ダブ・プレート dub plate
  1. アーティストに特注した、世界で1枚だけの特殊レコード
  2. 酢酸塩(アセテート)製のディスク。製品としてのダブ・プレート。

1.「アーティストに特注した、世界で1枚だけの特殊レコード

  • 別称:スペシャル(special)
  • アーティスト(DJなど)に対し、自分の好きな曲を好きなリリックで歌ってもらったり、自分(自分たちのサウンドシステム)の名前を入れてもらったりして、それをCDやレコードに収録したもの。①リリースされていない曲、②既存人気曲の別バージョン、③既存人気曲をリミックスしたバージョン、のいずれかが収録される。
  • ジャマイカでは、スカの時代から、サウンドシステムの客集めや知名度をあげるため、および楽曲に対するリスナーの反応を見るためにダブ・プレートが使われてきた。
  • ジャマイカ初のダブ・プレートは、Owen Gray?の 『On The Beach?』(Coxsone Blank?,1958年)である。
  • 特に人気のあるサウンドシステムのダブ・プレートは、編集されてCDリリースされることもある。

2.酢酸塩(アセテート)製のディスク

  • 通常のレコードは塩化ビニール製であるが、ダブ・プレートは酢酸塩(アセテート)製のディスクである。
  • 直径で、12インチ、10インチ、7インチのものがある。主流は10インチ。
  • そのため、大量生産に適さない、モノラルでしか録音できない、衝撃に弱く、磨耗も早いという弱点がある。また、通常のレコードよりはるかに安く仕上がるが、1回再生すると、2度と聞くことができない。
  • これらの弱点を解消するべく、最近ではビニール製のダブ・プレートも開発された。再生可能回数は50回ほどである。リリースの日が切迫していない場合に利用される。
  • レコードの品質調整やテストを目的として録音された音源、および非公開音源がCD-ROMなどに録音された場合であっても、ダブ・プレートと呼ばれることがある。

歴史的経緯

  • もともと、ジャマイカサウンドシステムで流すために開発された製品。
  • 本来の目的は、新曲・新トラックのレコードを作る前の、マスタリングスタジオ(レコードの原盤を制作するスタジオ)でのプレス(レコードやCDなどを原盤から複製する)作業の最終段階におけるレコードの品質調整と録音テストである。

出典


参考リンク

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最終更新:2007年08月12日 13:03