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俺の歌をきけぇ!

~基地内・格納庫~

シャーロット「あ、中佐。」

ミーナ「皆さん、先ほどネウロイの消滅が確認されました。
    現時刻をもって出撃待機を解除します。」

ルッキーニ「ねぇミーナぁ・・・」

ミーナ「どうしたの、ルッキーニさん?」

ルッキーニ「あんなのが今日くるの?」

ミーナ「え?・・・・・・あぁ。」

サーニャ「すいません隊長、私が通信を傍受してました。」

ミーナ「そう・・・、みんな聞いてたのね。」

エイラ「ミんなってゆーか・・・・・・アッチも?」

整備兵「何なんだよあの馬鹿は・・・」「ドンマイ」「皇国の恥さらしめぇ・・・」
    「HAHAHA、本物って居るもんだな」「なんの?」「外道と馬鹿の」


ミーナ「あー・・・・・・。
    ま、いいでしょう、かえって手間が省けたわ。」

シャーロット「でもどうするんだ?、あんなのが関ってくるなんて事になったら
       流石に安心して飛べないぞ。」

ミーナ「大丈夫よ、彼は新型機の運用試験責任者だと新任者の名簿にはあったわ。
    権限が通用するのは試験のスタッフ内のみね。」

ルッキーニ「うゆぅ~、じゃぁあの子はどうなるの?」

ミーナ「・・・それは、どうにかして見せるわ。」

   ガラガラガラガラガラガラガラガラ

ナース「ミーナ中佐、負傷者の搬送と応急処置の準備、整いました。」

ミーナ「有難うございます、診断の記録は出来るだけ精密に録るよう医師にお伝え下さい。」

ナース「解りました。」

サーニャ「中佐、誰か負傷したんですか?」

ミーナ「新任のウィッチが、負傷を押して出撃していたみたいなの。」

エイラ「ウへぇ・・・。」

シャーロット「本当か?まったく、アイツはウィッチを何だと思ってんだっ。」

ルッキーニ「う゛ぅ~~」

サーニャ「大丈夫なんでしょうか・・・・・・。」

ミーナ「大丈夫よ、飛行は可能みたいだから。
    幸いと言っていいかは解らないけど、輸送船は航路を大幅にずらした上に
    エンジントラブルで低速航行中だそうよ。
    到着は丸一日以上遅れるわね。
    その間に打てるだけの手を打とうと思うの。」




~帰路~

坂本「すまんなぁ、機銃ぐらいは外させてやりたかったんだが・・・。」

僕「いえ、問題有りませんから・・・」

エーリカ「でもさー、それガトリング砲でしょ?
     いくらなんでも大きすぎない?
     トゥルゥーデが持ったら過積載で落ちかけるし・・・」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

バルクホルン「しょうがないな、機銃と背嚢を貸せ。」

僕「え・・・いいですよ、けっこう重いですし・・・。」

バルクホルン「いいから、[カチャカチャ]・・・大きい弾だな、こんなのをばら撒いてたら
       反動もすごいんじゃないのか?」

僕「20mmですから・・・まぁそれなりにありますね、魔力で押さえてますけど。」

バルクホルン「20mm!?そんな大口径でよくもまぁ・・・よし、外れた
       まずは機銃からだな、よっと・・・・・・」フラフラ

僕「・・・あの、だいじょうぶですか?」

バルクホルン「大丈夫だ!大体お前は怪我人なんだぞ、人の心配をしている(ガクン)・・・へ?」
       ひゅぅぅぅぅぅぅぅん

エーリカ「トゥルゥーデ!?」

僕「危ない!!(ギュン!!       ガシッ!)はー、間に合った・・・。」

バルクホルン「・・・・・・はっ!・・・おっ・・・なぁ!?///(か、顔がっ・・・こんな近くにぃっ!)」

僕「あ、・・・動かないで下さい、また落ちちゃいますよ?」バルクホルン「///(ピタッ)」

僕「?・・・とりあえず上がりますね。」バルクホルン「(はうぅ)あ、あぁ・・・すまん。///」



エ-リカ「おー、うけとめたよ。」

ペリーヌ「推進力が有り余ってますわね。」

宮藤「また無茶をしてぇ・・・。」

リネット「バルクホルンさんごと上がってきちゃいましたよ、すごいなぁ。」

坂本「ほう、流石は新型だな。」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――

バルクホルン「・・・・・・」ショボーン

宮藤「あ、あはは・・・でもすごい機体だね、なんて言うストライカーなの?」

坂本「それは私も気になるな、扶桑でもジェット・ストライカーの開発が始まっていたのは知っていたが
   完成していたとは聞いていないぞ?」

僕「あぁ、この機体はJ6WX02S、呼称名は震電二式乙型と言います。」

宮藤「震電二式?ジェット・ストライカーなのにそれも震電なんだ。」

僕「そうなんです、震電の開発計画は当初、魔道ジェットエンジンを搭載する予定でした。
  でもエンジンの開発が上手くいかずに中断、エンジン自体は別計画で開発は継続となって
  結局はレシプロエンジンに変更になったんですが今度は魔力供給装置に問題があり
  開発が頓挫していたんです・・・。」

坂本「・・・そこで宮藤博士の手紙か。」

僕「はい、同封されていた供給装置の回路図とレポートにより震電が完成
  その後、間もなく魔道ジェットエンジンが完成しこの機体に搭載された。
  と、言うわけです。
  二式と震電の魔力供給装置とフレームは、ほぼ共通なんですよ。」

ペリーヌ「ジェットとレシプロで共通の供給装置を使うなんて可能なんですの?」

僕「可能と言うより、宮藤博士の回路図が元々魔道ジェットエンジン用の設計だったみたいですね。
  ですけど、震電のエンジンはかなり特殊な設計と言いますか。
  従来よりかなり高圧で魔力を送り込まないと上手く動いてくれないエンジンだったんです。
  魔道ジェットエンジンも同様の問題があったみたいなんですけど。
  なのでジェット用を流用して完成させたそうなんですよ。
  それに必要な魔力量は現在の平均より幾分多目ぐらいに抑えて出来た様です。」


宮藤「へ~、そうだったんだぁ。
   ・・・あれ?でも僕少尉が言うほど魔力は使ってないような?」

バルクホルン「・・・それに、確かに高出力型のエンジンだが、そこまで強力な供給装置
       が必要なほど出力が出ているとは思えないんだが。」エーリカ「あ、復活した」

僕「魔力の使用量が少なく感じるのは徹底的に魔力と駆動力の損失を
  抑えているからなんだそうです、それでもそれなりに魔力は要るんですけど。
  ウィッチ次第ではかなりの航続距離を出せるそうですよ。
  只、出力が出てないというのは・・・・・・ちょっと失礼します。」

宮藤「へ?・・・ちょ・・・なんですかぁ?」

僕「んー、そのまま飛んでいて下さい。
  内部視ますから。」

リネット「あ・・・目が金色になった・・・」

ペリーヌ「そう言えば透視が使えるのでしたわね。」

坂本「両目ともか、これはかなり強力だな。」

僕「おかげで魔力が発現したばかりの頃は変なものばかり見えて苦労しました。
  自分の体は不思議と見れないんですけど・・・・・・ん、なるほど、そういうことかぁ。」

エーリカ「なんかわかったのー?」

僕「・・・・・・これは調整の必要アリですね。
  圧送された魔力を4~5割ぐらいは使えてないと思いますよ。
  最初の設定からも大分ずれてますし。
  あと加給機の排圧弁も緩くなってます。
  これじゃほとんど自然吸気ですね、最大出力は規定値の3分の1ぐらいでしょうか。」

坂本「なんでそこまで解るんだ?」

僕「あ、初期設定を出すまでのエンジンの試運転は僕がやってましたから。」

宮藤「え~~~~~!!」エーリカ「いや驚きすぎだって」

坂本「なるほど、妙に詳しいと思ったらそう言うことか。」

僕「でも気をつけて下さいね、調整したら出力特性が一気に変わりますから。」

宮藤「そうなの?どんな感じに?」

僕「僕も飛ばした訳じゃ無いんで完全に想像なんですけど。
  ・・・・・・多分、何時もどおりに飛ぼうとしたら・・・・・・」

一同「したら?」

僕「・・・・・・離陸直後にいきなり音速突破・・・ですかね?
  僕も二式の初飛行のときにやっちゃったんで。」

一同「はぁ?」


リネット「あっ、でも初めて芳佳ちゃんが震電を使った時に一瞬だけ衝撃波でてました。」

坂本「それは本当か?」

宮藤「え、そうだったっけ?」

ペリーヌ「なんで憶えてないんですの?」

宮藤「あの時はネウロイを倒すのに必死で・・・その・・・。」

僕「・・・そう言えばこっちに届いた初飛行のデータに一瞬だけ音速に到達してた所がありましたね。
  その後、有り得ないぐらい急に減速してたんですけど・・・。
  もしかして、敵に突っ込んだりでもしました?」

宮藤「せ、正解です・・・」

エーリカ「ミヤフジもやるじゃん。」

ペリーヌ「また、無茶をして・・・」

バルクホルン「まぁ、ミヤフジの機体がとんでもなく高性能だというのは解った。
       それで、僕少尉の機体はどうなんだ?」

僕「二式ですか?
  これの性能は震電を幾分上回る程度ですね。
  どちらも計画上要求された性能は出てるはずですが。」

リネット「要求された性能って?」

僕「そうですね、装備状態で時速1200km以上を巡航、時速1800km以上に到達可能で有る事。
  高度20000m以上を飛行可能であること。
  これが震電開発計画で要求された大まかな性能値です。」

ペリーヌ「何ですの、その無茶な要求は・・・。」

リネット「でも、それを満たしてると言う事はつまり・・・。」

エーリカ「どちらも滅茶苦茶モンスター・スペック・・・。」

バルクホルン「うらやましい・・・・・・。」

宮藤「あ・・・あは、あははは・・・そ、そんな機体だったなんて・・・。」

坂本「もはや、我々の機体では追いつけんな。
   そう言えば、此処最近になって各所で開発が急がれるようになったみたいだが
   何故か知っているか?」

僕「・・・詳しくは知らないんですけど、なんでもリベリオンのP-51が音速を突破したって言う
  噂が流れて、それから開発競争が加速したみたいですよ?」

一同(・・・・・・アレか・・・)

僕「???」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

シャーロット「へっくしょん!」

ルッキーニ「うにゃ、シャーリーかぜひいたの?」

シャーロット「いや、違うと思うよ。」

ルッキーニ「ふーん、みんなまだかなー。」

シャーロット「すぐに帰ってくるよ。」

ルッキーニ「うみ~、ぱふぱふ~。」

シャーロット「フフッ。」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――
僕「まぁ、それで震電の計画が復活したみたいですし。」

エーリカ「ふーん、でもさー、いくら高性能の機体でもやっぱその装備は重すぎじゃない?
     でっかい背嚢からベルト給弾なんて普通やんないでしょ。」

僕「機体に合った火力を持たせようとしたらこうなったみたいです。
  精度も重量バランスもいいですから割と扱いやすいですしね。」

バルクホルン「しかし、それでも動きづらくはなるだろう?」

僕「慣れればけっこうふりまわせるんですけどね、乙型の運動性にも影響は出てませんし。」

坂本「乙型と言う事は、他の型もあるのか?」

僕「ええ、二式には甲型と乙型の2種類の機体があります。
  甲型は汎用型で安定性重視、爆弾なんかの搭載も可能です。
  乙型は格闘戦型で機動性重視、推力変向ノズルが付いてるのが特徴ですね。」

ペリーヌ「何ですの?その推力変向ノズルと言うのは。」

僕「推力変向ノズルはエンジンの排気口、ノズルの向きをエルロンと連動させて
  上下に動かすことの出来るノズルなんです。
  実際はエルロンとノズルをシャフトとギアで繋いであるだけなんですけど。
  これのおかげで極めて高い機動性を得られました。
  その分安定性は無くなっちゃいましたけど。」

エーリカ「ふーん、あ、エンジンに尾ひれみたいなのが付いてる。
     これであんな機動してたのかぁ。
     所でさぁ、ちょっと聴いていい?」

僕「何ですか?」

エーリカ「君、怪我、だいじょうぶ?」



宮藤「あー!そうだった、だいじょうぶなの!?」

僕「基地までは十分持ちますよ。
  喋ってる方が気がまぎれて楽ですし。
  それにだんだん痛みは薄れてきてますから。」

リネット「それって結構危ないんじゃ・・・」

坂本「き、基地までもう直ぐだ、全速で行く!」

一同「りょ、了解!」                      僕「よいしょっと」ドコンッ!

宮藤「あ・・・行っちゃった。」

坂本「おぉぅ・・・っは!
   ぼ、僕少尉―――っ!軽々と音速を突破するな――――――っ!!
   編隊に戻れぇ――――――っ!!」

僕『え、全速で行くんじゃないの?』

エーリカ「こりゃすごいのが来たな。」イシシシシ

バルクホルン「妬ましい、うらやましぃ・・・しかも可愛い・・・・・・。」

リネット「す、すごい・・・・・・。」

ペリーヌ「ほ、本当に音速を超えましたわね・・・。」




~基地・格納庫~

サーニャ「迎撃隊、基地まであと20kmです。」

ミーナ「もうすぐね、何人いるか解る?」

サーニャ「7人です。」

ミーナ「そう、ちゃんと飛んで来れたみたいね。
    よかったわ。」

ルッキーニ「まーだっかなー、まーだっかなー♪」

エイラ「来てもスグに病室行きだけどナー♪」

ルッキーニ「あぅ~」

シャーロット「おいおい、そこまで酷くはないだろ・・・。
       ミヤフジもいるんだし、なぁ中佐?」

ミーナ「それは解らないわ、美緒が徹底的に検査と治療をしてくれって言ってきたくらいだもの。
    それに、治療魔法は本人が断ったそうよ。」

サーニャ「そんな、じゃぁ何もしないで此処まで飛んで来てるんですか?」

ミーナ「そうなるわね、状況を考えると仕方ないって言えるんだけど。
    かなり無理してると思うわ。
    だからって飛行中に魔力切れ覚悟で宮藤さんに治療させる訳にもいかないし・・・。」

シャーロット「あー、なるほどなー。
       何で扶桑のウィッチって無茶ばっかりするんだろうな。」

ミーナ「ホント・・・、何でかしら・・・・・・。」

ルッキーニ「みんな~、みえてきたよー!」




坂本「基地が見えてきたな。
   僕少尉、あそこだが降りれそうか?」

僕「えっと・・・、十分着陸可能です。」

坂本「よし、僕少尉から降りろ、皆ははこの場で待機だ。」

一同「了解」




僕「こちらは扶桑皇国海軍第774実験飛行中隊所属、僕少尉です。
  第501統合戦闘航空団基地へ着陸許可を求めます。」

通信員『こちら第501統合戦闘航空団基地管制、僕少尉の着陸を許可する。
    ようこそ、第501統合戦闘航空団へ。』

僕「了解、感謝します。」




シャーロット「あれ?ジェット・ストライカーじゃないか?」

ルッキーニ「うぇ~、ほんとだ~。」

エイラ「ナンだあの大荷物。」

ミーナ「ずいぶん大火力な武装ね。」

ルッキーニ「おぉー、しっぽいっぱいだー。」

サーニャ「大丈夫そう・・・かな?」


シュ――――――――――ゥゥゥン・・・シュゴォ――――ォォォ・・・・・・


シャーロット「ナイス、ランディング。
       なんだ、たいしたこと無さそうだな。」

ミーナ「そうね、杞憂だったかしら」

エイラ「扶桑ノ狐はシッポが何本もあるノカ?」

サーニャ「扶桑のだからって訳じゃないと思うけど。
     でも長いしフサフサであったかそうだね。」

ルッキーニ「モフモフー」


整備員s「おーし、こっちにまわしてくれ」「ストライカー固定完了、武装外せ」「HAHAHA随分
     ごついの使ってんな」「なんだこりゃ、クソ重てぇぞコレ」

僕「あ、すいません・・・」



エイラ「黒い機体ニ真っ赤なシャツって、お洒落さんダナ。」

サーニャ「黒と赤は相性いいもの、似合ってると思うけど。」

シャーロット「しっかし、また随分ちっこいのが入ってきたもんだ」

ルッキーニ「あたしよりちっちゃいねー」

ミーナ「ホント、可愛い子が入ってきたわね。
    それじゃぁ、着任の挨拶ぐらいはしておきましょうか。」



僕「扶桑皇国海軍第774実験飛行中隊より派遣されました僕少尉です。
  本日より第501統合戦闘航空団に着任いたします。」

ミーナ「第501統合戦闘航空団隊長のミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ中佐です。
    僕少尉の着任を認めます。」


ミーナ「とりあえず、負傷を押して出てたんでしょう?
    まずは処置と診察、受けてきなさいね。」

僕「はい・・・了解しました・・・・・・。」





サーニャ「随分しっかりした子だね。」

エイラ「そーだナー。」


シャーロット「ほー、これが扶桑の新型かー、出来は良さ・・・(ズルッ)のわぁ!!」ズテンッ!!

エイラ「アハハハハ」

サーニャ「だめよエイラ、笑ったりしちゃ。」

ルッキーニ「だいじょうぶー?シャーリー・・・・・・うにゃ、なんかこぼれてる。」

シャーロット「何だよオイルでも零してたのかぁ?・・・・イテテ」

ルッキーニ「シャーリー!これオイルじゃない、血だよ!!」

ミーナ「なんですって!?」             

エイラ「ナんだ?」                 

サーニャ「エイラ!、足元・・・」

エイラ「ストライカーから続いてるぞコレ。」

血痕が点・点・点・・・・・・・・・・



女医「何でこんなになるまで放っておいたの!?」

僕「いや・・・・・・魔力で抑えては・・・・・・いたんですけどね・・・。」

ナース「消毒終わりました!」

女医「止血して!こうなったら徹底的にやるわよ。
   泣いて頼んでも止めてなんてあげないから
   覚悟しなさい。」

僕「・・・・・・あの、お手柔らかに。」

女医「却下します、いくわよっ!」

ナース「はい!」

ガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラ


ルッキーニ「ふえぇ~、シャーリーぃ。」ぎゅっ

シャーロット「相当無理してたんだな・・・」なでなで

サーニャ「ちゃんと治ればいいけど。」

エイラ「シンパイだな、別の意味デ。」

ミーナ「・・・扶桑のウィッチって・・・」



ブロロロロロロロロロロロロ・・・ブォンブオン!ガコンッ!! 整備員「ナ、ナイス駐機・・・・・・」



宮藤「ミーナさん、あの子は!?」

ミーナ「宮藤さん、お帰りなさい。
    多分検査室か手術室だと思うけど・・・」

宮藤「ちょっと行ってきますっ!」

ミーナ「あ、ちょっと・・・」


ガロロロロロロロロロロロロロ・・・

 ボボボボボボボボボボボボボボボ・・・

  ゴォ――――――――――――――――・・・・・・

   ドドドドドドドドドドドドドドド・・・・・・

    バババババババババババババババババババ・・・・・・

坂本「ミーナ、今戻った。」

ミーナ「みんな、お帰りなさい。
    美緒、あの子やっぱり相当無理してたみたいよ。」

坂本「そうか・・・・・・状況が許さなかったとはいえ、やはり酷な事をしたな・・・。」

エーリカ「仕方ないなんて言いたかないけどさ。
     右も左も解らないような空の真ん中に放り出す訳にもいかないじゃん。」

バルクホルン「それに、僕少尉がいなければもっと長引いていただろうな。」

ミーナ「そう・・・所でトゥルーデ、あなたも負傷したの?
    服が真っ赤よ。」

バルクホルン「・・・私のじゃない、僕少尉のだ。
       機銃ぐらいは持ってやろうと思ったが、過積載で落ちかけてな。
       おかげで怪我人に助けられるはめになった。」

シャーロット「おいおい、本当かよ。
       いくらなんでも冗談キツイぞ?」

バルクホルン「冗談だと思うなら試して見ろ、リベリアン。
       まともに離陸するどころか身動きすら適わんだろうがな。」

シャーロット「マジかよ・・・・・・。」

サーニャ「あ・・・これあの子のシャツ・・・・・・。
     こんなに重たくなってる。」

エイラ「元の色が解らなイナ。」

ペリーヌ「此方に合流した時にはすでにそうなってましたわ・・・
     元々そう言う色だと思ってたんですけど。
     まったく、こんな状態で出てくるあの子も非常識すぎますわ。」

ミーナ「みんな、とりあえずラウンジにでも行きましょう、話しておきたい事もあるし。
    リーネさん、宮藤さんを呼んできてもらえる?多分手術室の前か検査室にいると思うわ。」

リネット「あ、はい、解りました。」



~ラウンジ~

宮藤「すいません、お待たせしました。」

サーニャ「芳佳ちゃんお茶入ってるよ。」宮藤「あ、ありかとう。」

坂本「で、どうだった?検査には立ち会ったんだろう?」

宮藤「あ、はい。
   今は手術中なんですが2時間ぐらいで終わるそうです。
   療養期間ですが普通に治せば1ヶ月、治療魔法を使った場合は7日ぐらいで復帰出来るそうです。」

坂本「治療魔法でも7日か・・・、随分かかるな。」

宮藤「負傷もあるんですけど、むしろ疲労と体力の落ち込みの方が深刻だそうです・・・」

ミーナ「そう・・・、解ったわ、戦闘で疲れてるのに悪いんだけど、あの子の事お願いね。
    明日の予定も無しにしておくから。」

宮藤「え・・・そんな大丈夫ですよ。」

坂本「宮藤、手術に2時間も掛かる負傷の治療だ。
   いくらお前でも明日にひびくだろう、言う通りにしておけ。
   まぁ、もう止める理由もないからな、存分にやってこい。」

宮藤「はい、了解ですっ!」

シャーロット「そっちは纏まったみたいだし、次は中佐の話だな。
       あの子の事なんだろ?」

ミーナ「そうね、まずはこれを見て、あの子の資料なんだけど。」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――

所属:扶桑海軍第774実験飛行中隊
名前:僕
性別:男
年齢:満10歳
階級:少尉
撃墜数:84機

備考:取り扱い注意、単独行動厳禁の事。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


シャ、ル、サ、エ「おとこぉ!?」

エーリカ「だよねぇ、やっぱ驚くよねぇ・・・」

宮藤「まぁ、小さい子だと見た目じゃわからない事も有りますから。」

ミーナ「私も未だに信じられないのだけれど・・・」

坂本「一応言っておくが、本人は見た目の事をけっこう気にしてるようだからな?」

シャーロット「そうなんだ・・・
       けど10歳で少尉って、いくらなんでも若すぎじゃないか?
       確かに84機撃墜ってけっこう多い方だけど・・・」

サーニャ「・・・それに今はテスト・ウィッチなんですよね?
     それだとかなり短期間、もしかしたら一年にも満たない期間で
     この記録を出した事になると思うんですけど。」

エイラ「ソウダ、そんな奴が居たナンテ話聞いたこと無いゾ。」

坂本「残念ながら私もそんな話は聞いた事が無い・・・。
   いや、軍に男性のウィッチが在籍していたとは知らなかった。
   もしかしたら存在自体、極秘にされていたのかもしれん。」

ルッキーニ「う?それじゃぁ軍以外にはいるの?」

坂本「ああ、魔力を持つ男性、というのは少ないながら存在はする。
   古代の扶桑、平安の頃にはそういった者たちを集めた
   政府機関を設けてもいたくらいだ。
   ただ、大きな魔力を持てる者はまれでな。
   ほとんどの者はそれなりに精度の高い占術が出来る程度だ。
   しかし、時として極めて膨大な魔力を持つものが現れる事もある。
   それこそ、現代のウィッチでは太刀打ちできない程のな。
   おそらくあの子もその手合いだろう。」

バルクホルン「なるほどな、それならあの巨大なシールドにも納得がいく。」

エーリカ「すごかったよねー、遠隔で展開してるくせに輸送船を丸々覆ってるんだもん。」

ペリーヌ「その上コアを透視で探り当てて攻撃を加えていたんですもの。
     シールドも無しに・・・正気とは思えませんでしたわ。」

リネット「でも、ちゃんとビームはかわしてましたよ。
     すごい回避機動でした。」

宮藤「そうだよね・・・・・・あんなに怪我してて、普通なら動くことも適わないはずなのに・・・・・・」

シャ、ル、サ、エ、ミ「・・・・・・」

シャーロット「そうだったのか・・・、でも戦力としては十分以上みたいでよかったじゃないか。」

坂本「確かに、と言いたいところだが、かなり扱いにくいのも事実だ。」

ミーナ「そうなの?、とても素直そうに見えたけど。」

坂本「ああ、本人の戦闘能力もあるが機体の性能が突出しすぎている。
   会敵して散開してしまえばあっという間に孤立するだろうな。
   並みの相手ならあの子一人ででも倒せるかも知れんがな。
   そうでなかった場合、恐らく我々の手の届く位置にあの子はいない。
   それだけは避けねばならんが、防御や援護に徹し続けさせる訳にもいかん。」

ミーナ「なるほどね、でもそうなるとこの備考はかなり的を得た内容なのね。」

サーニャ「・・・・・・私には、救難信号の様にも見えます。」

坂本「救難信号?」

サーニャ「はい、単独行動厳禁と言う事は常に誰かのそばに居なきゃいけない。
     常に誰かに気にかけておいてもらいたいんだと思います。     
     つまり、それだけ危うい状態なんだと思います。」

エーリカ「そっかー、よく考えればこんな内容の無い資料書くぐらいなら
     最初から無い方がましだもんね。
     これが書けるギリギリだったのかな。」

ミーナ「と、なるとやっぱり指揮、監督権は完全にこちらで握った方がよさそうね。
    あの子も{あんなの}の下にいたんじゃ命がいくつ在っても足りないでしょうし。」

坂本「あんなの?・・・ああ、あの馬鹿か。
   到着したら即、鉄拳制裁だな、皇国の面汚しめ・・・・・・」

リネット「そう言えばあの人いったい何なんですか?
     随分と横暴な口ぶりでしたけど。」

ミーナ「それについてはコレを聞いてもらえるかしら?」ゴトッ

ペリーヌ「これは、レコーダー?」

ミーナ「これは今日の戦闘中に行われた通信の記録なんだけど。」ポチッ

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

   言っておくがこの船にはお前より大事な物資と人員が乗っている
   少しでも損傷したら・・・解っているな、出来そこない。

   ・・・はい、解りました

   ふん、お前など何時でも処分出来るんだ、せいぜい役に立つんだな・・・ザ・・・


   中略



   貴様、だれがシールドを解けと言った?
   しかも、何を勝手に編隊に収まっとるんだ?
   私はそいつらより速く倒せと言ったはずだが?

   何とか言ったらどうなんだ?え?このクズがっ!
   誰のおかげでお前が生きていられるか再教育してやろうか?!
   それとも早々に処分して・・・



―――――――――――――――――――――――――――――――――――

シャーロット「何回きいてもいやな気分になるな。」

ルッキーニ「あたしやっぱこいつきらいー。」

バルクホルン「越権行為に問題発言のオンパレード、いるところには居るものだな。」

エーリカ「あほだ、あほがいる・・・」

ペリーヌ「ここまでくるとむしろ笑えてしまいますわね。」

リネット「なんか大変な事になってきたね、芳佳ちゃ・・・・・・芳佳ちゃん?」

宮藤「・・・・・・コイツか・・・コイツの所為か。」ギリィ

サーニャ「芳佳ちゃん、どうしたの?」

宮藤「ミーナさん、コイツだけ基地から出て行ってもらう事って出来ますか?」

「「「「「「「「「はぁ!?」」」」」」」」」坂本「・・・・・・」



エイラ「ナ、何言ってんだオマエ?」

ミーナ「出来ればそうしたい所だけれど難しいと思うわ。
    一応理由をきかせてもらえるかしら?」

宮藤「あの子の負傷があまりにも不自然だったんですが、コレで納得がいきました。
   負傷箇所は胸部、腹部、背面部に集中、四肢と頭部にはいっさい負傷はありません。
   種類は肋骨の骨折、打撲、裂傷、擦過傷ですが治りかけの物から最近の物まで時期はさまざまです。
   しかし、扶桑から此処までの航海の間にそんな負傷を負う状況は無かったと思います。
   輸送船の船体に損傷は見受けられませんでしたから。
   そして、これらの負傷は、特定の患者に見られる特徴と酷似しています。
   それは・・・・・・」

坂本「・・・・・・虐待の被害者、か。」

宮藤「はい、先生も恐らく同じ診断をすると思います。
   あそこまで酷い上に解りやすいのも珍しいですから。」

ミーナ「そう・・・、私の権限だけでなんとかしようと思ったけど、そうもいかない様ね。
    診断報告書が出来次第、ロンドンの本部に飛ぶわ。
    美緒、申し訳ないんだけど後の事は・・・」

坂本「解った、任せろ。」

シャーロット「でもさぁ、この野郎大尉とか言うのがやったって証拠がなきゃ
       そこまで出来ないんじゃないのか?」

ミーナ「確かに難しいけど、かなりの行動の制限は出来ると思うの。
    今回の件の資料と抗議文書付きでなら扶桑の代表も動かない訳にはいかないでしょうね。」

坂本「それに今回の補給で来る人員であの子の上官に当たるのは野郎だけだ。
   他は運用試験副責任者の特務少尉と下士官だからな。
   責任の追及は十分にありえるだろう。
   言質も取れているから言い逃れも出来んしな。」

ミーナ「そういうことね。
    それじゃぁ皆さん、朝から大変だったけど今日一日しっかり英気を養ってね。
    宮藤さんはもう一仕事がんばって、じゃぁ解散。」

一同「了解」


坂本「あ、しまった・・・。」

バルクホルン「どうしたんだ?少佐。」

坂本「いや、たいした事じゃないんだがな。
   部屋割りをどうするか聞きそびれた。」

ペリーヌ「空いている個室でよろしいのでは?」

エイラ「流石ツンツンメガネ、中々冷たいコト言うナ。」

ペリーヌ「ちょっとエイラさん!?それは一体どう言う事ですか!!」

リネット「ペリーヌさん、資料の備考の所・・・。」

     備考:取り扱い注意、単独行動厳禁の事。

ペリーヌ「あぁ、・・・まさかそこまで徹底なさるおつもりなんですの!?」

坂本「念には念をな、まぁ、本人の希望も聞いた方がいいだろうし
   明日以降でも充分間に合うか。」

バルクホルン「いや、それなら私たちの部屋でいいだろう。
       広さは充分にあるし。」

エーリカ[私もそれでいいよー、あの子には興味あるし。」

坂本「まぁ、その方がハルトマンも掃除をする気になるかも知れんな。」

エーリカ「ゔ、やっぱパス。」

バルクホルン「ハルトマン!?裏切るのか!!」

シャーロット「それなら私たちの所でもいいぞ、ルッキーニも同じ階級で歳は近いし
       馴染みやすいだろ、ただしベットは一つしかないけどなっ」

ルッキーニ「あたしもいいよ~、ウェルカムもふもふっ。」

バルクホルン「それは教育に悪すぎるぞリベリアン!!」

シャーロット「知らないのか?幼い頃のスキンシップは心の成長には必要不可欠なんだ。」

宮藤「・・・触りたい放題の揉み放題の埋まり放題・・・羨ましい!」

リネット「芳佳ちゃん・・・・・・」

サーニャ「モフモフ・・・気持ちよさそう・・・・・・。」

エイラ「っ!、ハイハイハイ!!ワタシ達のとこでもイイゾ!?」

坂本「中々纏まらんな、よし、ここは間を取って私の所に・・・。」「「「「「「「ダメ!!」」」」」」」

坂本「・・・だめか?」



宮藤「収拾がつかないよ・・・・・・。」

リネット「少佐も狙ってたなんて・・・。」

宮、リ「はぁ・・・・。」

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最終更新:2012年11月25日 19:40
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