【EC】ユーロシティ

EuroCity(ユーロシティ)はヨーロッパにおける国際特急の列車種別。国内特急インターシティの国際版ともいえる。略称は「EC

使用車両

ほとんどが客車列車による運転となる。一般的に各国のインターシティまたはそれと同等の設備を持つ優等列車用の客車が用いられる。複数の国の客車を混結した編成も多い。一部では電車、気動車も用いられる。

歴史

もともと国際列車は一等専用のTEEが各国を結んでいた。しかし1970年代ごろには国際線においても二等車の需要が高まり、TEEのなかにも二等車連結の急行などに置き換えられる列車が出始めた。1979年には西ドイツのインターシティの全列車に二等車が連結されるようになり、元TEEだった列車もインターシティとして扱われるようになる。1980年にはこれらの列車に「国際線インターシティ」の種別が用いられるようになった。その後も列車の新設やTEEからの置き換えによって国際線インターシティが増加していった。フランス-スイスを結ぶ国際TGVもインターシティとして扱われている。
これら国際線インターシティやTEEに代わる形で、【EC】ユーロシティが1987年の夏ダイヤより運転を開始した。
ユーロシティ発足当時は東欧革命以前であり、運行は西側諸国(スイス、オーストリアを含む)のみであったが、翌年にはハンガリーへの乗り入れを開始、東欧革命以降は東ドイツや東欧諸国にネットワークを拡大していった。
一方、西ヨーロッパにおいては重要路線を中心に高速列車による置き換えが進んでいった。当初はユーロシティに位置付けられていた高速列車たちもユーロシティを名乗らなくなり、国境を超えるTGV、ICE、タリス、チザルピーノ、レイルジェットなどはそれぞれユーロシティとは別の上級列車とされている。
※一部のTGVは現在でもユーロシティを名乗る。またチザルピーノは運行会社の解散によって逆にユーロシティとなった。
現在では西ヨーロッパからはユーロシティが姿を消しつつあり、残る路線は中欧、東欧諸国と、高速化から取り残された系統となっている。サービスの簡素化や供食設備が縮小、廃止された路線もある。また2000年以降、TEE以来の伝統的な列車名の多くが消滅している。


関連項目

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最終更新:2017年01月05日 13:19