Ａ-８／８-2

シナリオ　寺井ルート　８月８日（水曜日）・その２

　手をつないでなら……

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真緒「あ、ああ、じゃあ今日の特訓は」[pcm]

莉緒「ふん」[pcm]

真緒「長時間水に浸かれるように頑張ろう！」[pcm]

莉緒「ふんだ」[pcm]

真緒（……やれやれ）[pcm]

機嫌の悪い莉緒をなんとか言いくるめて特訓開始。[pcm]
まずは、昨日できた事をおさらいする。[pcm]

真緒「肩まではもう大丈夫ぽいな」[pcm]

肩まで水に入った莉緒だったが……[pcm]

莉緒「うぅ～～」[pcm]

真緒（もう出たそうだな……）[pcm]

真緒「どうしたら長く入ってられるかなぁ」[pcm]

莉緒「………」[pcm]

真緒「ま、徐々に徐々にしかないか」[pcm]

莉緒「ま、真緒くんも入ってきてよ」[pcm]

真緒「え？　ぼくも？」[pcm]

莉緒「そうよ」[pcm]

真緒「それだけでいける？」[pcm]

莉緒「無理ね」[pcm]

真緒「はは」[pcm]

莉緒「でも……」[pcm]

真緒「なんだ？」[pcm]

莉緒「出来るかもしれないわ」[pcm]

真緒「そうだな、ぼくも一緒にやってみようか」[pcm]

そしてぼくもプールに入る。[lr]
思えば、どうして一緒にやらなかったんだろう。[lr]
初めからそうしていれば良かった。[pcm]

真緒「よし、これで莉緒と同じだ」[pcm]

莉緒「ねぇ、真緒くん」[pcm]

真緒「なんだ？」[pcm]

莉緒「手……つないでて」[pcm]

真緒「手をか」[pcm]

莉緒「で、でも変な勘違いしないでよ！」[pcm]

真緒「ああ、補助してあげるよ」[pcm]

莉緒「……うん」[pcm]

恥ずかしそうに両手を莉緒が突き出す。[lr]
その手をぼくは握って、声をかけた。[pcm]

真緒「平気か？」[pcm]

莉緒「うん……不思議なくらい」[pcm]

真緒「大丈夫って事か？」[pcm]

莉緒「うん」[pcm]

その言葉は嘘ではなく、それから数分たっても莉緒は水の中だった。

真緒「お、慣れてきたな」[pcm]

莉緒「う、うん」[pcm]

真緒「それじゃ莉緒、頑張って顔というか、潜ってみるか。
目は閉じたままでいいからさ」[pcm]

莉緒「え……」[pcm]

真緒「ここまで来たんだからさ、いけそうじゃないか？」[pcm]

莉緒「で、でも、顔まで入ったら、全部濡れちゃうよ？」[pcm]

真緒「え……だって泳ぐにはそうしないとだな」[pcm]

莉緒「わ、分かってるけど、そうしたら」[pcm]

真緒「あ、うん、まだ早いかな。ゆっくりやろう」[pcm]

莉緒「……うん、ごめんね。でも顔は怖いの」[pcm]

真緒「いいって、それじゃ今日はこれくらいにしとくか？」[pcm]

莉緒「うん」[pcm]

莉緒「明後日には間に合いそうにないわね……」[pcm]

プールからあがるや、弱気な莉緒の発言。[pcm]
ぼくからしたら、ずいぶん進歩しているんだけどな。[pcm]

真緒「ま、そうかもしれないけど、良い感じで来てるから問題ないよ」[pcm]

莉緒「やっぱり……泳ぐのは無理なのかな」[pcm]

真緒「顔をつけるってのは一番大変そうだしな、そんなに落ち込む必要もないと思うぞ」[pcm]

莉緒「……そうよね、真緒くんはここにいるんだもん」[pcm]

真緒「……ん、ああ、いるぞ？」[pcm]

莉緒「頑張らないとだめよね？」[pcm]

真緒「ああ、その通りだ」[pcm]

莉緒「うん、じゃあ明日からもよろしくね真緒くん！」[pcm]

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