B-8/10-8

シナリオ 北上ルート 8月10日(金曜日)・その8

 サンキュ



ついさっきまで口も利かなかった事が嘘のようだ。
一転してまた以前の様に……はいかないか。
ぼくはほとんど告白しちゃったわけだしな。

でも、あの言葉に嘘はないしそれに、付き合うわけでもないから別に良い……はず。

しかしぼくは何て恥ずかしい事を……
生まれて初めての告白が一回り年下の生徒だなんて夢にも思わなかった……

奏「センセ」

真緒「あ、うん」

奏「なーに考えてるの?」

真緒「あ、いやちょっと」

奏「ライブの事?」

真緒(そうだ、ちゃんと話さないと)

奏「センセが止めよって言ったのって、アタシの歌のせいだよね?」

真緒「………」

奏「そうだよね。ほんとはアタシも分かってるんだ、音痴だって」

真緒(自分で分かってたんだな)

真緒「奏……」

奏「へへ、名前嬉しいし」

真緒「うん、もっと上手くなってからライブに出ても遅くないと思ったんだ。だから今は止めとこうって」

奏「うん分かってる。アタシのことを思って止めようって言ってくれたんだよね? アタシ、せえらちゃんに怒られちゃった」

真緒「………」

奏「あの時はショックだったし、センセの考えてることなんて分からなかった」

真緒「うん」

奏「だから、ごめんねセンセ」

真緒「いや、ぼくの方こそ」

奏「………」

真緒「………」

奏「でもやっぱりアタシ、ライブしたいんだ」

真緒「……でも、奏が笑われたり馬鹿にされたりするかもしれないんだぞ」

奏「うん、それは分かってるけどアタシは大丈夫」

真緒「でも」

奏「お願いセンセ、考えなおして。アタシちゃんと練習するからさ」

真緒「………」

奏からの真剣なお願い。
恥をかいてもいい、それでも出たいと。
ならぼくは、全力でサポートするだけだな。


真緒「分かった、ライブやろう」

奏「ほんと!?」

真緒「ああ、でももう日も無いから猛練習しないといけないぞ?」

奏「うん! アタシはやるよ!」

真緒「じゃあ頑張ろうか!」

奏「うん、明日からだね」

真緒「ああ」

奏「またよろしくね」

真緒「こちらこそ」

奏「へへ」

真緒「明日から大変になるし、今日は花火でめいっぱい遊んでおこうか」

奏「うん!」

真緒「それじゃ花火しに戻ろうか」

奏「はーい!」

真緒「………」

スチル終わり

もうすっかり元気になったようで何よりだ。
ライブまで残り僅かだけど、気持ちが前を向いていればきっと何とかなるだろう。

例え失敗に終わって笑われる様な事があっても、
その時はぼくが守ってあげればいいだけだ。

奏「行くよセンセー」

真緒「ああ、行こう」

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最終更新:2010年08月03日 23:29
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