愛変わらず【あいかわらず】
「リョウマ君、明日、…暇?」
「あー、明日はナナカと…」
「あ、うん、そうやんな、ごめんな!」
「あー、明日はナナカと…」
「あ、うん、そうやんな、ごめんな!」
勇気振り絞っても、神様は味方してくれず。何かの衝動に部屋を出る、会話を聞いてたみんなの視線がチクチク刺さってくる。
涙腺が弱くなったのはきっとあの人のせい。うちも乙女になったなぁ。控え室戻ったら何言われんねやろ。慰められんのかな。なんて考えてるうちに、もう空とこんにちは。伸びをしたらスッキリしたような気がした。
「もしかしてスズカ振られた?」
意地悪な声にムッとしながら振り向けば、リョウ。振られたって、確かに振られたかもしらんけど、あれは告白じゃなくて。
意地悪な声にムッとしながら振り向けば、リョウ。振られたって、確かに振られたかもしらんけど、あれは告白じゃなくて。
「ねぇねぇ、振られたのー?」
「うるさいなー!振られたって分かってるから何回も聞いてるんやろ!」
「うるさいなー!振られたって分かってるから何回も聞いてるんやろ!」
どうせうちは、いっつも諦めないといけない立場ですよ。チャンスだと思ったら尚更いつもみたいに話せなくなったりしますよ!
「可哀想」
「絶対思ってないやろ」
「思ってるよ、スズカ可哀想」
「あのなぁ、そんな心にもない同情いりませんから。」
「諦めんの?」
「知らん」
「頑張ろ」
「知ーらーん」
「じゃ最後にしてみたら?」
「絶対思ってないやろ」
「思ってるよ、スズカ可哀想」
「あのなぁ、そんな心にもない同情いりませんから。」
「諦めんの?」
「知らん」
「頑張ろ」
「知ーらーん」
「じゃ最後にしてみたら?」
最後、ぐるぐる回る台詞。いつまで経ってもアホやけど分かる、これはリョウがくれたチャンスや。
「分かった、リョウマ君にちゃんとした告白してみる。」
「それで無理なら」
「それで無理なら」
(俺たち付きあっちゃおうか)
傷心中のうちには反則やわ。リョウが気になって、仕方無い。