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サン・レモの慕情のひと(花の子ルンルン第48回) - (2009/02/26 (木) 15:04:33) のソース

昭和55年(1980年)1月25日放送
 [[←前回>盗まれた花の鍵(花の子ルンルン第47回)]]  [[次回→>虹を招く七色の花(花の子ルンルン第49回)]]

 ルンルンは、いきなり呼び止められて、イタリアンニ伯爵のもとに連れて来られる。そこでは、貴族のお嬢様のようなもてなしを受け、おまけに七色の花まで探してくれるという。伯爵がそこまでしてくれるのは、かつて、彼はルンルンの母に恋していたからだ。しかし、独力で七色の花を探したいと考えるルンルンは、お転婆娘に変身して傍若無人に振る舞い、伯爵の気を削ごうとする。ルンルンが木登りを始めると、伯爵は、その木について話を始めた。ルンルンの母が、伯爵からのプロポーズを断った際、伯爵に渡したのが、そのトチの木の苗だった。ルンルンによれば、花言葉は「贅沢」。ルンルンの母は、金にものを言わせた伯爵からのアプローチを受け入れなかったのだ。このことを知った伯爵は、ルンルンに対する行いを反省し、ルンルンが独力で花を探すことを受け入れる。

*&bold(){ストーリー}
-舞台: イタリアも西の端、フランスに近い[[リビエラ海岸>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%93%E3%82%A8%E3%83%A9%E6%B5%B7%E5%B2%B8]]の[[サン・レモ>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%AC%E3%83%A2]]
-ルンルンは、海岸で遊んでいるところを、ある人物に呼び止められた。ランボルギーニ・カウンタックで連れていかれたのは、イタリアンニ伯爵の屋敷、連れてきたのは執事であった。
-ルンルンは、屋敷で丁重なもてなしを受ける。大きな部屋、立派な寝室、沢山の豪華なドレス。ルンルンは、広いバスルームで湯につかりながらヌーボ、キャトーで、何故こんなことになったのか、話し合う。ヤボーキにノゾキをされていたが、追い払う。伯爵は、この日がルンルンの誕生日ということを知っており、誕生パーティーを開く。そっと目を拭う伯爵。
-ルンルンは、イタリアンニ伯爵のもとで、クルージング、乗馬、テニス、音楽会、一流レストラン、ゴルフ、ショッピングなどを楽しんだ。しかし、ルンルンは、七色の花を探さなくてはならないと、出発を申し出る。そうしたら、既にイタリアンニ伯爵は、八方手を尽くして捜索中だという。ルンルンの社交界デビューの暁には、七色の花をプレゼントするとのこと。不審に思ったルンルンだが、ごまかすばかり。
-ルンルン達は、こっそり、伯爵の書斎に忍び来む。そこには、何と、ルンルンの母親の写真が飾ってあった。驚くルンルン。ヌーボは「実は、伯爵はルンルン母が好きだったんじゃ?」と突っ込むが、ルンルンは感情的に否定。そこに、伯爵が戻ってきた。
-ルンルンは、海辺の倉庫に逃げ込んだ。そこに、執事がやって来て、ルンルン母の話をする。15年前、この地にバカンスにやってきたルンルン母に、伯爵は一目惚れし、先にルンルンにしたのと同じように、乗馬、テニス、ゴルフ等を一緒に楽しみ、とうとうプロポーズした。しかし、結局、振られてしまい、ルンルン母はフランスに戻る。その一年後、ルンルン母はルンルン父と結婚したが、伯爵は忘れることができず、今日まで独身を通してきた。伯爵は偶然、ルンルンを見かけて(どこで?)、母の面影あることに気づき、ルンルンへの援助を決めた。最初は、何も言わずに、「あしながおじさん」のつもりだったという。執事は、ルンルンに、伯爵のことを受け入れるよう依頼。
-窮したルンルンは、&u(){屋敷の花壇の花に、花の鍵を使い、おてんば娘の格好になった}。ルンルンは、伯爵の前で暴れ回るが、そこにヤボーキが教育係に化けて登場。折角、伯爵が花の鍵を探させているのに、ルンルンに愛想を尽かされては、トゲニシア達が困るからだ。ヤボーキが、ルンルンは良い子であると、伯爵に強弁する側で、ルンルンはお転婆な真似をする。なお、花の鍵による変身は、これが最後になる。
-そうこうするうち、ルンルンは、ある木に登る。すると、伯爵が寄ってきて、止めるよう言った。これは、ルンルン母の木なのだという。ルンルン母が、伯爵を振ってフランスへ帰る際、木の苗を置いていった。それがここまで育ったものなのである。木から飛び降りるルンルン。
-この木は、[[トチ>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%81%E3%83%8E%E3%82%AD]](フランス語名:マロニエ)だった。初夏になると白くて美しい花が咲く。&u(){花言葉は「贅沢」}。伯爵は金持ちだから何でもしてあげられるが、それは「本当の愛」ではない、とルンルン母は言いたかったのだ。ルンルンに対しても、15年前と全く同じことをしてしまったと悟った伯爵は、反省の気持ちを口にする。ルンルンのほうも、母の面影を私に見てくれて嬉しかったと返す。ルンルンは再び、花探しの旅を再開した。
-花言葉: &u(){ラナンキュラス(はなきんぽうげ) ~魅力ある金持~} セルジュからもらった球根を、伯爵は、あのトチの木の下に植える。

*&bold(){鑑賞}
-物語も終盤に近づき、知られざるルンルンの母の秘密が明らかにされる回です。ルンルンの母の写真や面影などが登場します。
-この回は、ルンルンが故郷に戻る直前の回として重要です。ルンルンは、金にものを言わせて、七色の花を探すことを拒否しました。このことの意味は、[[虹を招く七色の花(花の子ルンルン第49回)]]と、[[花いっぱいの幸せを(花の子ルンルン第50回・最終回)]]で、明らかになることでしょう。
-ルンルンは、お転婆娘になって暴れ回りますが、あれは花の鍵の効力なのか、或いは地なのか。[[第1回>ふしぎな訪問者(花の子ルンルン第1回)]]のルンルンのお転婆ぶりを彷彿させるものがあります。
-[[ランボルギーニ・カウンタック>http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%83%E3%82%AF]]は実に懐かしいですねぇ。ルンルン放映当時は、スーパーカーが子供達の間で大流行していたのです。なかでも、本回の舞台であるイタリア産のカウンタックは人気がありました。スーパーカー消しゴムでレーシングゲームなどもやりました。現実的に考えて、中高年執事が運転するなら、公用車風の黒い車なんでしょうが、黄色いカウンタックを持ってきたのは、このブームが背景にあるものと考えられます。
-イタリアンニは、ヤボーキによれば、「貴族の家柄に生まれたため、今なお伯爵と呼ばれている」とのこと。これだと、イタリアでは階級制度は既に廃止され、名誉職的に「伯爵」と呼ばれているようにも聞こえますが、どうなんでしょうか? ネットで検索すると、確かに、イタリア王室は戦後廃止されておりますが、階級制度は残っているようです。これが法律的に規定されているものなのか、単に慣習的なものかは知りません。ただ、日本でも、旧皇族が、何かの団体の名誉総裁についているなどの例があり、かつての貴族が、いまだに高い社会的地位を保持していることは充分にありそうです。
-「探しだしますですよ。」というヤボーキの口調が、ララベルのビスカスを思わせます。
-ルンルンの入浴シーン。ヌーボとキャトーと混浴、ヤボーキのノゾキ。 
-お屋敷のでの服装が、妙にかわいい。セーラー服衣装も。 
-本回の放映日は1月25日。ということは、ルンルンの誕生日も1月25日? さらには、ルンルン母の命日でもあるわけです。 伯爵は、ルンルン誕生パーティーのとき、ルンルン母を思って、目を潤せました。

*&bold(){登場キャラクター}
-ルンルン・フラワー: 岡本茉利
-キャトー: 白石冬美
-ヌーボ: 神山卓三
-セルジュ・フローラ: 水島裕
-ヤボーキ: はせさん治
-トゲニシア: 喜多道枝
-その他のキャラクター: イタリアンニ伯爵、ビクトリオ(執事)
-その他の声の出演: 大木民夫、大竹宏
-ナレーション: 喜多道枝

*&bold(){スタッフ}
-脚本: 曽田博久
-原画: 田代和男、山川三太郎
-動画: 横川たか子、斉藤靖子、豊島有二、西大條三希子
-背景: 田原優子、有川知子
-仕上: 藤本芳弘、深井孝子、茂木明子
-特殊効果: 中島正之
-撮影: 森田俊昭
-編集: 祖田富美夫
-録音: 蔵本貞司
-音響効果: 伊藤道広
-選曲: 宮下滋
-記録: 樋口裕子
-製作進行: 小川武司
-美術: 伊藤英治
-作画監督: 田代和男
-演出: 山本寛巳
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