無題4【むだいふぉー】
「おはよー…、あれ?」
確かここ、瑛士と公輝の楽屋だよな。瑛士いないし、公輝寝てるし。
「…可愛い。」
座布団を枕に寝ている公輝を覗きながらつい口走った言葉に手で口を覆う。楽屋には無防備に寝てる人、静かな部屋。息がかかる程近くに顔を近づける
「あ…、わ…斗真、」
ぼんやりと目を開け小さく口を開く。起きちゃった。
「挨拶来ただけだよ、瑛士は?」
トイレじゃないかな、と顔を背けてしまった。そうか、恥ずかしいのか。俺がチューしちゃうんじゃないかって。
「公輝」
頬に口付け顔を離すと驚いたようにこちらを見つめ、体を起こす。
「なに、した、今」
「チュー」
「なんで」
「可愛かったから」
「チュー」
「なんで」
「可愛かったから」
耳まで真っ赤にしてぶんぶんと首を横に振る、そんな公輝がより一層可愛くて。
「瑛士帰ってくるまでいていい?」
「…いい、けど。」
「…いい、けど。」
また頬に口付けると顔を真っ赤にしたまま俺にしがみついてきた。瑛士といつもしてるくせにね。
(わ、おはようございますー!すっごいファンなんですよー。)
「瑛士の声、でかくない?」
「あ、瑛士ナンパの時は声でかくなんの。」
「あ、瑛士ナンパの時は声でかくなんの。」