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ミノムシ2話(2) 「俺、空へ」

俺「……イモウト……ネエサン……カアサン……ヤメテクレヤメテクレ」



ミーナ「俺さんの容体はどんな感じかしら」

バルクホルン「見た通りだ、虚ろな目をしたままさっきから訳の分からないことを呟いて、何かに怯えてるような状態だ」

シャーリー「こちらからの言葉にも反応しないしなー。いったいどうしちゃったんだよ俺は」

ミーナ「一度、彼の実家に問い合わせるしかないのかしらねぇ」

『「それには及びません。それは我々が説明しましょう』

急に部屋に黒服のいかつい男が2人乱入してきた

バルクホルン「誰だ!」

黒服A「あ、申し遅れました。わたくしこういうものです」

バルクホルン「あ、ご丁寧にどうも。ふむ、X社の社員か」

ミーナ「あら、あなたたちは俺さんを連れて来た人ね。まだロマーニャに滞在していたのね」

黒服B「我々の今の仕事は若の監視ですから。今は砂浜付近でテントをはって若を監視しています」

黒服A「我々のことはいいとして、若は何らかの拍子に封印していた3年前の事故を思い出してしまったのでしょうね」

ミーナ「その3年前というのは何があったのかしら?俺さんの経歴から見ても3年前に何かがあった事はわかりますがいったい何が?」

黒服B「この記事をまずは見てください」



3年前の日付の新聞の1面
X社社屋で爆発事故か?
1941年a月b日正午、X社の設計部門の社屋で多数の死傷者を出す爆発事故があった。
この施設は爆発するようなものを取り扱っている場所ではなく、なぜ爆発事故が起こったかは調査中との回答。
一部では急激な成長を続けているX社に対してライバル企業が爆弾を仕掛けたという陰謀説まで流れているが、真相は不明のままである。
なお、同時刻に現場にいたX社社長である父氏と開発部門責最高任者である俺氏は無事であった模様。


坂本「この記事が俺がああなった事と関係があるのか?」

黒服A「ええ。記事には爆発事故ということになっていますが、本当は違いますからね」

黒服B「我々も同じ場所に居たので鮮明に覚えています。あれはまるで地獄と言ったほうがよかったでしょう」

黒服A「3年前、若はとある兵器を開発していました。人が、ウィッチがもうネウロイと戦う必要がなくなるように、と。対ネウロイ用無人兵器を」

黒服B「偶然手に入れたネウロイのコアを中核としたものです。毒をもって毒を制する。まさに画期的なものでした」

ミーナ「それって、ウォーロック……」

黒服A「ウォーロックが何かは知りませんが、事が起こったのは起動実験の時でした。起動中にそれが暴走、殺戮と破壊の限りをつくしました」

黒服B「そこで若は……目の当たりにしてしまったんですよ。気が狂うほどのものを。我々だって思い出したくもないものを」







  • 3年位前-

俺「ようやく起動可能な状態にまでこぎつけられたな」

研究員「そうですね、数値も安定していますしうまくいきそうですね」

俺「うまくいくといいな。これが実戦配備されればもう無駄に人が死ぬこともなくなるだろうし、ウィッチだってもう戦う必要がなくなるかもしれない」

研究員「少しでも早く平和な世界がやってくるといいですね」

俺「世界の平和。俺の目標。ようやく実現の可能性がでてきたな」

父「俺、進み具合はどうだ?今日にでも起動テストに入れそうなのか?」

俺「父さん、間もなく起動実験に入るところだよ」

父「そうかそうか。これさえうまくいけばネウロイの脅威から世界は解放されるな」

姉「でも、俺。これってネウロイの力を一部使っているんだろ?本当に大丈夫なの?」

俺「大丈夫だよ。完全にコントロールする方法も見つけたし、現に完全にコントロール下にあるよ、何度もテストしてこっちの思い通りの動きをしてくれてる。これでもう姉さんも妹も戦う必要がなくなるよ」

妹「本当!もうネウロイと戦わなくてよくなるの?」

俺「ああ、そうさ。でも、ちゃんと起動すれば、だけどね。動かなかったらもう少し時間がかかっちゃうかもしれないけど、俺は必ず完成させるよ」

母「でも、程々にね。最近ここに缶詰みたいじゃないの。私は先に俺がまいってしまうんじゃないか心配よ」

俺「大丈夫だよ、母さん。一応俺は世間では天才扱いだよ。だから自分がまいる前に完成させてやるさ!」

研究員「俺さん、そろそろ始めましょう。もうみんな待てないって顔してますよ」

俺「そうだね。そろそろ始めようか。父さん達もこの起動実験を見ていくんでしょ?」

父「うむ、記念すべき日になるかもしれないからな」
母「成功を祈ってますよ」



俺「よし、チェック完了。起動開始!さあ、目覚めてくれ!ストームブリンガー」

SB「チェックカンリョウ、キドウシークエンスオールクリア。オハヨウゴザイマス」

研究員「おお!動いた!成功だ!」
研究員「やった!これで我々はネウロイの脅威から解放されるぞ!」
研究員「やりましたね!俺様!」

俺「動いた。これですべてが終わるぞ!」

SB「ソウデスネ、コレデオワリデス。シネ」

俺「!?」

研究員「おい……様子がおかしいぞ」

研究員「コアの数値が異常値を示しています!こちらからの反応受け付けません!」

俺「今すぐ自爆させろ!失敗だ!」

研究員「自爆コード……受け付けません!」

SB「ミサイルゼンダンゼンホウイハッシャ」

SBがまき散らしたミサイルが建物を破壊し、逃げ惑う研究員をも巻き込んでいく。巻き込まれていく人々の中に自分の母親も同時に巻き込まれている様を目撃してしまった

俺「母さん!?」

黒服A[若、若も早く避難を。巻き込まれます]

俺「離せ!あっちに母さんが!瓦礫の下に!今ならまだ助かるかもしれない!」

黒服B「無茶です、助ける前に若があれに殺されてしまいます!それにあの爆発じゃもう……」

俺「離せ!離せよ!」

黒服A「離せません。何があっても若の命を守る。これが今さっき父様から下された我々の仕事なんです!」

姉「まったくも、俺は下がってなさい。ここは現役陸戦ウィッチの私たちに任せておきなさい」

妹「おにーちゃん、あれをぶっ壊せばいいんでしょ?」

俺「姉さんに妹!それは欠陥だらけの失敗作の陸戦ストライカーだぞ!そんなんじゃSBを破壊する前に姉さんたちが!それにあれはまだエネルギーを殆ど積んでいないから10分位で動きは止まる!あれと戦う位なら逃げたほうが賢明だ!」

姉「欠陥機でもないよりはマシよ。それに10分も放置してたらここだけじゃなくて周りにも多大な被害が及ぶはずよ?だから私たちが破壊はできなくても10分ここにとどまらせてみせる。そして絶対にあれを止めるわ」

俺「わかった。姉さん、妹。こっちからもあれを止めれないかやってみる。姉さんたちも一緒にあれを止めてくれ。黒服A,B、俺もここに残るからな、いいな!」

黒服A・B「……わかりました。しかし若の命が危険と判断したときは無理にでも連れていきますからね」

俺「わかった。お前たち、このコードをかたっぱしから入力していってくれ!」

10分後

俺「こちらからの入力はすべて拒否、か。けどおかしい……もうとっくにエネルギーが切れてもいいはずなのに」

妹「まだ、あれは止まらないの!?」

姉「俺!10分で止まるんじゃなかったのか!」

俺「まさか……コアからエネルギーが生成されている?そんな、その機能は停止させておいたはずなのに」

SB「ヒトゴトキガワレワレヲコントロールデキルトオモッテイタノカ。タシカニコアダケジャナニモデキナイガオマエガコノカラダヲアタエテクレタコトハカンシャシテイル」

妹「きゃあああああ」

姉「妹!?」

SB「ニックキウィッチ、マズハイッピキメヲツカマエタゾ」

姉「妹を放しなさい!」

SB「ワカッタ ホラコレデイイダロウ」

妹「えっ……いぎゃああああああああああああああ」

妹が真っ二つに裂けた。そしてさっきまで妹だったモノが俺の前に放り投げられた

妹「オニイチャン……ハヤクニゲテ……」

俺「ウソだろ……そんな、うわああああああ」

黒服「若!気を確かに!」

SB「サアハナシタゾ。ツギハオマエダ」

姉「妹を……絶対に許さない!ぶっ壊してやる!」


SB「ニンゲンノクセニナカナカヤルヨウダナ」

姉「リベリオン最強の陸戦ウィッチ……姉大佐をなめるなああああああ!」

SB「サイキョウ。サイキョウトハワタシノコトダ。コノテイドヤハリニンゲンタカガシレテイルナ」

姉「それはどうかな?」

SB「ナニヲイウ。ホウラツカマエタ」

姉「ああ、こっちもお前を捉まえたぞ!」

SB「ドウイウコトダ」

姉「今のお前の体は人に作られた機械の体なんだよ!この近距離で強力な電磁波を浴びせたらどうなるかわかるか?」

SB「ワカラナイナ」

姉「そうかい!それじゃあくらいな!」

SB「ナニ、カンセツガウゴカナイダト。ナルホド、キカイノカラダモフベンナモノダ。ダガオマエモモウオワリダ」

俺「姉さん!そいつから離れて!ビームがくる!」

遅かった。いや、知っていても抜け出せなかっただろうか。SBが放ったビームが姉の腹部を貫いた

姉「まさかそんな場所に……がはっ……」

SB「ワタシヲツクッタオマエノオトウトヲウラムンダナ」

姉「まさか、可愛い弟をそんな風に思えないね!俺!もう止める手段はあんたしかいないよ!動けないこいつを私ごとつぶしてしまいなさい!」

俺「あ……ああ……」

SB「ヤメロコノオンナモマキコムキカ」

俺「あ……ああ…ああ……あ…ああああああああ」

思考能力が完全に停止していた俺は姉の言葉に流されるままにSBと姉の周りに重力場を作っていく

姉「俺、それでいい……頑張って別の方法で世界を救うんだよ」

俺「うああああああああああああああああああああああああああ」

SB「ヤメロオオオオ」

SBはコアを含め完全破壊。同時に姉をも巻き込んで……

その後俺の目に映ったものは瓦礫の山。血の海。さっきまで人だった肉の塊。胴体がまっぷたつにされた妹。SBの残骸とそれにこびりついている姉だった血や肉片……

父「俺、無事だったか!母さんも姉も妹も一緒でないということは……」

俺「あ……あ……」

黒服A「父様、若は今とてもまともに話せる状態では……」

父「だろうな……。私ですら気が狂いそうになっているのに。若い俺じゃ整理のつけようもないか。
しばらく俺の事を頼むぞ。私はこれからこの事故についていろいろ根回しをしなくてはならん。それと今後の方針も話し合わねばならん」

黒服B「わかりました、父様。お任せください」









黒服A「この状態だともしかしたら若はもうずっとこのままかもしれません……」

黒服B「前は奇跡的に目を覚ましたので……。目を覚ました後は若とは思えないようなものでしたけど」

坂本「嫌な事を忘れるために別の人格を作ったのかもしれないな」

ミーナ「それともう誰も巻き込まないように一人で……俺さんがもとに戻るのはまた奇跡が起こる事を願うしかないのかしら」

黒服A「うーむ、もしかしたら若をもとに戻すことができるかもしれません」

坂本「何か良い方法があるのか?」

黒服B「そちらの女性とあちらの女性が若の姉君と妹君に雰囲気が似ています。その2人が呼びかけ続けたらあるいは……」

バルクホルン「私がか!?」
シャーリー「あたし達の呼びかけで何とかなるならやってみようじゃないか、バルクホルン」

黒服AB「我々からもお願いします……どうか若を!」

バルクホルン「仕方ない、わかった。だからお前たちは部屋から出て行ってくれ」

ミーナ「なぜなのトゥルーデ?」

バルクホルン「そ、それはだな」

シャーリー「はずかしいんだろー。そういえばいいのにさ」

バルクホルン「煩いぞ!リベリアン。関係ない者は……出て行けーーー!」


バルクホルン「ハァハァ、まったく」

シャーリー「素直じゃないんだからさー。クリスが起きる前のお前と俺を一部重ねちゃってたんだろー?」

バルクホルン「煩い!とっとと終わらせるぞ。おい、俺!いつまでそんな状態で居るつもりだ!」ぺちっぺちっ

シャーリー「おいおい、殴ってどうするー。こーゆーおびえてる相手にはこうだろー」

バルクホルン「り、リベリアン!そんな、破廉恥な!」

シャーリー「どこが破廉恥なんだよー。こんな時は抱きしめてやるのが一番だろ」

バルクホルン「むぅ……仕方ない。これでいいだろう!」

シャーリー「俺、もう怖くないからな」

バルクホルン「早く目を覚まさんか!」



      • れ。お…、お……。…き…ないか
お…。…う、こわ…な…から…

俺(誰かが俺を呼んでる?ずいぶん長い間寝ていたような気がする……そろそろ起きないといけないな)




俺「……ここは」

バルクホルン「俺、目が覚めたのか」

シャーリー「私たちがわかるか?」

俺「姉さんに妹……いや違う、……バルクホルン大尉にシャーリー大尉ですか?」

バルクホルン「俺、どうした?様子が何か違うが」

俺「ああ、そうか……俺はずいぶん周りに迷惑をかけていたみたいですね」

シャーリー「ん?あたしはあまり気にしてなかったけどねー」

俺「特にバルクホルン大尉には色々と失礼な発言をしていたみたいだ……」

バルクホルン「お前は3年前の。本来の俺なのか?……気にするな。これから気を付けてもらえればそれでいい」

俺「そうですか、ありがとう。……すみません起きたばかりですがもう少し眠らせてもらいます。できればこのまま……」

バルクホルン「仕方のない奴だ」

シャーリー「俺が起きるまでこうしておいてあげるよ」

俺「ありがとう……」











俺「んー!なんだかよく寝たな~……あれ体がうごかねーなー」

バルクホルン「なんだ、俺。起きたのか」

シャーリー「おはよう、俺」

俺「あっれー、なんで2人が俺のベッドで寝てるんだよ。で、なんで俺がサンドイッチされてるんだ?まさかあんなことやこんなことを……でも記憶にねーぞ!」

バルクホルン「何を言ってるんだ俺、まだ混乱しているのか?」

俺「混乱?そんなもんしてねーし!」

シャーリー「あれ、元に戻ってるのか?」

俺「元にってなんだよ元にって。もともとこんなんだろー?」

バルクホルン「はぁ……心配して損した気分だ。昨日はあんなに素直だったのにな」

俺「俺が素直じゃないってか?それに心配して損したってどういうことだよー」

シャーリー「まーまー、俺。こんな美女2人に囲まれて俺だってうれしーだろー?」

俺「まーねー。まさかあのバルクホルンのおっぱいに顔を埋められるなんてねー」

バルクホルン「な、なななな……いい加減にしないかー!」

俺は空を飛んだ

俺「いたい、ひどい。昨日はあんなにやさしくしてくれたのに!」

バルクホルン「ほう……やっぱり昨日の事を覚えているじゃないか!」

俺「さー、なんのことだろう?わかんないなー。また胸に顔を埋めれたら思い出すかもしれないなー」

バルクホルン「……まったく反省していないようだな。お前というやつはこうだ!」



ミノムシ俺「あれ?なんで縛られてるの?なんでケダモノなんて札をかけられてるの?」

バルクホルン「ふん!しらん!」

俺は引きずられながらどこかへ連行されていった……

俺「バルクホルン大尉、シャーリー大尉も昨日はありがとう……これでも感謝してるんですよ」

シャーリー・バルクホルン「!?」

バルクホルン「俺、今なんて言った!」

俺「さー?なんっていったかわかんないやー。バルクホルン大尉が聞いていなかったのが悪いんですよー」

シャーリー「あっはっはっ、違いない」
バルクホルン「まったく、仕方のない奴だ……」

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最終更新:2011年01月26日 02:34
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