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第4話:『氷原に響く咆哮』

 

◎あらすじ:

 ヴァルトのかつての仲間でありライバルである龍『氷皇』ヴィリロス。彼はドウチュウ鬼のせいでダスクフレアと成る。
 ダスク化したヴィリロスはPC達の家族の魂を奪い、ヴァルトを挑発する。戦いを捨てたヴァルトとの戦いこそ、彼の願いであり、奪われた魂はヴァルトを戦いにたきつけるために利用されたのだ。
 家族を取り戻すためヴィリロスに挑むカオスフレア達。
 死闘の末、ヴィリロスをダスク化していた十二聖石のひとつを彼の体から取り出し、ヴィリロスを沈黙させる。
 こうして、カオスフレア達の家族は取り戻されたのであった。

○オープニングフェイズ:
 『氷皇』ヴィリロス。究極の冷気を持つ彼は、アムルタート領域(リージョン)のとある氷原で、自らを封印するかのようにひっそりと暮らしていた。
 そこに現れるドウチュウ鬼。『十二聖石(セイクリッドジェム)』のひとつ『夕闇の金眼』をヴィリロスに植え付け、彼をダスク化させる。

 ダスク化したヴィリロスは、樹木の世界(ウッドワールド)のあちこちの領域に現れ、セシリア・アベル・小夜の魂をプロミネンスで抜き出して持ち去る。ヴァルトの仲間の大切な人達を奪うことで、ヴァルトを自分と戦う気にさせるのが彼の目的だ。

 母の敗北を知って、桜花は絶望し、戦意喪失。
 アベルを奪われたクロエも涙に沈み、小夜を奪われたライドウは彼らしくもなく怒りに埋没し暴走寸前になる。
 凱斗はクロエ以外に大切な人が居なかったため、誰も奪われることなく、かわりにマーキュリーが使用不能になった。

 絶望の中でカオスフレア達の新たな物語が始まる……。
 


○ミドルフェイズ:
▼情報収集
 カオスフレア達はセント・アゴラに集い、奪われた大切な人達を取り戻すため、情報収集を開始する。
 次第に情報も集まり、あとはヴィリロスのアジトに乗り込むだけの状態になる。

 

▼凱斗とヴァルトの激突
 ダスク化してあまりに性格が変わってしまったヴィリロスにとまどうヴァルト。
 そのヴァルトを気遣い励ましにいく凱斗。

 しかし、凱斗が「ヴィリロスとは戦って決着をつけたくない」と言ったことをきっかけに、事態は誰も予想せぬ方向へ。

 「戦わないことには覚悟がいる。お前にそれが有るのか?」凱斗にそうつきつけるヴァルト。彼は凱斗の覚悟を試すため、凱斗に戦いを挑む。
 しかし凱斗は「俺は戦わない」と言った覚悟は何処に行ったのか『ヴァルトと戦うことで』覚悟を示そうとする。
 凱斗の攻撃をことごとく弾くヴァルト。そのヴァルトに凱斗はますますムキになって戦いを挑み続ける。故に、凱斗の言葉はどんどんヴァルトに届かなくなり、凱斗は正義を迷走させていく…。

 それでもヴァルトは凱斗と向き合い続けることを止めない。凱斗に「大切なこと」を気付かせようと、彼の剣を受け止め続ける。

 その戦いに見かねて割って入るクロエ。嫌でも戦おうとしない凱斗に、「戦わないこと」の悲劇を教えるため、クロエは絶対に勝てない相手と知りつつヴァルトに戦いを挑む。
 そして、「戦わないこと」を選んだ凱斗の前で、ヴァルトの一撃に地に倒れ伏す…。

 これ以上の『試練』を無意味と悟ったヴァルトはそこで戦いを止める。

 

▼そんな凱斗にライドウが喝
 クロエが倒れるのとほぼ入れ違いに現場に駆け付けるライドウ。
 クロエが医務室に運ばれ、ヴァルトが去ったあと、ライドウは冷たい目で凱斗を見下す。

 凱斗の甘さを散々に切り捨てるライドウ。「お前にこれ以上は無理だ、お前はもう手を引け」「もう俺はお前の言葉を信じられない」「お前の甘さは彼女(クロエ)の覚悟を侮辱した」と言ってのける。

 凱斗はなおも「戦わないこと」にこだわり続けるが、そこには最早ライドウを説き伏せるだけの正義も覚悟もない…。
 ライドウは、なおも冷たい言葉を投げつけながらも、ずっと凱斗に向き合い続けるが、それでも凱斗には何も伝わらず…。

 結局、ライドウもそれ以上言葉を交すことは無意味と悟り、凱斗の前を去る。

 

▼クロエを見舞いにきたヴァルト
 意に反し止むを得ず倒してしまったクロエの見舞いにきたヴァルト。
 そこで、いくつか言葉を交す。

 二人が話すのは凱斗のこと。

 あんなことがあっても、二人は凱斗を英雄足りえる少年と信じているのだ。

 

▼凱斗にデレるクロエ
 クロエとヴァルトの話が一通り終わった所で、今度は凱斗が病室に来る。

 なおも「戦わないこと」にこだわる凱斗。
 その凱斗に、クロエは「私を守るために戦ってくれ」と言う。

 凱斗もその言葉にようやくと覚悟を決め「キミを守るためだけに戦う」と誓うのだった。

 

▼決戦参加を渋る桜花
 凱斗も立ち直り、PC達は決戦に向かう。

 しかし、そこに桜花の姿はなかった。
 桜花は、最強である母を倒したヴィリロス相手に、表面上は気丈に建設的に母達の魂を取り戻す作戦を立てながらも、その実は恐怖に震えていたのだ。

 しかし、ライドウやクロエに「そう言って二度母親を殺すのか?」「戦いに向かわないことで貴女が後悔しないのなら、そうするといい」と諭され、なんとか決戦の地に向かう船に乗るだけの勇気は取り戻す。

 船に乗り込んだ桜花は、ヴァルトに二人きりで話がしたいと申し入れるのだった…。

 

▼ヴァルトに勇気づけられる桜花
 船長室でヴァルトと二人きりで話す桜花。未だにヴィリロスと戦う勇気がないと言う。

 しかし、既にその目に迷いは無い。
 桜花はただ、今の自分の覚悟がヴィリロスと戦うのに不十分であり、故に自分には戦場に立つ資格がないと判断しているのだ。
 「覚悟のない者は戦場に立つに値しない」それは、幼女が母から教わった戦士の正義であった…。

 それを見て、優しく諭すヴァルト。彼が語った「あいつは強すぎる冷気のため、周りに人を置けなかった。だからあいつも寂しかったのかも知れない」という言葉が、桜花に勇気を取り戻させる。

「あの人が寂しがっているのなら、私が(彼と戦うことで)寂しくならないようにしてあげたい」

 桜花の闘志を取り戻させたのは、守るべき者の存在だった。それは、相手が敵であらうと沸き上がるに躊躇わない。

 そして桜花は、ヴァルトに、ヴィリロスとの戦いを自分が貰うこと…、ヴィリロスの刃は決してヴァルトに届かせず、全て自分が受け止め、ヴァルトにも決してヴィリロスに攻撃させないようにしたいと申し込む。

 ヴァルトは桜花の覚悟を認め、その申し入れを受け入れるのであった。

 

▼現れる決戦の舞台
 PC達を乗せる龍皇船団の船は、ヴィリロスの寝城へ向かう。

 ヴィリロスはプロミネンス《パンデモニウム》を三連発で使い、自らの寝城である地下神殿を浮上させ、最終決戦の舞台として用意する。

 かくして、決戦の舞台は幕をあけた!
 


○クライマックス:
▼桜花の作戦
 近付く決戦を前に桜花は言う。

「お母様を倒したあの人に、まともに戦っても勝ち目はない」「だから、命を盾にする」

 その作戦は…、範囲攻撃やシーン攻撃をヴァルトが《きらめきの壁》で弾きながら、そのヴァルトを《銀の守護者》で桜花が庇う。ヴィリロスの攻撃力なら桜花は一撃で[覚醒]するだろうが、それも上等!《再生の車輪》や《時の結晶》による生き返りと、《※ヤオー》《※伝説の詠吟》によるそれらの使用回数復活で、ヴィリロスの攻撃を凌ぎきろう…という肉壁作戦であった。

「私達には命が8つある。これは、お母様には出来なかったこと。私達がお母様に唯一勝る点よ」

 幼女にあるのは壮絶な覚悟だった。

 

▼ラス戦闘
 ついに対峙するPCとヴィリロス。決戦前の最後の言葉を交し、ヴィリロスと戦う覚悟を示すヴァルト。決戦の幕が上がる。

 敵は『氷皇』ヴィリロスと、冷気(相当の《完全調和世界》)を発する氷の柱、さらに邪龍皇軍を名乗る雑魚エネミー四体。

 《ダイナミックエントリー》で素早く動き、弱体技をのせたトウテツで雑魚を無力化するライドウ。

 続いて動いたヴィリロス(行動値44)の攻撃は激烈で、命中は200オーバー、ダメージは400オーバー。
 《星を落とすもの》によるシーン化こそ、ヴァルトの「内なる無限の世界:皇帝」つきの《きらめきの壁》で防ぎ、手筈通りに桜花がそれを《銀の守護者》でカバーしたものの、あまりの攻撃の激烈さにカオスフレア達は正面から戦っての勝利を断念。
 ヴィリロスの身体から、彼をダスク化させている元凶である『夕闇の金眼』を外す作戦に移る。

 凱斗は出来ることがなく待機。クロエは石の取り出しに備えヴァルトに《盾の乙女》。
 だが、その間にも、PCが動くたびにヴィリロスは《永劫の刹那》で激烈な攻撃を仕掛けてくる。
 その猛攻の全てを、ヴァルトの皇帝きらめきコンボと、自身の《銀の守護者》とを連携させた肉壁作戦でしのぐ桜花。ヴィリロスの刃を一度もヴァルトに届かせない。

 桜花がここまでする理由は、ヴィリロスの視線を自分に向けさせたいがためであった。
 桜花はヴィリロスが願う「ヴァルトとの戦い」の邪魔をする。その桜花にヴィリロスが「戦いを邪魔する鬱陶しい小蝿を払いたい」という程度の感情でも向けてくれれば、彼は最早ヴァルトしか見えない盲目の龍ではなくなる。それを通して、「邪魔な小蝿」程度の扱いでもいいから戦いを語り合うのが桜花の目的だ。

 ヴィリロスの最後の猛攻も、桜花が命を盾に凌ぎきり、ついにヴァルトの手番が訪れる。
 ヴァルトはヴィリロスの額にはまった石を取りにいく。
 石の取り出しには、【任意の基本能力値】による達成値50の判定が必要。ただし、この判定にフレアによる達成値上昇は行えない。この為に、クロエはヴァルトに予め《盾の乙女》を掛けておいたのだ。
 「生体強化装甲」と「巨人装甲」の効果で【肉体】が35を超えるヴァルト。さらに《アーマーパージ》で24くらい達成値が上り、そこにヴィリロスの《龍皇》の効果で15くらい達成値がのり、あっさりと判定を成功させる。

 聖石が外れると、宿主はプロミネンスを全て失ってダスクフレアではなくなり、同時に[死亡]状態となる。
 石を外され、絶命するヴィリロス。

 だが、戦闘シーンはまだ終わらない。聖石が次なる宿主を求めて、強制的に寄生を行おうとするからだ。
 これを防ぐには、周囲にいる全員が【任意の基本能力値】による判定を行い、全員の達成値を合計して、200以上にしなければならない。判定に失敗すれば、達成値の一番低かった者に聖石が寄生する。ちなみに判定にフレアは使用できる。
 クロエ→ライドウ→ヴァルトと判定した時点であっさりと合計達成値が200を突破。
 聖石の寄生を防いだPC達は、これをガラスケースに封印する。

 そして、クロエの《再生の車輪》で桜花を、桜花の「内なる無限の世界:恋人」つきの《※ヤオー》で使用回数を回復させた凱斗の《時の結晶》の効果でヴィリロスを生き返えらせる。

 ここに、激闘の幕が下ろされた……。

 

▼氷皇に喝する神子
 生き返った桜花とヴィリロス。だが、ヴィリロスがプロミネンスを失ったことで、《パンデモニウム》で浮上させた地下神殿が沈みだす。

 そこへ、神殿の壁をブチ破って龍皇船団ジエルが救援に駆け付ける。
 急いで船に乗り込むPC達とヴィリロスの部下達。だが、ヴィリロスは一人、そこに残ろうとする。

 彼は言う。今回の事件は自分が起こしたもの。まして自分は、そこに存在しているだけで周囲を寒波に閉ざしてしまう災厄そのもの。故にここで滅ぶのが良いのだ…と。

 そのヴィリロスに桜花は言う。「まだ母も私も貴方にリベンジしていない。責任を取るならそれを受けることで果たせ」

 それに励まされヴィリロスは態度を改める。
 「災厄の私でもこの世界にいて良いのだろうか?」ヴィリロスはヴァルトに問う。

 ヴァルトは友へ応える「俺が防ぐさ」。

 こうして、ヴィリロスも乗せて、龍の船は崩壊する神殿を後にするのであった…。
 


○エンディング:
 桜花の言葉の通り、ヴィリロスと1対1の戦いをして、これに打ち勝つセシリア。
 セシリアは、“災厄であるヴィリロス”を樹木の世界(ウッドワールド)に必要な要素として受け入れ、ヴィリロスはセシリアに忠誠を誓う。

 そして、ヴァルトはヴィリロスと二人で盃を交わす。二人の間に、揺るぎ無い友情が戻った……。


(他のPCの展開は忘れたので省略します。あしからず)

-end- 

最終更新:2011年09月23日 16:58