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まず、何故このようなことを行うのかという点からお話したいと思います。


一般的に菌糸を詰めるとき、多くのサイトでは「殺菌して無菌状態で行う」「雑菌を殺して菌糸が伸びやすくする」と書いてあります。
此処で薬学科の私にはいくつかの疑問が出てきます。

1:まず無菌状態を作るには最低でもアルコール、ガスバーナー(アルコールランプでも代用可)が必要になります。
 また、私は研究室で大腸菌の培養等を行っていますがコレはクリーンベンチという物の中で行わなければなりません。
このクリーンベンチというものは中が陽圧になっていて外からの汚い空気が入ってこないようになってます。
また、中の空気はしっかりと殺菌されたものなので常に清潔な状態になってます。
  そしてこの中で作業するにもしっかりとした方法で手や器具の殺菌消毒を行う必要があり作業をするのも一苦労します。しかしながら多くのサイトの内容では単に殺菌しただけで滅菌はしてませんし、ましてや無菌状態なんてなりえないのです。


2:そこまで弱い菌なら、自然界では生きていけないんじゃ・・・?
そうです、そんなに弱っちい菌なら天然下でも生きていけるはずはありません。
にも関わらずこの菌は何故か天然に存在します。
そんなこんなでやってみたいのです。


3:常在菌を殺してしまい、通常ではケースの表面に存在できないような菌が繁殖しないの?
コレも考えました。実はこの話は人間のお腹の中での話から思いつきました。
  人間ののお腹の中お話。
人間のお腹(腸のことと思って下さい)の中にはいわゆる腸内細菌(大腸菌もこの中に入ります)がいます。
コレはよく乳酸飲料などの宣伝文句にもあるようにお腹の調子を良くしてくれるいい細菌なのです。
実は人間が悪い細菌に感染しにくいのはこの腸内細菌がしっかり腸の中に張り付いていて悪い細菌が繁殖しないようにしているのです。
ところが、むやみやたらに抗生物質という菌を殺してしまうお薬を飲むと悪い菌だけでなくいい菌まで殺してしまいます。
この何にもなくなってしまった腸にはいい菌もつけますが、普段腸内細菌で守られていて繁殖できなかった菌もつくことができるのです。
この悪い菌が腸の中で繁殖して「菌交代症」という病気になってしまうのです。
  さて、長くなってしまいましたがなんとなく言いたいことは分かってもらえましたかね?
つまり、しっかりと無菌状態を維持してそこに菌糸ブロックを詰めれば問題ないのですが殺菌のみをしてあとは雑菌の坩堝で作業を行うのはナンセンスな話ですよね?

 長くなってしまいましたがそんなこんなでこの企画をやろうと決めました。
最終更新:2007年01月29日 23:51