タップ制御とは、交流を電源とする制御方式のひとつである。
0系新幹線には低圧のタップ制御が採用されている。
概要
交流は変圧器を使い電圧を容易に可変することができる。
入力側の1次巻線と、出力側の2次巻線で構成されており、1次巻線に電気を流し、発生する電磁誘導により2次巻線に電気が流れる。
2次巻線の出力電圧は、1次と2次の巻線比率に比例する。この比率を調整することで数万ボルトの架線電圧を、電動機に適した電圧に下げることができる。
この巻線にタップ切替器を設けて巻数を可変させれば、異なる出力電圧を得ることができる。
タップで切替をしてから降圧するものを高圧タップ制御、2次巻線に対してタップ切替を行うものを低圧タップ制御と呼ぶ。
タップ切替と降圧を経た交流電流は整流器を通り、直流電動機へと送られる。
抵抗制御に比べて損失が少なく、電圧の制御幅も自由度が高い。また、電動機への印加電圧を直接制御できることから、空転時の再粘着性にも優れている。
しかし、切り替える数だけの切替器、変圧器、整流器など、車両に積む設備が多くなり重量が増加するなどの課題点もある。
最終更新:2017年03月19日 14:16