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日常の動きの中のビート2 - (2006/05/24 (水) 16:04:29) の編集履歴(バックアップ)


2003.1.22
改訂 2006.5.3

やー前置きが長いとほんとイライラしますね。ごめんなさい。ここからが本論です。

日常の動きを考えることの意味

さて一般に、日本人はリズム感が悪いとか、タメが苦手で軽いとか、「ウラ」が分からないからグルーブがないとか言いますが(もう言わない?)、そんなのぜーんぶウソ。そんなことは知ったかぶりの戯言だと思って忘れて下さい。人間の身体はビートでしか動かないようになっているのです(でも確かに上手下手はあって、「息が合う」こともあれば「間が悪い」人もいるわけですが)。それをどれだけ大事にしているかが音楽にもそのまま現れてしまうのです。だからその辺をまずは押さえておこうというのが一つ。

日常の動きの中のビートを改めて考えることのもう一つの意味は、我々にとって自然な動きに逆らわずビートを出せればそれが最も安定しているはずだし、日常的にビートを出しているのなら、意識してやる場合もそれと全くかけ離れた方法ではあり得ないはずだということです。言い換えれば、人間の身体(ここでは精神と肉体を分けて考えないで下さい)は動くようにしか動かないし、実際、動くようにしか動かしてない/動いてないだろうからそれを再確認しようということです。

連続ビート

手始めに、日常の動きの中にある、連続ビートについて考えてみます。歩く、手をブラブラ、階段を駆け上がる、の3つです。


 以下、何らかの事情でこれらの動きが出来ない方もいらっしゃると思いますが、多くの場合は想像可能だと思って進めます。

連続ビート1:歩く

例えば皆さんが歩くときのことを考えて下さい。一歩一歩の間隔はどうでしょう。時間で見ても歩幅で見ても等間隔ですね。今の場合は時間に注目してください。等間隔でしょ?じゃあ実際にその辺をよーく感じながらほんとに歩いてみましょう。こんどはきっとぎこちないですね。そんなもんです。たぶん世界中そうです。これだけを見ても日本人特殊論が単なる言い訳だったということがわかりますね(ほんまか)。


さて今、簡単に「時間で見ても等間隔」と言いましたが、何と何の間隔でしょう?歩幅の等間隔は見りゃわかるけど、時間で等間隔...歩く動作が途切れるわけもないのに変ですよね?でも確かに等間隔。そう思うのって、歩く姿を想像しながら、ごく自然に「いち、にい、さん、しい」(コツコツコツとかフンフンとか何でもいいんですけど)って数えてましたよね(数えてください)?実は...


それが Beat だ !

それが我々が探し求める「Beat」なのです!それなしには我々は歩くことすら出来ない!ホントかって?論理が飛躍してる?じゃあ、もしビートなしで歩いたらどうなるか?─もしそれができたら梅田の地下街(知らない人ごめんなさい)でロボットのマネしてお金がもらえます。まそれは冗談にしても一日中そんな歩き方できますか?ビートが無いように見せたらいいんじゃないですよ、実際にまったく節目を感じちゃだめなんです。僕はそんなテンションには耐えられない!

連続ビート2:手をブラブラ

では次に手をブラブラさせてみましょう。ブラブラブラブラ...もうお分かりですね、ブラブラというからには手を振る動作の中に「ブ」のビートと「ラ」のビートがあるのです。これが人に呼びかけるときの「ねえねえ」になると「ブ」のところだけがビートになって「ラ」は消えてしまうから不思議です。何言ってるかだんだん分かってきました?



うーん、「ブ」も「ラ」もそれぞれ一瞬のような気もするし、でも内側に振るときは全部が「ブ」で外側に振るときは全部が「ラ」ってことじゃないと、「ブ・ラ・ブ・ラ」になっちゃって何か変だ。とは言っても「ブーラーブーラー」じゃないから、どこか一番「ブ」なところと「ラ」なところに向かって手を振ってるような気もする...とまあ大体そんなところじゃないでしょうか?一瞬一瞬なのに隙間がない。それがビートの特徴です。それが何の意味を持つのかって?それはもう少し分かりやすい次の例でお話ししましょう。

一瞬一瞬なのに隙間がない

ちょっと待ってよ、ある長さの時間の中の有限個の一瞬一瞬なのに隙間が無いなんて論理的にあり得ないじゃん?ある長さの線分上の点の個数は無限個じゃないと隙間が空いちゃうんではなかったのか?非科学的な神秘主義はキライだぜ!という意見もおありでしょう。取り敢えずはこう答えておきましょう。─だから言ったでしょ?ビートは今にしかないって。「今」の長さを測れます?

理論的にあり得ない、無限

ではそもそも時間の長さって何なのか?無限って何?連続って何だったけ?なーんていう数学好きの方には参考文献を書いときますので自分で考えてレポートを提出してください。

  • <無限>の快楽/石村多門(窓社)
  • 無限と連続/遠山啓(岩波新書)

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