クトゥルフ神話用語
クトゥルフ:海底の都市ルルイエに眠る忌まわしく巨大な神格「星辰の位置が正しいとき」再び目覚め、姿を現す。
"グレート・オールド・ワン"の中の一柱である。
クトゥルフを崇拝するかるてぃすとは地球上にたくさんいる。
クトゥルフはラヴクラフトの作品の中で創造され、その後、後継作家たちの何千もの作品の中に現れたり暗示されたりしている。
本書の巻頭にあるラヴクラフトの小説「
クトゥルーの呼び声」にこの神格の概要がもっともよく示されている。
◆クトゥルフ神話:
神々、神格、モンスター、大宇宙の恐ろしい知識。
通常の人間が快適に信じていいるものと対照をなして、
クトゥルフ神話はすべての事物の恐ろしい秘密の真実を表しているのである。
◆グレート・オールド・ワン:
クトゥルフ神話の神格である。この種族は一様に無頓着で尊大、かつ非常に邪悪であるが、
畏敬の念を起こさせるようなパワーを持っており、崇拝者になる人間もいる。
探索者が彼らに遭遇することもある。
グレート・オールド・ワンの帰還を助け、彼らがこの世に入ってくる道を開いてくれる道を開いてくれる崇拝者に対して彼らは多くのことを約束する。
"外なる神"参照。
◆外なる神:
宇宙の支配者。自分以外の者に対して盲目であることと、
気まぐれで恐ろしいという部分で、彼らは自然の力に似ている。
彼らのメッセンジャーであるニャルラトホテプだけは知性、目的、認識力を持っているように見える。
◆ドリームランド:
「夢の国」、「幻夢鏡」とも。眠りの領域にあるとされる別世界。
海には帆船が行き交い、陸にはさまざまな異形の種族が棲む。
極北の《凍てつく荒野》にはレン高原やカダスがある。
特別な能力を持つ人間が眠りにつくと、行くことができる。
ラヴクラフトの『未知なるカダスを夢に求めて』、『レファイス』といった作品舞台である。
ドリームランドに対して現実世界を「覚醒の世界」と呼ぶ。
◆『ネクロノミコン』:
8世紀に「キタブ・アル=アジフ」というアラビア語のタイトルで書かれた。
クトゥルフ神話に関するもっとも強力な魔導書である。
多くの呪文、異世界のさまざまな場所や恐ろしい秘密が書かれている。
読む者を狂気にすると言われている。108ページ参照。
◆ホラー:
恐れと嫌悪の入り混じった感情で、単に脅威を感じるだけでなく、
その脅威の中に何か間違っているという感じがあり、邪悪な感覚をもたらす。
ジャンルとしては、ラヴクラフトは超自然的ホラーのことを「宇宙的恐怖の文字」であると言っており、
また次のようにも言っている。
「この種の文学が実にねばり強い生命力を持っているその証拠に、
まったく正反対の傾向の作家たちがそれぞれ折にふれて、
衝動に駆られては恐怖小説に手を出して他の類をみない作品を残している。
まるで、そうしないことには、自分の心が何ら頭の亡霊にとりつかれてしまうから書いているのだという様子である」
ルール用語
◆医学:
技能の1つ。傷を負ったり病気になったキャラクターの耐久力をただちに1D3ポイント回復させ、
入院するなどして医師の管理の元にいる場合の自然治癒の速度を2倍にする。
◆意識不明:
マジック・ポイントが0に達したキャラクター、
あるいは耐久力が2以下まで落ちたキャラクターは意識不明に陥る。
また、1回の負傷や打撃で自分の耐久力の半分以上を失い、
かつプレイヤーが1D100で[CON×5]以下の数値を出せなかったキャラクターも意識不明に陥る。
意識不明の状態が続く期間は、1戦闘ラウンドから、1マジック・ポイントか2耐久力を再生させるまでの時間である。
<応急手当>か<医学>のロールに成功すれば、キャラクターの意識を回復させることができるかもしれない。
◆受け流し:
近接攻撃に対し、キャラクターは1ラウンドに1回の受け流しを試みることができる。
すなわち攻撃をブロックするとか脇へそらす試みである。
受け流しに成功したかどうかは、その武器の攻撃ロールによって決める。
どの攻撃を受け流すことにするかはラウンド開始時に宣言する。
◆応急手当:
この技能および<医学>の技能は、傷を負ったキャラクターの耐久力を1D3ポイント回復をすることができる。
<治癒>の項目も参照すること。
◆貫通:
D100の結果が、そのキャラクターの攻撃の命中率の5分の1以下だった場合をいう。
貫通はその攻撃が特別にうまくいったことを表しており、ダメージのためのロールを2回行うことができる。
この考えを技能ロールにも適用することを認めるキーパーもいる。
すなわち、技能ロールの結果が5分の1以下だった場合は、
特別にいい結果だったということで追加の効果が得られるようにする。
◆キーパー:
ゲームを運営する者。キーパーはプロットの秘密よ知っており、
状況やNPCを描写し、どの技能ロールやロールが適応されるかを決める。
◆気絶:
一時的狂気のオプション。今では気絶など、はやらないが、ラヴクラフトのキャラクターはよく気絶した。
あなたの探索者がタフで気絶などしないキャラクターであれば、
それほどタフでない別の探索者を救出するということはあるだろう。
◆技能:
ゲーム上では、知識、技術物理能力の内容を定義づけたものである。
探索者たちにとって自分が行える可能性を示す。NPCの多くは探索者の知らない技能を持っていることもあるが、
それらは単にキーパーが持つ情報にすぎず、探索者にはその技能は得られない。
◆技能ロール:
D100のロールである。キャラクターの技能のパーセント以下が出れば成功である。
キャラクターの技能のパーセントより高い数字が出れば失敗である。
◆基本成功率<基本命中率>:
訓練を受けていない探索者がその技能を使って成功するチャンスをパーセントで表したもの。
訓練を受けていないものがすぐに使いこなすのが難しい技能の場合は、基本成功率は1%である。
一方、例えば<登攀>のように誰でも使えるような技能の場合はもっと高い成功率になっている。
◆狂気(一時的):
探索者が1回の正気度ロールで5ポイント以上の正気度ポイントを失うと、
大きな情緒的トラウマを受ける。プレイヤーはD100をロールしなければならない。
その結果が[INT×5]以下だった場合、探索者は見たことをはっきりと理解したということなので、
しばらくの間(数分あるいは数時間かもしれない)狂気に陥る。
◆狂気(永久的):
探索者の現在の正気度がゼロに落ちると、何か月あるいは何年もの間深刻な狂気に陥り、
多くの場合は病院に収容される。キーパーとプレイヤーはその探索者をどうプレイするかを話し合わなければならない。
◆狂気(不定):
探索者が1時間以内に自分の正気度の20%異常を失うと、その探索者はキーパーが定めた狂気の状態に陥る。
キーパーとプレイヤーはその探索者をどうプレイするかを話し合わなければならない。
◆近接戦:
筋肉の力を使って行う戦闘様式あるいは武器攻撃(例えば刀)である。
素手による攻撃(例えば、こぶし/パンチ)も近接攻撃である。
◆個人的な興味:
探索者を創造するに際し、プレイヤーはどれでも好きな技能に[INT×10]ポイントを配分することができる。
◆シナリオ、冒険、ストーリー:
ロールプレイのために考案されたまとまりと構想を持つ物語。
一連の出来事、キャラクターの数値、特別なルールと呪文が含まれ、
そのほかにも探索者のために役に立ち、探索者に興味を与え、示唆に富むさまざま描写が含まれている。
◆SAN(正気度):
能力1つで、開始時には[POW×5]の値である。
最大正気度をはほとんど変わることのないものだが、POWが変われば変化する。
◆正気度:
すべてのキャラクターは正気度ポイントの値にかかわらず正気である。
ただし、正気度ポイントが0まで落ちた場合、
あるいはキーパーがそのキャラクターが精神的トラウマのために一時的狂気あるいは不定の狂気に陥ったと宣言した場合は別である。
前出"狂気"の項参照。
◆正気度ポイント:
現在の正気度ポイントは探索者シートの正気度ポイントのボックスに示されている数字である。
数字は能力値SANと同じ値からスタートするが、そのあと変動する。
最大正気度ポイントは99からその探索者の《クトゥルフ神話》技能を引いた値、([99→<クトゥルフ神話>])である。
正気度ポイントは、下がったり上がったりするが、マジック・ポイントや耐久力のように定期的に再生するということはない。
◆正気度ロール:
D100ロールである。現在正気度ポイント以下が出れば成功である。成功することによって、正気度ポイントが減ることもあり、
正気度ポイントが減ることもあり、何も減らないこともある。
ロールに失敗すれば多くの正気ポイントを失い、一時的狂気や不定の狂気へと導かれていくことになる。
◆職業:
探索者が生計のために行っていることを示すものだが、探索者がどのように行動するかを決めたわけではない。
探索者を創造するにあたっては、職業への割り振るための[EDU×20]ポイントが与えられる。
◆素手の攻撃:
<こぶし/パンチ>、<キック>、<頭突き>、<組みつき>である。
武器を手にしていない人間は、この4つの近接戦攻撃のうち1つを、1戦闘ラウンドに1回行うことができる。
この攻撃と共に<マーシャルアーツ>の技能ロールに成功すれば、素手の攻撃が与えるダメージは2倍になる。
◆スポット・ルール
ルールの章で、特殊な状況の場合小さなルールを示しているページが何か所かある。
示されているスポット・ルールは、"戦闘のスポット・ルール"、"火器のスポット・ルール"、"負傷のスポット・ルール"である。
◆成功:
D100ロールの成功とは、目的とする数字以下の結果を出した場合をいう。
D100の結果が「01」であればそれは必ず成功であり、ありえるかぎり最も良い結果である。
"ファンブル"の項も参照のこと。
◆精神科治療薬:
現代では、探索者が精神治療の処方薬を手に入れることができた場合には、プレイヤーは探索者の精神科の症状をロールプレイしなくてもいい。
ただし、精神科治療薬によって、その後の正気度喪失が起こらなくなるということはない。
精神科治療薬の摂取をやめると、症状がゆっくりと元に戻っていくかもしれない。
その速度は非常にゆっくりなので、探索者は自分で気づかないこともありうる。
◆精神分析:
一時的狂気をしばらくの間抑えることのできる治療技能である。
長期に渡れば、正気度ポイントを回復させる助けになる。
◆耐久力:
キャラクターのCONとSIZの平均値。
傷や損傷を受けたことを表すために耐久力を差し引く。
耐久力を2,3ポイント失ったということではない。しかし耐久力が2ポイント以下にまで落ちると、
そのキャラクターは意識不明に陥る。耐久力が0になるとそのキャラクターは死に直面する。
◆ダメージ:
ゲーム上では攻撃と事故によってダメージが引き起こされる。
すなわち、傷や損傷が起こる。ゲームでは、攻撃が命中したり事故によってダメージが引き起こされる。
すなわち、傷や損傷が起こる。
ゲームでは、攻撃が命中したり事故に遭ったりした者の耐久力を差し引くことでダメージを受けたことを表すのが普通である。
◆ダメージ・ボーナス:近接戦攻撃のために修正値。
◆探索者:プレイヤーキャラクターを意味するゲーム用語。
◆チェック印、経験チェック、技能チェック:
探索者が技能を使って成功し、キーパーがチェック印をつけてもいいと許可した場合には、
探索者シートにある該当する技能の脇のボックスにチェック印をつける。
そしてキーパーが指示したとき、その技能向上のためにロールする。
技能は1D10ポイント上昇する。技能向上のためのロール通常は冒険の最後に行う。
◆治癒:
<応急手当>に成功することにより、ただちに1D3耐久力を回復することができる。
また、すべてあり、1週間に1D3耐久力を回復することができる。
したがって、うまくいけば1週間に3D3耐久力を回復させることができる。
◆抵抗表:
D100をロールする際の目標となる値を示す表である。
能力値対能力値の競い合いを解決するためのパーセント・ロールが記されている、
57ページの"
ルールと技能"参照。
◆能力値:
キャラクターの8種類の能力値はロールによって決められる。
STR(Strength,筋力)、CON(Constitution,体力)、SIZ(Size,大きさ)、INT(Intelligence,知性)、
POW(Power,パワー、精神力)、DEX(Dexterity,敏捷性)、APP(Appearance,外見)、EDU(Education,教育)の8種類である。
SANはPOW<精神力>から割り出される。能力はそのキャラクターの基本的な能力を表す。
能力値は、技能を学ぶ能力や技能を効果的に使う能力とはあまり関係ない。
◆ノンプレイヤーキャラクター(NPC):
キーパーがコントロールする登場人物のこと。
◆パーセント:
ほとんどのロールはD100<パーセント・ロール>である。
技能はパーセントで表される。探索者の技能%は99%より上になることはない。
ロールの結果が「00」の場合は、自動的に失敗である。
◆パーセント値:
ゲーム上では、全体を百等分した値を表す。パーセント値はパーセント値同士で加算したり差し引いたりすることができる。
したがって、60%から10パーセント値を差し引けば50%になる。
とくにことわらないかぎり、「パーセント」といった場合このパーセント値のことである。
◆ファンブル:
D100の結果が「00」だった場合には自動的に失敗となる。
その状況で考えられるかぎりの最悪の結果になる。
◆プレイヤーキャラクター(PC):
プレイヤーがコントロールする登場人物のこと。
◆マジック・ポイント
マジック・ポイントは能力値POWの変動を表すものである。
マジック・ポイントは呪文をかけたり呪文に抵抗したりするために使われる。
マジック・ポイントは人間そのほかの知性ある生き物が生まれつき持っているものである。
マジック・ポイントがゼロに達すると、そのキャラクターは意識不明に陥り、
マジックポイントが1ポイント再生されるまで意識不明が続く。
そのためにかかる時間は[24÷POW]時間である。
マジック・ポイントは24時間で完全に元通りに再生される。
◆ラウンド、戦闘ラウンド:
長さを厳密に定義しない、ゲーム時間の単位で、その中でキャラクターの移動、武器の使用、
技能の使用の比較が行われる。1つのラウンド内でのアクションはDEx値の順で行われる。
DEX値が最も高いものが最初で、最も低い者が最後にアクションを行うのである。
最終更新:2016年07月06日 11:51