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メーカー - (2021/02/17 (水) 21:46:47) のソース

*概要
本項では、現在水冷パーツを多数販売中のメーカーについて、
メーカー毎の特色等を解説する。
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**米国系メーカー
全体的に大流量ハイパワーの傾向が強い事が特徴。かつてアメリカン品質と揶揄されていた頃と比べると、
品質面では改善が見られるものの、納期の遅延や梱包ミスに悩まされがちな点は相変わらずアメリカ的。

***[[CORSAIR>https://www.corsair.com]]
コルセア。OCメモリとかで知られたPCパーツ全般を扱うメーカーで、Hydro Xというブランド名で水冷パーツにも進出している。
米国メーカーだが基本的に中国製。国内でも比較的入手しやすい点は○。
(かなりの応力が掛かった場合だが)設計起因で漏液する製品を出したり、(水冷には関係ないが)電源のリコールを起こしたりなど、2021年時点では多少品質に疑問符が付く。
***[[Optimus Water Cooling>https://optimuspc.com]]
オプティマス・ウォータークーリング。
水枕、リザーバ、フィッティングの扱いあり。国内で取り扱うショップはない。
元は機械系の精密加工業者らしい。(詳細求む)
***[[Swiftech>http://site.swiftech.com/]]
スイフテック。分厚い銅製ベースを使用した高性能の空冷CPUクーラーで知られる冷却パーツメーカー。
水冷製品も数多くリリースしており、ポンプ一体型のCPUブロック等、特色のある製品を出している。
Danger Denと同じく大径チューブを使用する大流量志向。以前はフィッティングに1/4"NSPMという規格の
ネジを採用している製品が多かったが現在は他社同様に概ねG1/4ネジを採用している。
ポンプのMCP655(=D5)等でも有名で、他社でもD5ポンプの事をMCP655と呼ぶ事がある。
//一般的に使用されているG1/4(BSPP1/4)ネジとは少々形状が異なる。
//G1/4ネジのフィッティングでもOリングを使用するタイプなら問題はないが、それ以外は漏水に注意。
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**アジア系メーカー
品質や理論の面で欧米に劣る感は否めないが、日本から近いという地理的な強みがある。
日本メーカーは、スーパーコンピュータ等の産業向け、あるいは完成品PCへの組込のみで、パーツ単体の販売は基本的にない。

***[[Bitspower>http://www.bitspower.com]]
ビッツパワー。台湾のメーカー。
日本では主にポンプやフィッティング等の小物パーツが販売されており、
フィッティングは内口径の広さを売りにしている。値は張るがメッキとネジ加工の精度の高さには定評がある。
VRMや大型のチップセットブロックの開発も行っているが汎用品ではなく、
特定マザーボード専用品という作りである為に日本国内での取り扱いはほぼ皆無。
***[[Hardware Labs>http://www.hwlabs.com/]]
ハードウェアラボズ。フィリピンの水冷PC用ラジエーターメーカー。同社の銅コアラジエーター
「BLACK ICE」シリーズは世界的に見ても定番の製品であった。
サイズや形状のバリエーションも非常に豊富で、設置環境を選ばない。
高回転ファンの方が性能が発揮される傾向がある。国内の水冷パーツショップ
「[[Cooling Lab>https://www.coolinglab.co.jp/]]」の管理人と同社の社長は仲が良く、日本市場からの要望も比較的伝わりやすい。
長らく新製品が出ていなかったが2014年1月に「BLACK ICE NEMESIS」シリーズを発売、
世界に先駆け日本で先行販売されるなど期待感があったものの以前ほど売れ行きでは無かったのか
SR-1の後継であるSR-2はいまだに日本で発売されていない。
***[[KOOLANCE>http://www.koolance.com/]]
クーランス。本社は米国だが製造拠点は韓国にあり、同社の製品は基本的にメイドインコリア。
開発力が高く、新しい製品を次々とリリースしたり、新型GPUへの対応も早いのだが、ラジエーターに
関する珍説を公式サイトに載せて他社の怒りを買ったり、電蝕の危険性が高いアルミ製トッププレートと
金メッキ銅製ベースの組み合わせを積極的に採用する等、色々な意味でチャレンジ精神に溢れた企業。
新製品ではニッケルメッキに変更されたが、何故か熱伝導が重要な部分までメッキされてしまっている。
また、フィッティング形状は汎用性の高いG1/4ネジだが深さが浅く、他社製品との互換性に若干難有り。
さらにフィッティング部分やポンプなどで錆びがかなりひどく、水漏れが絶えない。
外付型等では有力メーカーである事は間違いないのだが、評価はどうしても辛口にならざるを得ない。
***[[MAGICOOL>http://www.magicool.biz/]]
マジクール。中国のメーカーで、主にラジエーターを手掛けている。中国製らしく低価格である事が特徴。
通常型のラジエーターの他に、UV蛍光ラジエーターや完全純銅ラジエーター、12cmファン×9個サイズの
超巨大ラジエーター等、変わった製品をリリースしている。通常型ラジエーターは非常に安価だが性能も
それ相応。12cmファンと同じ幅という特徴があり設置性は良い。一部の製品は日本でも流通している。
***[[Thermaltake>http://www.thermaltake.com/]]
サーマルテイク。冷却系パーツ以外にも多数の製品を取り扱う台湾のPCパーツメーカー。
ヘッド製品は汎用型しかないが、ブレージング製法やヒートパイプを使用した独創的な製品が見られる。
外付型の水冷キットも複数リリースしており、ファン交換等の改造が前提だが一定の評価を得ている。
比較的低価格の製品が多く、全般的に性能や信頼性も高いとは言い難い。
簡易水冷以外の製品はほぼ撤退した状態であったが2015年に再び参入している。

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**欧州系メーカー
工業大国ドイツを擁する欧州勢。メーカーの数自体が多く、品質にも優れている一方で、輸送コストの
問題等から比較的価格が高く、一部のメーカーを除いて日本での取り扱いが少ないという問題がある。
***[[Alphacool>https://www.alphacool.com/]]
アルファクール。「NexXxoS」シリーズの各種ブロック製品で有名なドイツのメーカー。
製品一覧は見づらいため、直販ショップを見た方が早い。
AIOを含めて一通りの品揃えがあり、国内でも比較的手に入りやすい。
基本的に中国製。同社製クイックリリースには異様に高い不良率(漏液)を出している物があるため注意。
***[[aqua computer>http://www.aqua-computer.de/]]
アクアコンピューター。豊富なラインナップを誇るドイツのメーカーだが、日本国内での取り扱いは
少ない。特に製品に問題がある訳ではないのだが、Alphacoolと競合する製品が多く、新型ヘッドの
開発競争でも出遅れ、日本市場では余り存在感を示せていなかった。
2015年現在では外観にもこだわったケース外設置向けのラジエーターとGPU用のブロックに一定の評価がある。
2021年現在、直販ショップは英語表記に出来るがhomeはドイツ語しか対応していない模様。
***[[EK Water Blocks>https://www.ekwb.com/]]
EKウォーターブロックス。火。金属加工業等で知られる中欧の工業国スロベニアのメーカー。
合成樹脂製のトッププレートと銅製ベースを組み合わせた各種ブロック製品等を開発製造している。
新素材であるアセタール樹脂のブロック製品への積極採用や、新型GPUへの素早い対応等の面で
定評がある。チップセットブロックやフルカバータイプのGPUブロックでは定番メーカーの一つ。
***[[Laing>http://laing-thermotech.com/]]
ラング。ドイツのポンプメーカー。同社のDCポンプは水冷PCの定番製品で、他社へのOEMも多い。
同じポンプメーカーとしては他にEHEIM(エーハイム)があるが、こちらが本来は水槽用のポンプ
であるのに対して、同社の製品は水冷PCを含めた各種電子機器の水冷用として開発されており、
性能面で他社とは一線を画している。強力な揚程が特徴。
2021年現在ではXylemという会社の1ブランドになっている模様。(買収された? 詳細求む)
***[[WATERCOOL>http://watercool.de/]]
ウォータークール。ドイツのメーカーで、各種銅製ヘッド製品を手掛ける。かなり重厚な作りをしており、
見た目はまさに銅の塊。[[MSI>https://www.msi.com/index.php]]の一部製品に同社製ブロックが採用されている事でも有名。残念ながら
日本国内ではolio.specが扱っているが、在庫切れが多い。
***[[XSPC>https://www.xs-pc.com/]]
イギリスの水冷パーツメーカー。構造は単純だが、冷却能力と圧損のバランスに優れたCPUブロック
「Delta V3 CPU」や、フルカバータイプのGPUブロック「Razor」シリーズ、ラジエーター等を手掛ける。
リザーバーやポンプ等も販売しており、製品ラインナップは豊富で、日本での取り扱いもある。
現在はCPUブロックのRayStormとラジエーターのEX及びAXシリーズがコストパフォーマンスに優れ世界的に人気。

**かつて存在したメーカー

***[[D-TEK>http://www.dtekcustoms.com/index.asp]]
ディーテック。米国。日本国内では「D-Tek FuZion」シリーズのCPUブロックが流通している。ハリネズミの様な
ヒートシンクを併用する独特のセパレート型GPUブロック等も手掛けるが、日本国内での取り扱いはない。
***[[Danger Den>http://www.dangerden.com/]]
デンジャーデン。老舗の水冷パーツメーカーで、CPU用や汎用GPUブロック等では定番メーカーの一つ。
大流量志向の高性能銅製ブロックを開発製造しており、他社と比較すると低圧損の製品が多い事が特徴。
太いホースとハイパワーポンプの使用が推奨されており、基本的に流量が多い方が性能が発揮される。
フィッティング自体は汎用性の高いG1/4ネジを採用しており、一定以上の流量さえ確保出来ていれば
チューブ径の異なる他社製品との組み合わせでも特に問題はない。
2012年ごろから新製品の発売は無く海外の通販サイトも在庫分の販売しか行っていない。
***[[EnzoTech>http://www.enzotechnology.com/]]
エンゾテック。日本市場では空冷クーラーで知られるが、水冷パーツも製造している、後述のスイフテック
と同じく、サーバー等の冷却ソリューションも手掛けており、その経験と技術力が売り。CPUやチップセット、
Mosfet用のブロック製品をリリースしているが、日本国内での取り扱いはなし。大流量志向という点では、
他の米国系メーカーと違いはない。
こちらもLGA1366対応マウントプレートを最後に新製品の開発・販売は行っていない。
***[[ZALMAN>https://www.zalman.com/]]
ザルマン。「RESERATOR」シリーズで水冷PCの世界にファンレスという新機軸を広めた韓国のメーカー。
シリーズ初代の「RESERATOR 1」は静音性の面で評価が高かったが、後継製品の評価は今一つ。
ほぼ全ての製品でアルミが使用されており、電蝕的には要注意。
2021年現在も存続しているが、AIOも含めて水冷パーツメーカーとしては撤退済み。
***[[innovatek>http://www.innovatek.de/]]
イノバテック。ドイツのメーカーで、巨大連結式ラジエーターや重厚なGPUブロック等、アルミを大量に
使用しているのが特徴。これが製品価格に反映されているのか、他社と比べると新型GPUブロックでは
2割程高価格となってしまっている。日本国内での取り扱いも少ない上、他社製品と比較して特別に
優れた製品という訳でもない為、同社の製品は高いというイメージが付き纏う。一部の製品では
アルミと銅を組み合わせて使用しており、電蝕には要注意。
2021年現在も存続しているが、水冷パーツメーカーとしては撤退済みの模様。
***[[MIPS Computer>http://www.mips-computer.de/]]
ミップスコンピューター。ドイツのメーカーで、チップセットやVRM等のマザーボード冷却用ブロック製品
「MIPS Freezer」シリーズを製造している。同製品は銅製ベースに真鍮製トップが標準的な構成だが、
トッププレートにニッケルメッキを施したタイプや、合成樹脂製に変更したタイプもある。ラインナップも
非常に豊富で、各社のハイエンドマザーに対応している。フィッティング取り付け部のネジがやや浅く、
フィッティングを多少選ぶのが欠点。
現在は新製品を発売していない。
***[[The Feser Company>http://www.feser-one.com/]]
ザ・フェザーカンパニー。略称TFC。ドイツのメーカーで、ラジエーターやクーラント、防蝕添加剤等の
製品を取り扱っている。同社の「XCHANGER RADIATOR」は、冷却性能には優れるものの、厚みが
約6cmと分厚く設置環境を多少選ぶ。後述のThermochill社製ラジエーターのG1/4フィッティング版と
いえる後発製品で、低速ファンの使用に向く等の傾向も似通う。クーラントはエチレングリコールが
ベースだが、ラジエーターと同様に冷却性能の評価は比較的高い。しかし、社長が日本で唯一の
取扱店に対して人種差別的な内容のメールを送ったという前代未聞の大失態を演じてしまった為、
日本国内での今後の取り扱いは絶望的。
現在はサイトも存在せず廃業したものと思われる。海外ショップではまだ在庫品が少数存在する模様。
***[[Thermochill Radiators>http://www.thermochill.com/index.php]]
サーモチルラジエーターズ。イギリスの水冷PC用ラジエーターメーカー。ラインナップは12cmファン
仕様のサイズ別3種。フィンピッチが他社製品に比べて広く、低速ファン使用時でも放熱性が高いが、
引き換えにラジエーター単体で約6cmと分厚く設置性が悪い。厚みの分だけ流路も大きくなっており、
Uフロー型としては非常に低圧損なのも特徴。フィッティングがG3/8ネジと特殊なので注意が必要。
日本国内での取扱店はなし。
上のThe Feser Companyと同じく廃業したものと思われる。リンクはXSPCに繋がる。買収された??
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- BitPower フィッティングしかないから項目ないのかな?首下短いので結構便利に使ってたりもするんだが。  -- 名無しさん  (2008-10-19 20:43:38)