「……! ……さい!」
うぅ……、何だかうるさいな。
「なぁに……?」
「唯お嬢様、朝ですよ? 起きてください!」
「あ、
あずにゃんか……」
「あずにゃんか、じゃないです。もう8時ですよ?」
「今日は休みだからいいじゃん……」
昨日遅かったから眠いし……。
っていうか私と同じくらいに寝たのに何でこんな早く起きられるのかな。
「朝食だってもうできているんですよ?」
「じゃあ、起きるからおはようのキスを……」
「調子に乗らないで下さい」
やんわりと拒否された。むぅ……。
仕方なく、起きて朝食を取る。
「唯お嬢様、朝食が済んだら勉強の時間ですよ」
「えぇ? 勉強するの?」
「当たり前ですよ。もうすぐ期末テストでしょう? 勉強しないと」
まぁ、しなきゃいけないのはわかるけど、こういう風に言われるとやる気が出ないよ……。
「さ、行きましょう?」
「は~い……」
あずにゃんは厳しいなぁ……。
家には勉強を教えるのが得意なメイドさんが4人もいるから重宝している。
けど……、こうも連続でやるとさすがに疲れるよ……。
「お嬢様、ケーキ持ってきましたから元気出してください」
「ありがとう、あずにゃん……」
あずにゃんの持ってきた紅茶とケーキを受け取る。
「う~ん、りっちゃん特性ケーキおいしい♪」
紅茶とケーキがこんなに元気をくれるものだとは思わなかったよ……。
「もうちょっとがんばりましょうよ」
「だって朝からムギちゃん、澪ちゃん、和ちゃん、と三連続で勉強したんだよ?」
「で、私まで持たなかったと」
「休みの日なのに、こんなにしなくても……」
「たくさんして困ることは無いんで、我慢してください」
「……わかったよ」
その日の夜。
「もう、1日じゅうあんなに厳しくしなくてもいいじゃない」
「それはお嬢様を思ってのことですから……んっ!」
少し罰のつもりで敏感なところをいじる。
「こういうときは、唯って呼んでって言ったよね?」
「ですけど……、やっぱり、私はメイドですし……」
変なところで真面目なんだから。そういうところもかわいいんだけどね。
「まぁ、あずにゃんがそういうのがいいって言うなら別にいいけど」
「……それ、私がそういうプレイが好きみたいじゃないですか」
「やってみる?」
「……こういうことに関しては熱心ですね」
むぅ、まだ余裕があるみたいだね……。
「あっ! いきなり激しくしちゃ……あっ!」
あずにゃんの弱いところなんてみんな知っているんだから……。
「あんまり声出すと気づかれちゃうよ……?」
「だって、唯が……激しくするから……ぁっ!」
「ふふふ……見られちゃうよ?」
「っ!! いじわる……っ!」
ちょっといじめすぎちゃったかな。でも、あずにゃんが悪いんだよ?
こういうときに主導権を握っておかないとね……。
「もう、限界?」
「うぅ……」
涙目で激しく頷くあずにゃん。
「わかった……じゃあ……!」
「ぅあっ……! だ、め……っ!」
シーツを握って必死に耐えるあずにゃん。……余計いじめたくなるよ。
「こ、声出ちゃ……あぁ!」
「じゃあ、これでいいよね……」
あずにゃんの口をキスで封じて、トドメに一層激しくする。
「っ───!!!」
大きく弓なりに跳ねるあずにゃんを抱きしめて、あずにゃんの狂喜の叫びを飲み込んでいく。
あれからどれくらいしたかわからなくなってきた頃。
2人とも何とか正気に戻ってきた。
「すごい乱れてたね、あずにゃん」
「言わないで下さい……。恥ずかしいです」
顔を真っ赤にして枕に顔をうずめるあずにゃん。本当にかわいいんだから。
「そういうところも大好きだけどね」
「むぅ……」
長い黒髪を指ですくって、そのまま頭を撫でる。
「あの、1つ聞いていいですか?」
「何?」
「その……こういうこと、他の人と……したりするんですか?」
「もし、そうだって言ったらどうする?」
「えっ……!?」
すると、あずにゃんが悲しそうな顔をして私のことを見つめる。
「……私は……」
「大丈夫だよ。こういうことはあずにゃんとしかしないよ」
「そうですか……」
そういうと、あずにゃんは安心した顔をした。
「何でそんなこと聞くの?」
「だって……」
そこまで言って、あずにゃんが言葉に詰まった。
「……私のこと、独り占めしたいの?」
「だって、他のメイドとも仲よさそうですし……もしかしたらって思って……」
「私がこんなにあずにゃんのこと愛しているのに、届いていなかったんだね」
「そういうわけじゃ……」
「もう、じゃあこれでどう?」
「んっ……ちゅっ……」
あずにゃんの唇を吸い、舌を絡ませていくく。
「はぁっ……」
唇を離すと、まだ離れたくないと言いたい様な2人の間をつなぐ一筋の光。
うっとりと見つめ合い、あずにゃんに問う。
「……これで信じた?」
「……まだ、です」
いつもと違う声音。どうやらスイッチが入っちゃったみたいだね。
「……えっちなメイドさんだね?」
「そういう風にしたのは、誰ですか……っ」
「ふふふ……」
そういう私もあのキスで我慢が出来なくなっている。
「お願いですから、私だけを見ていてください」
「言われなくても、あずにゃんしか見えてないよ……」
まだ、私達の夜は終わらない。
こんなことじゃ、明日も寝坊かな……。
END
- 以下ループ? -- (名無しさん) 2011-02-27 00:10:52
- だねww -- (あずにゃんラブ) 2014-01-01 20:48:30
最終更新:2010年12月10日 13:53