「・・・魔法少女?ああ、昔はそういうアニメも好きだったかな」 | |||||
名前 | 蒼月 伶(そうづき れい) | ||||
性別 | 女 | ||||
年齢 | 17歳 | ||||
能力分類 | 【特殊系】 | ||||
身長/体重 | 167cm/51kg | ||||
趣味 | バイト、軽い運動 | ||||
好き | 友人、家族、近所の野良猫(ぶちすけ) | ||||
嫌い | 悪人とか黒幕とかそういうの | ||||
大切 | 秘密 | ||||
『概要』 | |||||
黒髪ロングのクールビューティといった風貌、但し平凡な女子高生像と言われるとそれまでな風貌でもある。 地元の高校に通う二年生、成績は中の上、部活は帰宅部、友達の数はそこそこ多目、彼氏はなし。 放課後はバイトに勤しむ一方で友人達と遊んでいる姿もよく見られる。つまり何処までも普通の女子高生。 異能とは無縁の世界で平凡に生きていた少女。 ただし十四歳の時期に巻き込まれた事件によって、少女は魔法少女の力を手にしてしまう。 それからは町の平和を守る正義のヒロインみたいな活動を頑張っていた時期もあったが、今ではすっかり落ち着いている。 それでも人助けは躊躇わないし、必要となれば魔法少女の力も使う。悪人を見つければ見過ごせず、詰まる所とことん主人公的な属性の人間。 | |||||
【不殺魔導】 | |||||
あなたは所持するアイテムを使用する事で魔法少女へと変身できる。 魔法少女に変身している間、身体能力が超人のそれへと跳ね上がり、 且つ [お好きなものを一種類] 属性の中級魔法までを使用する事が可能になる。 但し変身中は自身のあらゆる動作に“不殺”の属性が宿る 直接的、間接的を問わず、どの様な行動をしても他者を殺傷する事はできない。 ダメージを与える事は可能で通常時の致死級ダメージを与えれば気絶させることはできる持ち物:変身用アイテム(武器として使用しないのであればどんなものでも) スペック(通常時):身体能力、技能全て常人 | |||||
『変身』 | |||||
魔法少女への変身能力、その魔法少女名は"Nova(ノーヴァ)。 紅い宝石製のアクセサリーに触れて念じることで変身開始、髪の毛が銀髪に染まり、瞳が紅く輝き、紺色のマフラーを首に纏う。以上の工程で変身プロセスは全て完了する。 補足すると高校生になる前まではアニメや漫画みたいに可愛らしい呪文を唱えたり、フリフリのコスチューム姿へと変身する内容であった。 果たして彼女が何を思って大幅なイメチェンを敢行したのか、その答えは彼女の胸に秘めらる思春期の心だけが知っている。 超人領域の身体能力。それが彼女の魔法少女としての力であり最大の武器である。 同時に彼女の力には不殺の制約が課せられており、例え人間なんて木っ端微塵になるような威力の打撃であっても実際に致死に至らしめることはない。 それでも意識は奪える為、彼女にとっての勝利とは相手を戦闘不能に追い込むまで。その先に踏み込んで命を奪うことはまずあり得ない。 無論、これだけが過去の全てではない。身体能力だけが魔法少女の全てに非ず、実際には属性魔法を行使することも可能である。 そして彼女の操る属性は闇、邪悪なエネルギーであったり重力の奔流であったりと、割とあやふやな概念。 しかし現在、彼女はこの属性魔法を事実上の自主制限状態に設定している。その原因はイメチェンをした際に設定を間違えてしまった為。 なので属性魔法を使うには昔の恥ずかしい格好に戻る必要がある。年頃のJK的には余りにも恐ろしい条件ではないだろうか。 | |||||
『 技』 | |||||
魔法右ストレート | その拳は鋼鉄をも貫く。 | ||||
魔法左ジャブ | その拳は岩盤をも砕く。 | ||||
魔法キック | その脚は大樹をも裂く。 | ||||
魔法ジャンプ | その跳躍は天へと飛翔する。 | ||||
要は全部フィジカル任せ。 でも死なないから大丈夫。 ただし意識は確実に奪う。 | |||||
『 属性魔法』 | |||||
宵闇への誘い | 質量のある闇を用いて巨大な手を形作る。 | ||||
常闇の歌声 | 闇属性の魔力弾による射撃を行う。 | ||||
夜帳に踊る | 漆黒の翼を現出して飛翔する。 | ||||
断ち切る光明 | 漆黒の刃を形成して斬撃を行う。 | ||||
穿つ黒孔 | 極小の重力孔を形成して相手を引き寄せる。 | ||||
属性魔法という括りで基本はノリと勢い。 上の一覧の使ったり使わなかったり。 。そもそもの上限が中級魔法なのでそれなり。 | |||||
『前日譚』 | |||||
ある魔術師が目論んだ。 蠱毒壺という呪法がある。あれと同じ手順を人間を用いて再現すれば、より面白い魔術的結果が得られるのではないだろうか。 そして魔術師は思いつきを実行に移した。そして毒壺として現実世界から隔絶した閉鎖環境を、毒虫として無作為に召喚した思春期の少女達を用意して。 戸惑う少女達に魔術師は告げる。"君達が生きて帰る方法は一つ、この場所で唯一の生存者になるしかない。その為の力は私が与えよう"。 少女達に与えられたのはアクセサリーの形をした魔術装置。可愛らしい見た目とは裏腹にその実態は、ただの人間を魔術戦闘形態へと変異させる魔法少女の力。 強大な力を与えられた少女達は最初こそ協力して事態の打開を試みようとするが、脱出の手がかりさえ掴めない現状と無為に過ぎていく時間は確実に彼女達の精神を蝕んでいく。 魔術師の目論見通り、少女達が己の為に他者を踏み躙る、蠱毒壺の本懐が始まる時が訪れるのは時間の問題であった。 だが、実際にはいつまで経ってもその瞬間は訪れない。 極限の閉鎖環境、いつ誰が敵となるかも分からない蠱毒壺。 その中で蒼月伶が行ったのは至って単純、この状況な耐え切れず凶行に走ろうとした少女達を、片っ端からノックアウトして戦意を奪うこと。 彼女の魔法少女としての力は不殺の制約が課せられていた。それは殺し合いを前提とした魔法の中で、本来は"外れ"の力として用意されていたものに過ぎなかった。 しかし蒼月伶は逆に考える。つまりこの魔法、どれだけ強く殴っても、命を奪う心配がないというということではないだろうか。 そうして彼女は弾けた。結果、凶行に走ろうとした魔法少女は全員、何か為すよりも先に蒼月伶の右ストレートによって意識を奪われることになる。 そして再び目が覚めたならば、蒼月伶の説得によってもう少しだけ頑張ってみようと考えを改める。このようなことが、数ヶ月間に渡って何十回も繰り返された。 つまりその数ヶ月間、この監禁が始まってからそれだけの時間が経過したにも関わらず、少女達は誰一人として命を落としはしなかったのだ。 万全の支度を以って用意された蠱毒壺、しかし毒虫達は一向にお互いを喰らい会おうとはせず。 痺れを切らした魔術師は再び閉鎖環境へと赴いた。未だ殺しあう動機が足りないのであれば、別の火種を落としてやろうと。 そして魔術師は魔法少女達の元へ姿を現した。しかし既に蒼月伶の説得を通して一致団結していた魔法少女達はその姿を目視した瞬間に魔法の集中砲火を敢行、不意打じみた攻撃によってこれを撃破。 そして魔術師の撃破に連鎖して閉鎖空間は魔力構造を保てず自壊、そうして少女達は数ヶ月の期間を経て誰一人欠けることなく、それぞれの居場所へと帰還していった。 以上が事の顛末、魔術師の悪意を以って始まった物語は、少女の善意によって陳腐なハッピーエンドで締め括られる。 そして少女が元の居場所へと戻った時、その手にはあのアクセサリーが握られていた。 あの空間で過ごしたことは夢ではなかったのだという証を握り締めて、少女は今日も日常と非日常が交錯する世界を生きていく。 |