680 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/09/29(水) 20:31:50.13 ID:WnNnGQcz0
よし、じゃぁ触りだけだけど始めるわ
1979年2月――――沖縄嘉手納基地
SR-71 ブラックバード
音速の三倍で高度20,000m以上を飛ぶ世界最速の偵察機。
アメリカ空軍第9偵察航空団所属「男」少佐は、まるで宇宙服のようなスーツを着てその機体のコッピピットへと収まった。
つい先日始まった中国のベトナム侵攻を偵察するため、これからベトナム上空の偵察任務に向かうところだった。
後席で写真撮影をするのは「友」、おなじくアメリカ空軍少佐だ。
男「おい友、今日の俺は調子がイイぜ」
友「なんでだ?」
男「今朝の朝立ちがすごかった」
友「うえっ、知るかよそんな事。大体今は夜だろ」
男「それはおいといても、だ。今回もよろしく頼む」
友「わかってる。さっさと済ませて一杯奢れよ」
男「へいへい」
683 :>>681 「俺」多すぎてもう自分が分からなくなった[]:2010/09/29(水) 20:37:04.88 ID:WnNnGQcz0
漆黒の機体は滑走路に滑り出し、轟音を上げて夜空に昇った。高度3000mで給油機とランデブー、燃料を満載しコースをベトナム上空へと修正した。
男「また戦争か・・・・いつになったらアカ共は諦めんのか・・・・」
友「宇宙人でも来ないと無理だな」
男「ハハハ、そいつァどっか聞いたSFみたいだな」
ブラックバードは徐々にベトナム領空に近付きつつあった。
友「・・・・・・よし、ここからが本番だ。頼むぜ」
男「あいよ・・・・・ こちらスレッドドライバー。これよりトランスポンダーを停止、偵察行動に入る。」
管制「ラジャー、幸運を祈る。」
レーダー反応を完全に消すため友軍のトランスポンダーも停止させ、ブラックバードは一気に巡航高度25,000mまで上昇した。
友「よし、コース順調。高度良し。加速していいぞ」
男「わかった」
スロットルを前回に徐々に近づけていくとブラックバードはあっという間に音の壁を突破、巡航速度のマッハ3.2に到達した。
友「こっからがデンジャーゾーンだ。気ぃ抜くなよ」
男「わかったって」
友「よし、そろそろ写真撮影を始める」
684 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/09/29(水) 20:43:57.60 ID:WnNnGQcz0
カチリ、カチリ、とスイッチオンだけが静寂に響いた。が、突然新たな音が発せられた。
ビ――――!!!
友「ヤベェ!ミサイルアラート!!」
俺「何だと!ロック警告もなしか?!」
友「マズイマズイマズイ!!踏み込め!!」
スロットルを全開に押し込まれた彼女は、今だ有り余るパワーを開放して徐々に加速し始めた。
友「おい、減速しろ!機体が持たねぇぞ!!」
男「大丈夫、まだこいつはいける」
すでに速度はマッハ3.4、限界速度ギリギリだった。
ガタガタと機械にかかる振動が激しくなっていった。
友「くそっ、まだミサイルが食いついてる!!」
男「もう少しだ・・・・」
マッハ3.45に達し、さらに激しくなる振動。
男「頼むぞ・・・・・」
マッハ3.5に達すると同時に、強い衝撃が二人を襲いその意識を奪った。
685 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/09/29(水) 20:48:58.55 ID:WnNnGQcz0
1944年――――ブリタニア
ここはドーバー海峡に突き出した第501統合戦闘航空団、通称ストライクウィッチーズ基地。
今は警報が鳴り響いて慌しく整備兵たちがウィッチの出撃準備をしていた。
ミーナ「今回のネウロイは高速型、ガリア方面からロンドンへ向かっているわ。
シャーリーさんが後から追いかけ、ロンドン直前まで私達が先回りして仕留めます」
全員「了解!」
同――――ドーバー海峡上空
シャーリー「さ、私の速さを見せつけてやろう」
ドン!
衝撃波を発生させてシャーリーはネウロイの追跡に向かった。
687 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/09/29(水) 20:56:57.67 ID:WnNnGQcz0
男「うう・・・・あ、お、おい、大丈夫か、友!」
友「・・・・・・おう、なんとか目が覚めた。お目覚めして最初に拝むのが美人の天使じゃなくて
てめぇのムサい顔ってことは生きてんだな」
男「減らず口叩いてねぇでココがどこか計算しろよ」
機はいつの間にか700Km/h程度まで減速して高度もかなり下がっていた。
友「んー・・・・フライトレコード・・・星の配置が・・・・・LOPがココで・・・・・
速度が・・・・。 わかった、インド上空だ。」
男「・・・・おい、そりゃホントか?」
友「間違いねぇ」
男「ちょっと下見てみろ」
友「んあ?・・・・・・って海?!」
男「海、だよな」
友「海、だな」
690 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/09/29(水) 21:04:42.06 ID:WnNnGQcz0
男「どうなってんだよ」
友「俺に聞くな、取り敢えず海なら撃たれる心配はねぇ。トランスポンダ起動して無線連絡だ」
男「 ・・・・・こちらスレッドドライバー、マッシャー、カムイン、マッシャー、カムイン
繰り返す こちらスレッドドライバー、マッシャー、応答せよ」
友「トランスポンダーも一切反応なし・・・・訳が分からねぇ・・・・・」
男「おい、友。右、見てみろ」
友「ん・・・・・なんか黒点が見えるな。でもこの距離で撃ってきてないってことは・・・・」
男「少なくとも殺しに来た訳じゃねぇ、な。どこ飛んでるのかわからんじゃ仕方がない。いっそコンタクトしてみるか」
友「他に策があるのかよ?」
男「あるわけないだろ」
友「じゃぁ聞くな」
男「お、見えてきたぞ・・・・・機影は・・・・・・・・・ん?」
友「あれって・・・・・」
男「人、に見えた気がすんだが」
友「おまえもか」
男「近づいて来てるな・・・・・」
692 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/09/29(水) 21:11:01.95 ID:WnNnGQcz0
友「アレは・・・・女か?」
男「なんか機械が足についたバニーガールが見えるんだが」
友「やっぱ俺たち死んでたか」
男「アレが天使か? なんか銃持ってるぞ」
友「・・・・・・オーケイ、俺には何が何だか分からん」
男「あ、手降ってるぞ」
友「振り返してやれよ」
手を振り合う二人。この瞬間二つの世界はコンタクトを果たしたのだった。
男「ん、なんだ・・・・・手後ろに・・・・って速度落とせってことか」
男はブラックバードの手綱を引いて速度を落とした。
友「今度は付いってこいって言ってるみたいだぞ」
男「もうどうなっても知るかよ。俺は付いてくぜ」
友「せめて俺の意見も聞いてから決めたらどうだ」
男「どうせお前も異議なしだろ?」
友「そりゃねぇけどよ」
695 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/09/29(水) 21:14:19.02 ID:WnNnGQcz0
男「じゃぁ決まりだ」
男はブラックバードを旋回させて、『天使』の後を追いかけた。
友「陸が・・・見えてきたぞ」
男「どうやらあそこに降りるみてぇだな」
友「わかった、着陸準備だ」
二、三度滑走路上空を旋回して機体を冷やした後、SR-71は滑走路に滑り込みドラグシュートを展開して静止した。
男「準備はいいか?」
友「今更聞くか?」
男「ごもっともで」
ハッチを開いて男はコックピットから大地に降り立った――――。
最終更新:2011年07月23日 22:39