※各見出しは攻略本のイベントタイトルより
ホームルーム7
大迫「……あー。それでだな。
授業の前に言っておくことがある。
実は男先生、海軍のお偉いさんに嘆願書を出したんだよ。
ちょっとでもいいから“思い出作り”のまあ、天文観測再開のための手伝いをな、
まあなんだ。具体的に言うとお金くださいってやつなんだが、これが今日返事が来てな。
いくらだと思う?10万円? 100万円?
いやいや。100万は多いな。
まあ、予算はまだ決まってない。
おいおい。なんでずっこける。まだ話は終わってないぞ。
うん。それで返事なんだがな、なぜか首相から来た。首相だぞ。
政治で教えたよな。
それでまあ、最大限の努力を約束すると。
……嘘じゃないって。
しかし、一体全体どうなったんだ。
俺に似た名前のえらい軍人さんでもいたっけな。
まあ、いいか…。
とにかく、望遠鏡の修理について
○○に言っておくことがある。
まずはチームワーク…。
みんなの仲が悪いとどうにもならんぞ。
常に全員の友情に気をくばれ。
次に…。
望遠鏡の基礎知識が必要だ。
何も知らんではそれこそ何もできん。
色々、見て回れ!
そしてみんなの話を聞くんだ。
さらには…。
戦況も関係するぞ。
戦況が悪化すると物資もまともに入ってこない。
望遠鏡の修理どころじゃないな。
とにかく、勝ちまくるんだ。
もう一つ、コレも重要だ…。
修理するのにコレがないとどうしようもない。
必ず、上げておくんだぞ。
やはり、最後は…。
体力、気力、士気だ!
これについては言わんでも分かるな?
以上だ。
隊長たるお前がしっかりしなければ、この“思い出作り”もうまく行かない。
常に心掛けて、がんばってくれよ!
さあ、授業始めるぞ」
ホームルーム8
大迫「この間の、そう首相から来た奴だがな。
本物だった。 政府が本腰を入れるようだ。
非公式だが海軍からも通達があった。
誰かに担がれているような気もするが……。
まあ、なんにしても協力が得られたことはいいことだ。うん。
とりあえずはみんなで望遠鏡の整備をがんばろう。
先生もがんばって、これが何かの間違いでも、
間違いが分かる前に最大限むしりとれるだけむしりとるつもりだ。
さて、ホームルームを始めるぞ」
能動式望遠鏡とはなにか
都「たんぽぽというのは世界唯一の能動式望遠鏡よ。
能動式望遠鏡というのはね、まあ、そうだ。
黒い月がなんで黒く見えるか、知ってる?」
(黒く塗られているから?)
都「うーん。そうね。
でも、ちょっと違うかな。
あれは光を吸収するの。
反射しないから黒い」(※)
(可視光線を吸収するから?)
都「ええ。その通り」(※)
(※)
都「我々の目は可視光線の反射を捕らえて見たことにしている。
でも光を吸収するあの黒い月は見られない。
少なくとも太陽光くらいでは黒い月を照らすことはできない。
だから、なのよ。
だから能動式望遠鏡なの。
たんぽぽは24万km先のあの黒い丸に自分から見に行くための望遠鏡。
平たく言えば、巨大なレーザー砲のことね。
世界最大で最高出力になる」
ホームルーム9
大迫「どういうことか分からんが、海軍全体が動き始めた。
通達に続いて物資が届いている。
特別輸送船に載ってな。
どうやら上は本気で“思い出作り”に参加するらしい。
そうマヌケ面するな。男先生も驚いている。
もちろん女先生もだ。
さて、ホームルームを始めるぞ」
白天とはなにか
女先生が近づいてきた…。
都「ちょっといいかしら。
貴方には一応伝えておこうと思って。
……。
話と言うのは、白天のことなの。
白天を、あのハンガーの隅にあるアレを、本来の目的で使うことになる。
今夜からでも修復作業を開始するわ。
電装系はずっと保守してきたから、後は飛行関係を修復。
エンジンは入れ替えになる。
……。
白天というのはね。大昔の戦闘機なの。
宇宙といわれる空間のそのちょっと下までいくことが出来たわ。
5000mもの滑走路が、必要だったけどね。
え、この島にはそんなものはない?
そうね。
まあ、どうせ改装した白天は、1万m以上の滑走路がいるから。
そんなものは日本にはないから。
この子はもう改役されていて、戦闘機じゃないの。今は観測機よ。
たんぽぽと星の世界を繋ぐ門をつくるの。
そしてそれが、最期のお勤めになるわ」
そういうと女先生は去っていった…。
大塚2
帰り道…。
こんな時間に格納庫に明かりがともっている…。
貴方が顔を出すと……。
大塚「……」
大塚は苦労しながら深夜まで白天の整備をしているようだ。
(なんでこの機体にこだわる?)
大塚「……こいつが飛んでいるところを、見たことがある。
まだ、戦闘機だった時の話だ。
こいつが作る飛行機雲は、奇麗だった。
奇麗なのは、きっとこの機体の心が奇麗なせいだろう。
俺はだから……それに報いてやりたい」
(黙って帰る)
黙って帰りました。
大塚3-1
大迫「そういや大塚」
大塚「はい」
大迫「海軍さんが協力してくれるそうだ。
戦闘機に乗せてもらって特訓してこい」
大塚「ええ?本当ですか」
大迫「白天は1回しか飛べん。実機練習はなしだ。
1回しかチャンスがないんだからまあ、出来ることは、なんでもやらないとな。
シミュレーションだけでは足りんだろう。
いっぺん感じをつかんで来い」
大塚「分かりました」
大迫「がんばってこいよ!」
大塚は決意ともとれる敬礼をした。
みんなが大塚を見送りました。
大塚3-2
大塚「ああ。特訓のことか。
「まあ、戻さなかっただけ、マシだな。70点だ」
と言われたよ」
(くやしいの?)
大塚「ああ、くやしいな。
もっと努力をしようと、思った」
(すごいじゃない)
大塚「……」
あ、不機嫌になった。
みんなの噂
蔵野「……まだ喜べない。
もう少し、考えてから喜ぶ」
石塚「ここまでは計算どおり。
というところかな」
田島「あやしいな。
何か裏がありそうなんだが。
いっちゃなんだが国ってのはそんなに甘くない。」
友美「よかったね。
何がよかったかよくわからないけど。」
田上「関係ないわ。まわりがどうなんて。
やれることをやるだけよ」
大塚「白天を修理できそうだな」
永野「政府め、金の無駄遣いだ。ぶつぶつ……」
武田「さすがお国は、見ているところは
見ているというところか」
えりす「うそ臭いなあ。
なんで国が動くんだろう。」
松尾「すっげー。
首相から先生に手紙かー。
見せてと言ったら見せてくれるかな。」
嶋「既定の方針ですよ。
ボキが来たのも、このためですし。
え、言ってませんでした?」
中山「……」
中山は、ひどく思いつめた顔をしている。
大迫「しかし、なんでこんな大騒ぎになったんだ?」
都「私にも命令が来たわ。
自分が軍人だったこと、忘れていた。
……忘れていたかったのにね」
白天の自殺
なんだか、今日のハンガーは妙に暑い気がする……。
PC「……。
…………。
……………………。
いくら南の島だって暑すぎるぞ!」
空調はどうしたと貴方があたりを見回していると
女先生がすごい勢いで走ってきて貴方を突き飛ばすようにして、走って行った。
(はい?/なんてことするんですか!)
女先生は白天とハンガーを繋ぐ通信ケーブルを引きちぎった。
そして機体に上ると、メンテナンスハッチを震える手で開けている。
しばらくして、へたりこんだ。
肩が小さく揺れている。
都「よかった……」
(あ、すずしくなった/そんなところにハッチあったんですね)
都「ああ、ごめんなさい。
女先生、あわてていて。ごめんなさい。
ちょっと必死だったから」
(暑かったですもんね/空調の故障ですか)
女先生は厳重にハッチを締めて施錠した後、貴方を見た。
「(PC)。
今度から白天とハンガーを通信ケーブルで繋がないで。お願いだから。
機体内の計算機の調整はキーボードを機体にさしてやって。
おねがいよ。おねがい……」
貴方はこのネット時代になんでそんな面倒を、と思いながら頷いた。
先生の顔が、必死だったからだ……。
白天の正体 1-1
ハンガーの隅においてある白天に近づくと、後ろから声がかかった。
都「……来たらだめだって、いったでしょう」
見ると白天から引き出されたモノが、並べてある。
シリンダー型の水槽に浮かぶ、いくつもの脳。
PC「これは」
都「……白天の正体よ」
PC「なん…え?」
自分の声が、反響している。
床から照らし出された綾子先生の顔が、微笑んでいるようにも見えた。
都「白天の正体よ」
声は、無慈悲に響いた。
PC「……この、脳は…。
この手のライフサイエンスは禁止されていると思っていましたが…」
都「……そうね。戦争に勝てると思っているか、あるいは平和な時にはね。
負けている時は、そうも言っていられないわ」
綾子先生は、薄く笑った。
こっちを向いてみせる。
香水と女性の香が鼻についた。
都「さあ、どう思う、優秀で正義感の強い(PC)さん。
どう思う?」
(どうしたんですか、先生)
都「…」
綾子先生は、唇をきつく噛むと、こちらを睨んだ。
もう一度、どうしたんですかと尋ねると綾子先生は、突然表情を変えた。※
(黙っている)
都「どうしたの、さあ、答えなさい……。
答えなさいと言っているでしょう?
答えなさい!」※
※
PC「……」
綾子先生は、数歩下がると、泣きそうな顔をして突然糸が切れた人形のように床に腰を落としたと思うと、肩を震わせて泣き出した。
都「ごめんなさい。ごめんなさい。
生きていてごめんなさい……」
ひざまずいて、泣いた。
それから後は、会話になっていなかった。
ただ綾子先生は、泣いたのだった。
都「ごめんなさい。ごめんなさい。
生きていてごめんなさい……」
PC「もう、いいです」
先生は、子供のように、胸で泣いている。
PC(どっちが年上だか……)
なさけなくなった。
結局その日は、それで終わった。
白天の正体 1-2
都「この間はごめんなさい。
……。
もう、こういうことはないようにするわ」
最終更新:2010年03月29日 23:43