利用され続ける男【りようされつづけるおとこ】
「マナ、ずーっと瑛士くんのそばにいるもん」
愛美はそんなことを俺の耳元で囁き、ベッドの上で一夜を明かした。
久しぶりに気持ち良かったな…。
愛美の髪を優しく撫でて、目をつむると俺はそのまま夢の中へ逝ってしまった。
久しぶりに気持ち良かったな…。
愛美の髪を優しく撫でて、目をつむると俺はそのまま夢の中へ逝ってしまった。
『瑛士さん、あやのに会いに来てくれたのですか?
へへっ、嬉しいですーっ。』
へへっ、嬉しいですーっ。』
目を開けると何もない真っ白な世界に俺は立っていた。
そして下を見ると裸の少女が俺に抱きついて上目遣いでこちらを見ていた。
そして下を見ると裸の少女が俺に抱きついて上目遣いでこちらを見ていた。
『え…?なんで俺のこと知ってるの?』
『それは、あやのが毎日空から瑛士さんのことを見ているからです』
『それは、あやのが毎日空から瑛士さんのことを見ているからです』
そしてあやのと呼ぶ少女は『あえて嬉しいっ』と言って
俺の首筋にキスマークをつけた。
俺の首筋にキスマークをつけた。
『これは今日出会えた記念の印ですっ。』
『マジ?じゃあこれからも会ってくれんの?』
『もちろんです!これからはずーっと瑛士くんのそばに居ますっ』
『マジ?じゃあこれからも会ってくれんの?』
『もちろんです!これからはずーっと瑛士くんのそばに居ますっ』
この言葉に俺は嬉しくなった。
料理作ってほしいな…いっぱいデートとか行きたいなとかいっぱい妄想を膨らませていた。
料理作ってほしいな…いっぱいデートとか行きたいなとかいっぱい妄想を膨らませていた。
その時だった。リンリンリーン!と目覚まし時計が鳴った。
俺は時計のアラームを止めて、目を覚ました。
あやのはいなかった。なぜならそこは現実の世界だからだ。
そして、部屋には愛美の姿もなかった。
ベッドから降りると足元に俺の財布が落ちていた。
お金は一円もなかった。
俺は時計のアラームを止めて、目を覚ました。
あやのはいなかった。なぜならそこは現実の世界だからだ。
そして、部屋には愛美の姿もなかった。
ベッドから降りると足元に俺の財布が落ちていた。
お金は一円もなかった。
「ずっとそばにいねーじゃねーかよ。」
俺はだまされた。愛美にも夢の中のあやのにも。
寝癖を素早く直して俺は学校へ向かった。
「はよー。」
「おぉ、瑛士じゃん。あーしまったー!今日ね、俺財布忘れたんだよ。
だからおごってくれね?」
「おぉ、瑛士じゃん。あーしまったー!今日ね、俺財布忘れたんだよ。
だからおごってくれね?」
公輝はいつも財布を忘れているヤツだ。
「またかよー…ったく、しかたねーな!」
そして俺はいつものように飯をおごっていた。
公輝にもだまされているとも気づかずに…。