『どうしてもキャラが作れない人の為のガイドライン2』

ここでは、自己流のキャラクター作成手順を記述していきます。
あくまでも『自己流』ですので、これが正解という訳でも、
そうすれば良いキャラクターが作れるという訳でもありません。
それでも構わないよ! という人だけ、下へスクロールしていってください。


1.キャラクターの方針


まず一番最初にする事は、そのキャラクターの『方針』の決定です。
これが無ければ、こんな時どう行動するのか、こんな事を言われた時どう返すのか、
何も固まっていない中途半端なキャラクターになりがちです。

アライメント(属性)


一番大事なのは、アライメント(属性)です。
某あえて神を悪魔と呼ぶゲームを知っている方には馴染み深い概念かと。
アライメントには大別して、『倫理観』『道徳観』が存在します。
倫理観には『秩序、中立、混沌』の三属性、道徳観には『善、中庸、悪』の三属性が存在します。
回りくどい説明をしていますが、簡単に言ってしまえば以下の通りです。

【倫理観】
 ●秩序… 社会規範(法律や慣習など)を守る。要するにルールやマナーを大事にする人。
 ●中立… 場合によりけり。一番人間らしいが、結局は優柔不断ということ。
 ●混沌… ルールやマナーなんて知ったこっちゃない。自分の感情が一番大事な人。
【道徳観】
 ●善… 他者を思い遣り、利他的に行動できる人。正義や秩序とは限らない。
 ●中庸… どちらでもある。常に選択肢があると言うことは、常に間違える可能性を秘めているということ。
 ●悪… 己の為ならば、他者を虐げる事ができる人。利己的だが混沌とは限らない。

何となく分かっていただけたでしょうか?
この倫理観と道徳観をそれぞれ1つずつ組み合わせて、そのキャラクターのアライメントを作成します。
ただし、気をつけて欲しいのが、「このアライメントはこういう性格だ!」という決まりはないということです。
例えば、同じアライメントでも以下の通りの解釈が可能かと思います。

【例】
●秩序/善
  1.ルールやマナー等は人々の為にあり、それを乱す事は許されない。
   秩序を乱す者がいれば、説得を試みよう。
   悪人にも、何か理由があるはずなのだから。
  2.秩序を乱す者は、大多数に迷惑をかける悪である。
   大多数の為に、悪は滅するべきである。
   これは利己的な殺害ではない、社会への貢献である。
  3.人は秩序の下でこそ幸せになれるのだ。
   秩序から逃れる者は秩序を乱す。
   故に許されない。全ての人間は管理支配されるべきである。

これらは、既存作品などでよく見るタイプなのではないでしょうか。
どれも全く違う性格・方針でありながら、同じアライメントとなります。
1は善に重きを置いた善人タイプ。
ヒロインや聖人キャラクター等によくある性格でしょう。
2は秩序の維持に重きを置いた執行人タイプ。
よく敵役にされてしまいますが、主人公達以外の一般人には有り難い存在です。
某海賊漫画の海軍などはこれではないでしょうか。
3はディストピアの管理者タイプ。
SF作品の支配者などはこれが多いですね。
2が少数を排除して大多数を守ろうとするのであれば、
3は大多数と少数の仕分けをする、でしょうか。
どれも間違いなく、秩序を守るために善意で行っています。
それぞれの性格が混ざっているキャラクターも最近は珍しくありませんね。

正義と悪


アライメントを決めたら、次はそのキャラクターが「正義か悪か」を決めましょう。
「あれ? もうアライメントで決まってるんじゃないの?」と思った方もいるでしょうが、いいえ違います。
アライメントで決まったのは、そのキャラクターの属性──大まかな大別に過ぎないのです。
ここで言う「正義と悪」は、もっと分かりやすく言ってしまえば「(社会の)敵か味方か」という事です。
アライメントの項目で言った通り、同じアライメントでも性格は異なります。
ここで、その性格の方向性を決めるのです。
例えば、ディストピアの管理者タイプなどは善でありながら、悪役として描かれる事が多いのではないでしょうか。
それもそのはず、世には「独善」という悪も存在するのですから。
それを踏まえて、貴方のキャラクターが正義なのか、悪なのか。或いはどちらでもない存在なのかを決めましょう。

譲れない一線


今まで作ってきた要素は、全てロールの繰り返しで徐々に変わっていく事もあるでしょう。
人間とは常に変化をしていくものなのですから。
ですが、誰にだって「絶対に譲れない一線」があるのではないでしょうか。
正義の味方を例えに出すのならば「絶対に無抵抗の人間は攻撃しない」や、
「絶対に女性を傷つける悪党は許さない」など。
無論、何らかの劇的な理由によりこの一線が変質する事もあるでしょう。
しかし、親密ではない人間の言葉や、数度のロール程度では変化しない。
心の奥底に秘めた絶対的な指針。自身の存在そのものと言ってもいい部分。
それは、誰にでも存在するはずなのです。

2.理由


「キャラクターの方針」を決定したら、次はその「理由」です。
人間には、そう考えるに至った理由が必ず存在するのです。
ここで性格もまとめて形成していきましょう。

過去


そのキャラクターの過去に何があって、何を経験し、何を考えてそうなってしまったのか。
例えば、「混沌/悪」の「悪役」として殺人鬼キャラクターを作ったとします。
このままでは対象を選ばない殺人鬼ですが、ここに「過去に非人道的な実験のモルモットとされ、能力を得た」という過去を加えます。
すると、その殺人の理由に「研究者への復讐のため」という方向性を付け加える事が出来ます。
このキャラクターは社会を乱す混沌であり、利己的な悪であり、社会に敵対する悪役であるが、その殺人の対象となるのは研究者のみ。
こうなれば、かなりキャラクターの輪郭が掴めて来るのではないでしょうか。

何故?


もうある程度のキャラクター像は完成しているはずです。
ですが、設定を読み返した時に疑問の余地が残されている部分があるのではないでしょうか。
その「何故?」を消していく詰めの作業です。
やる必要はないでしょうが、この作業を挟むことでキャラクターに深みが増すでしょう。
同時にページの情報量も増えますが……。

この「何故?」は小さなことでも構いません。
両親が何故、そのキャラクターにそんな名前をつけたのか。
何故、その食べ物が好物なのか。
何故、その戦闘術を身につけているのか。
何故、その能力を得たのか。
その繰り返しは、最終的に一つの人生を生み出すことでしょう。

3.NPC


そのキャラクターを取り巻く人間関係は、果たしてロールで絡んだ相手だけでしょうか。
いいえ、そんな筈はありません。
両親や、行きつけのお店の主人、職場の同僚など、
きっと、多くの人間と関わって生きている筈です。
そんな人々をNPCとして設定する事も、キャラクターの深みを増す行為です。

ですが、注意が1つ。
あくまでも、なりきりは他者とのロールで成り立つ遊びです。
やたらとNPCを話に関わらせたり、1度のロールで何人もNPCを出すのはナンセンス。
──いえ、それどころかマナー違反でしょう。
あくまでも、キャラクターのアクセントとして存在させるに留めておきましょう。
NPCを沢山出したいならば、SSか小説でも書けば良いのです。

4.鉄則


ここまで書いた事をやれば、充分に人格の形成されたキャラクターが誕生しているでしょう。
謎のキメラが誕生しているかもしれませんが……そこはノーコメント。

さて、では最終的に『魅力的なキャラクターになったか?』と言えば、それは『NO』とハッキリ言えます。
何故なら、なりきりにおいて魅力的なキャラクターとは、設定が創りだすものではありません。
貴方が動かす時、キャラクターには独自の魅力が備わるのです。
ここで、例えば貴方が、せっかく設定したのだからと設定をつらつらとロールで書き連ねたとしましょう。
きっと、ロール相手にとって、そのキャラクターは魅力的ではなくなっています。
設定とは使うべき時に使うからこそ魅力となるのであって、
ただ羅列しただけでは情報に過ぎないのです。
それを忘れず、互いに楽しめるロールが出来れば、魅力的なキャラクターの完成です。


これを書いた人が出来ているか?    聞くな(真顔)
それでは、素人の書いた指南紛いの駄文を読んで頂き、ありがとうございました。

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最終更新:2021年07月27日 11:56
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