有頂天らぶ【うちょうてんらぶ】
深夜、たまに笑い声が聞こえる。影から見つめるしか出来なかった私に、気付いてくれて、「おい、お前もこっち来いよー」って言ってくれた時からメロメロ。あ、声真似してみましたけど、あの人のがさついてるけど魅力的な声はあの人にしか出せないよね。…なんてさ、まじのメロメロじゃんね、私。
「はははは、俺が?言ったかな、んな事」
あ、ほら。この声。笑う時は眉毛下げてね、無邪気に笑うの。近くに来れるようにはなったんだけど、私は話さない。この人が誰かと話すのを横で聞くの。白い肌に包まれたいよー、「あかり、ほら」とかって言われたいよー。
夢でいいから出てきてくれないかなー。あ、ひかないでー。
(恋落ちしてるわ!)
(…どうしたんだよいきなり)
(…どうしたんだよいきなり)