BR Class 101

BR Class 101(イギリス国鉄 クラス101)は、1956年から1960年にかけて、メトロキャメル社で527両が製造された第一世代気動車である。


基本情報
運用者 イギリス国鉄
製造所 メトロキャメル社
製造番号 30467 (DMBS, 51174-51253)
30500 (DMBS, 51425-51470)
30501 (DMCL, 51495-51540)
30587 (DMCL, 51795-51801)
30588 (DMCL, 51802-51808)
30249 (DMCL, 53138-53150)
30252 (DMBS, 53153-53157)
30253 (DMCL, 53158-53163)
30254 (DMBS, 53164-53166)
30255 (DMCL, 53168-53171)
30256 (DMCL, 53172-53197)
30259 (DMBS, 53198-53208)
30261 (DMBS, 53211-53233)
30263 (DMCL, 53234-53245)
30339 (DMBS, 53247-53248)
30266 (DMBS, 53250-53259)
30267 (DMCL, 53260-53269)
30270 (DMBS, 53290-53296)
39275 (DMBS, 53303-53320)
30276 (DMCL, 53321-53338)
30271 (DMCL, 53746-53751)
30260 (DTCL, 54050-54092)
30340 (DTCL, 54218-54220)
30468 (DTCL, 54332-54409)
30250 (TSL, 59042-59048)
30251 (TBSL, 59049-59055)
30257 (TSL, 59060-59072)
30258 (TBSL, 59073-59085)
30264 (TSL, 59086-59091)
30265 (TBSL, 59092-59097)
30269 (TSL, 59101-59107)
30274 (TBSL, 59112-59113)
30277 (TCL, 59114-59130)
30273 (TS, 59302-59306)
30502 (TCL, 59525-59568)
30510 (TSL, 59569-59571)
30589 (TCL, 59686-59692)
形式 Class 101
Class 102
車両番号
製造年 1956年~1960年
製造数 101:527両
102:106両
総数 633両
運用開始 1956年
引退 2003年
愛称
運用国 イギリス
運用範囲 イギリス全域
性能諸元
編成 2両・3両・4両
最高速度 70mph(113km/h)
車両定員
全長 57ft0in(17.37m)
全幅 9ft3in(2.82m)
全高 12ft4in(3.77mm)
車体材質 アルミニウム製
(鋼鉄フレーム)
車両質量 動力車 32t
付随車 25t
軌間 1435mm
機関 Class 101:AEC 220
Class 102:レイランド 680
機関出力 150hp(152.08ps/111.855kW)
搭載数 1
変速機 機械式手動変速
変速段 4速
台車 動力車:DD15
付随車:DT11
制動方式 真空式(グレシャス・2パイプクイックリリースシステム)

概要

1954年イギリス国鉄では近代化が計画され、その計画に基づき入札が行われた。その結果、メトロキャメル'ライトウェイト'型軽量気動車を試作で完成させていた同社が落札、C製造されたのがこのClass 101である。1956年から1960年にかけて後に編入されたものも含め633両が製造され、イースタン鉄道管理局・ミッドランド鉄道管理局・スコットランド鉄道管理局の各局に配置された。第一世代の他の気動車とも連結することができ、他形式と合わせ2~4両編成を組み活躍した。それらを2編成~3編成の連ねた運用も存在した。各地のローカル線を中心に活躍した。

構造

車体は、非力なエンジンでも十分な性能を発揮できるよう、鋼鉄製のフレームにアルミニウムのパネル組み合わせたものであった。内装は通路のある開放座席タイプで、妻面には貫通路が設けられている。貫通幌は客車とは異なりハサミ型と呼ばれるLMSタイプで日本のような引っ掛けるタイプであった。側扉は手動のスラムドア方式。
駆動装置は、ブリティッシュ・ユナイテッド・トラクション(BUT)社(レイランドとAEC社との合弁会社/エンジンはAEC社)製150bph(152ps)の直列6気筒エンジンを搭載、変速機には遊星歯車を用いた4速の機械式を用いていて機械式ながら総括制御を可能にしている。MUワーキング記号は青の四角。最高速度は70mph(113km/h)。
ブレーキは真空式で、客車が空気式に代わられたとは対照的に2000年代に入っても同方式を維持していた。

Class 102

Class 102は101と同等の車体・駆動装置を持つディーゼルカーで、エンジンのみが異なる。合弁会社であるBUT社のうちのブリティッシュ・レイランド社の直列6気筒エンジンを搭載しているものをClass 102として形式分けしていた。後に101に編入されている。

車種

DMCL (Driving Motor Composite Lavatoly)

1・2等制御動力車。トイレ付。オリジナルの形式はClass 101/1または102/1。

DMBS (Driving Motor Brake Second)

2等制御動力車。荷物室を持つ。オリジナルの形式はClass 101/2または102/2。

DTCL (Driving Trailer Composite Lavatoly)

1・2等制御車。トイレ付。オリジナルの形式はClass 144。

TSL (Trailer Second Lavatoly)

2等付随車。トイレ付。オリジナルの形式はClass 162・164。

TSBL (Trailer Second Buffet Lavatoly)

2等付随車。ビュッフェ・トイレ付。オリジナルの形式はClass 165。
Class 111の中間車用として作られた車両である。

TBSL (Trailer Brake Second Lavatoly)

2等付随車。車掌室・荷物室・トイレ付。オリジナルの形式はClass 168。

TCL (Trailer Composite Lavatoly)

1・2等合造付随車。トイレ付。オリジナルの形式はClass 171。

編成

製造時のもの。
2両 Power Trailers/動力車付随車 (123編成)
DMBS-DTCL
2両 Power Twin (30編成)
DMBS-DMCL
3両 (54編成)
DMBS-TCL-DMCL
4両 (28編成)
DMCL-TSL-TBSL-DMCL
※DMBS-TCL-TCL-DMCL (中間車はClass 111と組成して使われた)

更新工事

1976年から国鉄ドンカスター工場・ダービー工場・グラスゴー工場・スウィンドン工場の各工場で更新工事が開始され、室内灯の蛍光灯への変更、モケットおよび内装品の更新・改修が行われた。Class 101として製造されたAEC社エンジン搭載車はレイランド製の旧Class 102と同等品に機関更新も実施されている。
塗装も紺一色から白地の紺ラインへと変更された。しかし実用性の問題があったことから1978年末にグラスゴー工場出場車がブルー・グレーに変更されたのを皮切りに、1979年6月をもって各工場出場車ともブルー・グレー塗装に変更して出場に改められた。

外部リンク

最終更新:2022年08月30日 13:18