イギリスは、数々の
ジャマイカ音楽やバンド、アーティストを生み出してきました。
ジャマイカ音楽を受け入れる若者集団が、自己表現の手段として服装と音楽を用いたこと。
ジャマイカ音楽を受け入れる文化的な下地=若者文化が、ロンドン近辺で存在してきたこと。
これらは、スカを研究する上で、注目すべきことです。
フーリガン(hooligan)
- 19世紀末に流行。
- ファッション:マフラーを首の回りにねじって巻き、つば無し帽、ファスティアン織りの裾の広がったズボン、金属製のバックルの付いたベルト、がっちりしたブーツ。
- 背景:当時のイギリス社会が農村型から都市型に移りゆく中で、若者たちが今までとは違う、新しいアイデンティティを身に付けなければならないという状況があった。親たちが経験したものとは違う社会で生きていくために、人にも訴えやすい服装を自己表現の手段とした。
テディー・ボーイ(Teddy boy)
- 1950年代に流行。
- 音楽:アメリカのロックンロール、スキッフル、ブリティッシュ・ロック。第二次世界大戦後の戦後処理のためにアメリカ軍がロンドンに駐留していたこと、リバプールで大西洋横断汽船の定期航路があり、町にアメリカからの船乗りたちがもたらすレコードや娯楽施設などで最新のポピュラー・ミュージックが入ってきたことが大きな原因。
モッズ(Mod, Mods, Modernism or sometimes Modism)
- 1950年代後半~1960年代中頃に流行。
- 音楽やファッションをベースとしたライフスタイル。深夜営業のクラブに集まり、ダンスに興じたりその衣服を見せ合ったりした。
- ファッション:髪を下ろし、イタリアン・スーツとスクーターを愛した。服は鋼のブーツ、直線脚のジーンズ、スタプレストズボン、ボタンアップシャツを好んで着用し、スクーターはランブレッタやベスパといった車種を好んで運転した。
- 音楽:アメリカのレアな黒人音楽、R&Bやソウル・ミュージック、ジャマイカのスカ、ブルー・ビート、労働者階級出身のロック。
- 「古くさい」テディ・ボーイやロッカーズとしばしば衝突した。若者同士で互いとの差異化をはかることによって、相手にはない特徴を身に付けて、自分は何かと言うことを確認した。
スキンヘッド(Skinhead)
- 1960年代に流行。一時下火になるが、1970年代中頃に復権。
- ファッション:象徴は坊主頭。仕事上の都合と、路上でのケンカに備えたイカつさを表現するため。ボタン・アップ、ベン・シャーマン・シャツ、フレッド・ペリー・ポロシャツ、締め金、のスーツ、カーディガン、セーター、ベスト、Tシャツ、ポークハット、タトゥー。
- 音楽:スカ、ロックステディ、アーリー・レゲエ、ソウル・ミュージック。
- ジャマイカのルード・ボーイとイギリスのモッズが潮流。"Spirit of 69"とも呼ばれる。「右翼」「排他的主義」のイメージが強いが、実際のスキンヘッドは人種差別主義の暴力を支持する若者と、反人種差別主義の若者とに分裂し、前者がマスコミに大きく報道されたことによる。
- スキンヘッド・レゲエも参照。
スエードヘッド(suedeheads)
スムージー(smoothies)
ブートボーイズ(bootboys)
出典
最終更新:2007年07月14日 10:51