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活動日
2012年10月05日(金)
学習テーマ
名もなく貧しく美しくを観る
あらまし
1961(昭和36)年に公開された邦画「名もなく貧しく美しく」を途中まで見た。
放映時間は2時間10分。およそ半分にあたる前半1時間を観た。
終戦直後の日本全体が困窮する時代、ろう者はどう生きたかを描いた作品です。
個人的な感想を書き連ねる。
当時の世相では結婚とは、当人同士の意思より家同士の意向が強かったと聞いている。
このことは、主人公が1回目の結婚に失敗するくだりに描かれている。
メインストーリーとなる2回目の結婚では、家に嫁ぐとの印象を受けない。
これは2回目の夫が天涯孤独の身であるのが理由だろうか?
障害者ゆえに「家人」あつかいされていないのではないか?
主人公の母はなるほど優しい人物である。
その母であっても、他の家人と話すときは、主人公の存在が空虚化している。
それが当時のあたりまえの社会であったのだうか。
いや、むしろ破格の待遇であったのかもしれない。
妊娠した主人公に対し堕胎を勧めるが、最終的な判断は当人にゆだねたことからも、個人を尊重しようとした人物であると判断できる。
対して、松本昌行氏の「ろう者・手話・手話通訳」を読めば、善意から生まれる差別の凄惨さが伺える。
現在の福祉視点からすれば、批判・非難したい箇所は多い。だが全国手話通訳問題研究会すら生まれていない時代に、ろう者を社会に見出そうとした監督の理念に学ぶことは多いと考える。
後半が楽しみである。
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最終更新:2012年10月06日 10:35