行間を分けて段落分けして記述してあります。
基本的にネタバレまみれです。
本編中に出ない設定も書いてあったりします。
あ行
アップル(あっぷる)
Apple、アヴァロン。
「終着」を司っており、殺した者に終わりなき戦いの人生を与える。
あの世超特急(あのよちょうとっきゅう)
莫大な水圧により超高速で海上を航行する、巨大列車。
運賃は極めて高額だが、その速度と内装の豪華さはあらゆる客船を上回る。
構造上の問題でブレーキが無いので、岸壁にぶつかる前に客が全員海に飛び込むと言う乱暴な仕組みを採用している。
運営会社はソルティポート有数の財団で、近隣の海上交通網や科学事業をほぼほぼ掌握しており、海上以外の流通をも握る事でハイエスト以上の世界的権力を得ようと画策している。
慌てた女性(あわてたじょせい)
闇色ビルディングに住んでいた奇属性の女性、本名は夜戸 眺未(よるべ ながみ)
旅人としての衝動によって、追い立てられるように旅を始めた。
本来ならば穏やかに暮らす方が向いた性分で、闇色ビルディングも嫌いではなかった。
しかし、旅を拒否するほどの「自分」が、彼女の中にはまだなかった。
自分が何故旅をしたいのかもわからないまま、
当て所なく南への道を歩み続けている。
戦闘技能はほどほどだが、アンニカ以上の逃走スキルと野営スキルを旅の中で身につけていく。
奇属性であるが、本人はそれを自覚していないし、ずっと孤独だった事もあって自分が何の属性なのか意識した事すらない。
好きな食べ物は各地を旅する中で出会った新しい料理の数々、嫌いな食べ物はコウモリ(群れに襲われたのが若干トラウマ)
アンニカ(あんにか)
フルネームはアンニカ・T・ブロンクビスト、知属性の女性、年齢は二十代。
一人称は「私(わたし)」、知性的な話し方をしているようで、ちょくちょくふざけた口調になる。
以前より旅を続けていて、途中で出逢ったヤマダと合流し二人旅をしていた。
ヤマダからは大先生と呼ばれ慕われているが、アンニカとしてはもっと友達らしくフレンドリーにやっていきたいらしい。
理性的に見えてその実大変大人げない人で、その大人げなさ、天真爛漫さこそが彼女の学習意欲の根源である。
本人は知属性を自称しているが、それは単にアンニカにとって知属性が一番かっこいいからそう思い込んでいるだけで、本来の属性が何なのかはよくわからない。
好きな食べ物は珍しいもの全般(知らない味は全部美味しく感じる)、嫌いな食べ物は特に無いが、同じ食べ物を連続で食べるとすぐに飽きる。
か行
ガーハンクル(がーはんくる)
ハイエストのトップにして創設者、知属性の男。
巨大な社会を実質的に個人で管理支配し、理想の方舟を維持し続けている。
実年齢は4桁近くだが、表向きには定期的に自分から自分へ代替わりして20~60歳でローテーションしている(作中では50歳ぐらい)
まさしく天才で、ロバヤのような偏った超天才と比べれば部分的に劣る能力もあるものの、総合的な能力では世界最高と言ってもよく、もし現実世界に現れれば個人で世界を掌握できるクラスの頭脳を持つ超人。
その才能故にすぐに熟れて上位存在の標的となったが、上位存在と世界の真実を理解し、自分も世界の秩序の枠組みに加わる事で死を回避した。
自分の知性こそが唯一のアイデンティティにして存在意義なので、無知蒙昧な赤子として胎外世界に生まれる事に強烈な嫌悪感があり、そうするぐらいなら上位存在として永遠に胎内世界にいる方が良いと考えての判断だった。
一応知属性だが、他のあらゆる知属性や他属性の人間よりも優れた知性を持っていると自負しているので、属性への実感は全く無い。
好きな食べ物はチョコレートやジンジャーエールにミクスドホワイト、嫌いな食べ物はパン。
影なき地平(かげなきちへい)
最南大陸の第一関門、巨大な雪原。
一面真っ白、起伏のない平野が広がっているように見えるが、雪の下の地表はデコボコしており、歩く場所を誤るとろくに進めない。
影の森(かげのもり)
最南大陸の第二関門、巨大な森。
磁針が効かず、方角がわかりにくく、手探りで進んでいかなければならない。
傘林(かさばやし)
巨大キノコが点在する砂漠地帯。
強烈な日差しが強敵だが、傘の下を歩く事でいくらか楽に進む事が出来る。
砂丘地帯と礫地帯、そしてチーズケイブ上部の穴ぼこ地帯で構成されている。
かまくらアーカイブ(かまくらあーかいぶ)
ヤマダの出身地。
北方の雪国にある、世界各地から収集された書物が収められた書庫集落。
多くの知や奇の人間が部屋に篭って知的労働を行っており、力の人間が彼らの食事を調達してくる。
力の人間以外はあまり出入りせず自室に引きこもりっぱなしの場所なので、内部はあまり人が歩き回る事を考慮していない複雑な構造で、しかも出入り口が一つしかない。
キモリバヤシ(きもりばやし)
フルネームは木森林 杜(まもり)、奇属性の小娘、年齢は十代後半。
普段の一人称は「自分」だが、興奮すると「ワタシ」になる。
力属性に偏った街で生まれ育ち、自身の能力が評価されない事に憤り続けていた。
アスペルガー症候群の傾向があり、知能がいくらか高く、運動神経が鈍く、人に触れられる事に対する嫌悪感が強い。
自分の事を理解してくれない人々を嫌悪し見下しているが、自分自身が相手を理解するつもりもない。
旅の仲間と接する内に、次第に人との関わりを望むようになっていく。
一応奇属性と言う事になっているが、本人は自分を奇妙だと思ってはおらず、自分以外の全てがおかしいと考えている。
好きな食べ物は味が濃いもの全般(何にでもにんにくやマヨネーズをかける)、嫌いな食べ物は食感が独特なもの全般(トマトや虫など)
クリエータ(くりえーた)
Creater、デミルゴス。
「悪しき支配」を司っており、殺した者に長いものに巻かれる人生を与える。
下民(げみん)
ハイエストの階級の一つで、底辺にあたる。
もはや見放されたに等しい存在だが、死なないレベルの生活は与えられている。
下民エリアは巨大なスラム街となっており、毎日無数の犯罪行為が行われている。
下民エリアに並ぶ無数のドラム缶は、個人の倉庫であり、違法品取引の場であり、建材でもある。
コインの裏の宇宙(こいんのうらのうちゅう)
あらゆる可能性が眠る、果てに最も近い場所。
その名は未知を意味し、まずありえないような可能性も内在している。
強大さ故に外世界に出る事の出来ない上位存在が跋扈しており、歴戦の旅人と言えど進むのは難しい。
最深層には最上位存在ノクスが座しており、その先には真の果てがあるとされる。
コウラ(こうら)
Caller、エーギル。
「海の災害」を司っており、殺した者に外世界への恐怖を抱く人生を与える。
さ行
サウゼスト(さうぜすと)
世界最南端の集落、果てを目指す旅人が築き上げた拠点。
そこに住むのは旅人と、旅を諦め他の旅人の為に働く元旅人だけである。
サザンポート(さざんぽーと)
大陸最南端の港。
ほとんど人が来ないので、閑散としている。
最南大陸から運ばれてきた品々を受け取り、ハイエストやビッグベッドへと輸出して生計を立てている。
サダルナジ(さだるなじ)
地球から100光年以上離れた星の名前で、迷えるラクダの守り神を意味する。
約100年しか生きられない人間と言う動物は、物理的な最高速度の光速で動いたとしても、サダルナジに辿り着く事が出来ない。
つまりは、このゲームにおいては「人間には辿り着きようのない存在」を意味する名前でもある。
上位存在であるサダルナジは「人間の限界」を司っており、殺した者に人間の世界での人生を与える。
主人公(しゅじんこう)
貴方が操作するキャラクター、属性はストーリー中での言動や行動により変化、年齢はヤマダより若くチビより年上。
グラフィックは男性っぽいが、別に女性やそれ以外のつもりでプレイして頂いてもそこまで支障はない。
闇色ビルディングに現れ、チビに誘われ旅に出る事になる。
属性が半端なせいか戦いの力も中途半端だが、辞典により敵の情報を読み取る事が出来る。
属性無き「からっぽ」の器として現れたからか、「現れる」前の記憶を有する等の特異な能力がある。
主人公が何処で旅路を終えるのかは、プレイヤーである貴方に委ねられている。
上位存在(じょういそんざい)
人間を支配する存在。
「熟れた」人間は、属性に依存した人間と比べれば、能力が高く三すくみによる制約も受けない。
そんな存在が胎外世界で野放しにならないよう、人を抑えつける為のルールとして存在する。
上位存在に殺され、ルールを刻まれる事で、胎内世界の人間は初めて完全な人間となり、胎外世界へと送られていく。
逆に言えば、上位存在に殺されない限り、永遠に胎内世界に居座り続ける事が出来る。
上位存在は人間同様、可能性として無から生まれてくるが、稀に人間の領分を越えてしまった人間が上位存在へと変化するケースがある。
それがガーハンクルやロバヤ、旅人の男(ナジ)、それとコインの裏の宇宙にいる三人の門番である。
上民(じょうみん)
ハイエストの階級の一つで、最上民を除けば最高位に当たる。
一般的に天才と呼ばれるような人々や、あるいは極端な努力家が属しており、上民になれなかった中民や下民を見下しながら、己の能力を更に磨きながら生きている。
優秀な人間を集めた事で、科学技術は胎外世界に匹敵しかねないレベルに進歩しているが、銃の技術のような広まり過ぎると厄介な事柄については、ガーハンクルが密かに「刈る」事で発展が抑制されている。
上民高位警官(じょうみんこういけいかん)
ハイエストの警官の中でも最強の力属性の男、本名はアルマス・ターカイブ。
基本的に自分以外の人間を見下しており、人付き合いが大嫌い。
自らの地位の高さに拘るのは、他のクズの下にいるのが許せないからである。
酒だけが唯一心を許せる友であり、人の命より一升瓶の方が大事。
毎日大量に飲酒しているが、高い代謝能力のお蔭で依存症にはなっていない。
(量だけなら依存症の患者よりも飲んでいるが、他に趣味がないだけである)
鍛え上げられた肉体は仕事の為だけに作った「道具」で、そこに愛着や誇りはなく、本当なら酒だけ飲んでぶくぶく太っていたって構わない。
上民テロリストに何度か酒を盗まれており、強烈な敵意を抱いている。
好きな飲み物は酒、嫌いな飲み物は牛乳(でも肉体づくりに欠かせないので渋い顔をしながら我慢して飲む)
上民テロリスト(じょうみんてろりすと)
ハイエストでテロリストをやっている奇属性の男、本名はレヴロー・エストロード。
何か政治的主張や正義感があってテロをしているのではなく、
大きくて偉いものに対して挑む事から得られる莫大な興奮、
そして自己愛に酔い痴れている。
世界一優秀なハイエストの治安機構に対し何度も攻撃を加えているが、
その無駄に優れた身体能力と頭脳によって今まで生き延び続けている。
単独で活動しており、消極的な普通のテログループとはあまり関わらない。
パトロンはおらず、警官から奪った金でどうにか武器と食料を得て生きている。
評価はされても全く尊敬されない人生を送ってきた反動で、
自分のうんちくを聞いてくれる主人公らをものすごく気に入っている。
好きな食べ物は警官からパクった酒や菓子、嫌いな食べ物は上民時代に飽きるほど食べた高級感ある料理。
ストライプマウンテン(すとらいぷまうんてん)
螺旋状の地層が特徴的な大きな山。
山の斜面は地層に沿った崖が多いが、その分斜面が少ないので登りやすい。
地層によって環境が大きく変わるので、他所の山と比べるととても複雑な生態系を成している。
砂時計(すなどけい)
アップルが支配する領域。
不完全な空間で、重力や方向の概念が曖昧なままになっている。
アップルに捉えられた人間が、どうにか生活領域を築き上げ、脱出の機会を伺っている。
ここから溢れた砂が傘林付近の大砂丘の元になっている。
スポンジ湿原(すぽんじしつげん)
無数の間欠泉が点在する大湿原。
間欠泉が噴出すると、空から熱湯が雨のごとく降り注ぎ、普段水中にいる生物が勢いに乗って飛び出してくる。
元は大きな橋があったが、経年劣化により崩れており、踏破するには水中を歩いて進まなければならない。
有名な温泉がある。
ソルティポート(そるてぃぽーと)
海水から塩を得る技術により発展し、今では建造物すら塩で作っている大きな港町。
経済的に豊かな土地で、高級ホテルや大きな実験場が立ち並んでいる。
科学技術も中々のものだが、どうしてもハイエストには及ばない。
あの世超特急はこの町で設計され、運営されている。
た行
大境界(だいきょうかい)
巨大な谷。
辺境にあり、果てを目指す旅人以外は滅多に通らない事から、人間の世界と旅人の世界の境目とされる。
巨大な橋は世界が出来た時から存在したものだが、ガーハンクルが勝手に自分で作った事にし、ハイエストの威光を高める為に用いている。
胎外世界(たいがいせかい)
生まれた後の世界、つまりは現実世界のこと、あの世。
そこに生きる人間は、全て胎内世界を経て誕生している。
胎内世界(たいないせかい)
この世界そのもののこと、この世。
可能性の世界であり、ある意味で現実世界である胎外世界にはまだ現れていない存在が溢れている。
胎内世界の人間はある時ふと虚空から現れ、上位存在に殺される事で可能性から実際の存在に変化し、胎外世界へと導かれる事になる。
(出産は存在しない、性器はあるが排泄と快感を得る事以上の機能を持たない)
もし胎内世界が無くなれば、胎外世界には一切の命や新しいものが生まれなくなり、そのまま滅ぶ事になるだろう。
旅人(たびびと)
この世界の人間には、旅をしたいと言う本能がある。
これは旅の中で加速度的に成長し、上位存在の標的となる「熟れた」状態になり、早く殺され胎外世界へ進む為に設定されたものである。
そう言った背景があるので、この世界は旅人の数が異様に多い。
もちろんこの旅に対する衝動はあくまで本能に過ぎず、様々な事情から旅よりも定住を望むようになる人々も大勢いる。
チーズケイブ(ちーずけいぶ)
チーズのように無数の穴によって構成される、巨大な洞窟。
砂漠の日差しを避ける為に、この洞窟の中を通過する旅人が多い。
その構造は極めて複雑で、迷わず歩む事は難しい。
新たにトンネルが掘られた一角があるが、このあたりはモンスターの生息域とぶつかっており、自衛手段を持たない者は踏破する事が出来ない。
世界最大級の洞窟なので、観光地として開拓しようとする人々が洞窟管理会を結成している。
もっとも、あまり需要がないので資金が集まらず、整備作業が行き届いていない。
チビ(ちび)
フルネームはチェルシー・ビーンズ、力属性の少女、年齢は十代前半。
一人称は「わたし」、ゆっくりとした話し方をする。
闇色ビルディングでの退屈な生活の反動で、果てを目指す事に人並み以上の執着がある。
昔から果てに行く事を夢見て戦い方を学んでいたらしく、武器の扱いが巧い。
頭はそこまで良くないが、諦める事を知らず、まっすぐ進み続けるので大抵どうにかなる。
最初からあまりブレず、いつも元気に果てを目指す。
力属性だが、自分の属性についてアイデンティティは持っておらず、他の誰かと接する時も属性を意識せずに話しかける。
好きな食べ物は調理されたものならだいたいなんでも好き、嫌いな食べ物は味が薄いもの(水すらあんまり好きではない)
中民(ちゅうみん)
ハイエストの階級の一つで、中間の位に当たる。
ハイエストでは中くらいであっても、外の世界の水準で言えば優秀な人間が多い。
長時間労働をしながらも、多くの娯楽を与えられ、それなりに満足できる生活をしている。
進歩することも堕落することもなく、ハイエストを動かす歯車としての一生に甘んじる。
な行
ナジ(なじ)
フルネームはナジ・ラーイド・アンワール、主人公とよく出会う力属性の旅人の男、二十代。
普段の一人称は「俺」、一応敬語で話す場合もあるらしい。
かなり長い間旅を続けていたようで、たった一人で最南大陸をも踏破出来る。
旅の最中に何人も仲間を失っており、これ以上別れを経験しなくて済むよう一人旅を続けていたが、たまたま会った主人公らから目を離せなくなっている。
旅の中で学んだ知識量は多く、そんじょそこらの知の人間よりもずっと博識である。
力属性に生まれついているが、それは自分が知や奇らしい行いをする事を縛るものではないとも考えており、意識し過ぎないよう自戒している。
好きな食べ物は肉と穀物、嫌いな食べ物は砂糖菓子。
ノクス(のくす)
Nox、夜。
「未知」を司っており、殺した者に未知へ挑む人生を与える。
未知はどうあっても失くす事が出来ないものであり、故にノクスは最上位存在である。
は行
ハイエスト(はいえすと)
砂漠の中に聳える、巨大高層都市。
明確な階級社会で、本人の能力に応じて上民・中民・下民の位に分けられている。
経済的にも科学的にもとても発展しているが、文化方面では誰もが忙しく余裕が無いせいで、他所とそこまで変わらない。
かつて人間だった上位存在であるガーハンクルが作り上げたもので、中で暮らす人々を階級レースによって高速で「熟れ」させる事で上位存在が刈る対象を大量生産する事を目的としている。
ハヴデザイア(はう゛でざいあ)
Have Desire、オモイカネ。
「知性と集団」を司っており、殺した者に蒙昧だが安泰な人生を与える。
墓ヶ原(はかがはら)
墓が並ぶ荒野。
そもそも胎内世界の人間は宗教観を持たないので、墓なんてものは作るはずが無いのだが、何故かここにはある。
これは元々、死体を埋め捨てた事の目印として刺していた木の棒が、特別な意味を帯びた事に由来していると言う。
かつてはもっと人がいたらしいが、多くの者はハイエストに移住してしまい、現在の人口は両手の指で数え切れるほど。
今でも墓守と呼ばれる人達が、各地から運ばれてきた旅人の死体を埋めては墓を作っている。
果て(はて)
世界の果て、全ての旅人が目指す場所。
あらゆる旅人はいずれ上位存在に殺されてしまうので、誰も辿り着けない実質的な果てが存在している。
それが果ての境山になるのだが、ごく一部の旅人はアップルを撃破し、更なる先のコインの裏の宇宙へと進んでいく。
そして真の果て、ノクスによって胎内世界での人生を終える。
果ての境山(はてのさかいやま)
世界の果てと呼ばれる大山脈。
ここを踏破する実力の旅人は、長い旅路の中で「熟れて」おり、必ずアップルと遭遇する。
故に果ての境山より先に辿り着けるものはおらず、ここが果てとなっている。
また、南側に住む人間にとってみれば、ここは北の果てである。
ビッグベッド(びっぐべっど)
果てを目指す旅人や行商人が集う、巨大宿場街。
かつては何もない荒野だったが、果てを目指す旅人や、ハイエストと北方を行き来する商人によって大きな街が出来上がっていった。
無数のテントと、胡散臭い商品を売る店が立ち並ぶ。
違法な品々の取り引きが行われており、ここでうっかり薬物にハマって人生を台無しにする者も多い。
不定体(ふていたい)
曖昧な存在、猫のように見える。
通常空間に存在する人間よりも可能性としての強度が低く、コインの裏の宇宙等の曖昧な空間でしか存在できない。
また、曖昧な空間にいる際でも、一定確率で現れたり消えたりを繰り返している。
ブラックジャック(ぶらっくじゃっく)
トランプゲームの一つ。
この世界のブラックジャックには色々とローカルルールが混じっており、現実のそれとはルールが微妙に異なる。
ま行
滅裂空間(めつれつくうかん)
レヂアントアイが支配する領域。
砂時計より更に不完全で曖昧な環境で、空に川が浮かぶわ重力の方向が変わるわで滅茶苦茶である。
レヂアントアイは川の中を動きアップルより積極的に人を狩るので、長期間生き残る事が出来た旅人がおらず、集落が存在しない。
外観が大境界の底と酷似しているが、それはここが大境界になり損ねた可能性の世界だからである。
や行
ヤマダ(やまだ)
フルネームは山田 智人(ともひと)、知属性の男、年齢は三十代。
一人称は「私(わたくし)」、回りくどい話し方を好む。
無数の本に囲まれて過ごしており、知識量は凄まじいが、別に頭が良いわけではない。
自分と全く違う生き方をしてきたアンニカに憧れ、共に旅立つ事になる。
知識量が大き過ぎるせいで、自分よりも物を知らない力属性や奇属性の人と会話する際にイライラしてしまいがち。
旅の仲間と接する内に、次第に自分以外の人々が学んだ事柄を理解したいと思うようになっていく。
自分が知属性である事を誇っており、それ以外の属性を無理解故に見下し気味。
好きな食べ物は高級感のある料理全般、嫌いな食べ物は脂っこいもの、あとアンニカが嬉々として勧めてくるゲテモノの数々(我慢して食べる)
闇色ビルディング(やみいろびるでぃんぐ)
天然の巨大な石柱を加工して作られた、巨大居住施設。
石柱上部には貯水池があり、そこから流れ込んだ雨水がビル内に河川を形成している。
年中涼しく快適だが、娯楽らしい娯楽がほとんどなく、退屈する者も多い。
無数の鉄柵により出入りが禁じられており、外に出ようとする人間や、内部に侵入しようとする上位存在を食い止めている。
上位存在が一切侵入できないこの環境では、人間は死を得る事が出来ず、いくら老化しようとも永遠にこの世界に留まり続ける。
ら行
リリーサポート(りりーさぽーと)
あの世超特急によってソルティポートと結ばれた港町。
ソルティポートほど経済発展しておらず、誰からも下に見られている。
レヂアントアイ(れぢあんとあい)
Radiant Eye、カローン。
「課金」を司っており、殺した者に金銭的余裕のない人生を与える。
ロバヤ(ろばや)
ハイエストの最上民、奇属性の青年。
サヴァン症候群の天才で、興味を持った科学分野においては歴史を百年単位で前倒しで進めるレベルの貢献をするが、自閉症気味で人と会話したり仲良くなったりする事がものすごく苦手なほか、アレルギーや内臓機能の不良等の肉体的な持病がものすごく多い。
ハイエスト以外で生まれれば異常者として短いうちに一生を終えていたが、人民選別システムによって稀有な特性を早いうちに見いだされ、理想的な環境で何不自由なく育っていった。
人間関係が皆無に等しく、周りから指示された研究活動に没頭する事でそれを意識せずに生きてきたが、主人公らがハイエストに来た事で変化が訪れた。
好きな食べ物はビッグベッドで食べたカレー、嫌いな食べ物は無い。
わ行
英数字
最終更新:2020年08月22日 08:03