唯「あ~ずにゃ~ん♪」
梓「きゃ…」
ある日の
放課後、二人きりの部室で、いつものように唯先輩は私に思い切り抱きついた。
唯「ん~♪今日もか~わいい♪」
梓「ちょ、ちょっと先輩、いきなり抱きつかないでくださいよ、苦しいです!」
唯「あれぇ~?じゃあなんでそんなに嬉しそうな顔してるのかな~?」
梓「そ、それは…」
最近、唯先輩に対して嘘がつけなくなってしまったような気がする。
どうしても表情に出てしまうのだ。体は正直、というヤツだろうか…
梓「す、好きな人に抱きつかれたら、嫌でもこんな顔になっちゃうんです」
唯「そうなんだあー?じゃあ、こうされたらどんな顔になっちゃうのかな?」
梓「え…?な、なにを…」
唯「はむっ」
突然唯先輩は私の耳を優しく噛んだ。いわゆる甘噛みだ。
私は全身の力が抜け、唯先輩に体を預けてしまう。
梓「ふにゃあぁ……」
梓「ひ、卑怯です…こんな、こんな…」
唯「いいでしょー?えへへ~♪」
涙目になりながら反論するも、唯先輩はニヤニヤと私を見つめているだけだ。
おのれ、こっちにも考えがあるんだから!
梓「そういう態度を取るなら…もう先輩が謝るまでキスしてあげません!」
唯「えぇ!そんなこと言わないでよぉ!」
梓「嫌ですよーだ、私は唯先輩のおもちゃじゃないです!」
唯「うぅ~…」
困ったようにうつむく唯先輩。本当にかわいいんだから…そのせいでいじめたくもなるのだが。
でもそろそろかわいそうだし、勘弁してあげよう。と思った瞬間――
梓「まぁどうしてもって言うなら…!」
唯「ちゅっ」
唯先輩は私にキスをした。
梓「んな…」
唯「ふっふっふっ、あずにゃんが嫌でも私が無理矢理しちゃうもんね!」
梓「こ…この…」
唯「あれあずにゃん、そんなにやつきながら何言うのかなぁ~?」
梓「うぐぐ…」
ダメだ、唯先輩にはかなわない…私は諦めて、大人しく唯先輩の胸に顔を埋めるのだった。
梓「…負けました、唯先輩にはかないません…」
唯「ふふふ、あずにゃんったら、やっぱりまだまだね♪」
終わり
- ニヤニヤするぜ -- (名無しさん) 2022-01-07 08:34:30
最終更新:2009年11月15日 03:03