流星Ⅲ 3
192 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 09:40:33.93 ID:E3gf2HIo
俺「ストライクウィッチーズじゃけえ」>>191から
………
……
…
まさか地上戦をやるハメになるとはな。しかも一人で。ビューリングは苦笑いを浮かべた。
壁を背にし、銃弾の雨をしのぐ。その音がやんだ。
ビューリングは体を翻し、向こうに見えた黒い人影を狙いトリガーを引く。
ヒスパノ・スイザ HS.404 20mm機関砲。
とてもじゃないが18歳の少女が扱える銃ではない。
だがここにいる少女はただの少女ではなかった。
その銃身から発射された弾達は見事に人影を黒い塊に変えていく。
再び体を翻し、壁に身を隠す。やはり威力が違う。
だがその場にずっといるのもまずい。
先ほど顔を出した方向とは反対側へ走り出す。
しかしストライカーの無い今、こんなデカブツをもっていつまでも逃げ続けるわけにもいかない。
魔力を用い、普通の少女の何倍もの身体能力を手に入れたとしても、
その魔力が切れてしまえば、ただの歳相応の少女だ。
ストライカーはただの飛行機械というわけではなく、魔法力の補助装置でもある。
それがない今、私の魔法力は持って数十分といったところか。
それまでに空中の掃除が終わればいいのだが‥‥
とにかく今は目の前の敵たちをどう捌くかだ。
193 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 09:43:05.18 ID:E3gf2HIo
幸いにも落ちた地点は廃墟のような場所だった。
家の残骸などの遮蔽物が多く、ゲリラ戦を行うにはもってこいだ。
物陰に滑りこみ、向こうに見えるネウロイ達を撃つ機会を狙うビューリング。
そのとき、そのネウロイたちの上から機銃の雨が降った。
あのストライカーは‥‥キャサリンだ。
突然の豪雨に空を見上げるネウロイ達。その隙を付きこちらもトリガーを引く。
上と横からの銃弾に耐え切れずそこにいた数体のネウロイ達は動かなくなった。
キャサリン「ビューリング聞こえるねー?」
突然の通信。
ビューリング「ああ、聞こえるぞ」
キャサリン「あの高い建物が見えるね?」
見渡すと、ひときわ背の高い5階建てのような建物が見える。
ビューリング「ああ、見える」
キャサリン「そこの屋上まで来るね! そこから救出するね!!」
屋上までいけるかどうかは怪しいが‥‥
ビューリング「‥‥了解した。そこまでの支援を頼む!」
キャサリン「任せるねー!」
いつもと同じような明るい声を合図に、わたしは走りだした。
195 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 09:46:07.28 ID:E3gf2HIo
………
……
…
俺達は背中合わせにぴったりとくっついた。
その回りをラロス達がグルグルと回り始める。このネウロイさんは空気を読めるらしい。
何体かはエルマとウルスラが囮になっていてはくれるものの、大多数はこちらに戦力を割いているようだ。
先ほどからなんとか応戦するものの、数が多く避けるのが精一杯だ。
いくら質の低いラロスとはいえど、物量で押されるとさすがに厳しい。
智子「なめた真似してくれるわね」
俺「ったくどっから沸きやがるんだこいつら」
智子「巣でしょ」
俺「そりゃそうだ‥‥俺達はこの制空権を奪取する。だけどこの数だ、俺も切り札を切らせてもらうぞ」
智子「ええ、これは笑ってられない状況だわ」
とか言いながら智子がちょっと吹いたことを俺は心に刻む。
196 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 09:49:17.70 ID:E3gf2HIo
俺「いいか智子。前回のように大きい絵を描いてる時間はない。俺も各個撃破を行うことになる。
しかも、あの魔法は10分しか持たない。その10分で俺は全力をだす。‥‥後のことはたのんだぞ」
智子「任せなさい。エースの力、見せてあげるわ」
背中合わせに聞こえる声は覚悟と震えの交じる声だった。
智子「‥‥ふふっ、震えが止まらないわ」
俺「怖いのか?」
智子「バカね、武者震いよ」
見なくてもわかる。智子の目は今、扶桑のモノノフになっているだろう。
俺「いくぞ! 変身! 『みらくる☆まじかる☆れいんぼー』!! 」
光が俺を包む。その光とは対照的に紅白の巫女はその手に刀を持ち、ラロスの群れへ飛び出して行った。
197 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 09:52:53.31 ID:E3gf2HIo
………
……
…
下に見える翼のないネウロイたちを九九式二号20mm機関銃で撃ちぬく。
その姿はよく見える。
ハルカは瓶底メガネを装備していた。
その姿は滑稽と言われるかもしれないが、しかたない。
今回は仲間の生死をかけた戦いなのだ。
以前とは違う。私たちは生きたい。生きなければならない。
わたしは空中戦が苦手だ。だが今回は地上に向けて掃射をかけるだけだ。
背の高い建物もあまりない。ならば私の任務は"当てること"。
あまり公言はしないが、私だって射撃にはちょっとした自信がある。
もちろん、このメガネを掛けないといけないが‥‥
次々と倒れていくネウロイ達。
その快感はベッドの上の時とは違う快感を与えてくれた。
キャサリンとの作戦では、とにかくあの高い建物の回りのネウロイを掃除する事になっている。
そこの屋上へビューリングを導き、そこで救助するという運びだ。
しかしそれまでに空中にいるラロスたちも掃除しなければならない。
智子とリュウセイなら何とかしてくれるだろうか。
目の前に現れたはぐれラロスを打ちぬきながらハルカはそう思った。
198 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 09:55:05.77 ID:E3gf2HIo
………
……
…
ビューリングは目標まで100mの地点まで来ていた。
ここまで上の二人の活躍もあってスムーズに来られた。あとすこしだ。
が、相手もバカではないのか、徐々に敵の数が多くなっている気がする。
それともあのビルが敵の拠点なのか?
それに突っ込むとなるとこの作戦の難易度が跳ね上がるな。
‥‥笑い事ではない。
残弾数も少なくなってきている。もし弾切れを起こしたら私を守るものは、
ストライカーにつけていたラハティL-35一丁とグルカナイフ一本、シールド、それにこの足だけになる。
そうなる前になんとか脱出したいが‥‥
ルートを確認し、物陰から飛び出す。
腰をかがめ、その鋭い目をさらに鋭くし、回りを警戒する。
と、右前方に黒い人影が見える。
すぐさま物陰に飛び込んだ。先程までいた地点に光弾の雨が降る。
機銃の音が止むのを確認し、その場に座ってからそっと顔を出す。
すぐさま機銃の音がし、顔を引っ込める。
199 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 09:58:13.17 ID:E3gf2HIo
タバコの煙を吐くようにフーっと肺の中を空にすると、物陰から飛び出した。
機銃の音が復活するが、こちらも機銃の音を生み出す。
向かった先の物陰に頭から飛び込む。なんとか切り抜けた‥‥か?
二発ほどシールドで受けたが、致命傷はない。
先程の応戦で、何体か撃破はしたはずだ。
適当な石を道に投げると、機銃の音が一瞬だけした。
ビューリング「ちっ‥‥」
このルートはだめだ。回りこもう。
ビューリングは腰をかがめたまま、すぐそこの路地へ入っていった。
このルートならあいつらの横っ腹に銃弾をぶち込めそうだ。
と、瞬間バリバリと何かを破るような音が上から響いた。
シールドが発動し、銃弾が落とされる。
すぐさまその音の下側の家へ潜り込む。
200 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 10:01:07.05 ID:E3gf2HIo
くそ、バレていたか。バレていなかったとしても今のでバレてしまっただろう。
いくらシールドがあると言っても、正面から行って何十発も一斉に喰らえば簡単に割れてしまう。
とにかくこの場から逃げないと。
あたりを見回し窓を見つけた。
素早く辺りを確認すると、体を丸め乗り越える。
すぐさま片方へ全速力で駆け出す。
目の前にネウロイが現れないことを祈る。
上から先ほどと同じようにバリバリと音が響く。
素早く家の影へと隠れるが、上から落ちてきたのは黒い塊だった。
顔を出し、上を見ると瓶底のようなメガネを掛けたウィッチが通りすぎて行った。
ニッと笑い、ビューリングは目的地へとかけ出した。
201 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 10:04:15.74 ID:E3gf2HIo
………
……
…
私「そりゃー!! とりゃー!!」
手に持つ筆で向かってくるラロス共を次々に殴り倒していくブロッサム。
今、倒したラロスでちょうど7体目だった。
一方、智子も鬼の形相でラロスを撃墜していった。
わざと敵の目の前にでて追わせ、必殺の『ツバメ返し』で一網打尽にしていく。
次世代機のラロス改ならこうはいかないが、今、目の前にいるラロス共には効果抜群だ。
智子「そろそろ10分ね‥‥」
残るラロスは8体‥‥私だけで何とかするしかない、か。
久しぶりに体中に熱い物が流れるのがわかる。
智子「ふふ、血沸き肉踊るっていうのかしら?」
私「智子! タイムアップよ! あとは頼むわ!
それじゃあ次回も、私色にそまれ☆」
10分たったブロッサムの発する光を受けながら、私は笑みを浮かべた。
智子「私に任せて、安心して眠ってなさい」
202 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 10:07:28.65 ID:E3gf2HIo
………
……
…
ビューリングは目標の建物のすぐそばまで来ていた。
窓だったと見られる空間から中を覗く。
中は半壊状態で、そこらじゅうに瓦礫が転がっていた。
階段と見られる部分にネウロイが二体いた。ということはここの上にも何体かいそうだ。
幸い、奴らはこちらに気づいていない。気づかれて仲間を呼ばれたら厄介だ。
銃を中へ向け弾をぶっ放す。やはりこいつの威力はすごい。
20mmの銃弾の雨を受け、あっという間に黒い塊はバラバラになる。
上にネウロイがいるならば、
音でなにがあったかわかったであろうやつらが下りてくるはずだ。
黒い残骸を部屋の中央へ運び、階段の死角に身を潜め様子を伺う。
‥‥‥‥来た。二体のネウロイが階段を恐る恐るといったように降りてきた。
ということはやはりこの上には何体かいるらしい。
死体に気づいた二体のネウロイが部屋の中央まで駆ける。
その残骸に手が届く直前、私はほくそ笑みながらトリガーを引いた。
203 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 10:10:20.73 ID:E3gf2HIo
さすがに見回りが帰って来ないとなれば奴らも気づくであろう。
私は奴らに帰ってきたと錯覚させるようにゆっくりと階段を登った。
残り数段というところで一気に駆け上り、振り向き様にトリガーを引き、なぎ払った。
広い空間に立っていた3体のネウロイが吹き飛ぶ。
素早く身を隠すが、どうやらもうこの階にはいないようだ。
あと3階。そこで救助されるまで油断はできない。
先ほどと同じように3階への階段の死角に隠れ、様子を伺う。
足音がする。7、8回目の音がした瞬間飛び出し、ネウロイへ向かってトリガーを引いた。
吹き飛ぶネウロイと同時に駆け出し、階段を登る。
登り切る直前で足を止めると、部屋の方から光弾が飛んで来た。
その光弾と音が止むと同時に、突入。
目の前にいる二体のネウロイを吹き飛ばすと、体ひとつが余裕で隠れるような瓦礫の影へ飛び込んだ。
その瓦礫の向こうから音が飛んでくる。機銃の音から察するに敵は2体。
騒ぎを聞きつけて上から降りてきてもいいと思うが、数が少ないな。
ここはそれほど重要な施設ではないということなのだろうか。
機銃の音が止む。私は飛び込んだ方とは逆のほうから身を乗り出し、銃を撃つ。
すぐさま反撃され、体を引っ込ませる。
今ので、一体は倒した。後一体、のはずだが機銃の音は減ってはいない。
どうやら上の階から援軍が来たようだ。
204 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 10:13:02.75 ID:E3gf2HIo
今度は元来た方へ身を乗り出し撃つ。シールドに2、3発もらったがなんとか二体の撃破に成功する。
のんびりしては居られない。階段まで走る。
階段の方からまたも機銃の音がする。
ちっ、まだ居たか。三度、階段の死角へ身を隠す。
が、硬直状態が長引いてはこちらが不利だ。
ここに私がいることがバレているである以上、下から援軍が来ることはほぼ確実だろう。
幸い敵は一体だ。ここは‥‥突っ切る!
そう覚悟し、シールドを展開しつつ階段の前へ飛び出し、トリガーを引く。
5、6発シールドで受けつつ相手を撃破する。
転がってくる黒を蹴り飛ばしながら、自分の息遣いが荒くなっているのに気づいた。もう魔法力が少ないのだろう。
急がなくては。もうシールドもろくに貼れないかもしれない。
階段を駆け上がると光弾が飛んで来る。
すぐさま腰ほどの高さの仕切りのような物の影に身を隠す。
205 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 10:16:07.42 ID:E3gf2HIo
数は3体。先程のように強行突破はできない。
匍匐前進のように数m移動し、身を起こし掃射。
すぐに弾が飛んでくるので、また伏せる。これの繰り返し。
まるでもぐらでも叩いているようだ。数回繰り返したが、なかなか相手に当たらない。
決死の覚悟で立ち上がり横に走りながら掃射する。
なんとか一発ももらわずに一体倒すことに成功した。
一度隠れ、今度は逆方向に走りだす。
さすがに今度は先読みをされ、何発かシールドにあたった。
と、一発の銃弾がシールドを貫通し、私のなびく髪を貫いた。
仕切りの終端に滑りこみながら、見える一体のネウロイを撃ちぬく。
二体目の方へ銃を向けるが、銃からは弾切れの合図しか聞こえてこなかった。
すぐさま転がり、仕切りの方へ戻る。
ビューリング「はぁ、はぁ‥‥ちっ、もう魔法力も、弾もないか」
206 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 10:19:28.51 ID:E3gf2HIo
この階さえ越せばゲームセットだ。残す敵は一体。
しかしこちらも武器は少ない。
その手にある使い物にならなくなった銃を一瞥すると、覚悟を決めたように息を吐ききる。
私は勢い良く立ち上がり、全速力で駆け出しながら、ヒスパノ・スイザをネウロイに向かって思い切り投げる。
動揺したのか機銃の乱射は来ない。
すぐさまナイフを抜き、腹と見られる部分へと走りながら投げる。
見事に突き刺さり、撃ちかけた銃を下ろした。
その隙を見逃さず、思い切り踏み切り、全体重をかけた拳を頭のような部分にぶつける。
拳を振り抜くと、人型ネウロイは思い切り地面にたたきつけられた。
その頭を思い切り右足で踏みつける。グシャッと言う音共に粉砕する黒。
ダメ押しとばかりにラハティの弾を2発ほど胸の部分に打ち込む。
動く気配はなかった。
下の方から聞こえ始めた大量の足音を耳にする。急がなくては。
ここまで頑張ってくれた銃を拾い、
腹に突き立っているナイフを力を込め抜き取ると、私は最後の階段を登った。
ビューリング「ったく‥‥突っ拍子もない」
207 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 10:23:17.27 ID:E3gf2HIo
………
……
…
俺の体を急激な虚脱感が襲う。
変身後の俺はその場で停滞するのも一苦労な状態になる。
少し休めば飛べるほどには魔力が回復するが‥‥
エルマ「リュウセイさん!」
俺の体をエルマが支えた。
俺「すまんなエルマ‥‥」
エルマ「いえ、大丈夫です。安全空域まで行きましょう」
俺とエルマは安全地帯まで飛行して行った。
208 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 10:26:05.60 ID:E3gf2HIo
………
……
…
智子「はぁぁぁあああ!!」
目の前のラロスを備前長船で一刀両断する。
すぐさま上昇し、次の標的に狙いを定める。
残りは3体。もう囮役のウルスラの方にも目をくれていない。
前に一体、後ろに二体。ラロスの機銃を避けながら、前のラロスとの距離を詰める。
智子「遅いわね!」
豪語しながらその刀を振りかざす。刃が食い込むが、若干距離が届かなかったのかまだ落ちない。
光弾は飛んできていない。さすがのラロスも仲間を撃つことはしないのだろう。
もう一度距離を詰め、しっかりと確認した後、斬る。
見事翼が折れ、ラロスは高度を下げていった。
209 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 10:29:43.78 ID:E3gf2HIo
当たりを見回そうとした瞬間、目の前からラロスが突っ込んできた。
智子「こいつ‥‥!」
あいつらも囮を使ってきたというのか。刀を構える。
エルマ「智子さん、下!!」
通信機からエルマの絶叫が聞こえる。
驚愕して下を見るともう一体のラロスが向かってきていた。
まずい、やられる。
そう思った瞬間上から何かが振ってきた。
ウルスラ「前!」
その言葉に触発され目の前に迫るラロスをその場ツバメ返しで斬った。
すぐさま下を見るとシールドで突っ込んだウルスラが、ラロスに弾かれる光景が見えた。
智子「ウルスラ!」
私は急降下しながら刀をラロスに突き立て、一気に下へ引っ張った。
ラロスは縦にまっぷたつになり爆散する。
ふきとばされたウルスラの方を見ると、なんとか姿勢を戻し、こちらを見て微笑んでいた。
私は微笑みを返しながら、開いている手の親指を見せた。
210 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 10:32:12.32 ID:E3gf2HIo
………
……
…
ビューリング「聞こえるかキャサリン! 屋上へ出るぞ!」
キャサリン「了解! いまから向かうね!」
階段を登り切ると、そこには何も無いだだっ広い空間があった。
あるのはネウロイだったと見られる残骸だけ。
見ると遠くからキャサリンがこちらへ向かって飛んできている。
が、後ろからの音もどんどんと大きくなっていた。
私はキャサリンの向かってくる方へ向かって走りだした。
ビューリング「後ろからネウロイが迫ってる! ギリギリまで高度を落として飛んでこい!」
キャサリン「ええ!? そんなことしてどうするね!」
ビューリング「大丈夫だ、腕が取れることはない!」
キャサリン「んな‥‥むちゃくちゃな!」
後ろから銃声が聞こえ始める。
正面からは手を伸ばしたキャサリンが迫っていた。
キャサリン「なるようになれねー!」
ビューリング「しっかり支えてくれよ!」
そう叫ぶと私は屋上から飛び降りた。
211 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 10:35:32.28 ID:E3gf2HIo
私の伸ばした両手がキャサリンの両手とがっちりと組み合った。
これで後は飛び立つだけだが、軌道はネウロイに向かっている。
もちろんネウロイも機銃を撃ってくる。
私の背中に迫る銃弾をキャサリンの分厚いシールドが防ぐ。
が、それもいつまで持つかわからない。
そのとき上空から銃声が聞こえる。おそらくハルカが援護してくれているんだろう。
キャサリン「あがれぇぇぇぇええええ!!!」
キャサリンの絶叫と共に私の体は急上昇していった。
どんどんと小さくなる人型ネウロイ達。
私は安堵の溜息を吐いた。
ビューリング「やっぱり、わたしは空がいいな」
キャサリン「同感ね」
ハルカ「大丈夫ですか!」
向かってきたハルカとキャサリンの間に体を支えられる。
ビューリング「ああ、いらん子のさまさまでな」
笑いながら智子達のいる方へ向かった。
213 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 10:38:36.45 ID:E3gf2HIo
………
……
…
俺「ビューリング!」
ハルカとキャサリンに抱えられたビューリングの姿が目に入ると、つい体が前のめりになってしまった。
ビューリングはその挙動に笑ったようだった。
エルマ「ビューリングさん! 大丈夫ですか?」
ビューリング「ああ、心配かけてすまなかったな」
智子「これで死んだのは二回目ね」
ビューリング「三回目だ」
笑いながら言っているが、全く笑い事じゃない。
俺「悪運が強い奴だ」
キャサリン「最後はダメかと思ったね」
ハルカ「心臓が止まりましたよ」
ビューリング「私もだ」
ウルスラ「私も」
智子「こうして生きてるんだからいいじゃない」
アハハと笑いが広がる。
214 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 10:41:25.79 ID:E3gf2HIo
誰からともなく笑いが収束するとビューリングが頭を下げた。
ビューリング「みんな、ありがとう」
智子「どうしたのよ改まって」
ビューリング「私は、皆のおかげでこうして笑っていられるんだ。お礼ぐらいいいだろう?」
ハルカ「なんだか‥‥照れくさいですね」
智子「ビューリングがお礼言うなんて、明日は槍でも降るんじゃないかしら」
俺「でもよかった。またこうしてお前の顔が見れて」
彼女は一瞬驚いた表情をするとまたいつもの顔に戻る。
ビューリング「フッ、今は素直に受け取っておくよ。ありがとう」
キャサリン「やっぱりお二人さん仲いいねー」
エルマ「そうですね」
智子「うらやましいわー」
ハルカ「何言ってるんですか! 私達だってラブラブですよ!」
智子「どこがよ!」
215 名前:流星[saga] 投稿日:2010/12/05(日) 10:43:42.18 ID:E3gf2HIo
一区切りだよ
次回3章最終回!
できれば明日本スレで投下したい
もっと文才があればなー
216 名前:以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[sage] 投稿日:2010/12/05(日) 10:45:39.29 ID:IIBViIAO
乙!
文才あって速筆とかうらやましい。
最終更新:2010年12月05日 13:26