蒼星石は剣を抜いたようです ◆NIKUcB1AGw
とあるビルの一室に、一人の少年がいた。
否、少年ではない。男性的な服装に身を包んでいるが、それは紛れもなく少女であった。
乙女の魂を持つ、生きた人形。それがローゼンメイデン。
ここにいる蒼星石こそ、ローゼンメイデンの第4ドールである。
(許せない)
この地に飛ばされ、蒼星石が真っ先に思ったことがそれだった。
彼女の目に焼き付いているのは、爆発により無残に吹き飛んだ姉・金糸雀の姿。
姉妹の間で「アリスゲーム」という戦いを繰り広げている以上、自分が死ぬ覚悟も姉妹が死ぬ覚悟もできている。
だがそれは、あくまでアリスゲームの範囲内での話だ。
部外者がのこのこ出張ってきて自分たちを殺すなど、あってはならない。
(たしかあのタヌキのような男……ドラえもんといったか……。どういう存在なのかはわからないが、許すわけにはいかないな。
金糸雀を手にかけた罪は、必ず償ってもらう!)
蒼星石の心に宿るのは、明確な反逆の意志。
必ずドラえもんをこの手で討つと、彼女は決意していた。
(とはいえ、やらなきゃいけないことは山積みだ……。
まずはこの島から脱出しなくちゃいけないし、殺し合いの場である以上は僕が命を狙われることもあるだろう。
自分の身を守れるようにはしておかないと……)
あいにく、本来の得物である庭師の鋏は没収されてしまって手元にない。
そうなると、支給品に頼るほかはない。
(あいつに渡された物を使うのは、あまり気が進まないけど……。贅沢を言っていられる状況じゃないしね)
顔をしかめつつ、蒼星石は自分に渡されたデイパックを漁る。
そこから出てきたのは、一振りの剣だった。
(なんだろう、何かいやな感じのする剣だな……。とはいえ、何も武器がないよりはましだろうし……)
蒼星石は漠然とした不安を感じつつも剣を握り、二、三度素振りしてみる。
(僕には多少重いけど、使えないってほどではなさそうだ。うん、これなら……)
存 分 に 人 が 殺 せ る
(……え?)
突如脳裏に浮かんだ、あまりに不穏な考え。蒼星石は、思わず凍り付く。
(いったい何を考えてるんだ、僕は……。この剣の、おかしな雰囲気に当てられたか?
あまり使わない方がいいかもしれないなあ、これ)
顔をこわばらせつつ、蒼星石は剣を腰に差した鞘に収めた。
(さて、そろそろ行こうかな。ずっとここにいたところで、脱出の糸口はつかめない。
まずは情報を集めないと!)
デイパックを背負い、蒼星石は慎重な足取りで部屋を後にした。
彼女は気づいていない。
剣に脅威を感じつつも手放さなかった時点で、剣に魅入られつつあるということに。
蒼星石が手にした剣の名は、「皆殺しの剣」といった。
デロデロデロデロデッデッ
そうせいせきはのろわれてしまった!
【G-4 ビル内 初日 深夜】
【蒼星石@Rozen Maiden】
[状態]呪われている
[装備]皆殺しの剣@ドラゴンクエストシリーズ
[道具]支給品一式、ランダム支給品(0~2)
[思考]
基本:ドラえもんを倒す
1:島からの脱出を目指す
2:人が斬りたい……?
[備考]
※漫画版からの参戦です。
※支給品解説
【皆殺しの剣@ドラゴンクエストシリーズ】
シリーズ常連となっている、呪いの武器。
高い攻撃力を持つが、装備すると守備力が0になってしまう。
作品によっては、道具として使うとルカナン(敵1グループの守備力を下げる)の効果がある。
最終更新:2013年02月28日 10:35