グロスビーク

SFA-03D・グロスビークは、ダイダロス・エアロスペース系企業のアトバ重工社とフードル・ペッカー造船所が共同で開発した、宇宙空間用重戦闘攻撃機体。
愛称はイカル目の総称である「Grosbeak(グロスビーク)
宇宙用艦艇の技術とHMAの技術が融合した機体であり、対艦対空において強大な火力を発揮する。

概要


大型の宇宙用戦闘攻撃機体。大量の武器弾薬兵装類を内蔵、大型のブースターユニットと全身のスラスターユニットによって高い加速性能と機動性を持つ他、HMA-h3型以外では唯一、恒久的展開の可能なグラビティシールドジェネレーターを持つなど、正にミニ戦艦というような装備を持っている。

開発


開発自体は比較的古い。原型機は2158年に計画された機体プランで、当初は宇宙艦隊を保有する軍閥が使用することを想定していたが、要求仕様と実用的装備設計によってコストが高騰。当初予定していた価格よりも高価になってしまい、また、終戦によって計画は中止。しかし研究自体は続けられ、翌年2184年、統合体発足に伴う軍備の再編成によって宇宙軍の艦載機体の必要性が再浮上。フードル・ペッカー造船所アトバ重工社と共同で研究していた宇宙機の量産計画を再開し、原型機を建造。原型機は統合体宇宙軍によって艦載機として採用。当機は継続的な改良が加えられており、サンヘドリン機であるD型においては、2186年末に、装甲のメタニウム化と主機の強化、電子装備の近代化、イクサミコの搭載等が施され、現在に至っている。

特徴


非人型機体である。サイズは、HMAよりも大型で、多数の武装を装備。機体後部は主推進機関(推力358000Kgf×3)と副推進器(210000Kgf×4)、兵装ユニットが一体化した大型の複合ユニットであり、主な機動と攻撃の要でもある。脚部は完全な一体形状で、脚部自体が巨大なブースターユニット(推力65000kgf×3)であり、各所スラスターと可動による推力偏向による圧倒的な加速性能と機動性を両立している。
主機は、小型艦用融合炉一基。補機にHMA用トカマク核融合炉5基(兵装ユニット3基、両脚部に各一基)を装備。
装甲は強固で主装甲部では既存のあらゆるHMAの装甲防御力を上回る防御性能を持っている。
また、高いジェネレーター出力と機体容積により、グラビティシールドを搭載。HMA-h3型以外では唯一、恒久的な展開能力を持つ。
コックピットは頭部下奥深くにあり、完全装甲化された脱出ユニットとなっており、自力での母艦への帰還と大気圏突入能力を持つよう設計されている。
武装は多分に漏れずに射撃兵装のみとなっている。
  • 背部大口径ビームカノン
 背面ユニットに内蔵された大口径ビームカノン。コジェネレーターと直結されており、最大67Mwの出力を誇る。
  • 背部兵装庫
 推進器左右に装着された大型の兵装ベイ。大容量兵装庫の内部に格納アーム二本を持ち、外側アームには出力650Mwのロングバレルスマートビームカノンを装備。スマートビームカノンは磁場偏向可能な精密射撃火器であり、出力を通常の460Mwまで落とせば連射も可能。内側アームには155mm口径の大型機関砲を装備。高速多重装填装置によって異なる弾種に素早く変更可能。
  • ミサイルベイ
 背面兵装庫に内蔵されたミサイルベイ。大小二種の発射管をもち、通常弾の他、指向性熱核弾頭弾も使用可能。
  • 展開式パルスレーザー砲塔
 出力15Mwの連装レーザー砲塔。多数が機体各所に内蔵されており近接防御に用いる他、弾幕射撃による集中攻撃に使用可能。
  • スマートマインレイヤー
 グレイファントムのものより大型のものを装備。
  • 両腕部120mm口径レールカノン
 口径120mmの速射レールカノン。公称出力15ktの核破砕弾頭も使用可能。
  • 両腕部速射ビームカノン
 レールカノンと共に装備された速射ビーム砲。出力35Mwと一般的な出力だが、砲身を三連装とすることによって高速射撃が可能。
  • 掌部コヒーレントマイクロウェーブガン
 掌部に内蔵されたメーザー砲。ピンポイント加熱による構造破壊を誘発し、またその攻撃は不可視である。
  • 脚部小口径ビームショットカノン
 両脚部に内蔵された、出力20Mwの拡散ビーム砲。方舷6門装備され、瞬間的に多数のビームを発射する。
  • 脚部ウエポンベイ
 小型目標用の高機動対空ミサイルランチャー。
  • 右腕レーザー砲
 右腕に装備するオプション兵装。超長射程の逆コンプトンγ線レーザー砲をパッケージ化したものであり、レーザー砲は艦載砲を小型化したもの。小型化に合わせて最大出力は6000Gwから3500Gwに低下しているものの、取り回しが容易になっている。

諸元


設計者:フードル・ペッカー造船所アトバ重工
製造者:フードル・ペッカー造船所
運用者:サンヘドリン対ヴァリアンタス軍出向中央宇宙軍
機体正式名:SFA-03D・グロスビーク
全高:25m
全長:70m
機体重量:89t
全装備重量:460t
合計総推力:2324000kgf
固定兵装:複合兵装ユニット
     大出力ビームカノン×2(複合兵装ユニット)
     ロングバレルスマートビームカノン×2(複合兵装ユニット)
     155mm機関砲×2(複合兵装ユニット)
     400kt級指向性熱核弾頭ミサイル×50((複合兵装ユニット25セル)×2)
     60Mt級戦術指向性熱核弾頭弾×20((複合兵装ユニット10セル)×2)
     展開式パルスレーザーカノンタワー×8
     スマートマインレイヤー×2((スマートマイン×15)×2)(核・通常両用)
     両腕部120mmレールカノン×2
     両腕部ビームマシンカノン×2
     両掌部コヒーレントマイクロウェーブガン×2
     脚部高機動ミサイルランチャー×2
     小口径ビームショットカノン×12((脚部6)×2)
外部兵装:右腕逆コンプトンγ線レーザー砲
その他特殊兵装:グラビティシールド

最終更新:2013年09月13日 22:44