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俺って…意外と怖がりさんなんだね

― その夜 医務室にて ―

俺「…リトヴァク中尉も呼びに来ないから………スオムス娘は落ち着いてるんだな…」

ホッと一息ついて、酒を飲めない寂しさを紛らわす為にお菓子を食べ続けた

夜のお菓子は太りやすいんだが……まぁ、いいだろ

俺「……そろそろ全員入り終わったろ」

俺はウィッチたちが風呂に入り終わった頃を見計らい、いつも入っている

時計をチラリと見て、時刻を確認する

22時…… もう誰も入ってないだろ…

俺「…よし、行くか…」

俺は椅子から立ち上がり、風呂場に向かった





俺「ふぅ~ いい湯だったな~」

最初は風呂というものに違和感を感じていたが、今では違和感を感じるどころか、快適に感じるぐらいだ

俺はタオルで濡れた髪をワシャワシャと拭きながら、自室へ向かった

自室に入り、いつもなら酒を飲むのだが、あいにく酒は無い

俺「……はぁ………ん?これは…」

俺は机の上に置いてあるハルトマンの医学書が目に入った

俺「…ハルトマン…忘れたな」

俺はハルトマンの医学書を手に取り、ハルトマンの部屋に向かった




俺「そういえば…ハルトマンとバルクホルン大尉って一緒の部屋なんだよな…」

2人の部屋のドアの前で少し考えて、ノックをした

だが、時刻は既に23時を過ぎている

俺は起きていないと思い、ドアを静かに開けた

俺「…起きてるか?……」

小声で呼びかけたが、返事は無い

返事の変わりに2人の静かな寝息が聞こえた

俺「…うっ……噂には聞いていたが……これはヒドイな…」

部屋に入って右サイドは整理されて綺麗な場所であったが、左サイドは……

……うん……物置以外何物でもない

ハルトマンを美女とするなら、周りの怪しい物々は野獣だ

こんなところでハルトマンは寝ているのかと少々感心しつつ、ハルトマンを捜し始めた

俺「…どこだ?……ハルトマンは……うわっ!」

怪しい物体が積み上げられている所に足を踏み入れると、何かが俺の足に絡みついた

よく見てみると……草? なんで、草がこんなところに……

物凄く気になったが、気にせずに捜索を再開した

しばらくすると、女の子とは思えない格好で寝ているハルトマンを発見した

その……ズボンの下……見えてるんですけど…

俺「…おい…起きろハルトマン」

最初、俺はハルトマンを起こそうと考えたが、夜遅く起こすのもかわいそうなので止めた

俺「仕方が無い……医学書は…俺の部屋に置いとくか…」

結局、医学書はハルトマンに返すことなく無駄骨に終わった

俺「…ったく……ズボンぐらい履けよ…」

さすがの俺も女のアレは直視することは出来なかった

やっぱり恥ずかしいというか……

目を逸らしながら、ハルトマンにズボンを履かせた

俺「…じゃ…戻るか…」

俺は部屋を出ようとするとき、バルクホルン大尉が寝言を言い始めた

バルクホルン「……ク…リス………宮藤……」

俺「………?」


クリス?

誰だろ……

宮藤軍曹は知っているが……

俺は特に気にせず、部屋を後にした




廊下に出たとき、異様に喉が渇いたので、水を飲みに食堂へ向かった

昼間の廊下と違って、夜は物凄く暗い

俺は夜でも周りがはっきり見えるぐらいなのだが、ここの廊下となると話は別だ

6、7フィート先が見えるのがやっとである

そんなときに壁をつたって歩いている人が見えた

俺「……あれは……クロステルマン中尉か?…」

よく目を凝らしてみると、クロステルマン中尉という確証が持てた

俺「よっ!何してんだ?」

ペリーヌ「ひゃっ!!」

俺は中尉の肩をポンと叩くと、中尉はこちらも驚くほどの大きい声をあげた

俺「うわっ!? び、びっくりするだろ!!」

ペリーヌ「あ、あああなたこそ!驚かさないでくれます!?」

俺「まぁまぁ……それより何してんだ?」

ペリーヌ「ちょっと喉が渇いたので…お水を飲みに…。あなたは?」

俺「俺も同じだ。 眼鏡してないのか?」

ペリーヌ「ええ、夜は眼鏡を外していますわ。ずっとかけていると疲れるので…」

暗闇の中でもクロステルマン中尉が眼鏡をしていない事に気づいた

眼鏡を外すと…結構…美人なんだな

暗くても分かるぐらいだから、相当だろう……

まぁ、眼鏡をしているときも美人だが…

俺「眼鏡をかけてなくて、大丈夫なのか?」

ペリーヌ「ええ……大丈夫ですわ…」

中尉はそう言うが、どうも足元がおぼつかない

俺「…ったく…これ持ってろ」

俺はヒョイとハルトマンの医学書を中尉に渡した

ペリーヌ「…これは?…」

俺「気にするな。それより、いくぞ! それっ!」

ペリーヌ「な、なにを…わあぁぁあっ!」

俺は中尉を持ち上げ、お姫様だっこをした

ペリーヌ「な、なななにをなさってるの!?///// お、降ろしなさい!!//」

俺「やなこった。これぐらいの暗闇でろくに歩けないお嬢さんの言うことなど聞けませんな」

ペリーヌ「ぐぬぬぬ…!//////」

俺はそのまま食堂へ向かった

クロステルマン中尉は、ひたすら暴れまわるので大変だったぜ……




― 食堂 ―

ペリーヌ「はぁっ……あんな事になるなんて……///」

中尉はボソボソ言いながら、水を飲んでいる

俺「なんか言ったか?」

ペリーヌ「なんでもありませんわ!!//// 帰りますわ!!/////」

俺「おい…大丈夫なのかよ?」

俺は眼鏡をかけていない中尉の帰りを心配するが、逆に怒られた

ペリーヌ「大丈夫ですわ!!/// まったく…!! これをお返しします!!////」

俺「おっと!」

クロステルマン中尉が少し乱暴にハルトマンの医学書を俺に返してきた

ペリーヌ「では、これで!!////」

すたすたと中尉は暗闇の中を歩いていった

俺「…本当に大丈夫かよ…」

心配しつつ、俺はグラスに水を注いだ

一杯飲み干して、もう一杯飲もうとするとき、イェーガー大尉…じゃなくて、イェーガーさんが現れた

シャーリー「おっ、何してんだ?俺」

俺「水飲みだよ、イェーガー…さん…」

シャーリー「俺~ 呼びづらかったらシャーリーでもいいぞ~」ニヤニヤ

俺「………わかった……シャ…シャーリー…」

最初はそのように呼ぶことを躊躇ったが、イェーガー大尉、イェーガーさんとは呼びづらかったので、

シャーリーと呼ぶことを渋々了承した

シャーリー「うん!それでよし! 私も水飲も~っと!」

俺「………はぁ……」

シャーリー「喉が渇いたときの水はおいしいな~ 」

あまりシャーリーと話す事はなかったのだが、前々から気になるひとりではあった

こんな身体で20歳以下だから、驚きだ…

俺「…そろそろ戻るか…」

俺が医学書を手にして戻ろうとしたとき、食堂の隅が微かに青白く光った

俺「ん?今なにか……」

シャーリー「どうした?俺」

俺は目を凝らして、見てみると……

青白い光はどんどん増えていき、辺りが明るくなるほどであった

これは……人魂!?

シャーリー「おわぁっ! おい、俺!! な、なんだこれは!?って、俺…!?」

俺「」チーン

シャーリー「おい!?俺!? 大丈夫か!?」

俺「」チーン

俺はホラー系が物凄く苦手だ

ホラー映画でみる幽霊でも気絶しそうになるのに、こんな目の前で生々しい人魂なんて見せられたら気絶するわ!!

おかげで恥ずかしい所をシャーリーに見られたぜ……

シャーリー「おい!?しっかりしろ!!」


シャーリーの声が遠のいていく……

人魂…コワイ……コワイ……




俺「んん……ここは?……」

シャーリー「おっ、俺! 目を覚ましたか!!」

俺「…そうだ……!! ひ、人魂は!?」

シャーリー「ははっ!もう無くなったよ!」

俺「そうか……よかったぜ…」

いやぁ、安心した

あんなモノはこの世に存在してはいけない……

シャーリー「それにしても俺がそんなに怖がりだったとはねぇ~」ニヤニヤ

俺「うっ…!………お、俺は…ホラーが駄目なだけだっ!!」

シャーリー「へぇ~」ニヤニヤ


そんな疑いの目で俺を見るな……

別にいいじゃねぇか!!男で幽霊ぐらい怖がっても!!


俺「と、とにかく……このことは…内緒で頼む……」

シャーリー「わかったよ~ 怖がりのお医者さん」ニヤニヤ

俺「くっ!……」

シャーリーは俺の耳元でボソッと喋った

…この色気……とても17歳とは思えん……

シャーリーはわざとらしく鼻歌を歌いながら、去っていった

俺「……あいつも怖かったんじゃないか?…」

疑問を抱きながらも、俺は自室へ戻った

鼻歌を歌いながら……


続く

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最終更新:2011年04月05日 13:22
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