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シナリオ 寺井ルート 7月24日(火曜日)・その2

 うまく言えないけど


莉緒の部屋の前。[lr]
中からは物音ひとつしない。[pcm]

まだ寝ているのだろうか。[lr]
ともかく、莉緒に会ってまず最初に何て言おう。[pcm]

何事も無かったようにおはようって、いつものように言った方が良いだろうか。[pcm]
それとも、あの時の事を聞いた方が良いんだろうか。[pcm]

寮長「先生?」[pcm]

真緒「あ、ごめん、ちょっと準備を」[pcm]

寮長「心の、ですね」[pcm]

真緒「あ、うん……」[pcm]

寮長「大丈夫ですよ。さ、先生」[pcm]

真緒「うん」[pcm]

真緒「莉緒、いるか?」[pcm]

ドアをノックして呼びかけてみるが、
中からの反応は無い。[pcm]

またも、反応は無い。[pcm]

真緒「莉緒? いないのか?」[pcm]

寮長「………」[pcm]

真緒「勝手に開けるわけにはいかないしな」[pcm]

ドアノブに手をかけようとして止める。[lr]
さすがにこれはいけないだろう。[pcm]

と思っていたら、寮長がドアノブを回し始めた。[pcm]

寮長「……だめですね。鍵がかかってます」[pcm]

真緒「って事は、中にいるんだな」[pcm]

寮長「ええ……」[pcm]

真緒「そうか……」[pcm]

寮長「どうしましょう」[pcm]

真緒「まぁ鍵がかかってちゃ仕方ない。
寝てるのかもしれないし、また後でちょくちょく来てみるよ」[pcm]

寮長「はい」[pcm]

真緒「ありがとう寮長」[pcm]

寮長「いえ」[pcm]

真緒「それじゃぼくは戻るよ」[pcm]

寮長「あ、先生」[pcm]

真緒「ん?」[pcm]

寮長「たぶんですけど……寺井さん起きてると思いますから」[pcm]

真緒「ああ……そうかもしれないな」[pcm]

寮長「ですから、言いたいことがあるのでしたらドア越しに言ってみては」[pcm]

真緒「そうだな……」[pcm]

鍵のかかった部屋。[lr]
入って来て欲しくないという事なのは分かってた。[lr]
そしてそれをどこかホッとした気持ちで受け止めた自分がいる。[pcm]

寮長にはそれが分かったのかもしれない。[lr]
だから逃げずに向かい合ってくれと。[pcm]

真緒「莉緒、体の調子はどうだ? 昨日倒れてからずっと心配してるんだぞ。朝食も食べにこなかったしさ」[pcm]

寮長「………」[pcm]

真緒「あっと、その、なんていうか、また元気になって欲しいんだ」[pcm]

真緒「莉緒、あんまり気にしてないから、だから顔を見せてくれな」[pcm]


相変らず中からの反応はない……[pcm]

寮長「伝わったと思いますよ」[pcm]

真緒「そうだといいけどね」[pcm]


今莉緒は、部屋の中でぼくの言葉を聞いてるんだろうか。[pcm]
ここからじゃ何も分からない。[pcm]

ぼくに今出来る事は……[lr]
待つ事なのかもしれない。[pcm]


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最終更新:2010年07月11日 23:55
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