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あいらーびゅっ!

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yariba

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あいらーびゅっ!【あいらーびゅっ!】


うちの好きな人は、うち以外からもモテる。
だから不安だ。
うちより可愛い子、多すぎる。


「公輝ーっ」

「ごーきさん!」

ほら今日も。
あの人の周りにはいっぱい女の子がいる。
うちも出遅れないようにと、さり気なく声を掛けた。

「…公輝っ」

すると、ゆっくりと顔をこっちに向ける。

「ああ、なんだ里穂さんか」

言葉だけ聞くとショックを受けそうな感じなんだけど、
柔らかくて優しい笑顔を浮かべながらそう言った。


「里穂さんですいませんねーっ」

それにつられるように、にっこり笑いながら少し舌を出す。
いやいやそんな事。と公輝は軽く肩をすくめた。
いつの間にかあの女の子達はいなくなっていて、二人っきりになれて少し嬉しい自分がいる。

「んで里穂は?何の用?」

「用が無いと来ちゃ駄目ですかーっ?」

きょとっとした様子で首を傾げる公輝に、わざとらしく首を傾げた。

そんな事無いけどさあー、と公輝は背伸びをしながら窓に寄り掛かった。

ああ、どうしよう。

「…好き。」

頭で考えるよりも先に、言葉に出ていた。
目の前でびっくりしたようにうちを見る公輝なんかより、
うち本人が一番驚きだ。

慌てて口を塞いで「ごめん、何でも無い」と口籠もると。
公輝の手が、うちの頭に伸びた。

「有り難う」

公輝はただ、それだけ伝えて頭を撫でた。


ねえそれは、どっちの意味ですか?

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