世界の現状1
「最初に今、戦争しているのは、
わかっているな。

笑うな。
わかってない奴もいるかもしれんだろう。
では誰と戦争しているかはわかるか?

……そう、幻獣だ。
我々の天敵、恐るべき敵。
残忍で気持ち悪い存在。

と、言われている。
まあ、実際そうなんだろう。

違うかも知れないが、幻獣は敵って所に
間違いはない。

敵は市民の財産と市民そのものを害する。

そして諸君らはそれらを敵から守るために
ここにいるんだ。
わかりやすい話だな。」


世界の現状2
「昔、我々人類は世界中に存在した。
すでに過去の話だが、
調子に乗って万物の霊長を
名乗っていた事もある。

あいにく今は、そうではない。

南北のアメリカ大陸、そして日本、
アフリカ大陸の南部。
それが人類の、残りの生存圏だ。

その生存圏も今侵されつつあるのは、
知っての通り。

このままでは我々は幻獣に叩き潰され、
種族として絶滅する。

幻獣が図鑑を持っているかどうか知らないが、
この調子では恐竜やドードー鳥のように、人が
過去のものになるだろう。

それでは困る。
…そうだな?

ならば生き残らないとな。
戦って勝って、そして少しでも土地を
奪い返してやるんだ。」


世界の現状3
「290万人。
なんの数字かわかるか?

わが国の兵員数? 違う。

総国民? 違う違う。
この数字は、1999年に戦争被害で幻獣に
殺された日本人の数だ。

そのうち、30万人が軍人だ。

290万の人生、290万の生活、290万の
愛や、想い、将来の展望が、奪われた。

なんの正当性も無く、なんの罪も無いのに
幻獣に奪われたんだ。

…この戦争は我々にとってまぎれもなく
復讐戦なんだ。

290万もの同胞が殺されたんだからな。
家族や友人、恋人の死に、誰もが黙っては
いられない。

290万を殺せばその数をはるかに超える
恨みが発生する事を、幻獣に教えてやらねば
ならん。

…だがそれは多分、敵も同じだ。
敵を殺せば殺すほど、敵は戦ってくるだろうな。」


世界の現状4
「諸君らは、兵士であり、士官であり、下士官だ。
これらを「将兵」といい、総じて軍隊の一員だ。

文部省管轄の軍隊、学生兵。 それが諸君らの正式な身分になる。軍隊であり、同時に学生でもある。

ん? なぜそうなるのか、だって?

この国は昔からそうでな。
軍隊だけでなく準軍事組織でも
防衛省管轄でない部分が結構ある。

隠れ予算、という所だな。
軍事費ではない軍事予算だ。
平和国家としては、そういう芸も必要だろう。

無論、それ以外にも色々な題目はついているが、
まあ、結局はお役所仕事だな。

文部省は予算が削られるのを嫌うし、防衛省は
自分の所の予算外で戦力が増えるなら万歳だ。

指導要員として天下りポストが増えるなら
なおの事だな。
こうして、学生兵、略して学兵が出来た。」


世界の現状5
「学生兵、略して学兵は文部省の下にある。
人員規模は自衛軍の総数とほぼ同じくらい、
40万人いるが、予算はほぼ10分の1だ。

この差は要するに人件費の差だな。
諸君らの給料は安い。

はははは、俺も安い。
ついでに装備も一概にいって貧弱だ。
重砲についてはほとんど無いといっていい。

違うのは、まあ、ウォードレスと人型戦車
だけだな。」


世界の現状6
「学兵の予算が少ない事はこの間話したな。
今回は我々の仕事だ。

我々学兵の装備は貧弱だ。
特に、大砲と、そして戦車などの装甲車両が
ほとんど無い。

展開するには走ったりせにゃならんし、
言い方変えれば打撃力がない上に 機動力が
ほとんど無いとも言う事が出来る。

さすがに軍も、こういう部隊に師団という名前を
つけるのは止めたらしい。頭に警備をつけて
警備師団とした。

前線には出さないという意味だな。

……不満か?
まあ、最後まで聞け。

だが戦争には、こういう部隊も必要なんだよ。

治安維持や戦線の穴を埋めるためだけの安価な
部隊にも、戦略的には意味がある。

近代戦争は総力戦だ。
強い兵器だけでやるわけじゃない。」


世界の現状7
「軍隊と言う所は、あれでも結構情け深い所だ。
まあ、身内に限って、だがな。
身内以外は文字通り殺しにかかったりする。

その深い情けは当然我々にもかけられている。
…まあ半分はありがた迷惑だが。

我々の場合、警備師団という事で、
楽な場所、……青森にまわされている。

装備が貧弱で機動力が無くても、どうせ
敵なんか来ないだろうから問題ない、
という考えだ。

まあ、結果として敵が大挙して弱点……
つまり青森をついてきて、 今のようになってる
わけだが……ありがた迷惑だよなあ。」


世界の現状8
「敵はバカじゃない。頭もよければ、どうやら戦略
というのも理解しているらしい。

敵は戦線の弱点、つまり学兵しかいない青森を
ついてきた。

我々は現在のところ、分断され、各個ででたらめ
に戦っている状況にある。

前年に続き、1999年4月に九州を強襲した
幻獣は、九州の真ん中にある熊本要塞と、そこで
戦った我々第6世代と学兵の手で止められた。

進撃はほとんどストップ、ありがとう5121
小隊だな。

軍は戦線を立て直す事に成功し、
今に至るわけだ。

そして人類の目が西日本にいっている間に、
ありていにいうと有力部隊が西日本に派遣されて
いる間に、 手薄になった青森を強襲した…。

それが今の状況だな。

戦力比は味方1につき敵15だそうだ。
……大変だな。」


世界の現状9
「ウォードレスというのは諸君ら第6世代のために
作られた専用装備だ。

第6世代以外の、例えば第4世代などが着ると
体中が複雑骨折する。 骨がプラスチックでない
人間は弱くてな。

その点我々は優秀だ。

強力な人工筋肉を体格が変わるほど
装着してもなんの問題もない。
骨折しても2日で治る。

ウォードレスとは人工筋肉の塊で、それにおまけ
のような装甲をつけたパワードスーツ、強化服だ。

ウォードレスをつけると安心するだろう?
それは我々が最初からウォードレスをつける事
を前提に作られているからだ。

だから我々は原種である第1世代や、第4世代と
比べて体重が軽く作られているのさ。

ウォードレスをつけて初めて我々は人間並みに
なるし、そうなれば大人に、旧世代に負ける事
はない。

いや、こちらが強い。
圧倒的に。

第6世代の平均年齢は16歳。
この戦争が長引けば……、
我々は本当の意味で強くなるだろう。」


世界の現状10
「人型戦車というのは、要するに大きな
ウォードレスだ。

さすがに人間に着せられないので人工の骨に
被せてある。
装甲も、ウォードレスよりは随分ましだ。

でかい武器も使えるから、我々のような
警備師団ではほとんど唯一と言っていい
砲火力だな。

しかも燃料は歩兵と同じ。
こんなありがたい兵器もない。

とはいえ、本物の戦車と比べれば砲力はざっと
10分の1、装甲は20分の1、的の大きさと
比べれば泣けてくるほどだ。

戦車の名前がついてるからって、過信するなよ。

この人型戦車は九州戦で使われ、大きな成果を
あげたので後継機が作られ、今ここに配備されて
いる。


世界の現状11
「敵は雪を利用した。
この雪のせいで味方の重装備部隊は思ったように
展開できず、苦戦を強いられている。

だがまあ、敵も可愛げがあるというか、
思ったより幻獣も動けないようだ。

現在の戦況は戦力差15倍の割には
土地を失っていない。
敵を助けた雪は、今度は我々を助けているんだ。

比較的軽装の我々がそこそこ戦えているからな。
今は春になるまでの時間を稼ぐ時だ。
春が来れば、重装備の援軍が来てくれるぞ。

いいか、生き残れよ。

春になれば、何もかもよくなる。
それまでは命を惜しめ。
誰が何と言おうとな。」


世界の現状12
「……先生は。

いや、これを言うと幻獣共生派…、
つまりは敵に裏切った人間として銃殺される
かもしれんから、言うのは止めておこう。

うん? ははは。
いや、そんな大層な事じゃない。

ただ単に、幻獣にも、文学があるのかなあと、
そんな事を考えただけだ。

ああ、それと、大人の言う事は信用するなよ。
大人は嘘をつく。

特に政治をする時にはな。」


戦闘の心得1
「損害がバカにならないようなら、
自分や部下を乗り物にのせるのが
いいだろう。

少しくらい壊れても、
最悪また新しいのに取り替えれば
いいだけの話だ。」


戦闘の心得2
「敵一体一体は、そんなに恐くはない。
恐いのは集団、それも密集して
やって来た時だ。

そういう敵と正面から当たるな。
踏み潰される様にやられてしまうぞ。」


戦闘の心得3
「常に動き続けろ。
動いている限り、
敵の攻撃はなかなか当たらんもんだ。」


戦闘の心得4
「これは基本だが、弾が切れたら補給車を
ちゃんと使えよ。

指示の出し方は、わかるな?
SELECTボタンを押して、指示を出せ。」


戦闘の心得5
「戦車も車も、加速して最大速度になるまでは
遅い。
特に車輪つきは遅い。

だから、よく立ち止まったり
こまめに動くのが好きならば、
歩兵を使うのも手だ。」


戦闘の心得6
「友軍を使っているか?
戦闘前に比率を上げられるから、
自分と同じ位の数値にはしておけよ。」


戦闘の心得7
「部下を戦車に乗せて、自分は歩兵で前線へ。
後ろから部下に撃たせるというのは、
いい手だ。

戦車は視界が狭いし、小回りがきかない。」


戦闘の心得8
「お前達は、アクションヒーローじゃない。
飛んで避けて、華麗に戦えるとは思うな。
チームワークでいけ。」


戦闘の心得9
「いつも敵を左右、どちら側かにおいて
戦えよ。
正面に置くんじゃない。

場合によっては、敵をすり抜けて
そのまま突っ切れる体制を整えろ。」


戦闘の心得10
「戦闘ではな、R3ボタンのロックオンを
上手く使え。

ロックオン中は、移動しても
照準が勝手に動く。」


戦闘の心得11
「ウォードレスを修理するよりは、
廃棄して新しいウォードレスを
陳情した方がいい時もあるな。」


戦闘の心得12
「戦いは運だ。
運がいい時もあれば、悪い時もある。

その上で、有能とそれ以外を分けるのは
学習能力だ。

戦いに負けるのはいいんだ。
自分が何故負けたのかを考えて、
対処する事が重要なんだ。」


戦闘の心得13
「車両は、近接されると弱い。
近くに露払い用の歩兵を置いておけ。」


戦闘の心得14
「部下に命令を出す時は、
部下の特徴を知り、有効に活用する事だ。
大体は、そうだな…、

攻撃重視……その部下は敵を優先して攻撃。
追跡重視……その部下は敵を追跡する。
命令重視……その部下は命令を最優先する。

…という3つの特徴に分かれる。

攻撃させたくないなら、
追跡重視や命令重視を選べ。」


戦闘の心得15
「戦争で一番大事なのは、消耗品だ。
つまりは弾と、人の命だ。
大事にしろよ。」


戦闘の心得16
「後ろからの攻撃は、ダメージ倍だ。

忘れるなよ。後ろに回りこむ事を前提に考えれば、
偵察兵は優秀な兵科になりうる。」


戦闘の心得17
「最近は粗製濫造でな、
ロクに使ってもいないのに故障する
ウォードレスやキャリアは多い。

壊れたら、運が悪かったと諦めろ。
そんなもんだ。」


戦闘の心得18
「戦闘が大変になってきたら、
発言力を戦闘関係に回してないのが
問題なのかも知れん。

そういう時は人間関係に発言力を回さずに、
兵器や弾薬を陳情するんだ。」


戦闘の心得19
「意外に強いのは95式対空戦闘車だ。
対空よりも対地攻撃の方が
使えるかも知れん。」


戦闘の心得20
「敵は前に居るとは限らない。
飛んでいる敵もいるから注意しろ。」


その他
「統率技能は通信室で訓練出来る。
隊長には必須だから、覚えておくように。」


「ちゃんと訓練してるか?
能力は何もしてないと下がるから鈍らないように
訓練しろよ?」


「森や林では敵からの攻撃命中率が下がる。
上手く使え。

林に隠れるというのは、
歩兵にとっては有効な戦術だ。」


「死ぬかもしれないくらいのダメージを受けた時、
強運だと生き残れるかもしれん。」


「……髪が乱れてるぞ。購買部の廊下にある鏡で、
髪を整えとけ。
隊長には魅力が必要なもんだ。」

「がははは。悩んでるか青少年。
こういう時はだなあ……えーと、そうだ。
サンドバッグ叩いて白兵技能の訓練とか。」


「運動力を鍛えるにはやはりサンドバッグだな。
叩いてみろ。結構面白いぞ。」


「兵科の中には、技能がないと移ることが
できない兵科もある。
車両技能なら戦車兵、航空技能なら航空兵、
医療技能なら衛生兵。
ま、試してみることだ。」


「砲撃技能の訓練はシュミレータールームで出来
る。この世界じゃゲーム代わりだな。
がははは。」


「ウォードレスや乗り物(キャリア)の耐久力は
整備でないと回復しない。
注意しておけ。」


「大きく分ければ、戦争ってのは
ウォードレス歩兵と乗り物だ。

乗り物には車もあれば戦車も、
ヘリも人型戦車もいる。
乗り物には全部整備が必要だ。」

「苦しい時は歌を歌え。
…体育館なら、大声出しても怒られないだろう。
軍楽の訓練には丁度いいぞ。」

「弾幕を張るサブマシンガンや機関銃は、敵の装甲
が大したことない場合、絶大な効果を発揮する。
覚えておいて損はないだろう。」

「たまには瞑想でもして、気力を養うのもいい。
?ああ。校舎の屋上だ。」

「体力と、歩兵における致命的部位は
大きく関係する。

致命的部位とは、
自分の命そのものと思えばいい。
体力を上げ、戦場で生き残る確立を高めるんだ。」



小島空 通常 /提案 / 派生 / シナリオ / キャラ

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最終更新:2006年07月31日 02:07