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かまいたちの夜 3 - (2006/03/19 (日) 14:27:23) の1つ前との変更点
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『シュプール』にたどり着くと、改めてゆっくりと観察した。
小林夫妻が経営するこの『シュプール』は、外観はログキャビン風で、内装は白を基調にしたおしゃれなペンションだった。
料理のメニューも多国籍というか無国籍というか、とにかく多彩で、その上味も満足いくものばかり。閑古鳥が鳴くどころか、雑誌などにも紹介されて人気も出てきているらしい。暇だから格安で・・・。というのは、小林さんがぼく達に気をつかわせまいとして言ったのだと、昨日到着してから気付いた。
乾燥室にスキー一式を入れると、ぼく達は中へ上がった。車の音でぼく達の帰還がわかったのだろう、小林さんが出迎えてくれ声をかけてくれた。
「お帰り。――彼は、どうだった?」
「まあ、あんなもんでしょ。もうちょっと根性あるかと思ってたんだけど」
「厳しいね。――透君、明日は体が動かないかもしれないよ。筋肉痛の薬貸して上げるから、寝る前に塗っておくといい」
「はい、ありがとうございます」
ぼくと真理の部屋は残念なことに、というか当然、別々にとってある。ユニットバスがついているので、軽く汗を流した後、ベッドに倒れ込んだ。
少しうとうとしたかと思うと、すぐにノックの音が響いた。
「もう夕食よ」
真理だ。ぼくをわざわざ起こしに来てくれたのだろう、まだ意識が朦朧とする僕はのそのそとベッドから起きあがり、真理と食堂へと向かった。
食堂のテーブルにはすでに、ナイフやフォークがセットされていた。
女の子三人組やさっき着いた夫婦も、もう先に椅子に座っていた。
真理がさっさと座ったテーブルに、ぼくも腰掛ける。
『シュプール』にたどり着くと、改めてゆっくりと観察した。
小林夫妻が経営するこの『シュプール』は、外観はログキャビン風で、内装は白を基調にしたおしゃれなペンションだった。
料理のメニューも多国籍というか無国籍というか、とにかく多彩で、その上味も満足いくものばかり。閑古鳥が鳴くどころか、雑誌などにも紹介されて人気も出てきているらしい。暇だから格安で・・・。というのは、小林さんがぼく達に気をつかわせまいとして言ったのだと、昨日到着してから気付いた。
乾燥室にスキー一式を入れると、ぼく達は中へ上がった。車の音でぼく達の帰還がわかったのだろう、小林さんが出迎えてくれ声をかけてくれた。
「お帰り。――彼は、どうだった?」
「まあ、あんなもんでしょ。もうちょっと根性あるかと思ってたんだけど」
「厳しいね。――透君、明日は体が動かないかもしれないよ。筋肉痛の薬貸して上げるから、寝る前に塗っておくといい」
「はい、ありがとうございます」
ぼくと真理の部屋は残念なことに、というか当然、別々にとってある。ユニットバスがついているので、軽く汗を流した後、ベッドに倒れ込んだ。
少しうとうとしたかと思うと、すぐにノックの音が響いた。
「もう夕食よ」
真理だ。ぼくをわざわざ起こしに来てくれたのだろう、まだ意識が朦朧とする僕はのそのそとベッドから起きあがり、真理と食堂へと向かった。
食堂のテーブルにはすでに、ナイフやフォークがセットされていた。
女の子三人組やさっき着いた夫婦も、もう先に椅子に座っていた。
真理がさっさと座ったテーブルに、ぼくも腰掛ける。テーブルの真ん中にはクリスマスツリーを模したキャンドルが立っている。その揺らめく小さな炎が、窓の外を見つめる真理の横顔を、ほの赤く照らしている。
「きれいだ」・・・・思わずそう言ってしまいそうになったが、なんとか押し止めることが出来た。
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