青い海、白い雲【あおいうみ、しろいくも】
上を見ると広い空、その上に浮かぶ白い雲、
下を見ると少し熱い砂、
――…海だー!!
下を見ると少し熱い砂、
――…海だー!!
「ねえ凛、早く泳ごう!元太も!」
「ちょっと待ってよー」
僕たちは今日、海に来た。
結構近くにビーチがあると聞いて、朝早くから自転車を飛ばした。
結構近くにビーチがあると聞いて、朝早くから自転車を飛ばした。
「…凛可愛いなー」
「次元、何見てるんですかー?」
年相応のピンクの水着を着た凛がとても可愛くて、
思わずそう呟いちゃうと元太がにやにや笑っていた。
何でも無いよ!と言わんばかりに僕は海に走り出す。
思わずそう呟いちゃうと元太がにやにや笑っていた。
何でも無いよ!と言わんばかりに僕は海に走り出す。
「夏だあーっ!」
「次元くんってばはしゃぎすぎだよー」
にこにこと笑いながら凛も海に入って来た。
二人で顔を見合わせて笑う。
二人で顔を見合わせて笑う。
「冷たいねー」
バシャバシャと音を立てながら3人で水の掛け合いをした。
もちろん泳いだりもした。
元太より僕の方がクロールが上手くて、凛は背泳ぎが上手いと分かった。
もちろん泳いだりもした。
元太より僕の方がクロールが上手くて、凛は背泳ぎが上手いと分かった。
「じゃあ僕着替えてくる!」
急にそう言って、元太は小走りで駆け出した。
僕も凛も、「あ、うん」しか言えなかった。
僕も凛も、「あ、うん」しか言えなかった。
それから何時間経っても、元太は戻って来なかった。
「帰っちゃったのかなあ」
お互い水着の上からTシャツを着て、浜辺を歩いた。
ザザ…ン。と波の音が心地良い。
ザザ…ン。と波の音が心地良い。
凛は立ち止まった。
「…凛?」
「どうしよっか?」
苦笑を浮かべながら、首を傾げる。
僕もつられて苦笑した。
僕もつられて苦笑した。
「うーん…取り敢えず連絡でもっ…!?」
そう言い掛けて、僕は目の前の岩場のなりかけにつまずく。
僕を助けようとしてか、凛は手を伸ばしたけど…
僕を助けようとしてか、凛は手を伸ばしたけど…
唇に、何か柔らかいものが触れた。
「…っ!?」
僕と凛はすぐに離れてお互いの顔を見つめた。
えっと、ごめん。
そんな言葉も出てこないくらい、唖然としていた。
そんな言葉も出てこないくらい、唖然としていた。
「…帰ろっか」
暫くしてから、凛は微笑みながら立ち上がった。
青い海、白い雲、
ついでにちょっと、赤くなった二人。
ついでにちょっと、赤くなった二人。