不運なリポート




通常罠 
相手は次のバトルフェイズを2回行う。 


一見デメリットしか無いように見えるこのカードについて、考えてみた。

このカードの効果は、「次のターン、必ずバトルフェイズを2回行わなければならない」という効果ではなく、
「もし次にバトルフェイズを行うならば、必ず2回行わなければならない」という効果である。
つまり、相手はバトルフェイズ自体を一度も行わないことも、バトルフェイズに入ってから攻撃を行わないことも選べる。
バトルフェイズを強制的に増やすが、バトルフェイズに入りさえすればいいので、
攻撃をしなければならないわけでもない。(以上、遊戯王カードwikiより)
だが、バトルフェイズを増やされた以上は、相手は「チャンスだ!」と思い2回のバトルフェイズに総攻撃して来るに違いない。
そこを上手く突くのがポイントである。

例えば、自分の場に聖なるバリア-ミラーフォース-を伏せてある状態であるにも関わらず、
1回目のバトルフェイズにはあえて使わず相手の攻撃を全て受け、2回目のバトルフェイズにミラフォを使ってみよう。
「1回目が全て通ったから、2回目も通ると思ったのに!」と、相手に深いショックを与える事ができる。
1回目のバトルフェイズでわざと負けて、2回目のバトルフェイズに、攻撃してきたモンスターを
伏せカードで返り討ちにする場合なんかも同様である。
特に光属性ならば、1回目で手札のオネストを温存し、こちらのオネストが手札に無いものだと確信させておいて、
2回目でオネストを使えば、相手にとってはたまったものではない。
1回目のバトルフェイズで攻めるのに成功し、2回目で一気にドン底へと突き落とされる・・・。
相手にとっての「チャンス」「ラッキー」を一気に「ピンチ」へと変えるのだ。
普段の、ただ1回のバトルフェイズでやられた時には味わえない悔しさを、相手に味わわせる事が可能なのだ。
1回目のバトルフェイズで「ミラフォ」等で相手の場を一網打尽にし、2回目のバトルフェイズを、
相手の場にモンスターがいない状態で迎えさせるのも、
相手にとっては非常に悔しいものである。
また、自分が完全に優位に立っている状態の時に、あえてこのカードを使えば、
追い詰められて何もできずにいる相手を更に嫌がらせる事ができるだろう。

このように、心理的に「相手を嫌がらせる」のに役立つカードでなのである。
このイライラから、相手は後々プレイングミスを犯す可能性すらあるのだ。

上記の内容と矛盾してしまうが、このカードを発動した際に「何故こんなカードを使うんだ?」と
相手に警戒されてしまう場合もあるだろう。
言い方を変えれば、
「一見相手にアドバンテージしか与えないこのカードを何故わざわざ使うのか?何かの作戦か?」
と相手を用心させられるのだ。
このカードは「罠カード」である。「罠」とは相手を引っ掛けるためのものである。
という事はこのカードの発動にも何か秘策が?と相手は深く考える事だろう。
そして悩みに悩んだ末にバトルフェイズを2回行わずに、返しのターンで追い詰められたなら
「あの時バトルフェイズを2回行っていたら!」と相手を激しく後悔させられる。
悩んだ末に何も問題なく2回のバトルフェイズで攻撃が通ったとしても、無駄な思考時間を与える事ができる。
そこから妙に神経質になったり等、その後の相手のプレイングにも影響が出るかもしれない。
もちろん、悩んだ末のバトルフェイズで、上記のような策にかかる事もある。
あまりにあからさますぎるデメリット効果であるため、かえって相手を警戒させられるに違いないのだ。

以上の事から、このカードは相手の心理を狂わせるのに適したカードであると言えよう。
テキストにはただ効果しか書かれていないが、裏では様々な駆け引きや心理戦が存在する。
このカードは、相手に試行錯誤を重ねさせる事によって、そんな「心理戦」をより高度なものにできるのだ。
それだけ深いカードならば、ノーマルレアというレアリティでも納得できるだろう。

「不運なリポート」・・・それは、本当は相手にとっての「不運」であるのかもしれない。
3スレ目 133 : 名無しプレイヤー@手札いっぱい。 : 2009/10/18(日) 02:16:27 ID:x2IsisK70


最終更新:2018年07月13日 19:56