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命の道標2話

翌朝


俺「ZZZ」

使い魔「ご主人様、朝ですよ?起きてくださいな」

俺「あと9分でいいからこのまま寝かせてくれよ……」

使い魔「もう2度も芳佳嬢とリネット嬢が起こしにきているんですよ、朝食がなくなってしまってもいいんですか?」

俺「確保しておいて……」

使い魔「仕方のないご主人様……こうなれば最終手段に移ります」

のっしのっし…

使い魔「ご主人様起きてください!」

どしん…

俺「ぐえっ……重い……早くどいて、潰れてしまうから」

使い魔「それでは起きて貰えますか?」

俺「わかった、起きる起きる。起きればいいのだろう……」

使い魔「本当にご主人様は朝が弱すぎですね」

俺「仕方ないだろう……弱いものは弱いんだ。扶桑でぐーたらしすぎたせいもあるだろうな」

使い魔「私はご主人様を起こすというお仕事を終えたので帰ります」

俺「別にそのまま一緒にこればいいだろう」

使い魔「絶対に一部から怯えられるのが目に見えてるから嫌です。どうせライオンライオン言われて……ぶつぶつぶつぶつ」

俺「わかったわかった。戻っていいぞ」


食堂


ミーナ「俺大佐おはようございます。ようやく御目覚めみたいね」

宮藤「おはようございます、俺大佐」

リーネ「ようやく起きたんですね」

俺「芳佳にリーネが2回も起こしに来てくれたみたいですまないことをしたね。私は朝がすこぶる弱くてね……」

バルクホルン「どこかの誰かと一緒だな。なあハルトマン?」

エーリカ「そうだね。俺大佐には困っちゃうよね」

バルクホルン「お前が言うな……」

坂本「はっはっはっ相変わらず朝が弱いみたいだな」

俺「扶桑では昼頃まで寝ているなんて良くあることだったからね……久しぶりだよこんなに早い時間に起きたのはね」

バルクホルン「俺大佐、昨日の約束は覚えているだろうな?」

俺「覚えているよ?私と模擬戦をしたいんだったね。朝食後に受けて立とう」

坂本「もう訓練に出ても大丈夫なのか……?」

俺「多分大丈夫だよ。芳佳が診てくれるみたいだから、少し位の無理は出来そうだ」

坂本「それならいいのだが……」

坂本「(本当に大丈夫なのだな?)」

俺「(大丈夫だよ。今のところは……だけど)」


ウーーーー

バルクホルン「敵襲か!?」

坂本「多分そうだろう、バルクホルン、ハルトマン、宮藤、リーネ、ペリーヌは私と一緒にハンガーへ!」

『了解』

坂本「俺はゆっくりミーナと朝食でも食べていてくれ」

  • あなたも共にいくのです-

俺「……美緒、私も一緒に行く。今啓示があった。私も共に行くのが最善の選択らしい」

坂本「天の啓示か……わかった、しかしブランクもあるだろうから無茶はするな」

俺「その点は大丈夫だ。今回は天の啓示通りに動かさせてもらうよ」

坂本「わかった。ハンガーへ急ぐぞ」

『了解」


ハンガー


俺「(私は誰と組めばいいか、教えろ)」

  • バルクホルン大尉と組みなさい-

坂本「どうするか、俺は私と」

俺「美緒、私は今回バルクホルンと組ませてもらう、構わないだろう?」

坂本「それも啓示という訳か……よし、宮藤・リーネは私の指揮下ヘ入れ、ペリーヌはハルトマンの指揮下だ」

バルクホルン「では、私は俺大佐の指揮下へ入ればいいのだな?」

俺「いいや、私がバルクホルンの指揮下に入る。言っただろう、ブランクがあるのだとね」

バルクホルン「わかった。だが……足を引っ張るようなら早々に帰って貰うからな」

俺「わかっているよ。足を引っ張るような真似はしない」

坂本「俺、お前のストライカーユニットはこちらに保管してある」

俺「……姉さん、最新のストライカーありがたく使わせて貰うよ」

宮藤「えっ?このストライカーの色と紋って……俺大佐ってもしかして」

俺「芳佳?それ以上は言ってはいけないよ。私はただの扶桑海軍所属の軍人俺大佐だ、いいね?」

宮藤「はいっ、俺大佐」

坂本「宮藤、宮藤には後で俺大佐のことを少し話してやろう」

宮藤「はい、坂本さん」

俺「バルクホルン、さっきは足手纏いにならないと言ったが……すまない、もしかすると足を引っ張る事になるかもしれない」

バルクホルン「何だと!?」

俺「多分、速度が出過ぎてしまうことになりそうだ……」

バルクホルン「まさかそのストライカーユニットは噴射式か?」

俺「正解。どうやらこれは凄い速度や搭載量を持つみたいだね」

バルクホルン「しかしジェットストライカーは……」

俺「魔力を吸いつくす?大丈夫、仮にもこのジェット型震電は扶桑のとても偉い人が使う予定だったものを借り受けたものだからその点は問題ないはずだよ」

バルクホルン「そうか、それならいいんだ」

坂本「バルクホルンは少し前にジェットストライカーのテストを務めたからな、その問題点が気になったのだろう」



上空


俺「初めて使うけど凄いな、これを使った後にレシプロ機には戻りたくないな」

バルクホルン「そうだろう?ジェットストライカーは欠点さえ解消されれば素晴らしいものだ」

坂本「ターゲットが見えてきた。いつもと変わりのない大型だが油断するな」

『了解』

バルクホルン「まずは我々が仕掛ける!俺大佐、自信がなければついてこなくてもいい。自信があるなら私の後に続け」

俺「了解。後に続く」

バルクホルン「大した自信だな。戻るなら今のうちだぞ?」

俺「バルクホルンがしっかりと進路をエスコートしてくれれば問題ないだろう?」

バルクホルン「わかった、ついてこい!」


坂本「いきなり突っ込む気か……しかしブランクがあるとは思えない素晴らしい飛行だな」

宮藤「坂本少佐、本当に俺大佐はブランクがあるんですか?バルクホルンさんの後を寸分たがわずに飛んでます」

坂本「確かここ2年は飛行していないはずだが、やはり長年飛び続けて来たから2年のブランクなど関係ないか」

リーネ「バルクホルン大尉と俺大佐が攻撃を仕掛けます」

坂本「よし、宮藤!我々もネウロイにしかけるぞ。リーネ、援護を頼むぞ」

バルクホルン「今回のネウロイは少々堅いな……相当弾丸をばらまいたはずだがもう再生が終わりそうだ」

俺「この2年でネウロイがこれほど強くなったとは驚きだ、どうすればいいか……」

  • あなたの力を使いなさい?出し惜しみをして勝てるほど今のネウロイは甘くはありません-

俺「魔法力をけちるなか……」

バルクホルン「一人ごとを言ってどうした?魔法力をけちるなと聞こえたがどういうことだ?」

俺「雑にいってしまえば未来予知に近い事ができてね、試しにあのネウロイを倒すにはどうすればいいかと問いてみたんだ……」

バルクホルン「魔法力をけちって勝てる相手ではないと。そういうことだな?」

俺「出来ればまだ魔法力は温存しておきたかったけど最善の行動が魔法力をケチらずに全力でやることだから仕方ない」

ポイッ

バルクホルン「銃を捨てて何をするつもりだ!?」

俺「近接格闘をしかけるから身軽になりたかった。フォトンアーマー展開」



坂本「まさか、俺……もうやる気か!?」

宮藤「わー……俺大佐が光輝いてる。坂本さん、俺大佐は一体何をしているんですか?」

坂本「あれは例えるなら光の鎧だ。ネウロイの攻撃を吸収したり発散させたりする働きをしていたはずだ」

リーネ「目立っていてどこに居るかわかりやすいから援護もしやすいですね」



バルクホルン「それは?」

俺「フォトンアーマーといって魔法やネウロイの攻撃から身を守る鎧みたいなものさ」

バルクホルン「シールドではいけないのか?」

俺「シールドでもいいけど、シールドよりは魔法力を使わないし、何よりシールドで攻撃を受けた時みたいに足止めされないのがいいんだよ」

バルクホルン「ネウロイの攻撃をどうにかできるのはわかったが……どう攻撃するつもりだ?」

俺「調子が良ければ太陽光で焼き払えばいいけど、そこまでやる魔法力が今は無いからこれを使ってネウロイを斬るよ」

バルクホルン「ネウロイを斬る……?そんな筒のようなものでどうするつもりだ?斬るような武器とは思えない、ダイナマイトか何かではないのか?」

俺「みてればわかるよ。光子集約……フォトンブレード、刀身形成」

バルクホルン「おおっ……光の剣といったところか」

俺「高エネルギーの塊。この筒なようなものはグリップ部と、刀身を安定させるための装置だよ」

バルクホルン「なるほど、これならネウロイを斬れるというわけだな。よし、再度ネウロイに攻撃を仕掛ける」

俺「了解……(次で決まるかな?)」

坂本「堅い。リーネ、お前の攻撃もダメか?」

リーネ「ダメージは与えられています。けどそれ以上に再生速度が早くて……」

宮藤「坂本さん、どうするんですか?このままじゃ弾が足りなくなっちゃいます」

坂本「シャーリー達に増援として来てもらうしかないか」

俺「美緒、増援は要らない。今からコアを露出させるからリーネにコアを狙い撃つ準備をさせておいてくれ」

バルクホルン「坂本少佐、我々2人でコア周辺の装甲をどうにかする。周辺の装甲を破壊した後の事は任せたぞ」

坂本「わかった。リーネ聞いての通りだ、いつでもコアを狙えるように準備しておけ」

リーネ「了解です」




バルクホルン「うーおりゃーーー!」

ダダッダダダダッダダダッ

俺「良い具合に装甲が爆ぜた。バルクホルン、残った装甲は私が破壊する。離脱してくれ」

バルクホルン「了解した、頼んだぞ俺大佐」

俺「後は私に任せておけ」

BGM的なもの

俺「残る装甲を焼き斬ってやろう」


宮藤「坂本さん、俺大佐がネウロイに張り付いて剣のようなものを振り回しています」

坂本「ああ、見えている。コアはまだ露出しないか……このままでは」

リーネ「あっ、ネウロイの攻撃が俺大佐を捉えます!」

宮藤「俺大佐、攻撃がきているからシールドを張るか、避けてください!」

坂本「大丈夫だ宮藤、俺大佐の周りを覆っている光の鎧のことを忘れたか?あれが発動している間はネウロイの攻撃から身を守れるはずだ」



俺「フォトンアーマーが発動してる間は残念だけど攻撃は食らってあげれないな」

俺「早くコアを露出させないと折角バルクホルンがだいぶ深い部分まで装甲を削ってくれたのに再生してしまうな……」


バルクホルン「まだコアは露出しないのか?」

坂本「ああ、意外とコアが深いところにあるみたいだ……」

宮藤「坂本さん、俺大佐を包む光がだんだん弱くなっていってませんか……?」

リーネ「さっきからネウロイの攻撃を受けるたびにきらきらと何かが剥がれていっているような気がします」

坂本「不味いな、見た限りでは後数回攻撃を受けたら光の鎧が全て剥がれてしまいそうだ……」

俺「ずいぶんと攻撃をくらってしまったな……後持って数発、出来れば再構成する前にコアを露出させないといけないな」


バルクホルン「頼むぞ俺大佐……」

坂本「ネウロイの回復速度は俺の攻撃に追いついてはいないからそろそろコアが露出するぞ、リーネいつでもいけるな?」

リーネ「はい。後はコアの露出を待つだけです」

宮藤「大丈夫かな、俺大佐……」

ペリーヌ「駄目だったら俺大佐はそこまでの方」

坂本「俺……」



俺「そろそろいい加減コアを見せろ!」

ブゥン…ブゥン…ブォーン…

俺「フォトンアーマーも持って後1発、いい加減これで決まってくれ!」

ブゥン……

俺「ビンゴ!後は任せたぜ……!」



坂本「コアが見えた!リーネいまだ!」

リーネ「コアを確認しました!撃ちますっ」

ドンッ

ピシッ…ピシピシ……パリッ

バーン、ネウ(略)

坂本「コアの破壊を確認。今回のネウロイは随分と硬かったな……」

バルクホルン「ああ、ネウロイも着実に強化されてきているな……このまま我々は対処しきれるのだろうか」

宮藤「大丈夫です、バルクホルンさん。ウィッチに不可能はありません」

俺「ウィッチに不可能はない、か。良い言葉だ」

坂本「俺、初戦からいきなり魔法を使っていたが大丈夫か……?」

俺「今のところは大丈夫……かな?できるなら基地に戻ったら芳佳、また診てくれないか?」

宮藤「はい、私は構いませんけど本当に大丈夫ですか?顔色があまり良くないような気がします」

俺「大丈夫、久しぶりの飛行で少々疲れただけだ」

坂本「俺も疲れているようだ、もう基地へ戻ろう」

「了解」

俺「……まさかもうとはね」

坂本「何か言ったか?」

俺「美緒、何でもないよ」



基地・俺の部屋


俺「……」

宮藤「あの、俺大佐大丈夫ですか……?」

俺「大丈夫だ。芳佳、始めてくれ」

宮藤「はい、始めます。あの、俺大佐。昨日診た時よりずいぶんと体調が悪くなっていますけど……」

俺「……」

宮藤「本当に大丈夫なんですよね?」

俺「大丈夫だ」

坂本「大丈夫な訳無いだろう。ただでさえ魔法力を使うジェットストライカーを使い、固有魔法を2度も使用したんだ、その体調で随分と無茶をしたものだな」

俺「……」

宮藤「坂本さん、どういうことですか……?」

坂本「宮藤、後で俺について話してやるといったが、今話してやろう。俺も構わないな?」

俺「いつかは知ることになるだろうから言っておくべきかな。美緒、芳佳へは私から話そう」

俺「芳佳、昨日は病気が治ると言ったけれどあれは嘘だ。少し病状が進行しすぎていてね……後、死ぬのを待つだけの身なのさ」

宮藤「……」

俺「清佳さんが言うには、残り1年、戦闘をし続ければ長くて半年。今日の戦闘みたいに固有魔法も使いつづければ更に寿命は短くなっていくだろうね」

宮藤「そんな……どうして」

俺「2年前にネウロイとの戦闘で負傷してね……その時に大量の瘴気を浴びてしまってね。生きている事自体不思議だったが今でもその瘴気が私の体を蝕み続けているのさ」

俺「普段は魔法力でその進行をぎりぎりまで抑えているけれど、戦闘によって魔法力を使えば使うほどそっちに裂く魔法力が減ってしまってね……進行が進んでしまうというわけさ」

宮藤「……」

俺「今、芳佳にしてもらっているのも治す、というものではなく相手の魔法力を借りて進行を完全に抑えているだけに過ぎない。私の寿命を1分1秒延ばす為に……」

宮藤「嘘です!私にはわかるんです。俺大佐の病状が良くなっていってることが」

俺「本当かい?昨日より悪化しているってさっき言っていたじゃないか」

宮藤「……」

俺「嘘を言ってしまった事は謝ろう。けど、みんなには内緒にしていて貰えるかな?」

宮藤「わかりました。でも……俺大佐もまだ諦めないでください。私が絶対に治してみせます」

俺「ウィッチに不可能はないからかい?」

宮藤「はい、その通りです。ウィッチに不可能はありません!だから俺大佐も最後の最後まであきらめないでください」

俺「わかったよ芳佳」

坂本「しかし……これからは出来る限り俺の出撃を減らしたほうが良いだろうな」

俺「美緒、私の出撃は啓示に任せようかと思うよ。少なくとも啓示にさえ従っていればまず間違いは起こらないはずさ」

坂本「わかった。俺の戦闘への参加は俺に任せよう」

俺「無理を言って悪いね」

坂本「いや、無理を言ったのはこちらだからな。そろそろ私はミーナの所へ行ってこよう。今後のネウロイの対策を講じなくてはならないからな」

俺「まさかあそこまで硬くなっているとは思っていなかったよ」

坂本「最近のネウロイの成長スピードは異常と言ってもいいスピードだ。次回現れるネウロイも今回より更に強力なものになっているかもしれないな」




宮藤「俺大佐、終わりました。気分はどうですか?」

俺「戻ってきた時よりはずいぶんと良くなったよ、ありがとう」

宮藤「あのー、二つ聞いてもいいでしょうか」

俺「いいよ」

宮藤「俺大佐の正体って……」

俺「多分、芳佳の思っている通りだとおもうよ?一応これでも皇族の端くれさ。あのストライカーユニットも本当は私のものではなく姉が使う予定のものだった」

宮藤「そのお姉さんはもしかして……天」

俺「おっと、それ以上は言わないで」

宮藤「わっわかりました。もうひとつはどうして無茶をしてまでここに?」

俺「芳佳、君が居たからだよ。私は君の為にここにやってきた。それが無理をしてまでここに来た理由さ」

宮藤「私が居るからですか……?」

俺「そうさ。君が居るから……。宮藤博士との約束と、天の啓示で芳佳を導く道となり、助けになれと言われたのさ」

宮藤「そうだったんですか……約束や指示に従って無茶をして……」

俺「けれど、私は本当にここへ来て良かったと思っているよ?どんな子だろうかと最初は不安だったが、私の出会った宮藤芳佳という少女は絶対に諦めない強い意志を持った子だったのだから……」

俺「君の為にならば、私はいくらでも残りの命を投げ出せるよ」

宮藤「そんなこと言わないでください!さっきも言ったじゃないですか、私が絶対に治してみせるって。もう死ぬ事前提で物事を進めないでください」

俺「おっと、すまないね。そうだった」

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最終更新:2011年09月17日 16:17
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