも、話をするならフレイちゃんが落ち着いてからにしてください。」
ダグ「だ、だけどヨ!」
マーガレット「私たちが様子を見てくる!」
マーガレット「ダグはしばらくおとなしくしてて。今のままじゃ逆効果だよ!」
ダグ「お、おイ! 勝手に――」
マーガレット「彼女の気持ちをよく考えて!」
ダグ「…………。」
ダグ「わ、わかったヨ……。」
雨が降りはじめる
ドルチェ「降ってきたわね……。」
ピコ『フレイさん、大丈夫かしら……』
ダグ「フレイ……。」
フレイ「…………。」
フレイ「指輪か……。」
フレイ「私の勝手な思い込みだったのかな……。」
マーガレット「フレイさん!」
クローリカ「フレイちゃん……。大丈夫ですか?」
フレイ「うん……。」
フレイ「ちょっとビックリしただけだから……。」
マーガレット「あんなこと言ってたけど、ダグにも考えがあるんだと思うよ。」
フレイ「うん……。」
マーガレット「意味もなく結婚の話とかしないでしょ?」
フレイ「うん……。」
マーガレット「フレイさん……。」
マーガレット「天気も悪いし、帰ろう?」
フレイ「…………。」
クローリカ「フレイちゃん。帰りましょう。」
フレイ「…………。」
フレイ「……う、うん。」
フレイが帰ろうとするが、途中で気絶
マーガレット「フレイさん!?」
クローリカ「フレイちゃん!!」
ドルチェ「起きたわね。調子はどう?」
フレイ「…………大丈夫。」
ドルチェ「そう。」
ドルチェ「じゃあ、倒れた人間の義務として、もう少しだけ休んでなさい。」
ドルチェ「メグと
クローリカが運んでくれなかったら、大変なことになってたかもしれないしね。」
フレイ「うん……。」
フレイ「ありがとう、
クローリカ。
マーガレット。」
マーガレット「どういたしまして。」
クローリカ「いきなり倒れてビックリしましたよ~。」
フレイ「あはは、ごめん……。」
マーガレット「ダグには反省するように言ってあるから。」
クローリカ「フレイちゃんの指輪がないとかひどすぎます!」
クローリカ「……まあ、何か事情はあるみたいですけど……。」
ピコ『ただ、あの無神経さだけは、ちょっと反省してもらいませんとね!』
フレイ「…………。」
マーガレット「でも……ごめんね。フレイさん。」
フレイ「え?」
クローリカ「私たちも、ちょっと騒ぎすぎてしまいましたから……。」
ドルチェ「悪かったわ。」
ピコ『ごめんなさいですの』
フレイ「そんな……。」
ドルチェ「さて、フレイは大丈夫そうだし、そろそろ行くわ。」
クローリカ「じゃあね、フレイちゃん。」
マーガレット「またね。」
3人が退場
フレイ「これからどうしようかな……。」
ダグ「フレイ! だ、誰も見てないよナ。」
ダグ「すまん、手早く済ませたイ。」
ダグ「夜、おまえの部屋に行ク。1人で待っててくレ。」
フレイ「え、夜? 部屋で?」
ダグ「すまん今はこれ以上は言えン! また後デ!」
フレイ「………………。」
ダグ「ここじゃダメダ!」
ダグ「夜におまえの部屋で会おウ!」
ダグ「1人で待ってるんだゾ!」
クローリカ「アップルパイ、食べていただけました?」
はい・何が?
▼はい
フォルテ「そうですか。体にはくれぐれも気をつけてくださいね。」
▼何が?
フォルテ「何がじゃありませんよ!」
フォルテ「倒れたんですよね!?」
フレイ「は、はい。」
フォルテ「あまり心配をかけないで下さい……。」
マーガレット「ダグがフレイさんのことやたら気にかけてるみたい。」
フレイ「そう……。」
マーガレット「でも、簡単に許しちゃダメだよ。」
マーガレット「フレイさんの指輪がないなんて許さないんだから!」
シャオパイ「メグから聞いたが。なかなか大変だったな。」
フレイ「あはは……。」
シャオパイ「相談にならいつでも乗るようだ。」
フレイ「ありがとうございます。」
コハク「辛そうだけど、大丈夫なの?」
フレイ「大丈夫だよ。」
コハク「そっかあ……。無理しないでね?」
大丈夫・ダメかも
▼大丈夫
ドルチェ「そう。まあ、あんまり無理しないことね。」
▼ダメかも
ドルチェ「ダメなら休んでなさい。」
フレイ(…………。)
ノックの音がする
フレイ「ダグ……?」
フレイ「ダグなの?」
ダグ「ああ、オレダ……。今、1人カ?」
フレイ「うん、1人だよ。」
ダグ「よシ……。」
ダグが入室し、あたりを見回す
フレイ「何してるの?」
ダグ「誰もいねえナ……。」
フレイ「うん。」
フレイ「なんでそんなに気にしてるの?」
ダグ「この前、バドの店の前で色々あったロ。」
ダグ「そんときに
マーガレットからしばらくおまえに会うなって言われたんだヨ。」
ダグ「あいつら、おまえのためにオレのこと見張ってるみたいなんダ……。」
ダグ「オレのせいだからしょうがねえけド……。」
フレイ「そうなんだ……。」
ダグ「フレイ。」
ダグ「無神経なこと言って悪かっタ。ごめン。」
ダグ「オレもテンパってテ……。」
ダグ「いや、これも言い訳だナ……。嫌われてもしょうがねえことをしタ。」
ダグ「だけど、信じて欲しイ!」
ダグ「オレはフレイのことが好きダ!!」
ダグ「だからフレイがオレと同じ気持ちだったら――」
ダグ「あと少しだけ、オレに時間をくれないカ?」
ダグ「全てにカタをつけたら、必ず全てを話すかラ。」
フレイ「ダグ……。」
……わかった・待てないよ……
▼……わかった
ダグ「……ありがとウ。」
▼待てないよ……
ダグ「……わりイ。」
ダグ「あと少し……あと少しだかラ……。」
マーガレット「こらーーー!」
ダグ「気付かれたカ!?」
ダグが裏口へ向かう
フレイ「あっ、ちょっと!!」
ダグ「また連絡すル! どうにかしテ!!!」
ダグ「それまで待っててくレ!」
ダグ退室
マーガレット入室
マーガレット「フレイさんに近づくなって言ったでしょーー!」
マーガレット「って、あれ?」
マーガレット「ダグ、いなかった?」
逃げたよ・いないよ
フレイ「……ダグ。」
ダグ「もう少しなんダ! も、もう少しだけ待っててくレ!」
十日目
ノックの音がする
フレイ「どちらさまですか?」
キール「
キールだけど、今、大丈夫かな?」
フレイ「
キールくん? 大丈夫だけど?」
キール「ちょっと出てきてもらえる?」
フレイが外に出ると、ダグ以外の婿候補5人がいる
フレイ「みんなしてどうしたの?」
キール「ちゃんと伝えなきゃいけないことがあるんだ。」
アーサー「ダグさんから話は聞いていますか?」
フレイ「……いえ、結局何も……。」
アーサー「そうですか……。」
キール「みんないい?」
皆がうなずく
キール「僕と
アーサーさんはダグさんの部族について調べてたんだ。」
キール「思ってたよりもすぐに資料が見つかったよ。」
キール「それで、その資料の中には変わった風習が記されていたんだ。」
フレイ「変わった風習?」
キール「うん。」
アーサー「それが今回の騒動の原因と言いましょうか……。」
アーサー「彼も不器用なところがありますから……。」
アーサー「あ、失礼。話がそれましたね。」
キール「ダグさんの部族では――」
キール「結婚する男性が指輪を作って贈るんだけど、」
キール「婚約者だけじゃなく親族にも贈ってまわるらしいんだ。」
フレイ「え……?」
キール「初めて知ったときは驚いたよ。」
キール「だって、そんな事をするのはドワーフ族の中でもダグさんの部族だけだったから。」
フレイ「え……でもダグの親族って……。」
キール「……ダグさんはボクたちの分の指輪を作ってたんだよ。」
キール「もちろん、フレイさんの分もね。」
アーサー「鍛冶が得意ではないので、時間はかかったようですがね。」
アーサー「しかもフレイさんの分は、一番うまくいくようにと最後に作ったとか。」
アーサー「おっと、また話がそれましたね。」
ビシュナル「それで、僕達も聞いたんです。」
ビシュナル「なんでみんなの分を作るんですか?って。」
ビシュナル「そしたらダグ、こう言ってましたよ。」
ビシュナル「『セルフィアの人たちには色々と迷惑かけたしナ』」
ビシュナル「『それ二……』」
ビシュナル「『オレにとって、町のみんなは家族みてえなもんだからヨ』って。」
ディラス「指輪のことを隠したのも、お前を驚かしたいからやったんだろうな。」
ディラス「だけど自分からバラしておいて、それで騒ぎを大きくしてちゃ世話ないぜ。」
レオン「ま、ダグらしいな。」
レオン「それにしても『みんなが家族』、……ねえ。」
レオン「その中にはもちろん、特別な意味でお前が入っているんだろうな。」
レオン「なあ、フレイ?」
フレイ「…………。」
フレイ「そうだったんだ……。」
ビシュナル「それ以外にもですね。」
ビシュナル「好きな人に
プロポーズするにはどうしたらいいかって相談も受けました!」
ディラス「……っ!」
フレイ「ダグの好きな……人……。」
ディラス「まったく、あの時はとんだ代役を頼まれたもんだぜ。」
ディラス「しかもお前に見られたんだ。あいつにゃ後で何かオゴってもらわんとな。」
レオン「そうだな。」
レオン「さて、フレイ。」
レオン「ダグの気持ちは俺たちが保証する。」
レオン「あとはお前次第だ。」
フレイ「私……次第……。」
アーサー「伝言を預かってます。」
フレイ「え?」
アーサー「『待たせてゴメン』」
アーサー「『お前に全てをぶつけたイ。だから、オレの所に来てくレ』」
アーサー「『ずっと……ずっと待ってル』」
アーサー「……以上です。」
フレイ「…………。」
アーサー「……誰からの伝言か、わかりますよね?」
ディラス「
レオンも言ったが、この後どうするかはお前次第だ。」
ディラス「そこでお前がどんな選択をしようと、俺たちは……それを尊重する。」
フレイ「…………。」
レオン「……さあ、行って来い。」
ビシュナル「ダグがみんなのことを家族だって言ったとき、僕、感動しましたよ!」
ビシュナル「色々あったけど、ダグがセルフィアに来られてよかったんでしょうね。」
アーサー「ダグさんは、不器用なところがありますけど、真っ直ぐで誠実な方ですよね。」
アーサー「信じても大丈夫だと思いますよ。」
キール「ずっとバドさんのお店で指輪を作ってたんだよ。」
キール「あ、もちろん僕ももらってるよ。」
ディラス「なんで俺がアイツの尻ぬぐいしなきゃいけないんだ。」
ディラス「…………。」
ディラス「まあ……たまにはいいけどな。」
レオン「あとはお前次第だ。」
レオン「答えが決まってるならさっさと行って来い。」
ダグ「フレイ! 来てくれたのカ!」
フレイ「うん。」
ダグ「そっカ……。あんがとナ。」
ダグ「それじゃあ、ちょっとこっちに来てくレ。」
フレイ「え?」
ダグと一緒に雑貨屋の外に出る
ダグ「そこで見ててくれヨ。」
ダグ「おまえに伝えたい気持チ。オレの全てをぶつけるゼ!」
ブロッサムが雑貨屋から出てくる
ブロッサム「そんなところで何してんだい?」
ダグ「見てりゃわかるヨ。」
ダグが雑貨屋の壁を登りはじめる
婿候補5人が入場
ディラス「……あんな所で何をする気だ?」
嫁候補全員が入場
フォルテ「いったい何を……?」
フレイ「ダグー!」
フレイ「危ないから降りて来なよー!」
ダグ「へッ!」
ダグが雑貨屋の屋根に立つ
ダグ「オレはナ――」
ダグ「オレは今日、この日のために苦手な鍛冶に打ち込んダ。」
ダグ「それもこの――指輪をおまえに渡すためダ!」
ダグ「よく聞ケ!!!! フレイ!!!」
(ムービーあり)
ダグ「愛してル!! オレと結婚してくレ!!!!」
フレイ「ど、どうしよう……。」
フレイ「大事なのは私の気持ち……。」
フレイ「答えを出さなきゃ……!」
私もダグのことが好き!・でも、待って……
▼私もダグのことが好き!
フレイ「ううん……それ以上!!!」
フレイ「ダグを愛している!」
フレイ「ずっと一緒にいたいよ!!!」
ダグ「オレもダ!!!」
フレイ「よろしくお願いします!!!」
ダグ「いっ――――――」
ダグ「よぉぉおおおしゃああぁぁあああ!!」
皆が拍手をする
ブロッサム「まったくあの子は屋根の上で何をしてんだか。」
ブロッサム「あんたもあんただよ。」
ブロッサム「あんな大声で愛してるだなんて。聞いてるこっちがはずかしいよ。」
フレイ「あはは……。」
ブロッサム「ま、それがあんたらにはちょうどいいだろうね。」
マーガレット「ええーーっ! なっ、えっ、どういう事!?」
フォルテ「ぽかーん……。」
コハク「フレイちゃん、結婚するんだねえ。」
ドルチェ「それにしても……とんでもない告白だったわね。」
ピコ『それで、結局指輪の件はどうなったんですの?』
フレイ「あ、あはは……えっと……。」
クローリカ「なんだかよくわからないけど、おめでとうございます~。」
シャオパイ「うむ。本当によくわからないがめでたいようだ!」
ディラス「ちっ……、とうとう結婚か……。」
レオン「素直に喜んだらどうだ?」
ディラス「なっ……誰がっ!!」
アーサー「
ビシュナル君は素直に喜んでますよ?」
ビシュナル「良かったですね~!! おめでとうございます~!!」
キール「うん! おめでとう!!」
ディラス「……ふん。」
ブロッサム「フレイ。」
フレイ「はい。」
ブロッサム「ダグのことよろしく頼むよ。」
フレイ「はい!」
▼でも、待って……
フレイ(ダグのことは嫌いじゃない。)
フレイ(けど、結婚ってなると少し不安なの。)
フレイ(あとちょっとだけ時間が欲しい……。)
ダグ「フレイ!」
ダグ「そんなに悩むなヨ!」
ダグ「おまえの素直な気持ちが聞きてえんダ!」
フレイ「ダグ……。」
フレイ「…………。」
フレイ「もうちょっとだけ時間が欲しい!」
フレイ「結婚についてちゃんと考えたいの。」
フレイ「わがままだってことはわかってる。」
フレイ「それでも少しだけ私に時間をちょうだい!」
ダグ「…………。」
ダグが屋根から飛び降りる
ダグ「おまえの気持ちはよくわかっタ。」
ダグ「だからせめテ……。」
ダグ「これだけ受け取ってくレ。」
(宝石の名前)の指輪を受け取った。
ダグ「オレが心をこめて作った指輪ダ。」
ダグ「気持ちの整理ができたら指にハメてくレ。」
フレイ「ごめんね……。」
ダグ「あやまんなヨ。」
ブロッサム「そうだよ、フレイ。」
ブロッサム「結婚なんてのはね、不安になるもんだよ。」
ブロッサム「おまえさんはよく言ったよ。」
ブロッサム「結婚したあとにあれこれ考えてダメになるよりはよっぽど良いよ。」
フレイ「
ブロッサムさん……。」
ブロッサム「泣くんじゃないよ。」
ブロッサム「さあ、みんな解散だよ。」
ダグ以外の嫁、婿候補全員が退場
ブロッサム「フレイも泣きやみな。」
ブロッサム「ダグなんかと結婚しなくてもあんたはあたしの孫みたいなもんだよ!」
フレイ「ありがとうございます……。」
ダグ「なんかってなんだヨ……。」
ダグ「じゃあナ。」
ダグ「フレイ。」
フレイ「ん?」
ダグ「オレは……いつまでも待ってるからナ。」
フレイ「…………うん。」
フォルテ「結果はともかく、仲直りが出来て良かったです。」
マーガレット「色々な気持ちに整理をつけるって難しいね。」
マーガレット「でも、ダグもフレイさんもとっても勇気があったと思うな。」
シャオパイ「う~……、いまさらだがなんだか涙が……。」
シャオパイ「ダグもフレイもよくがんばったようだ~……。」
コハク「始まりがあれば終わりもあるの。」
コハク「でも、終わりがあれば始まりもあるの。」
コハク「えっと、だからね……。」
コハク「フレイちゃんは、一体誰を選ぶんだろうねえ。」
ドルチェ「フレイもダグもがんばってたわね。」
ドルチェ「この先、フレイが誰を選ぶか楽しみだわ。」
アーサー「ダグさんの勇気ある行動、私も見習わないといけませんね。」
キール「ドワーフの中にも色々な部族がいて、勉強になったよ。」
キール「他にはどんな部族がいるんだろうね?」
ディラス「……今日は、あいつの好きな料理でも持って行ってやるか。」
レオン「フレイ。お前は誰を選ぶんだ?」
レオン「……って、これを聞くのは反則だな。」
バド「なんだ、結局ダグはダメだったのカ。」
バド「まー、仕方ないよナ。こればっかりハ。」
ダグ「おまえの返事、待ってるからナ。」
その後、ダグに婚約指輪を渡すと
ダグ「この指輪……。」
ダグ「これ、この前の返事ってことでいいのカ?」
フレイ「うん。」
フレイ「ごめんね、遅くなって。」
ダグ「ほんとだゾ。」
ダグ「さんざん待たせやがっテ。」
ダグ「……オレだって結婚に不安が無いわけじゃなイ。」
ダグ「でもな、フレイ。」
ダグ「オマエとだからやっていけると思ウ。」
ダグ「1人じゃダメでも2人だから乗り越えていけル。」
ダグ「結婚ってのは……そういうモンだと思うゼ。」
フレイ「……うん。良かった。」
ダグ「ん、何ガ?」
フレイ「私が好きになった人がダグでよかったよ。」
ダグ「……今ごろ気づいたのかヨ。」
ダグ「まっ、これからも思い知らせてやるヨ。」
ダグ「オレを選んで良かったってことをナ!」
フレイ「うん!」
最終更新:2020年07月25日 20:49