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74.中耳のインピーダンス整合 - (2005/12/22 (木) 08:59:46) の編集履歴(バックアップ)


音圧の変化は蝸牛内で検出しています.従って,空気から蝸牛内のリンパ液に圧を伝えなければならないわけです.しかし,気体と液体が直接接触しているような場合では,気体と液体の固有音響インピーダンスが大きく違うので,境界面で音が大部分反射してしまいます.この中耳のインピーダンス整合ってのは,気体(空気)から液体(リンパ液)に音を伝えてやる機構です.ちなみに,2つの媒質があって,その固有音響インピーダンスが等しい場合をインピーダンス整合といい,このとき音は境界で反射しません.これと同じことを中耳がやっているので,中耳の”インピーダンス整合”って言うんでしょう(きっと).
そして,インピーダンス整合において,鼓膜(55mm^2)とアブミ骨底(3.2mm^2)という面積比(17:1)により音圧が25dB上昇し,またツチ骨とキヌタ骨の足の長さの比が1.3:1になっている(つまりテコの原理)ことにより音圧が2.5dBほど上昇します.
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