これを読んでる人に聞いてみたいのだが、あなたの夢の長さはどれくらいだろうか?
夢日記でもつけてなければすぐに内容を忘れてしまうだろうし、把握しきれてない人も多いと思う。
それでも、短い夢と長い夢があったと答える人が自分の周りには多かった。
かく言う自分自身もそうなのだが、ただ一つだけ他の人と違う所があった。
終わらせないと終わらない夢がある。
もし同じ経験をした事がある人がいれば教えて欲しい。
近所の公園にいる。
鉄棒とブランコだけがあり、滑り台も砂場もベンチもない簡素なものだ。
四方を低い金網で道路や民家と隔てられていて、時折車が入口の前を通過していく。
自分の身長は低く、小学校の低学年にいた頃の目線で世界を眺めている。
鉄棒にビニール袋がかかっている。
持ち手の2つの穴の中を棒が通っており、現実に再現するならわざわざ鉄棒を一度分解しなければ実現できない状態だ。
袋の中には赤い木の実の粒が入っている。
自分はその木の実を食べなければならないと知っている。
たまに細部が異なる場合があるが、自分はこのような夢を少なくとも20回は見ている。
そしてこの夢は、袋の中の木の実を食べなければ死ぬまで終わらない。
最初の三回ぐらいは、ただビニール袋を漁って木の実を食べて終わっていた。
しかし四回目は夢の中で既視感があり、せっかくだから木の実を食べないでみようと思い立ったのだ。
自分は公園を出て、近所のコンビニに行ったり、今は疎遠な当時の友達の家を訪ねたりした。
しかしそうやって体感数時間を過ごしても、夢が終わらず、目が覚めなかった。
結局は公園に戻って、木の実を食べる事になった。
似たような事が、あと3回ぐらいはあったと思う。
一番嫌だったのは、だいたい10回目か11回目ぐらいの頃だった。
その時だけは、ビニール袋の中が空っぽだったのだ。
夢の中の自分は「じゃあ仕方ない」と諦め、ビニールに首をかけて、吊った。
そこで目が覚めた。
と、こんな感じの夢を6年か7年くらい前からちょくちょく見ている。
そして先月、やはり自分はあの公園にいた。
もちろんビニール袋が鉄棒にかかっているのだが、今回中身は空っぽだった。
「あー、残念」
仕方がないので、やむを得ず首を吊って終わらせる事にした。
ビニール袋と鉄棒の間に無理やり頭を通した後、腰を落として脱力し、頸動脈が締まるよう体重をかける。
無理な体勢と首への圧力で、強烈な痛みと苦痛に襲われる。
そこでふと気づいた、前にこれをやった時はこんなに苦しくなかったなあと。
おかしい。
夢の中にしては、あまりにも感覚がリアル過ぎる。
突然怖くなってバタバタともがき、そのせいで更に首に嫌な力がかかる。
どんどん増していく苦しみがパニックを呼び、叫び声も出せず暴れ続けた。
やばい、このままでは夢の中で死んでしまう。
必死にもがいたからか、ついにビニール袋の方が千切れ、自分は開放された。
支えを失い地面に激しくぶつかり、顔や両手に殴打と擦り傷の痛みが走る。
そこでやっと気づいた。
これは夢ではないと。
帰宅してスマートフォンを見ると、どうやら土曜日の午前中のようだった。
前日の夜、ラーメンを食べてから帰宅し動画サイトを見ていた所までは記憶があったが、そこから先は覚えていない。
よくわからないが、たぶん寝落ちした後で起床した自分は、みずからの足であの公園まで歩いていったのだろう。
そしていつもの夢を実行しようとしたのだ。
その後、夢遊病かと思って心療内科に行って相談したが、特にそれらしい兆候は見つからなかった。
無意識にストレスを貯めている可能性もあり、今後定期的に通院する事にはなったので、普通に考えればとりあえず心配は無いのだろう。
全部が心因性や脳のなにかが原因の病気で片付くのなら、これで一件落着だ。
例の公園には、首を吊りかけた次の日に一度だけ行った。
その時には、まだ破れたビニール袋が鉄棒に残っていた。
片方は千切れていたが、もう片方の持ち手の輪の中を鉄棒がしっかり通っていた。
最終更新:2023年03月16日 09:15